やはり反恋愛主義青年同盟部は間違っている   作:田んぼ二キ

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第一章-Ⅶ 恋愛という名の集団催眠と捻くれぼっちの邂逅

彼女は獰猛な目と、過激な内容をあんな大衆の前で発することが出来る数少ない人物だ。あんな対処の仕方を思いつき、そして瞬時に判断してのける頭の良さ。だがどうやら人並みの羞恥心はあるらしく顔を真っ赤にして言った。

 

 

「仕方なかったのだ。リア充を圧倒するには、更にその上を行ってやるのが最も効果的だから。奴らは身体の隅々まで恋愛カースト制が染み入っているからな、上級階級の人間に発言することはできない、哀れな生物なんだ」

 

 

俺に馬乗りになって彼女の姿を見てからのリア充の態度の豹変ぶりはまさに劇的で、一種の小気味よささえかんじるくらいだった。

 

 

「確かに一瞬で引き返していったな」「それが奴らの弱さだ」

 

 

うんうんと頷いてる彼女の耳はほんのり赤い。

 

俺は彼女に覆いかぶさり、リア充♂に正義面させて退治してもらうことが最善だと判断した。俺にはこんなやり方は思いつかなかった。性別の違い……もあるのだろうが彼女がこんな方法を思いついたのは(ひとえ)に反恋愛を掲げていたからだろう。いやむしろ常日頃奴らを観察し是正しようとした彼女にしか考えつかないとさえ思う。

 

それにしても、演説をしたあの豪胆さを持つ彼女と、後になって恥ずかしがって顔を真っ赤に染める彼女、その二つはどうやって彼女の中で共存しているのだろうか。

 

 

「そろそろ行こう、授業が始まる」

 

 

そう言うと、屋上の汚い床で仰向けで倒れている俺に、彼女は手を差し伸べた。何の考えもなしに、反射的にその手をとる。

 

柔らかく、温かかった。少し汗をかいているみたいだった。それは俺の汗と混じってほんのり湿り気を帯びる。俺が立ち上がって彼女と目線を合わせると頬をさらに赤くした。

 

 

「それじゃ放課後、フラワーアレンジメント研究部に来ること。いろいろ、説明しなくてはならないから」

 

「お、おう……」

 

 

それから収まりが悪くて、続きの言葉を探した。

 

 

「えっと、そうだな……名前、なんていう名前なんだ」

 

 

とっさに思いついた質問を投げかける。我ながらいい質問だと思う。今時は出オチキャラでも名前を名乗らせるからな。それに名前が分からんと今後呼びづらい。名前が分からないと指示語、そして最終的には『比企谷さんの……』ってなる。俺の妹が兄より存在が認知されているので、スローライフを楽しむことにした件について。

 

今までは学校に行き、授業を受け、あいつらが互いを牽制し合っているいる間も一人でもくもくと生きてきた。なんとなく今日で変わる。そんな予感があった。

 

彼女は急に目を細めてムスッとなってから、

 

 

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そう言って、ひとりですたすたと屋上から下る階段を降りて行ってしまった。

 

 

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領家薫。

 

教室に戻ると彼女は確かにそこにいた。俺がクラスメイトに対してあまり興味を示せないのもあるが、彼女が極端に目立たない生徒であることも起因している。

 

教室の中では黒縁のメガネをかけ、ずっと本を読むか、勉強しているかのどちらだった。整った容姿を持つ彼女は自分を押し殺し、目立ったクラス内のポジションに立たないようにしているのかもしれない。

 

それなのに名前を知らなったことを怒られるというのは何とも理不尽な話……じゃないですね俺が悪いですはい。

 

なぜなら同様に目立たないという点で共通していた俺の名前を彼女は知っていたのだから。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

やってるねい。たんぼです

 

在宅勤務さらに伸びました。金使わないのはいいがそろそろ発狂しそう。

とりあえず小説書いてます。

なので更新頻度高くなります。対戦よろしくお願いします

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