吾輩は、逸見エリカですが、何か?   作:蒼騎亭

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[瓦礫]〇p〇)ノシ 自己満足なのー! 


第一話[戦車道はこころです]

―――あの十連覇の戦いから半年後、私逸見エリカは、Ⅵ号重戦車Β型《ティーガーⅡ》三号車の車長として乗車していた。

「“副隊長代理”、先行中の十三号車から二時の方向より敵車両発見したと報告が入りました」

「―――…十三号車に伝達、敵に気づかれないように次の作戦を準備をしつつ敵の動きから目を離すな。虎弐から各車両へ、十三号車を中心に防攻陣形を取れ。四号車と七号車は、後方監視を継続せよ」

『十三号車了解』

『四号車、了解です』

『七号車、りぉ了解です!』

 私の指示を聞いて七号車から緊張している雰囲気がジワジワとこっちまで伝わる。 

「―――七号車、そんなに肩に力を入れるな。リラックスしなさい。』

『はい! 逸見副隊長代理!』

 私の励ましに七号車の車長は、元気な返事で返ってきた。それを聞いた同じ車両に乗車している仲間が私をいじる。

「副隊長代理、そんなに後輩を甘やかしちゃうと“また”西住隊長に怒鳴られますよ」

「……隊長の怒鳴り声が怖くて、副隊長代理が務まらないわよ、赤星」

「……そーだね。」

 装填手席に座る赤星小梅は、しょんぼりした声でつぶやきながら砲弾を持ち上げる。

それを薬室に入れる。

「装填完了!」

「各車輛、作戦ポイントに到着!」

 通信手からの報告を聞いて作戦を開始する狼煙を上げる。

「よし…虎Ⅱからヤークトパンターへ。砂漠作戦開始!」

 私の命令に、小さな谷の物陰から一気に加速するヤークトパンター。その後ろには、二本の丸太が括り付けられ、それが地面を削り、大きな土埃を上げる。

それに反応するかのように次々と森の中から砲身、車体を見せ始める敵部隊。それを別方面から偵察に出ていた三号戦車がその数を報告する。

「土竜(三号戦車)入電。煎餅(四号駆逐戦車)が二両、和菓子(パンター)三両、計5両。虎Ⅱに姿確認できず」

「虎Ⅱ了解。 土竜はそのまま虎を探せ。」

「土竜に伝達します」

 通信手をやり取りしながら姿を見せない敵の虎Ⅱの行動パターンを考えながら前方の敵を駆逐する。流れ込むように土埃の後を追う五両。その両脇から息をひそめた我々の砲身が火花を上げる。

「ファイア!」

 その掛け声とともに物陰に隠れていた味方車輛が一気に姿を現し一斉砲撃をする。そして突然の砲撃にまだまだ不慣れの敵の五両は、あたふたしながら応戦をするも、私達の砲撃の餌食となった。

だが、辛うじて一両がその場から逃げることができたようだ。だが、丘を超えた瞬間、私たちの虎Ⅱのアハトアハトの砲撃音が唸る。

吸い込まれるように砲塔に着弾し、フラッグがあがる。

「……敵車輛に撃破確認。各員、敵の虎Ⅱを探す」

《了解!》

―――数分後、我々の後方に回り込もうとしたいようだが、途中履帯が外れ、その修理を終えたばかりの敵フラッグ車を発見。

そのまま囲むようにジワジワとランダムな場所から砲撃、集中砲火しながら虎Ⅱを撃破したところで本日の訓練は終了した。

「―――今日の練習はこれにて終了する。一同礼!」その掛け声ともに私達は、パンツァーカイルでガレージまで戻った。

 そしてガレージの戻れば、敵の虎Ⅱ…に乗車していた副隊長が私の傍に来て、突然胸元を掴んで怒鳴りつけてきた。

「あんた! 本当に黒森峰の生徒!! あんな黒森峰(西住流)に反する作戦をやるなんて」

「―――お言葉ですが、副隊長。いつこのような“馬鹿げた”作戦をする学校が現れるか、わかりません。それだったら…わたしはその馬鹿げた作戦で研究をバカのように続けます」

「!! そーだから、アンタはいつまでも私の代理なのよ!!」と、捨て言葉を残すように私を突き飛ばしながら副隊長は、ロッカー室へ姿を消した。

ガレージの床に尻をつくように転がる私に手を差し出すのは、ヤークトパンターの車長の直下歩が私を見下ろしながら言う。

「……逸見、そろそろむかしにもどったらー?」

「……それはできない相談だわ。いつ“あの人”が戦車道に戻ってくるかわからないわ。それも敵として…」

「………どうして私達に相談してくれなかったんだろう」

 しょんぼりとした口調でいう赤星。その言葉にそこにいた全員が言葉を無くす。ここにいる…私が率いる《黒森峰いらん子中隊》は、あの10連覇した時のB分隊でほどんど構成されている。そう西住みほに救われた者、西住みほの行動に賛同するものが…一か所に集められた黒森峰の吹き溜まり。その中隊をまとめている私は…西住しほさんの逆鱗に触れ、今は代用を管理する中間職。…大昔とそー変わらない立場に私はいろいろ諦めている。

