三雲に特訓をした後5本だけと言ったが結局小南との試合はそれだけでは終わらなかった。初めに勝ってしまったために結局20本ほどやってしまった。
途中から綾香や真琴はお茶までし始める始末。まるで助ける気なんてまるでないという感じだ。
「なんでお前ら助けてくれなかったんだよ」
「新一なら勝つでしょ」
「そうそうたいちょーなら勝つってわかってたし」
「本音は?」
「絡まれるとめんどくさいと思いました」
「同じく」
こいつらなんて奴らだ。隊長が苦しんでるのに見てるいるだけとは。
まぁ実際久々にアタッカーとして練習もできたからいいんだけども。ここ最近はシューターとしての方が多くなかなかアタッカーとしての練習が取れていなかったのだ。
「それじゃあちょっと出てくるわ」
「はーい」
そこから新一は隊室を出る。しばらく歩いていく。本部は無駄に広いからソロランク戦までいくのも一苦労だ。
そこまでいくとひとまず安心なのだがそれまでに捕まってしまうとややこしくなる。それに年上だとなお断りにくい。
「あら、川原くん」
「羽矢、久々に見た気がする」
「久しぶりね。あなた大丈夫なの?」
「なにが?」
「少し前のランク戦の話よ」
その言葉で意味がわかった。前のシーズン、つまり最近の試合ではほとんど動いていない。むしろ殺されるまでほとんどなにもしなかったのだ。
「まぁ大丈夫だよ。心配かけたな」
「心配なんてしてないわ!」
羽矢は体を逆の方に向けて顔を背ける。今こんな顔を見られたくないのだ。
今は自分の顔は多分赤くなっている。すぐにトリガーを起動して元の方向に向き直す羽矢。
「それでどこにいくの?」
「ソロランク戦。羽矢は?」
「隊室に戻るのよ」
「なら送ってからいくよ」
「いいわよ」
「いいから。それじゃあいくぞ」
そこから羽矢と2人で歩いていく。俺と羽矢は幼馴染なのだ。昔から一つ上の羽矢にはなにしても敵わなかったがボーダーに入ってからは勝てる部分も出てきた。
しかしここ最近は2人とも忙しかったのかなかなか会えなかったのだ。それに幼馴染と言っても今は全く違う場所に住んでいるからというのもある。
そして王子隊の隊室前について羽矢と別れてからランク戦に向かう。めぼしい相手がいたらいいんだけども。
ランク戦会場は色々と騒がしくなっていた。何かと思って見ていると迅さんと太刀川さんが戦っている。その戦いを見るC級隊員。C級にとっては上手い人の闘い方は見るだけでも価値がある代物なのだ。そんな中新一の目当てのものは見つからず結局捕まってしまうのだった。
「川原くん少し付き合ってくれるかしら?」
「いやです」
「あら、そう。なら力ずくでも連れていくしかないわね」
「捕まるとでも?」
そう思い後ろに少し下がるとアイコンタクトをしていたのか黒江に捕まる。俺のサイドエフェクトの厄介なところで片方に集中しすぎると見えていても反応できなくなる。目の前の加古さんに集中しすぎたのだ。それに振り解こうにも解けない。
2人ともそれは想定内だったようで私服のままトリオン体みたいだ。生身の俺では力が勝てるわけがない。
そして2人がかりでずるずると新一を引きずっていく。目的は自分たちの隊室にいくことなのだ。
「それでなんのようなんです?」
「双葉の勉強を見てあげて欲しいのよ」
「へ?」
「だから双葉の勉強を見てあげて欲しいのよ」
「あ、なんだそれだけなんですね。了解です」
加古さんはそれだけ伝えて出て行く。黒江と2人きりになって勉強を進めて行く。黒江ははっきりいうとそこまで頭が良くない。しかし本人にやる気があるならなんとかなると思う。
勉強を教えて行くうちに疲れてきたのかだんだんと問題が解けなくなってきていた。
時計を見てみるとここにきたのが2時過ぎなのにもうすでに5時前になっている。
「今日は終わりだ」
「でも」
「頭が回ってないから終わり。だから飯前だけど白玉あんみつでも食べに行くか」
「!!」
その瞬間に黒江の顔色が変わる。黒江自身新一に白玉あんみつが好きなことは一度しか行ったことしかない。それも話の流れでだ。それを覚えていてくれたこと。
そして何より疲れているのは確かで甘いものが欲しかったのだ。すぐに荷物を片付けて部屋を出る。そして2人であんみつを食べに行ったのだ。
黒江とのあんみつを食べ終わった新一。その後家に帰る途中自身のサイドエフェクトには引っ掛からなかったが嫌な感じがした。何かと周りを見てみるが何もない。
そしてこの時感じた新一の違和感というか嫌な感じは後々にわかることになるのだった。
評価欲しいって言ったらめっちゃ下がってた
モチベーションが下がる〜