魔砲少女プリズマフェイト ~dulce espejismo del destino~   作:上城麟32

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第12話 ~影と霧~

━━━━黒騎士の一撃がフェイト達を飲み込む少し前

 

 

「ルビーちゃん24の秘密機能の一つ、ネックレス形態ですよ!

 これで、なのはさんがどれだけブッパしても、

 魔力の回復を私が自動で行います!安心決定ですね!! 」

 

臨時措置として、なのはさんをゲスト登録したまではいいのですが、

杖が二つだとさすがに運用しづらいでしょうからね。

 

「それきっと意味が違うと思うんだけど。

 でも、これで、随分魔力も回復してきた。

 これなら、きっとカズ君のお仲間さんも助けられる! 」

 

「それなんですけど~なんで、そんなに一志さんに拘るんですか?

 トレーニングの件もそうですけど、ジュエルシードを集める理由とか。

 ただ、危ないものだからってだけじゃない気がするんですよね~。

 ルビー乙女センサー的に」

 

「……えーと、そう言われても、なのはは、

 ちょっと気になっただけと言いますか、

 仲良くなりたいとか友達になれたらと思っただけと言いますか」

 

なぜに、ですます調になるんでしょうか。

それにしても、一志さんも以外なところでフラグ建築に勤しむとか。

リア充爆発しろってやつですね。

テスタロッサ姉妹にリニス、アルフ、プレシア。

さらに、美少女率を増やすとは、一志さん恐るべし。

 

「なるほどなるほど。つまり、気になる男の子だから接近したと」

 

「にゃ!?ち・違うよ!そのそういう意味での気になったとかじゃなくて、

 ちょっと気になったというか、えっとその……」

 

赤面しつつ、しどろもどろになりながらも反論するなのは。

これに、ルビーが刺激されてしまい。

 

「おや~やっぱり、気になってしまうということですね!

 これは一志さんに念話してお伝えしておいたほうが、いいかもですね!

 では早速。ルビーちゃん24の秘密機能の━━━━」

 

<ルビー?そっちはもう合流できたのか?>

 

言ってるそばから念話ですか。噂をすれば影がさすってことですかね。

 

<ん?なんか言ったかルビー?>

 

<いえいえ~何も言ってませんよ。こちらはそろそろ合流できそうですが、

 一志さん達はどうなんですか?そろそろこちらに追い着く頃かと思いますけど>

 

<うーん。それなんだがな。倒してしまった奴らが、

 どうも管理局の連中だったんだよ。

 今追尾してる奴らを撒いてるところだから、ちょっと遅れそうだ>

 

<管理局?全くいつもだいたい厄介なの引き寄せるますね。一志さんは>

 

<俺のせいかよ。今回も事故のような気がするけど。俺たちも追いつけるようにするが、

 そっちであんまり無茶なことをしてくれるなよ。なのは共々な>

 

<そこは保証しかねますね~。何せ、なのはさんを鍛えたのは一志さんですからね~>

 

軽口を叩きあえるほど、余裕が無かったのか頼んだぞと念話を切られてしまいました。

あちらはあちらで、忙しいということですかね。

管理局というのはロストロギア絡みでは確実に出しゃばってくる組織ということでしたが。

この状況で関わってくるといのは想定外だったようですね。

 

そろそろ、ロストロギアの反応があった地点に到着しそうですね。

 

しかし、なのはさんも随分と速くなりましたね。

さすがに一志さんクラスにはまだ比較すべきでもないですが、

一志さんのトレーニングの成果ということでしょうかね。

このデバイス、レイジングハートさんとの相性がイイというか。

成長速度でいったら、一志さんと同じかそれ以上ですね。

あの人も人外な早さで上達しますから。

 

と、そろそろ見えてくる頃ですけど、おかしいですね。

ジュエルシードの反応が一つにまとまっています。

たしか複数発見していたはずでは……。

 

 

「ルビーあそこに人が見えるよ!きっとカズ君のお仲間さんだよね?! 」

 

「え、もう見えてるんですか!?

