クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 Another Story   作:クロスボーンズ

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第35話 二つの永遠語り

 

 

アンジュとヒルダがパイロットスーツに着替え発着デッキにたどり着いた。そしてそこで、アンジュはある事に気がつく。

 

「ない!ヴィルキスがない!」

 

そう。ヴィルキスの姿がどこにも無いのだ。

 

「まさか吹っ飛んじまったのか?」

 

「違う!サリアが!」

 

メイが銃を持ちながら指差した。

 

実はサリアはあの後アーキバスからヴィルキスに乗り換えて、発進したのだ。それも第一中隊の戦うドラゴン達ではなく、謎の機体の方へと向かって行ったのだ。

 

「おいサリア!何をしている!!降りろ!命令違反だぞ!!」

 

「黙ってて!わかってないなら見せてあげる!」

 

サリアは10年前を思い出す。アレクトラの仇を討つといった自分を。その言葉で自信を奮い立たせる。

 

「私が使う・・・アレクトラの代わりに!!」

 

「・・・馬鹿が」

 

ジル司令は吐き捨てる様に呟いた。

 

 

 

サリアは例の機体へとヴィルキスを駆る。しかし今のヴィルキスは、素人目にもわかるくらい、動きが悪かった。

 

「なんで!?アンジュが乗ってた時の性能はこんなものじゃなかったはずよ!もっと!もっと早く動けるでしょ!?ヴィルキス!」

 

しかしそんなサリアを嘲笑うかの様に、ヴィルキスの速度は一向に上がらない。

 

「どうして!?アンジュが乗ってた時はもっとあったはず!なのになんで!?」

 

「サリア!!」

 

そこにアンジュ達がやってきた。現在アンジュは、ヒルダのグレイブに相乗りする形となっている。

 

「サリア!私の機体を返して!あいつらの相手は私がする!」

 

「ふざけないで!これは私のヴィルキスよ!」

 

「サリア!」

 

サリアは頑なにヴィルキスで戦おうとしている。

そこにスクーナー級ドラゴンが一体現れた。

 

今のヴィルキスではスクーナー級にさえ敵わない。ヒルダがサリアを助けるために援護射撃をする。ドラゴンに命中すると、海へと落ちていった。機体を上昇させようにも、一向に上昇しない。その事にサリアは余計困惑する。

 

「なんで!?私は誰よりも頑張ってきたのに!なのになんで!?」

 

(どんなに頑張っても、できない奴には出来ないんだ)

 

ジル司令の言葉が頭をよぎった。頭を振り、必死でそれを否定する。そうしている間も、ヴィルキスは海面めがけて落ちていく。

 

その時、意を決した風にアンジュがヒルダに頼み込んだ。

 

「ヒルダ!機体を寄せて!飛び移る!」

 

「はぁ!?・・・まぁ、あんたらしいか」

 

アンジュの考えにヒルダが驚くが、すぐに機体を

ヴィルキスの方へと寄せる。

 

サリアは機体を上昇させようとするが、機体は上がらない。

 

「どうして!?どうして動いてくれないの!?ヴィルキス!動かないと・・・大好きなアレクトラの役に・・・立てなくなっちゃう・・・」

 

その時、アンジュがヴィルキスに飛び移った。サリアの背後に座り、機体を立て直そうとハンドルを

上昇させる。

 

「無理よ・・・落下限界点を超えてるわ・・・後は落ちるだけ」

 

「無理じゃないわ!この機体なら!」

 

するとヴィルキスのモニターの数値が急上昇した。それはまるで今まで寝ていたヴィルキスが、アンジュの操作で覚醒した風にも見えた。ヴィルキスは海中へと落下した。だが次の瞬間、ヴィルキスは浮上した。

 

「さっぱりしたわ。さて」

 

アンジュはサリアの体を持ちあげた。

 

「ひゃっ!何する気!?」

 

「ヒルダ!落とすから受け取って!」

 

次の瞬間、サリアの体は空中に投げ出された。

 

「はぁっ!?ちっ。別料金だぞ!バカ姫!」

 

そう言いながら、ヒルダがサリアを回収する。

 

「さてと、あとはあの機体ね!」

 

アンジュの視線の先には、アルゼナルを破壊した

機体。そしてそれを守るかのように佇む二つの機体。すると先程までシンギュラーポイント付近で

傍観していた黒いドラゴン達が、戦闘に加わった。

 

第一中隊もアンジュと合流し、戦闘を開始する。

 

「こいつら!うじゃうじゃと湧いて出て!!」

 

