その日の夜いよいよやってきた乱星国家ガーデンブルグ。その数は凄まじく前の大規模侵攻に引けを取らない。
しかし何を思ったのか全く市街地を狙わない。ボーダー本部に近づいてやってきている。
本部内では各隊ごとに分かれて指揮を取るがそれは無意味だとすぐにわかった。四方向から攻めてきているのだ。しかもそのほとんどがラービットだった。
「各隊北に太刀川、南に玉狛第一、東に川原、西に風間隊に分かれて迎撃せよ。各B級部隊はそれぞれに分かれて撃破。残りのA級部隊はそれぞれ間から時計回りに回って側面からの攻撃だ」
忍田さんからの指示が来たので出撃する。たしかにこの数のラービットはやばい。ただでさえ一体一体が強いラービット。それに加えてこの数だ。
「これはやばいね」
「まぁ基地にぶつけなきゃいいだろ。ちなみに音を立てないためにメテオラ、ダメらしいから」
「マジ?」
「マジ」
真琴の問いに応える新一。実際本当にダメと言われいるのだ。
「なら
「了解です」
2人は納得する。そしてB級の部隊がやってくる。来たのは香取隊、那須隊だった。
「香取は俺と突撃。くまくまはそのサポートをよろしく。那須、桜、真琴は後ろからの攻撃。若宮と三浦はサポート組の援護。サポート組は空に飛んでるのを叩き落とすこと」
「「「「「「了解!」」」」」」
香取と突っ込む。この天才肌は放っておいてもいいんだけど今回ばかりは放って置けない。
「綾香、この区画どれぐらいいる。視覚にうつしてくれる?」
「了解」
映し出されたのはかなりの数のトリオン兵。これは骨が折れそうだ。
「ちょっとどうするの?」
「わかったわかったから。香取は突っ込んでいいよ。サポートする」
「了解」
香取は何も言わない。それは自身より川原のほうがはるかに上だとわかっているから。そうして自身が突っ込むが相変わらず川原は的確なタイミングでサポートしてくれる。
「全員集まれ!」
川原のその一言に全員が集まる。それぞれ不思議な態度をとるがそれ以上は何も言わない。しかし全員が空を見てみるとその時何かの光の膜みたいなのが張られた。
「これはまさか?」
「たいちょー何かわかるの?」
「あくまでも予感だけど最悪の事態かもしれない」
「だからなんなのよ」
「これもしかしたらベイルアウトを不可能にするものかもしれない」
川原の一言に全員に戦慄が走る。しかし災難というものは畳み掛けてやってくるものだ。
「そのとーり。玄界のそれはめんどいから封じさせてもらったよ」
「ちょっとちょっと。私もいるよー」
「なんでそんなにでしゃばってるのさ」
川原たちの前に来たのは人型ネイバーが3人なのだ。その3人の女はそれぞれしゃべるが川原たちは細胞の全てを尖らせる。それほどまでに目の前に来た3人の人型は強いオーラを纏っている。
「全員引け。そして北に向かえ」
「あんたはどうすんのよ」
「トリガーオフ、雨之羽矢起動」
その言葉と同時に目の前にマントに目の前にはスコープが現れる。
「な、何よその姿」
「香取また後で話す。今は引け。花さん敵を攻撃しながら北の部隊と合流させてくれ!綾香はサポート。ベイルアウトができない今倒れないことが最優先だ」
「ならたいちょーと」
「わかってるだろ。本気でやる」
その一言で同じ隊の真琴と桜は納得いっていない奴らを抱えてその場を離れる。それを見逃すはずがない人型ネイバー。
しかし追いかけさせまいと弓を放った。
「あいつらを追いかけたきゃ俺を倒してから行くんだな」
「何こいつ」
「生意気」
「2人とも忘れてない。今回の目的」
「「あー!!」」
その途端に2人の目の色が変わる。なぜか嫌な予感がする。
「この子だったね。それにしてもイケメンだなぁ」
「ほんとほんと。連れて帰る?」
「んーとりあえず抵抗できないように痛めつけよう」
何気にしている会話でも恐ろしくなるような内容なのだ。こうして俺と人型ネイバーの対決が始まったのだった。