 魔力反応から言ってまだかなり離れていそうな距離なのに?」

 

「うん!黒い騎士みたいな人も見えるよ! 」

 

黒い騎士!?もしかして、それがサファイアちゃんが言っていた、

クラスカードの暴走の元凶ということですかね~。

 

「ちょっと私には魔力反応が大きすぎて、

 詳細な状況が把握できてないんですよね~。

 サファイアちゃんもさっきから念話に応答してくれませんし」

 

「黒い騎士が魔力を貯めてるように見えるかな」

 

ほんとーに、黒騎士の魔力反応が大きいですね。

フェイトさんはスピードがあるので、

避けることに徹したら問題無いと思いますけど……

 

「ルビー。あの子も魔力貯めてるから相殺するつもりなんじゃ!?」

 

「!?フェイトさんの魔力が溜る前に相手が撃ってきますよ!! 」

 

 

その瞬間、なのはは弾丸のような早さでフェイト達の元へと向かった。

 

 

 

━━━━そして、黒い騎士から絶対的な力が放たれた。

 

 

 

 

 

 

どうして……私はこんなに弱いんだろう。

 

 

私、勘違いしてた。自分が強いって。

一志が来るまで自分の得意な戦術に持ち込めば、

完敗したと思うような敗けは一度も無かった。

 

一志が来て、私は何度も完敗した。そこで初めて自分よりも強い人がいることを知った。

 

確かに一志は強かったし、センスもあった。私より速くて、私よりも強い。

成長速度は私なんかの比じゃなかった。

 

 

 

でも、負けても私は嬉しかったんだ。楽しかった。

一緒に強くなろうって言ってくれて、嬉しかった。

 

自分と同等以上に強くて、挑むべき相手ができて。

お兄ちゃんみたいだなって思った。

強くてカッコ良くて、優しくて。

 

だから、一志みたいに私も強くなろうって思ってた。

何回も模擬戦して、最近では引き分けることが多くなってきて、

一志もルビーも私のこと強くなったって褒めてくれた。

そして、私には今サファイアがいる。

アルフだって補助してくれてた。

大切な人を守れるくらいには強くなれたと思ってた。

 

だけど━━━━違ったんだ。私、まだ弱かったんだね。

 

「ごめんね。アルフ。サファイア」

 

 

 

フェイトの放ったサンダースマッシャーは黒騎士の一撃を相殺できずに、

黒い斬撃に飲み込まれるはずだった。

 

 

そこに一陣の風が現れる。

 

 

突然、目の前に現れた乱入者にフェイトが目を丸くしていると、

 

「レイジングハート!お願い! 」

 

「Divine Buster」

 

「シュート!! 」

 

少女の放った一撃により、なんとか黒騎士の斬撃と拮抗する。

 

「あ、サファイアちゃん。良かった無事だったんですね」

 

 

「姉さん!?そんなことよりも、あの子はいったい??」

 

「サファイアちゃん。まず、ちょっと聞きたいんですけど、この状況は」

 

「そうでした。これまでの状況を説明します。姉さん」

 

少し落ち着いたサファイアちゃんと念話で話したことをまとめると。

 

1.セイバーのクラスカードからジュエルシードを吸収して出てきた英霊の現象のようなものが現在交戦中の黒騎士であるということ。

 

2.黒騎士への攻撃が纏っている黒い霧により無効化されているということ。

(黒い霧はたぶん魔砲全般を受け付けない魔術障壁でいうならAランク相当のものだということ)

 

3.クラスカードからの英霊召喚なのか不明瞭のため魔力が枯渇することも断言できない厄介な相手であるということ。

 

 

「うーん英霊の現象ですか~。また厄介な相手ですね。

 倒してしまえれば、カードに戻るということでしょうかね?」

 

「わかりませんが。倒せるのですか?

 まずはあの黒い霧をどうにかしないと」

 

「あれをどうにかできれば、魔砲を撃てるというわけですか。

 なら、その点は心配ないかもですよ。サファイアちゃん」

 

「ブレイクシュート!! 」

 

 

掛け声と共になのはとフェイトの砲撃は合わさり、黒騎士の斬撃を相殺していた。

 

 

「━━━━姉さん。」

 

「なんですか?サファイアちゃん?」

 

「あれはどういうことですか?」

 

「なのはさんのことですか?まぁ、なんというか一志さんの弟子ですよ」

 

「「一志(さん)の弟子!?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ、なんか悪寒がするな。

 

 

「一志?大丈夫ですか?」

 

「いや、なんでもない。向こうの魔力反応が尋常じゃない。急ぐぞ」

 

「そうですね。さっきから念話をしようとしているのですが」

 

「反応がないってのはなんとも不安な展開だな」

 

「はい。皆無事だといいのですが」

 

「魔力反応から全く無事ということもないだろうけど、

 ヤヴァイ事態じゃないことを祈ろう」

 

と、二人はまた全速力でフェイト達のいる場所へ向かって行った。

 

 

尾行しているクロノには気づかずに。

 

 

「しかし、彼らに気づかれないように尾行するのは骨が折れる。

 こちらが補足されてないのは運がいいのか。

 それとも他に気にすることがあるからか。

 いずれにしても、彼らには聞くことが多そうだ」

 