その時、一筋の赤い粒子がドラゴンの身体を貫いた。そして、第一中隊に通信が送られてきた。

 

「すまない。遅くなった」

 

「!!」

 

この声の主を皆は知っていた。少し奥に、ある機体が見える。背中にX字の四枚羽がついている。白いボディが皮膚に。そして赤いボディラインが人間の血管の様に見える機体。オメガだ。

 

「シルフィー!?シルフィーなの!?」

 

「えぇ。これより戦線に参加する」

 

すると第一中隊を襲っていた黒いドラゴン達が急に踵を返し始めた。そして一目散にオメガへと向かって行った。まるで誘蛾灯に集まる蛾の様に。

 

「成る程。お前はトカゲの害虫に愛されてるらしいな」

 

オメガが皮肉を言い出した。

 

「あまり嬉しくない事ね」

 

「来るぞ!ムラマサブラスターの全セーフティを

解除しろ!」

 

「了解!」

 

するとムラマサブラスターの刀身全体が紅く輝いた。高粒子の集合体が集まり、一つの刃を複数個

形成される。

 

「これでぇぇぇッ!!!」

 

その刀身での一薙ぎは、囲んでいた大量のドラゴンの身体にいとも簡単に喰い込み、そして切り裂いた。

 

「よし!この勢いに乗るぞ!!」

 

このチャンスに乗じ、ヒルダ達第一中隊のメンバーも、ドラゴン達を押し返し始めた。しかし、開始時点での物量の差が出ていた為、残されたドラゴン達も、今の彼女達にはあまりにも巨大な数であった。

 

【ビーッ!】

 

オメガのコックピットに警告音が鳴り響いた。それはメイン武装である、ムラマサブラスターのエネルギー残量の低下を意味していた。

 

(有事の際にだけ使え)

 

シオンの言葉が脳裏をよぎる。左手首を見ると、

シオンから受け取ったプレートはそこにあった

 

彼女はプレートを取り出し、コントロールユニットの蓋を取り外した。そこには何かを差し込む溝があった。

 

それを差し込んだ瞬間、彼女の頭に何かがフラッシュバックした。まるで、昔の友達と出会った時の様な、懐かしい感覚が。

 

「この感覚・・・」

 

するとオメガが冷淡な口調で話しかけてきた。

 

「戦い方を思い出したか?人間」

 

「・・・オメガ」

 

「なんだ?」

 

「後であんたには聞きたいことがある。だから、

それを聞く為に・・・」

 

「今は私に、力を貸せ!」

 

そう言う彼女の瞳には、火が灯されていた。二つの紅色の瞳の奥で、一つに合わさった炎が揺らめいている。

 

「ふっ、よかろう!」

 

《COMPLETE》

 

無機質な機械音声がコックピットに響いた。邪魔となるムラマサを投げ捨てる。すると背中の四枚羽が突然パージされた。その内二つは両腕に。残りの

二つは両足へと装備された。

 

そして、白いボディは黒色へ、ボディラインの赤は銀へと変化した。

 

すると両手と両足を包む様に、高粒子が形成された。これらの指し示す事は一つ。肉弾戦である。

 

「色が変わった!?」

 

驚く第一中隊を他所に、シルフィーは目を閉じて何かを感じていたが、カッとやがて目を見開いた。

 

「行くぞ」

 

プレートをより深く差し込む。すると無機質な音声と共にモニターにある文字が表示された。

 

《START UP》

 

そして次の瞬間、オメガの姿はその場から消えた。

 

消えた次の瞬間、突然数十体のドラゴンが爆発を起こした。それに続くかの様に、次々とドラゴン達は爆発を起こし始めた。

 

「な、なんだ・・・何が起きてんだ」

 

第一中隊もこれには動揺を隠せなかった。そしてその時、彼女達は見た。ガレオン級の身体全体に、

紅い円錐体の様な物が突き刺さった姿を。そして、その中目掛けて突き進む黒銀の残像を確かに見た。

 

「黒銀の、閃光・・・」

 

《THREE・・・TWO・・・ONE・・・》

 

《TIME,OUT》

 

十秒後、消えた姿のオメガは再び現れた。いや、

消えてなどいない。速すぎで見えなかったのだ。

 

ほんの十秒間の間に、先程まで空を埋め尽くすと

言っても過言ではないドラゴンの総数は、その半分以下まで減っていた。

 

《REFORMATION》

 

その無機質な音声と共にメモリーは弾き出された。オメガの体色は元に戻り、そしてオメガの変化した部品もパージされ、四枚羽へと戻った。

 

