クラスでは、今年最後の授業だったこともありかなり浮き足立っていた。耳に入るのは今日の予定や冬休みの旅行計画など授業には関係ない。かくゆう俺も違うことを考えていた。
その原因はもちろんあの演説だった。クラスでも最初はその話題で埋まっていたが、だんだんとそれていった。
初めて観たときに多少驚きつつも、今は冷静に彼女の演説内容にケチをつける余裕まで出てきた。リア充の爆発には賛成だが、そんなことは勝手にやってくれとさえ思う。
だが。
馬鹿馬鹿しい――そう一笑に付しながらも俺は何故か手にしていた。ズボンに手を伸ばしその存在を確認する。
きっと心の片隅で、俺は彼女の弁舌に惚れ入っていたのだ。
そして彼女のことを、羨ましく思った。あれだけストレートに自分の思ったこと、考えを大衆の前で言ってのけるあの豪胆さを。
ズボンのポケットからくしゃくしゃになったビラを取り出し、広げた。
内容はこうだ。
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立ち上がれ! 今こそ非リア充階級の革命の時である‼
昨今の恋愛至上主義は、もう取り返しのつかない段階まで進んでしまった。
それは非リア充諸君のみならず、その信奉者たるリア充自身、ひいては地球環境全体を破壊しかねない暴走を見せている。
我々にできることは、ただひとつ!
恋愛を否定せよ!
繁殖衝動を克服せよ‼
我々、反恋愛主義青年同盟部は、すべての恋愛感情を否定する!
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昨日の演説内容と同じだ。やはり彼女はこの学校の生徒であり、そしてこの『反恋愛』運動をこの学校にも広めようとしているのだ。
しかし、彼女は一人で活動しているのだろうか……?
チラシ最下部に目線を移動させると、小さくこんな一文があった。
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ここまで読んで、我々の活動に賛成し興味を持たれた同志もいるだろう。その中にはぜひ我が部に加わり、恋愛狂信者殲滅のため粉骨砕身する意志を固めた勇士も少なからず存在するに違いない。
では、どのようにして参加の意思を表明するのか? 我々はその活動の性質上、地下に潜行し、秘密主義的にならざるを得ない。入部窓口などというものが、存在しえないということは必然である。
意思表明の方法――それは、諸君らが我々の同志であるということを、まず行動を以て証明するのである。我々の思想に賛成であることを、諸君の行いによって示してほしい。
その行動こそが、同志たることの疑いようのない証拠となるのだ。
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「『まず行動を以て』ってどういうことだよ……」
そうつぶやいて、自分の
ダメだ、完全にやられている。
確かに彼女の弁舌には人を酔わせるだけの力があった。
しかし、その思想の先に何がある? ただの自滅願望、それも他人を巻き込む形の、一番やばいやつだ。
関わってはいけない。俺は開き直って馬鹿げた行動をとる前に、好きな人をつくったり、告白したり、デートしたりしてまっとうな青春を送るように努力すべきなのだ。
とそこまで考えて俺は自分で自分を嫌いそうになった。
そう俺は彼女の思想を否定する為だけに俺が
これ以上考えるのはよそう。俺はチラシをくしゃくしゃに丸め、ズボンの中に押し込めた。
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あとがき
コロナの影響で『俺ガイル完』が延期になってしまってとても残念ですが、原作者やスタッフ、声優さんのことを考えれば仕方がないのかなと自分で納得させております。
この機会にまた一巻から見直してみようかしらん。
また私は声優さんが好きでよくラジオを聞くんですけどその収録とかもなくなっていくと思うと悔やまれますね、まあバックにセブンがついたので安泰でしょう!(願望)
舞台設定が一応俺ガイルに沿っているので、そっちのキャラも出していけたらなあと考えております。
三話目でUA1500を突破したので、次は2000超えたら書きますね(宣言しないと書かない)