溜息とともに尾行を再開する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの子。たしかこの前ジュエルシードを探してる時に会った子だ。

その子がどうして一志の弟子に。

最近、一志がジュエルシード探しをサボってるって、

アルフとサファイアが言っていたような気がするけど。

 

ジュエルシードを探さないで、あの子と遊んでたんだ一志。

なんかすごく嫌だな。なんでだろう。

 

 

「る、ルビー。そんなことよりも、あの黒い騎士さんを早くどうにかしないと」

 

「そうですね。なのはさん。といってもやることはもう決まっているんですけど」

 

首をかしげるなのはさん可愛いですねー。

それよりもこの作戦で鍵を握るのは連携なんですけど。

一志さんがいれば、問題なかったんですけど。

 

なのはさんとフェイトさんですか。

不安ですね。なんだか、フェイトさんがさっきからなのはさんを凝視している気がするのも気のせいじゃないでしょうね。やっぱり弟子発言は不味かったですかね。

 

まぁ、なるようになりますよね。

もし、どうにもならなくても一志さんに丸投げしましょう。

 

「えーとですね。まずは、フェイトさんが接近戦で黒騎士の注意を引きつけて、その間になのはさんが魔力を溜める。そして、なのはさんの砲撃であの黒い霧を吹き飛ばします。というのが私の考えた作戦なんですけど」

 

「うん!私頑張るよ!行くよレイジングハート」

 

「All right, my master.」

 

さすがに、並列処理できるようになったからか、決断も速いですね。

ああいうところが一志さん的には好ましいんですかね。

 

「フェイト様?どうしました?」

 

「注意を引きつけるだけじゃなくてジュエルシードを封印するためにあの英霊を倒してもいいんだよね?もしかたら、倒せばカードに戻るかもしれないし」

 

「フェイト様単独での近接戦闘は先刻から刃すら通らない状況なんですよ!

 やはり単独での英霊の打倒は危険過ぎます! 」

 

「セイバーのクラスカードから出てきた英霊。そのスゴさは身を持って経験してるからわかってる。サファイアの言うこともわかるしルビーの作戦は正しいと思う。でも、私がジュエルシードを封印するんだ」

 

サファイアちゃんの言った通り、ここは連携したほうがこちらの安全も確保できるんですけどね。単独で攻撃を繰り返しては黒い霧の餌食になることは先ほどサファイアちゃんから貰った映像を見ても明らかですし。なぜフェイトさんが意固地なるのかわかれば、少しはフォローもできるかもしれませんが、何もわからない状況で余計な手や口を出すと余計に本人が殻に篭ることもありますし……。これはあまりいい傾向とは言えないですね~。うーん。とりあえず、一志さんが来たら相談してみましょう。とその前に

 

<サファイアちゃん。これはいったいどういうことです?>

 

<すみません姉さん。なぜかはわかりませんが。フェイト様はお一人でジュエルシードを回収したいと先刻からずっと>

 

<一志さんがいたときはそんな風に意固地になることはなかったように思えるんですけど。なにかあったんですかね?>

 

<理由はよくわからないんです。さっきからそればかりで>

 

 

 

「そこの子。悪いけど、前みたいに邪魔しないで、私がジュエルシードを回収する」

 

「あ、あのね!さっきルビーが言ったように連携してあの黒い騎士を倒さないと。

 そのほうが、怪我も少ないだろうし、

 それに、カズ君と約束したの。きっとあなた達を助けるって。だから! 」

 

フェイトに睨まれ、たじろぐなのは。その様子にフェイトはムッとしながらも、

 

「助けなんていらない。あなたは霧さえどうにかしてくれればいい。

 あとは私がなんとかするから」

 

直後、フェイトは黒騎士へと攻撃を再開する。

 

なのはは若干呆気に取られながら、

レイジングハートやルビーのサポートを借りつつ魔力を溜める。

 

両者が戸惑いながらも動き始めた頃、サファイアとルビーの念話は未だに続いていた。

 

 

<姉さん。先ほど、なのはさんが仰っていた約束というのは一体?>

 

<サファイアちゃん達を助けてくれるならジュエルシードを集める理由をなのはさんにお話するという約束を一志さんはしたんですよ>

 

<それで彼女は今手伝ってくれていると>

 

<そうですね~まぁきっとそれだけが理由ってわけじゃないと思いますけど>

 

 

 

 

 

あの子と初めて会った時、私は一方的にやられちゃって、お話するどころじゃなかった。だけど、今はちゃんと横に並べる。

まだあの子に私の言葉は届かないけど。

でも、前よりはずっと近づけた気がする。

 

ジュエルシード。ユーノ君が困ってるから助けたくて集めてたけど。

今は、そんな危険な物をどうしてあの二人が集めるているのか、すごく気になる。

だから、教えてもらうんだ。

 

だから、全力で約束を守らないと。

そして、ちゃんと伝えるんだ。私の気持ちを。

 

今はあの子の目に私は映っていないけど、言葉だって届いていないけど。

でも、きっと届けてみせる。

 

お友達になって欲しいんだって。

 

 

私はあの子とカズ君ともっと仲良くなりたい!