「少しだが無駄な動きが多い。次に行う時には精進する事だ」

 

「言われるまでもない」

 

あまりの出来事に焦ったのか、残されたドラゴン達が、一斉に第一中隊へと向かってきた。第一中隊もそれらとぶつかり合うとした。

 

その時であった。突然ドラゴンと第一中隊の間に、一つの機体が割り込んできた。お互いが急ブレーキをかける。

 

「なんだ!?この機体!?」

 

「で、デカイ・・・」

 

すると目の前のそれは変形した。巨大な見た目の

機体は、間違いなくパラメイルの一種であった。

 

だが、その見た目は普通をパラメイルを遥かに超えていた。ざっと見積もっても80mはある。

 

「ドラゴン達に告げる。これ以上の戦闘行為は無意味である。直ぐにシンギュラーから自分達の住処に帰りたまえ。それとも実力の差も理解できずに向かってくる程、知能が衰えてしまったのかな?」

 

「この声、シオンなの!?」

 

声の主であるシオンは拡声器を使い堂々と宣言している。あまりに突然の出来事に、皆が呆然とそれを眺める事しか出来なかった。

 

「賢き者なら帰りたまえ。愚かしき者ならば向かってきたまえ」

 

するとその言葉に反応したのか、一体の黒いガレオン級がν目掛けて突っ込んできた。

 

「成る程。それがお前の返答か!」

 

次の瞬間、νはガレオン級の前から姿を消した。

一瞬にしてガレオン級の背後に回り込むと、両手がビームソードに変化した。その内の片手のソードで、黒いガレオン級の身体を真一文字に切り裂いた。ガレオン級は、ゴミの様に海面へと落ちてゆく。

 

「まじかよ・・・」

 

「ガレオン級を一撃で」

 

「さて、次は誰だ?前に出ろ!」

 

シオンが高らかに宣言した。するとドラゴン達は

そそくさと撤退を開始し始めた。

 

その中で、アルゼナルを破壊した謎の機体は再び歌を歌い始めた。その時、二人は気がついた。謎の

機体の歌う歌に。

 

「この歌・・・永遠語り!?」

 

永遠語り。それはアンジュがかつて母から教えられた歌。そして、シルフィーが垣間見た記憶の中にある歌。

 

「始まりの光 kilari・kirali。終わりの光 lulala・lila」

 

「星に飛ばん el ragna。万里を超えて彼方へ」

 

二人はそれぞれの永遠語りを歌い出す。なぜかは

分からない。だが、二人は歌い続けた。

 

するとアンジュのつけている指輪が突然光り出した。そして指輪が光ると同時に、突然ヴィルキスが金色に輝きだした。まるで歌に。永遠語りに反応

するかの用に。

 

そして、それはアンジュの指輪と同じ様に、シルフィーのつけている腕輪も同じ反応を示していた。

 

それらを第一中隊の皆が見ていた。無論、臨時司令部のジル司令も。

 

「あれは・・・」

 

ヴィルキスの両肩が開かれた。そこには目の前の

機体と同じ物が装備されていた。

 

「なぜ偽りの民が・・・」

 

二人の耳にその様な言葉が響いた。次の瞬間、二機の両肩から放たれたものは光はぶつかり、辺りを光で包み込んだ。

 

 

 

気がつくと二人は未知の空間にいた。ヴィルキスとオメガ。そして謎の機体が向かいあっている。

 

謎の機体のコックピットが開かれる。するとそこから謎の女が現れた。

 

「何故、偽りの民が誠なる星歌を知っている」

 

二人もコックピットを開ける。

 

「あなたこそ何者!?その歌はなに!?」

 

すると周りに様々な映像が映し出された。その映像はアンジュ達が知らないものだった。だが何故か

無関係の映像だとは思えなかった。

 

「時は満ちた・・・」

 

謎の女がそう言う。そして謎の女はシルフィーの方を向いた。

 

「貴女が、リィザーディアの言っていた存在・・・魔の再来だというのか・・・」

 

「魔の再来?なんのこと?」

 

「・・・真実は、アウラと共に」

 

謎の女の言葉と共に、アンジュ達は再び光に包まれた。

 

 

気がつくと二人は、元の空間に戻っていた。

 

ドラゴンと謎のパラメイルはシンギュラーの向こうに帰っていった。

 

そんな中、黒いドラゴン達の方にいた四機は、一度だけこちらを振り返った。そしてオメガとνをじっと眺めたかと思うと、シンギュラーの奥へと消えていった。

 

νもドラゴン達が消えた途端、飛翔形態へと姿を

変え、戦闘中域から即座に撤退した。

 

