クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 Another Story   作:クロスボーンズ

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投稿が遅れたことへの弁明。

①大学生活を舐め過ぎてた。新型コロナだから仕方ないとは言え課題レポートが多すぎ。

②個人的にドタバタが多すぎた。

こんな作品を待ってくれていたであろう少数の読者の皆様、投稿が遅れて、申し訳ありませんでした!半分やっつけ内容ですが、寛容かつ寛大な心で、閲覧に臨んでください。

そしてお気に入り30人突破!皆さん!本当にありがとうございます!




第45話 決断

人は生きてれば分かれ道に何度も遭遇するものだ。決断と言う名の。

 

歩く道は基本的に真っ暗だ。その先は誰にもわからない。

 

たとえ進んだ道の先が幸せだとしても、本当にそれが幸せな道なのか。それを知るすべは誰にも分からない。誰にも・・・

 

 

 

 

 

 

「あんた達、なんでここにいるのよ」

 

「それはこちらのセリフだ。オメガに巻き込まれたナオミはともかく、何故アンジュ達もこの世界にいる」

 

「ヴィルキスの力よ」

 

その言葉のトゲにシオン達は皆気づいた。相手がこちらに不信感を剥き出しにしている事に。

 

「その様子。こっちの大体の事は知ったらしいな」

 

「・・・一つ教えて。数百年前の映像にΩとかのDEMが映り込んでる事だけど、あれは」

 

「俺たちは数百年前に生きていた。だから当時の映像に残ってる。それだけだ」

 

「じゃあ、シルフィーも・・・」

 

「あぁ。俺たちと同じ様に、数百年前から生きていた。シルフィー。すまない、黙っていて。自分自身につまらない先入観を与えさせない為だったんだ」

 

シオンは驚いてこちらを向いているシルフィーの方を向いて謝った。

 

するとサラマンディーネ達が一歩前へと出た。それに合わせるかのように、シオン達も一歩前に出る。

 

「私は真祖アウラの一族にしてフレイヤが姫。近衛中将サラマンディーネです。貴方方の狙いは我々を滅ぼす事ですか?」

 

「滅ぼす?・・・向こうの連中に何を吹き込まれたのかは知らんが、それは違うな。我々はこの世界のドラゴンを皆殺しにしようなど考えてはいない。ましてやこの世界に長いなどする気もおきん」

 

「では教えていただきたい。貴方方は一体何を狙っているのか」

 

重いため息が聞こえた。その後に、衝撃の言葉も聞こえて来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺たちの目的。それは向こうの世界にいるアウラとエンブリヲを抹殺する事だ」

 

その言葉にアンジュ達の間で電流走る。一瞬、その電流によって思考回路がショートしたほどだ。

 

「アウラを、抹殺・・・何故!その様な事を!」

 

「向こうの世界のマナ。即ちドラグニウムの発生源の大元はあいつだ。奴を潰す事は俺たちが生きていく上で必要不可欠だ」

 

「だったら!サラ子達と協力して、奪還するなりして・・・」

 

背後からアンジュが反発した。その時であった。

 

「・・・あいつには、落とし前をつけさせる」

 

(ん?今、一瞬言葉が濁った様な・・・)

 

「アンジュ。お前達はこの問題に関わるな。これは俺たちとドラゴン。この世界の問題だ。他所の世界の部外者がズカズカと首を突っ込んで良い話ではない」

 

そう言われてはアンジュ達も強気な発言は出来なくなる。それを確認するとシオンは視線をサラマンディーネへと戻した。

 

「・・・さて。今度はこちらが聞く番だ。何故ドラゴン共が腕輪を狙う。なんの目的、理由がある」

 

「腕輪を狙うのは大巫女様の御心です。私達はその御心に応えるだけです」

 

「・・・あいつらの傀儡ということか・・・もうこれ以上の話し合いは無意味だな。アンジュ達。最後に言う。今すぐ目の前から失せろ。ここで争うのは本意ではない。もし元の世界に戻りたいならこの場で元の世界送ってやる」

 

「だが、敵対するのなら容赦はせんぞ・・・」

 

「どうしても戦うっていうの・・・」

 

お互いが武器を持ち、睨み合っている。そんな中、中間地点にはシルフィーが立ち竦んでいた。

 