だから、今は拒絶されてもあの子を助けたい!

 

「レイジングハート――もっと溜めるよ! 」

 

「All right, my master!」

 

 

 

 

 

あの子、すごい。

前に会った時とは全然別人だ。

 

前は一志にも匹敵するくらいの魔力量があるのに上手く扱えていないように見えた。

今はデバイスの補佐はあるとはいえ、思考や魔力の並列処理をきちんとできている。

 

魔力を溜めながらも要所で私の援護もしてくれる。

一志の弟子っていうのは本当なんだ。

 

でも、私だって模擬戦での一志との実戦経験は誰よりもある。

これはリニスにだって負けてない。

あの白い子にだって、まだ負けられない!

 

<アルフ援護して、あの子と連携してバインド合わせて>

 

<フェイト……わかったよ。でも、無茶だけはしないでよ>

 

<うん。わかってる>

 

「そこの子アルフと私にタイミング合わせて、数撃加えてアルフのバインドで拘束したら魔砲を撃つ」

 

「うん!わかった!レイジングハートいくよ! 」

「サファイア、アルフお願い」

 

「all right.」「了解です。フェイト様」「わかったよ」

 

 

フェイトは宣言通り、初撃を大剣のような大きな魔力刃にて攻撃、

黒騎士と鍔迫り合い黒騎士のパワーにわざと押し負けるように飛び退く、

そして二擊目、サンダースマッシャーを即座に放つ。

瞬間、タイミング良くアルフが鎖状のチェーンで黒騎士を縛る。

そして、フェイトが黒騎士の周囲にフォトンランサー・ファランクスシフトを敷く。

 

なのはが魔力をチャージ完了すると同時にフェイトは雷槍の雨を黒騎士に降らす。

雷槍の雨が黒騎士に降り注ぐ中、なのはは溜め込まれた魔力を開放するための言葉を放つ。

 

「これが、私の全力全開!スターライト――ブレイカー!! 」

 

「スパーク――エンド」

 

 

 

二つの魔砲が黒騎士を包み。霧を晴らすこに成功。

 

「やりましたね!フェイト様」

 

「これで、なのはさんも一志さんの弟子の面目躍如ですね~」

 

安心した直後、黒騎士から膨大な魔力反応が現れる。

 

「!?これだけの魔砲を喰らいながらも反撃の準備をしていたなんて」

 

「さすが英霊ですね。セイバークラスは伊達じゃないって感じです」

 

「姉さん。何を関心しているんですか。さすがにこの状況はマズイですよ」

 

かなりマズイ状況ですが。随分、落ち着いて観戦できちゃいますね。

 

「そうですね~。サファイアちゃん。本来かなり厳しい状況でこちらも直撃を喰らう可能性がありましたけど……やっと到着ですか一志さん」

 

黒騎士から絶対なる一撃が放たれる。

そこに間一髪間に合うかたちで5輪の花の盾が展開される。

 

熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)

 

「すみません。ルビー。サファイア。遅くなりました! 」

 

リニスが一志のフォローにまわりプロテクションEXを自分と一志の周囲に展開。

 

一志とリニスの連携により黒騎士の一撃を防ぎきる。

 

 

 

 

「悪い。遅くなった」

 

管理局の奴が随分しつこく追ってくるもんだから、かなりの遠回りをしいられた。

時間はロスしたが、こいつらのピンチに間に合ったのは僥倖だったな。

 

それにしても……

 

<ルビー。なぜ連携せずに前・後衛で分かれて攻撃していた?>

 

<一志さん見えていたんですか?さすがに人外な視力ですね~>

 

<ちゃかすな。それに、見えていたわけじゃない。

ただ、状況をなんとなく把握しているだけだ>

 

<はぁ?それも直感ってやつですか?まったくチートな性能ですね~。

そうですね~。フェイトさんがなぜか連携を嫌がりまして。

なので、仕方なく、なのはさんが後衛に回りフェイトさんが前衛になったという感じです>

 