「あの人は…優しすぎるのよ。」

 赤星のその言葉に私なりの言葉を残し、私は自分の副隊長代理室に向かう。

「待って、逸見ちゃん」

「ま、まてよ!」

 私の後ろを追いかけるように直下と赤星がついてくる。…まったくいらない貧乏クジを引いたものだ、と自分の行動に愚痴りながらなんだかんだ、私と一緒にいてくれる二人に感謝する。

「―――いつもごめんね」ボソッと呟いたその言葉が二人に届いたのかは、今の私には判断できないくらい…恥ずかしいのだ。

 一方、逸見たちがガレージから中隊待機場兼代理部屋に向かう頃、副隊長は隊長室で逸見を追放するように直談判をしていた。

「隊長! もう我慢できません! 今すぐに逸見を黒森峰から追放するべきです! このままでは、黒森峰(西住流)が汚れてしまいます! 」

 深刻な表情を浮かべて言う副隊長に黒森峰の隊長西住まほは、少し白けた眼差しで副隊長の横ななめを見ながら淡々とした口調で言う。

「―――追放したところで、我々に何が残る? それに三か月後には全国大会が控えているんだ。お前こそ、アレに負けないように頭を冷やせ」

「は、はい…。失礼します」と、頭を下げて部屋を退出する副隊長。その副隊長が居なくなったのを確認したまほは、小さなため息をこぼしつつ大量の書類整理で固くこった肩を揉み始める。

「―――エリカを追放したら、誰が管理職でガチガチにこった私の肩を揉んでくれるのかしらね」と、少し不機嫌そうに愚痴るまほであった。

そこに扉を叩く音が響く。

「……はい、開いている」

「失礼します。隊長、今日の訓練報告書をお持ちしました」

 部屋に入ってきたのは、先ほどまで話題に出ていた逸見だった。

「ご苦労。それと先ほど副隊長がお前を追放しろ、と直談判してきたぞ」

「……そうですが、隊長に苦労をお掛けします。ですが、私は今をやめる気はありません。…あの子、みほとの決着があります。どっちが…黒森峰の隊長に相応しいか。白黒はっきりさせます」

「……相変わらず、絶対主義なことで…。罪滅ぼしに私の肩を揉んでいきなさい。これ隊長命令です」

「了解です、まほ隊長」

 普段見せない優しげな笑みを溢すまほに苦笑をするようにしかめ顔をした逸見は、固くなったまほの肩を揉み始めるのであった。

 逸見が隊長室にいる頃、副隊長はイライラしていた。

「くそ! どうして隊長はわかってくれないの! あいつは…我が黒森峰の…西住流に泥を塗っているのよ!」

 尊敬する人に理解してもらえない苛立ちが募る。そんな中、いらん子中隊のガレージの前に差し掛かった時だった。ガレージの中から整備班たちが愚痴りながら現れた。

「まったく、どうして私達がこんなオンボロガレージで戦車を修理しないといけないのよー」

「そーだよねー。このオンボロだから、少しでも火元があれば…一気に燃えてくれるかもね。そーしたらガレージ回りが減るのにねー♪」とつぶやく整備班の少女達。

それを物陰から聞いた副隊長はあることを思いついた。

「そうよ! それでいけるわ」

 整備班の少女たちの会話からヒントを見つけた副隊長の表情には、真っ黒な影が染まりこんでいた。

 

 

 その日の夜、私はある場所に電話をかけていた。

「……もしもし、大洗生徒会直通電話ですか?」

『―――貴様、何者だ。何故我が校の生徒会直通電話にかけてこれる』

 出たのは、とげとげ口調の片メガネ。突然それも内通電話に電話したことに警戒心丸出し。そんな桃ちゃんさんを無視して用件だけを言うことにした。

「そちらに…西住みほが在学していると思いますが…あの子に伝えてください。

《決勝戦で待ってるわ。精々、隊長…西住流に泥を塗るじゃないわよ》って」

 毒舌の口調でその言葉だけを伝えた私は、一方的に電話を切る。その電話を切る際、電話先で怒鳴り声…桃ちゃんさんの声が聞こえていたような気がした。




自分の文力を恨みたい~!

戦闘シーンはすべてカットの勢いで書いてまーす♪



それでは次回に向かって パンツァーカイル!
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