「シルフィー。影から話は全て聞かせてもらった。残念だけどさっきの黒いドラゴンどもの言ってた内容は全て事実だ。私達もあんたも、いずれは・・・お互いここに来た理由はあんただ」

 

「あんたが決めるんだ。その選択でこの場がどうなるかは決まる。真実から目を背けるか、真実と向き合うか」

 

皆の視線がシルフィーへと集まった。

 

(・・・真実・・・先程の黒いドラゴンの語った私の、私達の真実・・・身体の組織崩壊。そしてその先に待つ破滅・・・)

 

手を見た。それは人間の手をしていた。だが彼女には、この手が今にも変化しそうで恐ろしかった。

 

(もし、このまま私が戻ったら・・・ナオミ達が巻き添えに。それだけは嫌だ!なら、私のとるべき道はただ一つ)

 

「・・・シオン。私は私の思うように戦う。そして私の事についても隠さず教える。それが条件だ」

 

「えっ?」

 

「・・・よかろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「決めた。私は、シオン達と共に道を歩く・・・

邪魔をするならナオミ達は、私の敵だ」

 

彼女のはシオンの元へと歩いていくと、こちらを振り向いた。その目は目の前の敵を見据えていた。

 

「・・・なっ!何言ってんのよシルフィー!こんな時にふざけるのはやめなさい!」

 

「シルフィー、何を言ってるの?早くこっちに・・・」

 

「この魔人族がぁっ!!!」

 

「やはり敵となったか!!」

 

この選択にナーガとカナメが激昂した。武器を持ち、シルフィーに飛びかかる。するとシルフィーを庇うようにシオンが前に立ちふさがった。

 

「甘い」

 

突然シオンの前に穴が開かれた。刀も薙刀もその穴へと吸い込まれていった。そして吸い込まれた直後、二人の背中に激痛が走る。

 

「なっ、なんで・・・」

 

背中にはナーガとカナメの持つ武器が突き刺さっていた。

 

「ゲート。穴を二つ開き、入り口を目の前に、出口をお前達の背後に設定した。攻撃すればするほど、自分が傷つくだけだぞ」

 

【カキンッ!】

 

直後にサラマンディーネが刀を振り下ろす。だがそれは居合刀でいとも容易く受け止められた。

 

「私の太刀を受け止めた!?」

 

「・・・弱い。数百年前の戦いの際はDEMの力に頼らざるを得なかったが、ここまで弱っていたとは・・・それでは我々を倒す事はできんな」

 

「!!弱いですって!!」

 

「そうだ。弱い。それでは俺たちを倒せない」

 

【ドス、ボキッ】

 

次の瞬間に、シオンはサラマンディーネの腹部を蹴飛ばした。鈍い音と共にサラマンディーネの身体が吹き飛ぶ。

 

「おっ、落ち着きなさい!サラ子!あんなの安い挑発よ!」

 

「アンジュ!貴女は黙ってなさい!!これはドラゴンと魔人族の問題です!!」

 

その態度に普段の冷静さはなく、感情的な激昂が前面に押し出していた。サラマンディーネが翼を大きく広げ、空高く飛び立った。そして急降下して来た。

 

「これでぇ!!」

 

【ザクッ!】

 

サラマンディーネの刀はシオンに届かず、シオンの手に持つ刃が彼女の腹部を貫いていた。そして刃を抜かれ、地面へと踞る。

 

「どうだ?自分が刺された痛みは。他人の痛みを感じて、少しは世界も変わって見えたんじゃないか?」

 

そしてトドメと言わんばかりに両方の翼にも剣を突き立てた。

 

「ガアアアッ!!」

 

声にならない悲鳴をあげた。だがシオンの攻撃は終わらなかった。

 

「空を飛べは俺に有利が取れると思ったのか?・・・舐めるなよ?今のお前ら叩き潰すのに、例の姿になる必要もない」

 

シオンがローブを脱ぎ捨てた。すると背後にはジェットパックの様な物が装着されたており、サラマンディーネを持ち上げ、飛び上がった。先程サラマンディーネが飛び上がった距離の倍はある。

 

「グッバイ」

 

次の瞬間、シオンは急降下した。そして地面にぶつかる直前、サラマンディーネを思い切り叩きつけ、自身はすれすれの箇所で着地した。

 

「サラ子!!」

 

サラマンディーネは全身血塗れ状態となっていた。慌ててアンジュ達が駆け寄るが、そんなサラマンディーネの前に先にシオンが立った。

 