<フェイトが連携を嫌がったって?イマイチ状況がわからんな>

 

<一志ごめんよ。その、アタシ、フェイトの使い魔なのに、フェイトが悩んでいるのに全然気がつかなかったんだ>

 

アルフの言い分はわかるが。なぜ悩んでいるかというのはわからんな。

何で悩んでいるかということなら、たぶんアリシアのことだろうというのはわかるが。

 

だが、俺と話した時は戸惑っているという感じは見受けられても、

姉ができることに対してネガティブな印象を持っているようには思えなかったんだけどな。

 

<アルフ、気にしすぎですよ。私も一志の使い魔ですが、一志がサボって美少女とイチャイチャしていたというのを知ったのもさっきでしたから>

 

<ちょ!?リニスいったいなぜ今それが関係あるんだ?!!>

 

いかん。なぜかリニスの琴線に触れる会話になっているだと!?

フェイトの心配をしているはずが、なぜか矛先が俺を貶める会話に変換されてしまっている。これはピンチだ。

 

この前、なのはとやり合った時のフェイトと同じような感じだな。

最近は一緒にいなかったから、あんまりわからなかったけど。

 

<リニス、なんかフェイトさ。危うさが増している。そんな気がするんだよ>

 

<一志。それは話題転換としてはイイ振りですね?さすがにマスターをこれ以上イジメるのも私としても心苦しいですし、からかうのはこれくらにしましょう。確かに、フェイトは我慢するのが得意な子です。なにか悩んでいたとしても心の中にしまいこんで私たちに心配かけまいとするでしょう。ですが、プレシアからの愛情を向けられるようになってからは少しずつですがワガママも言うようになりました。あなたならわかっているはずですよ。安定してきていたところでアリシアの存在を意図的にフェイトに伝えたあなたなら、こうなることも予想できたのではないですか?>

 

<予想できたからといって対応できるかということは別問題だ。

そもそもフェイトに打ち明けるのは全員で相談した結果だろう。

まぁ、俺が発案ってのは認めるけどさ>

 

<はいはい。痴話喧嘩もほどほどにしてくださいよ~。二人共>

 

<すまん><すいません。ルビー>

 

とはいえ、予想はしていたけど。

なぜこうなったかは微妙にわからんな。

 

アリシアのことでこうなったというよりは、もとからの気質によるところが大きいような気がするけどな。要するに気にしすぎというかなんというか。

 

<とにかく、あの黒いのをどうにかしないと話もままならん。リニス行くぞ>

 

<はい一志。なのはとフェイトはどうしますか?>

 

<うーん二人は一旦下がってもらおう。魔力も消費しているし、この間にサファイアとルビーは二人の回復に専念。なにかあったときは俺たちのフォローに回れるようにしてくれ>

 

<了解です><了解ですよ~>

 

「それじゃ、やりますか」

 

「はい。マスター」

 

夢幻召喚(インストール)クラスカード・アーチャー」

 

一志はアーチャーをインストールし、大量の宝具を召喚する。

 

王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)

 

一志は大量の宝具を放ち、黒騎士の動きを制限する。

 

そして、自身も双剣を手に突貫し、双剣と周囲に展開した無数の宝具により手数で黒騎士を圧倒する。それでも黒騎士に決定打は与えられない。

 

そこで、一志は大きく飛びのきバインドで黒騎士を捕らえる。

 

世界蛇の口(ヨルムンガンド)! 」

 

動けなくなった黒騎士を前にリニスが大剣を構えて魔力を収束する。

 

「確かめさせてくださいね。黒騎士さん。あなたの凄さを。プラズマセイバー! 」

 

そして、剣先から大量の魔力を解放する。

 

「スパーク・エンドッ!! 」

 

一志とリニスの連携により黒騎士は為すすべもなく霧散し、カードに戻った。

 

その後、すぐにジュエルシードがカードから飛び出し、なのはとフェイトが少し反応が遅れながらも回収。

 

人心地ついたところで、全員にバインドがかけられる。

 

「そこまでだ! 全員動かないでもらおう。僕は時空管理局クロノ・ハラオウン執務官だ。先の戦闘で著しく消耗している君達に対して少々卑怯な手かもしれないが。こちらも切迫した状況なんだ。悪いが、君たちを時空管理局・次元航行船アースラに連行させてもらう」

 

 




遅くなりました。

すいません。未だに不調ですが、なんとか書いてます。

次回はとうとう1stも最後に差し掛かる感じなので、頑張ります。

ただ、外伝も挟みたいので、もしかしたら、また長くなるかもです。

悩みながらもボチボチ書いてますので、気長にお待ち下さい。
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