原作:遊戯王
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律は混乱しつつも店を出ると、そこへ浮世離れした少女が現れる。
――――――――、物語の世界の歴史が変わってしまったの。このままでは多くの世界が滅んでしまう。
このお話は物語の世界へダイブし、正しい世界に戻すストーリー。
「ボクのデッキ、ないんだけど・・・」
メタ系の物語が書きたかった。
2019年7月13日 AM10:00
今日は律にとって大切な日である。
2019/07/13 遊戯王OCG10期、第10弾パック『CHAOS IMPACT』発売
律は開店前からTCGショップに並び、その扉が開くのを今か今かと待っていた。
「お待たせしました。開店でーす」
期待に胸を躍らせ、レジへと進む。予約したパックのボックスを受け取ろうとレジにいる店員に声をかけた。
「新弾のパックを受け取りに来ました」
店員は予約表を受け取ると、次第に困惑した表情になっていく。
その様子に律は予約に失敗して、自分の分がなくなったのかと不安を覚える。
店員は、ちょっと待ってと律に声をかけるとレジの脇へと誘導すると、店長を呼びに行く。
店員の話に店長はウンウンと頷き予約表を受け取ると、律の下にやってきた。
「これは遊戯王の新弾のBOXの予約表でいいのかな?」
「はい、そうです。予約がうまくいかなかったんですか」
「うーん。確認したいんだけど、君が予約したのは遊戯王OCGの『CHAOS IMPACT』でいいのかな」
「そうですけど、何か?」
律は言い知れない違和感を感じる。
「遊戯王オフィシャルカードゲームは随分昔に廃盤になってね。今は遊戯王ラッシュデュエルカードゲームだよ。『CHAOS IMPACT』なんてパック初めて聞いたよ」
え・・・、よく辺りを見渡すと、遊戯王OCGの棚には律が全く知らないパックやシングルカードが並んでいた。
「今日は遊戯王RDCGの新弾の発売日だから、そっちと間違えたのかな?」
まるで初対面の人への対応に戸惑う。
このショップはよく利用するから店長とは知り合いの筈なのに。
あまりのショックに律は受け答えも曖昧にフラフラとショップの外に出た。
「一体、何がどうなって・・・」
とりあえず自宅に帰ろうと、混乱した頭で道を進む。
自宅の傍の大きな公園同士を結ぶ橋まで来ると、向こう側からとんがり帽をかぶり、衣服をシルバー一色に統一したまるで魔女のような恰好をした綺麗な女性が目に留まった。
ハロウィーンはまだ3か月も先。あまりに浮世離れしているが、あまりにも似合いすぎている彼女から目が離せないでいた。
「見つけた」
彼女は律の前で立ち止まり、そう言葉を紡いだ。
「あなたはこの世界に違和感を感じているでしょう?」
彼女の問いに目を丸くしつつも頷く。まるで夢の住人にこれは夢ですか、と声をかけられているようでクラクラする。
「その感覚は正しいわ。そう―――――、」
―――――、物語の世界の歴史が変わってしまったのだから。
「それって一体・・・?」
「詳しいことは基地で話すわ。そこまでついてきて」
彼女が示したのは橋の下。彼女はその場所の影に向かって手を伸ばすと、開き戸を開けるように腕を動かす。
すると、驚くことに扉の先には家のようなものが広がっていた。
「早く入って」
言われるまま律が中に入ると、彼女はパタンと扉を閉めた。
「あの・・・」
あ、閉じ込められた・・・、アブダクションみたいで律は少し、不安になる。
「ああゴメンね。少し驚かせちゃったかな?外は世界に認識されやすいから」
先程までのミステリアスな感じとはうって代わって、フレンドリーな様子で呆気にとられる。一方で『世界の認識』とか怪しげな単語に眉を潜めるが。
彼女はそんな様子を気にする事なく、ビニール袋から1冊の本を差し出した。
「これに覚えはある?」
「原作の遊戯王17巻ですよね」
何故、表紙にサイコロが写っているのだろう。
「じゃあこれは?」
彼女は裏表紙を開き、ある一文を指差した。
遊☆戯☆王 全17巻
「何・・・それ。もっと続いているはずなのに」
律は本を引ったくり、ページを後ろから捲っていく。
ラストシーンは焼け崩れたゲーム屋のシーン。
「こんなの、知らない・・・」
「恐らく本来は別のシーンに繋がるんでしょうね。でもこれを知っているのは貴方だけ。作者自身も知らないでしょうね」
膝から崩れ落ちた律を尻目に女性は語る。
「そう物語の世界の歴史が変わったことの証左よ。物語の世界の歴史が変わると、それを描いた物語自体も変わるの」
「遊戯王って漫画ですよね。何でその世界があるんですか?おかしいじゃないですか」
遊戯王は原作者の創造物であるはず。その世界があるのはおかしいように思うのだ。
女性はフラフラと立ち上がった律を一瞥し、あんまり話すのは憚られるんだけど、と前置きをおいて話す。
「まず前提として世界は数多に広がっているの。いわゆるパラレルワールドね」
律は知っている、というように頷く。