「所詮お前も、ただのドラゴンか・・・」

 

その言葉には失望が入り混じっていた。次の瞬間にはサラマンディーネをアンジュ達めがけて蹴飛ばした。

 

「何。傷自体は浅くしてあるし、まだ生きてる。手当てしてやれ」

 

「あんたって人は!!」

 

アンジュが飛びかかったその瞬間、胸に焼けるような痛みが身体を襲った。

 

「邪魔をするなら、この場で死ね・・・?」

 

振り下ろされそうになったその手を、シルフィーが力強く掴んでいた。

 

「やめてシオン。これ以上は」

 

「・・・そうだな。シルフィーとも合流できた・・・お前ら、一つだけ言っておく。俺たちはただ貴様等の存在に怯えるだけではない。いつまでも自分達こそが絶対的な支配者だと思うなよ・・・行くぞ」

 

すると彼等の背後に突然穴が開かれた。その穴はゲートによって作られた穴だ。その穴に一人、また一人と入っていった。やがてシルフィーが入る番となった。

 

「まっ、待って!」

 

駆け寄ったナオミの首元をシルフィーが力強く握った。

 

「言ったはずよ。立ちはだかるなら容赦はしないと。私は本気よ?」

 

ナオミの首を握る手に力が加わる。首からはミシミシと言う嫌な音がその場に響く。

 

「なんで、こうなるの!一緒に居ようって、約束したじゃん!!私はあの館で、シルフィーが言った言葉も、流した涙も忘れてない!こんな事、本心なはずがない・・・」

 

「話してよ。何がそうさせるのか、ちゃんと説明してよ・・・」

 

「・・・・・・」

 

(・・・ごめん。ナオミ。でも、これしか道は無い。私が望んだ居場所は、ナオミが、みんながいる世界。だからナオミだけは、生きててほしい。全てが終わったその時、私はきっと一人になる。一人は寂しくない。だって、私は初めから一人だった)

 

(だから、だから・・・!)

 

近くの川へとナオミを投げ捨てる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここで、お別れだ・・・」

 

誰にも聞こえな声で呟き、シルフィーはゲートを通り、何処かへと消えていった。

 

するとカリスがアンジュの元へと歩いてきた。そして右手で傷口に触れると、静かに目を閉じた。するとアンジュの切り傷が塞ぎ始めたではないか。

 

「・・・皆さん。ありがとうございます。あの子の事を、人間として見てくれて・・・でも、ここからは私達の問題です。どうかこれ以上、私達への干渉はやめてください・・・さようなら」

 

カリスはアンジュの傷の手当てをした後、穴へと入っていった。彼女が通った直後、穴は一気に縮小し、まるで何事もなかったかのような空間が目の前には広がっていた。

 

「なんで・・・シルフィー・・・」

 

皆呆然と、その場に佇むしか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのころ、竜の都、地下深くの研究所では。

 

「そうですか、サラマンディーネ達は失敗したのですね」

 

「はい、今救援隊を送りましたのでもう少しでつくでしょう、治療などの手当ても万全です」

 

「ご苦労アスカ。貴女は黒の部隊全体に緊急招集をかけなさい」

 

それだけを伝えると、ロシェンは通信を切った。一ため息をした後、PCのモニターに目を移す。そこにはある文字が表示されていた。

 

Forbidden File(禁断の記録)

 

「どうやら、あのトカゲ達は失敗したみたいだね」

 

ロシェンの背後にはリラがいた。

 

「まぁあいつらが負けるのは容易に想像できたね。でも少し面倒なんじゃないかい?人形は逃げたし、あんたのお目当ての腕輪も一緒にドロン。もし仮に現れたとして、僕以外に対抗策でもあるのかねぇ」

 

「・・・カーネイジ級を使います」

 

その言葉にリラの顔色が一気に変化した。恐怖とも焦りともとれる、複雑な表情だ。だがそれを悟られまいと、すぐにポーカーフェイスへと変化させた。

 

「・・・へぇ。遂に始めるつもりなんだね」

 

「ええっ。計画を実行しましょう」

 

この時、二人の顔には、この世のものとは思えない、邪悪な笑みが浮かんでいた。

 




投稿が遅れて申し訳ありません。

そしてまだまだ投稿的には遅くなりそうです。隙間時間を縫って何とか続けていける様に努力しますので、何卒よろしくお願いします。

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