川原が単独で戦いはじめた頃加古隊は北側から確実に敵を倒しながら東側に向かう。そして東側に着く直前空の上に膜のようなものが貼られてそれに気づいた加古。
早く合流しようと急ぐ加古と黒江。
「黒江急ぐわよ」
「はい」
2人は所々倒しながらいく。隊長としての本能か、はたまたただの勘か。
しかしその判断間違っていなかったのだ。周りに他のA級部隊がいればの話だが。
「黒江止まって!」
その言葉に反応するように止まる黒江。止まったところの前に何かがぶつかる。
今走っていたら間違いなくそれにぶつかっていたのだ。
「あいたー。これやばいよ」
「っ!」
「それにしても判断が遅い」
黒江が飛び退き離れようとしたけどすでに遅かった。首を掴まれてそのままトリオン体を破壊される。
しかしここであることが起こる。ベイルアウトせずに黒江の体はまだそこにあるのだ。
「さてあなたには2つの選択肢があります。このまま引くか。それとも私のいうことを聞いてくれるか」
その言葉を放つ人型ネイバー。実質加古にとっては選択肢は一つしかない。
素直に従うように素振りを見せるとすぐにトリオン体が破壊された。
「さてあなたにはそのままいてもらいましょう。そして捕まっているあなたには人質になってもらいます」
「人質?」
「あなたは今回の目的である人間と仲が良さそうでしたので」
その言葉は黒江の中にある血を引かせた。それは川原先輩のことを言っているのだとわかったからだ。
「さて呼んでもらいましょうか」
「嫌」
「なら死んでもらいます」
「黒江!」
加古が叫んだが状況は変わらない。黒江の首に向けて刃が振り下ろされたのだった。黒江は心の中である人の助けを待つ。そして首に当たる直前に黒江の願いは叶ったのだった。
「狙うのはテメェの首だぁぁぁぁぁあ」
黒江だけを守り人型ネイバーを蹴り飛ばす。この状況で2人が誰よりも助けを求めた人物がそこにいたのだ。
「加古さん、黒江すぐに捕まって。逃げる」
「了解」
「はい!」
黒江を背負い加古さんを担ぐ。右手だけは開けたまま飛びながら本部を目指す。
「ごめんなさい手を煩わせて」
「詫びは後。舌噛みますよ」
「それにしても川原先輩このトリガーは?」
「また後で話す」
その瞬間川原が逃げながら相手にしてきた3人の人型が追いかける。川原は2人がいるために無理な動きはできない。トリオンを弓に流し飛んでくる攻撃全てを弾き飛ばす。
弾き飛ばせないものはアフト特製のシールドで防ぐ。アフトのシールドはかなり性能いいから大概の攻撃なら防げる。
「ちょっとスピード上げます。ここからは喋らないでください」
そのまま屋根の上を走っていく。その間に綾香との通信を行う。
《本部は入れそうか?》
《うん。問題無いよ》
《なら悪いけど屋上まで来てくれ。トリオン体で》
《?なんかあったの》
《加古さんたち抱えてるから攻撃できないんだよ》
《了解》
綾香との通信を切りなんとか基地の前まで着く。しかしどうやって上まで行こうか。
作戦1 飛んで基地の上を目指す。途中で落ちるのが目に見えてるからなし
作戦2 放った矢に飛び乗り上を目指す。飛び乗った瞬間にトリオン体が破壊されるからなし。
作戦3 ノーマルトリガーに変えてグラスホッパーで上まで飛んでいく。上まで行ってる間に攻撃されたらとても防ぎ切れる気がしないのでなし。
作戦4 ここでトラッパーが来るまで全員迎え撃つ。まだ勝てる要素があるかもしれないからこれにしよう。
「加古さん黒江、これを被ってて」
そういいアフトのマントを外して2人に被せる。これ地味に固いから防いでくれるだろう。そう願いながら2人に被せる。さてなんとか防ぐか。そう思い先手必勝と思い誰もいない空に向けて矢を放ったのだった。
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あと加古隊を扱い雑にしてすいません