「本来、世界同士は繋がらないから他の世界を知ることはないの。だけれど、例外が1つあるの。それが物語を作るという『異世界の観測』。作者自身は物語を自分の力で作っているんだけれど、作った物語と同じものが存在しているというわけね。頭に沸いたインスピレーションは異世界の情報を無意識的に拾っているというわけね。逆に言えば、物語の世界に影響が出ると作者にも影響が出てしまうという事なの」
「物語の世界と物語の作者がつながっているという事ですか?じゃあ、なんでボクは覚えているんですか?」
「それは貴方がその歴史の『基準点』だからよ。世界は浄化作用としてバックアップを常に作るの。誰がどういう条件でバックアップ、基準点になるかはわからないけど、今回はたまたま貴方だった。世界が書き換わってしまうのはとても危険なの。連鎖的にいくつかの世界の崩壊になりかねないの。そしてあの世界の正しい歴史は『基準点』である貴方しか知らない。お願い、力を貸して」
女性は律の手を両手でギュッと握りしめる。それはまるで祈るかのよう。
世界の命運が自分にのしかかってくるようだ、とプレシャーを感じていた。
自分はそんな大それた人物ではないのだ。だが、律の脳裏に思い浮かぶのは昨日までの世界。
「・・・分かりました、協力します。ボクとしてもまた、みんなでOCGを遊びたいですから」
OCGで遊びたい、これこそが今の律を突き動かす原動力なのだ。
「ありがとう、なんか、重圧を押し付けた感じがあって、申し訳ないとも思うんだけど」
「気にしないください。だけど、1つ良いですか?」
「なにかしら」
「貴方の名前をまだ聞いていません」
彼女は可笑しなものを見るように手を当て、クスリと笑う。
「私はイーディス。そういえば、貴方のお名前も聞いてなかったわね」
「ボクは律。如月律です」
「よろしくね、律。早速、世界を正しに行きましょう」
イーディスはどこからか綺麗な装飾が入った杖を取り出した。
「この単行本に歪みが出ているのよね。この本の時間軸を起点に律、貴方をこの世界に飛ばすわ」
え、1人で!?いきなりの無茶ぶりに律は身構える。
「イーディスさんは来ないんですか!?」
「私は術式を安定させる必要があるし、他にもやることがあるからね。勿論、ただ丸腰で異世界に放り出さないわ 歪みが1つとは限らないし・・・」
イーディスは杖の先を律の手首に当てると、律の手首に銀色のブレスレットが装着あれる。
「銀の腕輪・・・?」
脳裏に『もっと腕にシルバー巻くとかさ!』とか謎の幻聴が聞こえる気がする。
「この腕輪は私との通信機。それから囲われた影になっている場所からこの空間をつなげる機能もあるわ」
いざという時に逃げられるのか、とてもありがたい。
遊戯王世界、危険だからなぁ・・・(遠い目)。
「準備は良いわね、行くわよ」
本を杖の端で触れると虹色に輝く空間が出現した。
「これがゲート・・・」
「この先を抜けたら異世界よ」
律はゲートをくぐりながら、今日の日のことを考える。
カードを買いに来ただけなのに、こんなことになるなんて・・・。
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修正者よ、心してかかるといい。遊戯王の世界は複雑怪奇。いくつもの偶然を抜けて世界は奇跡的に成り立っているのだ。
―――――
―1996年 遊戯王デュエルモンスターズの時空―
『なるべく、主人公格とは関わらないでね、それが世界がゆがむ原因になってしまうから』
「わかった、大丈夫」
今何時だったっけ、スマホ見よ。
「海場社長、見慣れないデバイスを所持している者がいるのですが・・・」
『何者だ?すぐに捕えろ』
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―2005年 遊戯王GXの時空ー
「何故、私を助ける・・・?」
「斎王琢磨、今あなたを、滅びの光を失う訳はいかない!」
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―2008年 遊戯王5Dsの時空―
『かつての歴史に貴方はいませんでした。何者ですか?』
「ボクは・・・」
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―2013年 遊戯王ZEXALの時空―
「こ奴、どこかで見覚えが・・・」
「六十郎の爺ちゃん!?」
「数千年前にも見た気が・・・」
「シャーク!?」
―――――
―2014年 遊戯王ARC-Vの世界―
「世界を分断させます!」
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そして、2019年12月20日
遊戯王SEVENS、そしてRUSH DUELの発表
「どうしてラッシュデュエルが・・・」
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―2019年 遊戯王VRAINSの世界―
「イグニス達を救うべきなんでしょうか・・・」
―――――
To be continued・・・
やっぱりメタなSSは難しい。
書き直すかもしれません。