「なんだったんだよ。今回の戦闘・・・一体、何がどうなってんだよ・・・」

 

皆が呆然と立ち尽くしていた。今回の戦いは、彼女達にとって衝撃が強く、まだ理解が追いついていなかったが、やがてある実感が湧き上がった。

 

戦い抜いた。生き残ったという、確かな実感が。

 

そんな中、オメガがシルフィーに語りかけてきた。

 

「・・・人間。シオンからの通信文書だ」

 

「シオンから?」

 

モニターには、以下の文が表示された。

 

(シルフィー。生きろ。例え今を流れるこの時間が、うたかたの空夢になるとしても、後悔せずに幸せに生きろ)

 

その文章を、シルフィーは黙って見ていた。やがて意を決した風にオメガが語りかけてきた。

 

「・・・人間。あの空間で、一体何を見た?」

 

「・・・」

 

「質問を変えよう。あの空間で、何を思い出した?」

 

「・・・・・・ガハッ!」

 

「!?おい!!人間!!!」

 

突然モニター画面に汚れが付着した。モニター画面の一部が赤く染まる。

 

「シルフィー!?シルフィー!!」

 

慌ててナオミのグレイブが駆け寄った。見ると彼女は意識を失っており、その口からは血が溢れんばかりに流れ、噴き出ていた。口元から垂れ流れる血が、身に纏っている黒装束が赤黒く染めてゆく。

 

「シルフィー!大丈夫!?しっかり!!」

 

「人間!こいつを頼む。私はムラマサブラスターを拾ってくる!直ぐに戻るが、それまでの間、こいつを頼むぞ!」

 

「えっ!?今の誰!?」

 

「オメガだ!」

 

そう言うとオメガはシルフィーを引き渡し、物凄い勢いで海中へと沈んでいった。

 

再び呆然とするナオミ達であったが、シルフィーの再度の吐血によって慌てて発着デッキへと戻っていった。そして、そこには先客がいた。ジル司令が。

 

「そいつをこちらに引き渡せ」

 

「どうするつもり。せっかく帰って来たのに、またアルゼナルから追い出すの」

 

アンジュが睨む様な視線を向けた。

 

「お前達には関係ない」

 

ジル司令は銃口をシルフィーへと向けた。すると

突然オメガが発着デッキに強引に入り込んできた。

その手にはムラマサが握られており、ジル司令へと向けられていた。

 

「彼女は私の生体パーツだ。彼女に危害を加える

存在は私に危害を加える存在と同じだ。手を出した瞬間、お前を全力で破壊する」

 

「貴様。いったい何様のつもりだ?」

 

「オメガ。人は私を機械仕掛けの神と呼んだ事も

あったな」

 

「神・・・だと」

 

その言葉を聞いた途端、ジル司令が露骨に不愉快さを露わにした。

 

「悪いな。私は神を自称する奴が大っ嫌いなんだ」

 

ジル司令の引き金を引く指が強くなる。それに応じるかの様に、オメガも武器のセーフティを解除する。

 

「やめな、ジル」

 

突然後ろにいたマギーがジル司令の銃口を降ろさせた。

 

「私は医者だ。医者として、負傷兵は手当てしようと思ってね。それにこの子。結構な血を流しているじゃないか。実に興奮するよ」

 

そう言うとマギーは担架にシルフィーを乗せ、その場を離れていった。第一中隊もその後に続いていった。その場にはジル司令とオメガだけが残された。オメガはその姿を飛翔形態へと戻した

 

「何も変わってなどいない。私は新たな武装を手にし、彼女は瞳の色が紅色に変色しただけだ。それで良いではないか」

 

「・・・・・・よかろう。アルゼナルも現在かなりの被害を被っている。少しのリスクには目を瞑ろう。だが忘れるな。少しでも不審な行動を見せたその時はお前も、そしてあいつも、覚悟してもらうぞ」

 

会話が終了すると、ジル司令は発着デッキを後にした。発着デッキを、静寂が包み込む。

 

(そうだ。今はこれでいい。今はまだ・・・)

 

オメガはそう言うと、意識ユニットを一時的に閉ざした。

 

ジル司令はその足で外へと出た。彼女の視線の先には、崩壊した施設などが眼に焼き付いていた。今日の戦闘でのヴィルキスの事を思い出す。永遠語りに反応し、金色に輝いたヴィルキスを。

 

(それにしても、最後の鍵が歌とはな・・・)

 

「全く、散々たる有様とはこの事だね」

 

背後から声がした。振り返るとマギーがこちらへと歩いてきた。

 

