空母ずいかく194 THE GREAT GAME [更新停止・改修作業中] 作:特殊作戦群
先島諸島 第6護衛隊群 旗艦「ずいかく」
「艦隊司令、艦長、至急CICへおいで下さい」
艦内放送の後、白谷司令と風吹艦長がCICに入る。副長の矢口二佐がモニターを見つつ
「我々がこのままの予定航路で行けば明日の接触は避けられません」
矢口二佐は言い
「なる程、つまり「敵は」進路を変えつつあるのだな」
白谷司令は言い、同じくモニターを見る風吹一佐は
「しかし・・・これは・・・・大きいッ!!」
風吹一佐は言い
「現在台風は中国大陸向きになっており、時速15㌔のスピードで進んでいます中心気圧は850hpa、中心付近最大風速は75メートル、中心から半径450㌔以内は25㌔以上の暴風域となっています。気象・観測班によれば過去で二番目に大きいと」
矢口二佐は説明し
「演習航海を終え、母港に帰港する途中に大きな敵と遭遇するとわな」
白谷司令は言い
「司令、ここは安全策を取り迂回すべきではないでしょうか?いぶき型の発展型とはいえ「ずいかく」には経験はありません」
矢口二佐は言い
「いえ、ならばこそ経験すべきでしょう。艦隊にとっても航空団にとっても良い経験となるでしょう」
風吹一佐は言い
「空自は海の怖さをご存知ない!!」
矢口二佐は風吹一佐に言うが
「だかららこそ「経験」すべきだ。戦闘中にでも台風が来たからと言って戦闘は中断できない」
風吹一佐は言い
「ふむ・・・・よかろう。就役したばかりの「ずいかく」での台風下での航海訓練は必要だ、各艦に通達、針路はこのままだと」
白谷司令は言い
「「了解」」
風吹一佐と矢口二佐は言った。各艦に通達され
イージス護衛艦 DDG179 「まや」
「ほう・・・・風吹の奴このまま台風に突っ込むか・・・願ってもない良い訓練になるな。」
イージス護衛艦「まや」艦長の木村哲郎一佐は帽子をかぶり直し
「風速70㌔メートルを突っ切ろうってか、副長、総員配置で万全の状態で備えろ」
木村一佐は指示をだし
イージス護衛艦 DDG180 「はぐろ」
「過去二番目に大きい勢力の台風に突入だと?、風吹の進言か」
俺は言い
「高本二佐、総員配置で万全の状態にせよ」
俺は翼に言い
「了解しました艦長」
翼は言い指示を手早く出しつつ俺は
「いくらアメリカ海軍で5年訓練をしてても海の環境が違えば状況もまるっと変わってくる。さぁて海の怖さを思い知ってもらおうか、風吹一佐」
俺も言いつつ帽子をかぶり直す。
SS509 せいりゅう
「台風を突っ切るってか、艦長も司令も思い切った決断をしたな」
指示書を見てしょうりゅう艦長の深町洋一等海佐は言い
「無茶をしますね、上も」
速水健治二等海佐は言った。
「でも船酔い続出で航空団の連中がぶっ倒れないといいですがね」
航海長の渡瀬吾郎三等海佐は苦笑しつつ言い
「洋上艦は大変だぜ・・・・」
深町一佐も紙を握りつつ笑った。
SS510 しょうりゅう
「艦長、艦隊はこのまま突入するようです」
副長の山中栄治二等海佐は言い
「ふむ・・・確かに経験が必要だろう。台風下においての訓練は貴重な経験となるだろう、航空団や新任の艦長にとっても」
海江田四郎一等海佐は言い
「今頃、洋上は戦場だな・・・・」
そう呟いた。無事艦隊は母港に戻ったが台風での経験は貴重な経験となったのは言うまでもないだろう。
第九話~優希の過ごす一日~を予定しています。