空母ずいかく194 THE GREAT GAME [更新停止・改修作業中] 作:特殊作戦群
同 CIC
「グルシャを発艦した敵編隊、高度・速度・経路全てを維持したまま変わらず接近ッ」
「「プレデター」・「アーノルド」両飛行隊との距離250㌔、ミサイル射程距離までおおよそ約6分」
モニター越しに要員は言い
「群司令、前方10機が護衛、後方10機が艦隊攻撃かと思われますが・・・・」
白谷群司令の後ろで隊員は言い
「通常ならば・・・・な」
白谷群司令は言い、風吹一佐はモニターを注視していた、その頃上空では
第94航空団
「プレデター隊」隊長機
「{このF-35JBが装備する対空ミサイルAIM120、AMRAAMは射程は70㌔対する東亜連邦機MIG35は中国からデータをハッキングして盗んで製造したPL10擬き、射程はほぼ互角、そしてステルス性で上回るこのF-35を敵はまだ捉えていない、だが俺達のレーダーには既に敵味方識別に反応のないMIG35を捉えている}」
プレデター隊隊長、二条三佐はディスプレイを見ながら思っていた。
「アーノルド隊」隊長機
「{同射程のミサイル同士で撃つならば先に撃った方が優位に立てる、それは優也も分かってるはずだし戦闘の常識だ}」
辻堂三佐は横で共に飛行しているプレデター1事二条三佐を見つつ思い
「{このままいけば20対16の不利な戦いになる、「迷わず撃て」の指示だが既に迷い始めている}」
辻堂三佐は内心で思っていた。
早期警戒機 スカイ・アイ
「早期警戒機スカイアイより「プレデター」「アーノルド」両飛行隊へ東亜連邦機先頭の10機がミサイルを発射、距離85㌔ 計10基、回避行動を」
第1飛行隊、プレデター1
「{馬鹿な、射撃管制レーダー波は感知していない、ロックオンもされていないぞ}」
機内のディスプレーを見て内心思い
「プレデター1より全機へ、敵は既にミサイルを撃った各機警戒をッ」
言った途端に
ピーーーーーーーーーっ
コックピット中にミサイル接近の警報音が響く
「「ロックオンされた?!」」
二条・辻堂両三佐は言い
「{しまった・・・・こいつは発射母機誘導のミサイルだ、発射しておいて30㌔圏内に入った所でミサイルのレーダに変換・作動させた}」
二条三佐は思い
「プレデター1より全機へ、武器使用許可ウェポンズ・フリー行くぞっ」
16機の編隊はそれぞれ散会し
「各自、目標と交戦せよ、迷うなっ」
二条三佐は全機に言い
「ミサイル発射即、回避だ」
辻堂三佐も言う、各隊共に8基づつ合計16発のミサイルを発射し即各機回避行動を取る
第二飛行隊 アーノルド1
「一時の方向より敵ミサイル、チャフで回避」
ミサイルの軌道上に電波妨害用にチャフを撒き散らしミサイルを回避する、体に強烈なGが掛かり
「{か・・・体中の血液が・・・・足に向かう・・頭が・・・空っぽに・・視界が色を失う}」
強烈なGに辻堂三佐は耐えていた。
ずいかく
CIC
「・・・・・・・・・・」
無言でモニターを見る風吹一佐に
「「プレデター」「アーノルド」両隊ミサイル発射後各機回避行動をとっています」
「被弾報告はありません」
「双方共に初弾は外したと思われます」
要員は言い
「・・・・・・・・・・・・・・」
無言でモニター見る風吹一佐はインカムを取り
「CICより航空管制、深山団司令」
団司令を呼び出し
「はっ」
深山一佐は応じ
「「プレデター」「アーノルド」両隊、全機編隊を組み直し敵後方編隊の侵入コース左上空に移動させろ」
風吹一佐は言い
「敵後方編隊に道を空けろと?!」
深山一佐は言い
「そうだっ」
風吹一佐も言い
「奴らを艦隊上空にどうぞとご招待すると?!、それでは一体何の為の迎撃隊ですか?!」
