TS転生者が隠しステージのボスになる話   作:政田正彦

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あけおめ(大遅刻)


プロローグ

 時は21XX年。

 

 飛躍的にロボット科学が発達したその世界では、自分で物を考え、物事を処理する事ができる自立思考回路を持つ、極めて人間に近いロボット、レプリロイドが当たり前のように世界に普及している世界であり、人類とロボットが共存していた。

 

 だがレプリロイド達の中には、“イレギュラー”と呼ばれる、他のレプリロイドや人類に対して危害を加える個体が発生する事があり、その理由は未知のウィルスだとも言われているし、高度過ぎる情報処理能力が生んだバグとも言われており、正確には解明されていない。

 

 その対策として、イレギュラーをどうにかしよう、民間人を守ろう、あまりに危険だったら破壊しよう、という組織が原作主人公の所属する組織であり、イレギュラーハンターと割とまんまな名前の組織が世界の平和を守るために悪と戦う……それがおおまかなこの世界の世界観とストーリーである。

 

 そんな世界に、本来なら存在しないはずのレプリロイドとして、ある転生者が生を受けていた。

 

 

 彼女はこの世界が好きだった。

 

 人一倍優しく、そして強かった。

 

 幾度となく地球と世界を救った英雄であるエックスとゼロ、その傍らに、彼女の活躍があり、二人も彼女の事を心から仲間だと信じていた。

 

 彼女はそんな自身の置かれている状況を、大変だが、それでも憧れのヒーローと仲良くなれて、それなりに楽しい人生を送れている。そう思っていた。

 

 

 

 

 

 その時までは。

 

 

 

 

 

 

 そこは戦場、と呼ぶにはあまりにも淀んだ空気で満ちており、周囲はスクラップ……それも、主に破壊されたイレギュラーの残骸で埋め尽くされていた。

 

 ここはゴミ処理場だ。周囲にもそれ以外のものは何も無く、処理するための施設は今や無人の廃墟と化しており、作業用及び警備用のメカニロイドは全て電源がOFFになっている。

 

 人が居ないのは、今から数時間前、そこに一人のイレギュラーハンターが、ボロボロになりながら、警報機を鳴らして飛び込んで、こう告げた為だ。

 

『イレギュラーハンターです!! 皆さん、ここから避難して!! シェルターに急いでください!! イレギュラーが現れました!! ここから逃げてください!!』

 

 聞いた作業員達は、一人残らず作業を放り出し、大慌てでシェルターへと移動した。しかし、そこで明らかになったのは、“彼女”が飛び込んできた際には“まだ”今回のイレギュラーによる騒動は始まっていなかった事。

 

 彼らからその事を聞いた治安維持の為にシェルターへと出動していたハンター達がそれを訝しんでイレギュラーハンター本部へと連絡。

 

 すると、その場所でイレギュラーが発生したのは、彼女が施設へと訪れた数分後。つまり、彼女はイレギュラーから逃げてきたのではなく、このイレギュラー騒動の首謀者、あるいは被害者の一人であるという事。

 

 処理場でポツンと一つだけ確認できるイレギュラー反応は、彼女を示している物だったのだ。

 

「何で……何で君が!!どうして君みたいな人が、イレギュラーになっているんだ!!」

 

 そこは戦場。

 

()()……ッ!!」

 

 彼と。

 

『エッ……クス……』

 

 彼女の。

 

 

 

 




次回更新→何の問題も無ければ、1/10の20時の予約投稿済みのまま投稿します。
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