「マギー。あいつの検査は出来そうか?」

 

「悪いけど、検査はできないね」

 

マギーが真剣な表情で一言だけ呟いた。

 

「・・・プラントがやられた」

 

「!なんだと!?」

 

 

 

その頃、ヴィヴィアンは、一人で部屋へと戻っていた。

 

「うっわぁ!これはひどい!」

 

部屋の入り口は扉ごと抜かれていた。室内も酷いものだ。床には瓦礫の他に、サリアの本やヴィヴィアンの愛用棒突きキャンディーなどが散らばっていたのだ。

 

「まぁ、いっか!」

 

普段から部屋をよく散らかすヴィヴィアンにとって、もはやこの部屋の荒れようなど気にするに値

しなかった様だ。

 

残されたハンモックに横になる。

 

「それにしても、二人の歌。綺麗だった・・・

にゃぁ・・・」

 

そう呟くと、ヴィヴィアンは死んだ様に眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃のローゼンブルム王国。ここはアルゼナルを管理する国だ。現在この国の国王。つまりはミスティ・ローゼンブルムの父親はマナでとある人物と通信をしていた。

 

「一体この様な時間になんのお話ですか?ジュリオ・飛鳥・ミスルギ殿?」

 

「何。少し国王に見て頂きたいものがありまして」

 

「見て頂きたいもの?」

 

「こちらです」

 

ジュリオがマナを展開した。そしてそこに映し出された映像にローゼンブルムは絶句した。

 

映像には、縛られて囚われているミスティの姿が

映し出されていた。

 

「ミスティ!?ジュリオ・飛鳥・ミスルギ!これはどういうことだ!?」

 

「わかりませんか?脅迫ですよ。娘さんの命が惜しかったら、私に従っていただきたい」

 

「・・・何が望みだ」

 

「なに。簡単なことですよ。我が国が行なっている素晴らしい法律。それを一時的にローゼンブルム王国にも取り組んで貰いたいのです」

 

「ふざけているのか!?この行為は我が国への政治介入だぞ!内政干渉も甚い!第一あの様な狂った法律を行うなど、幾ら何でも馬鹿げている!!」

 

「嫌なら別に構いませんよ。その時は娘さんの命はないものと思ってください」

 

「・・・」

 

「一つだけ教えてあげます。兵器を持っているのはアルゼナルだけだとは思わない事ですね」

 

「どういう事だ!?」

 

「今の神聖ミスルギ皇国には、ローゼンブルムを亡き者に出来る力があるという事ですよ。では、明日の開かれる各国マナ会議終了後に、良い返事が聞ける事を願っています。分かっているとは思いますが、この事は他言無用で。もし他人に話したら、

娘さんの命は保証できませんよ。それでは」

 

そう言うとジュリオはマナの通信を一方的に切った。部屋の窓にジュリオの不気味な笑みが映る。

 

「待っていろアンジュリーゼ。直ぐにお前を殺してやる。そして行く行くは、私が世界の長となりこの世界を管理してくれる。ふっふっふ。はーっはっはっはっ!!」

 

ジュリオの高らかな笑い声が、ミスルギ皇宮に響き渡った。




ちょっとジュリオを暴走させすぎた感があるなぁ。これじゃあ何処ぞの大使だよ。

大使「そして私はその世界を・・・私色に染め上げる!!」

数少ないジュリオファンの皆さん。ごめんなさい。まぁ小物という点では似た様なものものか。

「ジュリオ・飛鳥・ミスルギ。貴方はとても良い
道化でしたよ」

大使「リィボォンズゥゥゥゥッッッ!!!!!」


余談

シルフィーに関してはアニメで言う第13話の途中でアルゼナルへと戻る予定を考えてもいましたが、
それだと話し的には遅すぎる為アニメの11話で戻る事にしました。第5章はアニメでも展開的に急だから仕方ないね。

そして本来なら、この時点で黒いドラゴン側の機体とシオン達のDEMが交戦し、シオン達がアルゼナルのメンバーと顔を合わせる予定もありましたが、
私の書く力不足の為断念しました。



さて。ここで一度この世界の機体とかの大きさに
ついて、おさらいしておきましょう。

パラメイル(νを除くDEMも含む)約7.3m〜10.1m

(7.3mはノーメイクのグレイブ、10.1mはロザリーのグレイブカスタム参照)

DEM・tyep・ν 約80m以上。

ドラゴン(ガレオン級) 100m以上

改めて思うと10mにも満たないパラメイルが100mクラスのガレオン級に襲われるって絶対怖いよな。
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