深山団司令は言い
「それで分かる事もある」
風吹一佐も言った。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
少し迷った後深山一佐はインカムを取り
「航空団司令より、プレデター1よく聞けっ」
「はっ」
二条三佐も応答し
「・・・・了解しました」
「プレデター1より全機へ」
二条三佐は僚機15機へ指示を飛ばす、するとモニターでは
「・・・・・・・・!!!」
「「グルシャ」攻撃機の波状攻撃の狙いは艦隊攻撃ではなく・・・F-35JBです」
レーダー要員は言い
「敵の目的はF-35JBとの戦闘だと・・・」
「これを叩く事か」
周りの隊員がモニターを見ながら言うなか
「これほどにF-35JBの能力を知りたいのか・・・・」
白谷群司令も言った。
上空
「{来るぞ・・・・敵が・・・}」
レーダーを見ながら二条三佐は思った。そんな中
「ずいかくCICよりプレデター1へミサイル射程距離を保ちつつ不利な状況を回避せよ」
風吹一佐の指示に
「了解!」
二条三佐は言うのだった。
プレデター1
「{敵後方編隊も合わせて合計20機・・・艦隊に向かわず全機こっちに向かってくる、距離にして65㌔約3分で視認距離だ・・・16対20・・・やはり不利だ・・・}」
内心思うも
「プレデター1より全機へ、20機全て相手にするな、上昇接近中の敵後方編隊をAとしその左翼上方へと回り込む、Bは無視しAの10機を叩く」
各機に指示を飛ばす
「俺は左端の機をやる、各自目標を決め攻撃だっ」
指示を出しつつ自分の獲物を決める。
「{このヘルメット装着型HMDなら機体の真下も丸見えだ、機体6箇所に設置された赤外線カメラで下方はもちろんの事、自機の全周がバイザーに視覚化される、その上このHMDを使えば顔を向けた方向に瞬時に照準が可能だ、言うなれば「神の眼」}だ」
内心思いつつ敵機を補足し
「距離40㌔、高度はこちらの方が5000m上・・・捉えた・・・」
自動武器管制によりミサイルは対空ミサイルAIM120AMRAAMを選択し
「この距離なら、外さんっ・・・・」
発射スイッチに指が行った時だった、脳裏に家族の事、家で不安に押し潰されそうになりながら自分の無事を信じて待つ妻の鈴鹿や友人・親の顔が脳裏に浮かび、それが判断を鈍らせる
「{・・・・俺は撃てるのか・・・相手も同じ家族が兄弟が親のいる人間だぞ}」
自分の心の声がきこた気がしそれが隙に繋がる
「アーノルド1よりプレデター1、8時の方向より敵ミサイルっ」
辻堂の呼びかけと機内に響くミサイルアラートの警報で現実に戻され
「クソッ」
一旦ロックオン状態を解除し
「フレアで回避っ」
敵ミサイル軌道上に欺瞞弾を撒き向かってくる敵ミサイル2発を回避し
「敵ミサイル全弾回避っ」
言い
そして再度ロックオンし
「ミサイル発射っ」
今度は迷いなく敵機へと向けてミサイルを撃ち込む。
ずいかく艦橋
「副長、いくらF-35が優れた戦闘機でも20対16です」
後ろで部下が言い
「{「グルシャ」は波状攻撃をかけるならF-35JBが追撃発艦すると読んでいた、だが実戦に置いてまだ戦った事のないF-35JBを最大の驚異と認めたのだ・・・}」
内心思っていると
「副長、艦隊でなんとか支援できないですか!!」
言い
「全速で接近し「まや」「はぐろ」のイージスシステムなら敵の対空ミサイルを---」
部下は言うが
「間に合うまい・・・・80㌔先の上空だ、それに接近戦となれば誤射の危険性もます酷な事だが、F-35JBの性能と「プレデター」「アーノルド」両隊の技量を信じるしかない」
矢口二佐は言った。しかし、心配をよそに
