俺たちはトリオン兵を蹴散らしていきながら警戒区域に向かって行った。なかなかに数が多い。そして俺たちの目の前にイレギュラーゲートが開いた。
「またあの新型か?」
「いやなんか嫌な予感がするよ。たいちょー」
そして出てきたのは人型ネイバーだった。しかも2人。けれど顔は見せずに仮面で隠していて体つきでしかわからないが男と女のペアみたいだ。トリガーはまだ出していないためわからないが何かが最大で警告している。
「先手必勝」
「誘導爆発弾」
2人ともぶっ放した。これで終わりかと思ったが全くの無傷だった。俺はそれに続くように間合いを詰めて斬りかかると目の前にすでに発射直前の弓が構えてあった。
いつ取り出した。いやそれ以前にやばい。
「「フルガード」」
俺の前に2人のシールドが来てわずかに軌道が逸れて頬にかすめるだけで済んだ。
「助かったよ2人とも」
「ううん、それよりいつの間に弓を構えたんだろう」
「全く気がつかなかったわ。本当に危なかった」
本当に危なかった。一撃で終わらされるところだった。俺たちは距離を取りつつ牽制しながら戦った。少しすると本部から連絡が入った。
『付近で援護が可能な隊員は三雲、烏丸を援護せよ』
三雲ってたしか玉狛の新入りじゃなかったかな?そんなことを考えてると目の前を矢が通った。それにしてもさっきから女の方は全く攻撃してこない。舐めてるのかな。
「本部こちら川原隊、人型ネイバーと交戦中。援護できる隊員をお願いします」
「川原か、こちら忍田。まだ少しかかりそうだがある隊を援護に向かわせている。それまで持ちこたえてくれ」
「了解」
そこから少しして俺の隣を銃弾が通り過ぎて女の方の仮面に当たった。その銃弾の先を見てみると犬飼先輩がいた。
その隣には辻と二宮さんがいた。
「お、お兄ちゃん!!あれ」
「ん?ってえ、まさか、そんなバカな」
[あーあ、ばれたか。なら俺も取るか]
もう1人のネイバーも仮面を取った。それはありえないはずのことだった。俺の、いや俺たちの両親が目の前にいた。
「どういう……ことだ」
[単純な話だ。お前らを守ってネイバーに喰われたが俺たちは生まれつきトリオンが高いらしくそのまま兵隊になったのさ]
「もしそれが事実なら今からでもこっちに戻ってこれる。戻ってこないのか?」
[それこそ無駄な問いね。私たちはアフトクラトルで暮らしていくのよ。そのためにはあなたたちのトリオンももらっていくわ]
「そんな、お母さん!私たちのことよりアフトクラトルが大事なの?」
[ええ、そうよ。向こうでの生活はこっちよりも簡単だもの]
「もういい桜、俺がこの2人を殺す。桜は別のところの隊に合流してネイバーを殲滅して行ってくれ」
「ううん、私も戦う。お兄ちゃんばかり重荷を背負わせない」
俺は孤月を、桜は片手だけ弾を構えて向かって行った。行った直後に二宮さんから内部通話が入った。
〔川原、現段階での指示はお前が出せ〕
〔了解です。男の方のトリガーは闇の形状をしてますが恐ろしく連射が早いのと、2人のフルガードでも破ってくる破壊力があるので俺と桜でかかります。二宮さんは残りの真琴と辻と犬飼先輩ともう一人を攻めてください。申し訳ないんですが、トリガーに関しては全く情報がないんです〕
〔了解だ。細かいことはこっちでもまた言うがとりあえずがそれでいくぞ〕
〔はい〕
俺が攻めてその隙間を桜を弾で攻めるか俺に対してのシールドをしてくれてはいるが相手のトリガーの性能が段違いだ。おれもシールドがなかったら死んでるし、何よりもう一つの花月を抜けないのが辛い。それが抜けたら出し惜しみなしで行くのに片手を常にシールドにしておかないといけないから片方しか抜けないし、サイドエフェクトもこれだけ近いとさほど意味がない。
それとは別に嫌な予感がしてならない。何かありそうな気がする。それにおふくろいや、女の方が何も仕掛けず二宮さんたちの攻撃を避けるしかしていないのが気になる。
[鬱陶しいな。これならどうだ]
上に向かって弓を引いてそこから何もなかった。気にもしないで5分ほどたってから
[
おれの対してトリオンキューブが飛んできて当たったが別にトリオンが漏出するわけでもなく減るわけでもなく何もなかったので攻撃を続けた。
[未知のものに対して警戒しない。それが新一の悪いところだな]
[そうね、それにそろそろかしら]
「はぁ!?ってかいつまで親のつもりだ」
[
「う、うがぁぁぁぁぁぁぁああああ」
その言葉と同時に上から大量の弓の矢が降りてきた。そして俺はほんのかすり傷しかあっていないのに痛みがして、大声が出た。俺と桜はなんとか防げたが二宮隊は二宮さん以外は落ちてしまい、二宮さんも大ダメージといった感じで美琴も片腕を落とされて俺と桜は軽傷といった感じだ。
「うぁ、どういう……ことだ」
[ふふふ、さっき放った侵入、実は攻撃じゃないのよ。あなたのトリオン体の内部から痛覚を切らせてもらったわ]
「「「なぁ!」」」
俺たちは驚きを隠せず、声を隠さずにいた。それにかすったところの痛みが半端じゃない。これを他の奴らに味合わせるわけにはいかない。
「二宮さん、真琴、桜はここから離れてください」
「わかった。俺たちがいても気を使うからな」
「え、でもたいちょーは?」
「この2人を放っておくわけにはいかない。だから早く!」
「ダメだよ、お兄ちゃんを見捨てるなんて」
「二宮さん、2人を早く連れて行ってください」
「わかった」
二宮さんは2人を担いで連れて行ってくれた。ここからは俺1人だ。もう気にしなくていいかな。それにおそらくだけど男が使ってるのはブラックトリガーだ。ここまでの威力と速さはノーマルトリガーではありえない。
「さて、ここからは俺1人だ。思う存分やろうか」
[ふふふ、あなた1人でなんとかなるとでも]
「「1人じゃない!」」
「!?桜、真琴なんで戻ってきたんだ?」
「だってたいちょーを見捨てておけるわけないじゃない」
「お兄ちゃん、私たちはお兄ちゃんを見捨てておけるわけないじゃん」
「お前ら」
「「私たちがお兄ちゃん(たいちょー)を見捨てない。ここからは傷一つつけさせないから」」
そこからはその言葉通り傷一つつかなかった。ここからは俺たちの番だ。そう心の中で意気込み俺は桜と真琴に指示を出した