ずいかくCIC
「敵Aの9機目を撃墜確認っ」
レーダー要員は言い
「敵機残り11機、敵編隊Aは残り1機です」
レーダー要員の報告を受け
「これほど撃たれても一発も被弾せず、此処までの戦果を上げるとは・・・・」
乗組員はモニターを見ながら言い
「敵編隊Aに至っては殆ど壊滅状態です。」
始まる前までは不利な空戦になると思われていたが、蓋を開けてみれば空自機が東亜連邦機を圧倒していた、4機分のハンデなぞなんのその
「艦長、「プレデター」「アーノルド」両隊の完勝ですか?」
モニターを見ている隊員は言うが
「空戦は大量の燃料を消費する・・・そして艦に帰艦する事を考慮すれば後数分がが限度だろう。・・・」
風吹一佐が言った時
「敵機、離脱していきます、」
報告にCICは湧き
「ふぅ・・・・「プレデター」「アーノルド」両隊に助けられなた」
白谷群司令は呟いた。結果から見れば
自衛隊 16機中 損耗0 合計残機 45機
東亜連邦 20機中 損耗9{B編隊損耗0 A編隊損耗9 A編隊ほぼ全滅}合計残機51機
という名の大勝利で第94航空団の初陣は終わったしかし
プレデター1
敵機の離脱の報を受け、戦闘空域を離脱し二条三佐らも自らの編隊を引き連れ母艦に戻るが、その中で二条三佐は言い知れぬ気分に襲われていた。
「{敵機を9機も撃墜して・・・9人も殺したのに・・・なんだこの感覚・・生きてる感覚がまるでしない}」
思っていた。敵機に対する同情心は何も沸かなかった、自分は成すべき事をした、任務を果たしたしかし、この感覚である。
「これを第92航空団の先輩方は体験したのか・・・・・」
先の有事に中国と戦い、第94航空団の創設の際には指導教官として来てくれた先輩方の事を思い出していた・・・・そして
「「ずいかく」が見えてきた・・・・・か」
ぼんやりとであるものの母艦「ずいかく」が見えてきたのだった。
アーノルド1
帰艦する時に思った。
「まるで生きている実感がわかない、何なんだこの感覚・・・」
辻堂三佐も自分の編隊を引き連れつつ感じていた。実戦を経験した者が必ず通るであろう道を二条三佐や辻堂三佐は通っているのだ。その感覚自体が「生きている事」という事に二人が気づくのはまだ先の話。
敵への哀れみや同情と言った事は一切なかった、不当に人の土地に侵攻してくるのならば「殺される」覚悟も当然して然るべきことなのだからだ。でもいざ敵と戦い生き残って見るとこの言い表せないような感じである。
「{メディカル・チェックを受けたら優也や連と話そうと一人では抱えきれそうにない}」
横を飛ぶ同じF35JBを見ながら辻堂三佐は思っていた。この戦闘で彼らは実戦を始めて経験し一皮むけたのだ。しかし、今回の戦いがこれで終わりではないのだ、これが序章に過ぎない事は二人共指揮官として十分に理解していた。こうして次々にF35JBがずいかくの飛行甲板に着艦する。そして互いに機を降りて
「おう、互いに生きてたな・・・実感が全然ないが」
ヘルメットを左手で持ちながら二条三佐は苦笑しつつ言い
「そうだな・・・・そもそも損害0で勝てた、イヤ敵を撤退させたと言うのも実感が全くない・・・一体どうなっちまんだ、俺達・・・・」
辻堂三佐も言う。二人には出撃前までの威勢の良さはなかった。
・・・・・ぽん
二条三佐が肩に手を置き
「メディカル・チェックを受けたら少し話そう。多分俺もお前も同じ事思ってるんじゃないか?」
二条三佐は言い
「ああ、頼む」
辻堂三佐も言い二人は部下を伴いながらメディカルチェックを受けるべく艦内の医務室に行くのだった。・・・その頃日本では・・・・
次回~東亜連邦外交部との接触~を予定しています。