「雲龍」を飛び立って基地まであと数分というところで耳に非常用に付けていたインカムにわずかな声が聞こえてきた。
『・・・・・・退・・・・・・て・・・・・・早く・・・・・・全員・・・・・・逃げ・・・・・・早・・・・・・』
ネウロイの発する妨害電波の影響だろうか。だが、「雲龍」を飛び立つ時に周囲の空域にネウロイが居たのか確認したが、それらしき反応の情報は入っていなかった。インカムに手を当て呼び掛ける。
「こちら、神浦勇一中尉!そちらの状況を教えて下さい!」
『・・・・・・ちら・・・・・・カール・・・・・・ラ・・・・・・ト海軍・・・・・・三艦隊・・・・・・艦ニュル・・・・・・ルク・・・・・・在ネウ・・・・・・を受・・・・・・炎上・・・・・・』
「今すぐそちらに向かいます!それまで耐えて下さい!」
さっきよりは通信が繋がっていたので距離が近づいたのだろう。水平線の先にも黒煙が数本見え始めた。しかし、辺りを見渡すがネウロイらしき物体は近くの空域にはいない。黒煙の近くまで来ると、帝政カールスラントのニュルンベルク級が一隻、爆炎をあげて辛うじて浮かんでいた。
「マジか・・・・・・ネウロイはどこだ?」
ネウロイを探すがやはり見つからない。すると一瞬、太陽が遮られるのが見えた。
「そうか!」
瀬戸教官からの餞別で貰った五式30mm機関砲の銃口を太陽に向けて、トリガーを引く。
「死ねネウロイ!」
すると爆撃型のネウロイが数機が煙を噴いて墜落する。見た感じで後、四機ほどが残ってこちらに向かってくる。
「面白え!大型ネウロイ迎撃は十八番なんだよ!」
固有魔法の一つのソニック・バレットを発動し弾速と貫徹力あげて残りの四機に向けて30mm弾をばらまく。すると、残りの四機も火を噴いて墜落していく。撃破を確認した後は、武装を背中に担ぎ直す。
「さてと、燃料も少ないし基地へ向かうか」
「トゥルーデ、救難信号が出た場所まであと何分?」
「もうすぐ着くはずだ。連絡によると大型ネウロイが五機がいるらしい」
「えー、大型が五機もいるのー」
「真面目にやれ、ハルトマン。もうすぐ戦闘だ」
「でも何も見えないよー」
ハルトマンの言う通り救難信号が出た地点の空には何もいない。
「おかしい、確かにレーダーには映っていた・・・・・・」
辺りを見渡すとそこには飛び去ろうとする人影が目に入った。
「まさか・・・・・・ハルトマン!着いてこい!」
「ちょっとトゥルーデ!どこ行くのー」
「あのウィッチが大型ネウロイを撃墜したのかもしれない」
全速力でハルトマンと共に人影を追う。すると向こうがこちらに気付いたのかその場でホバリングしてこちらを待っていた。
「申し訳ない。もしかして貴方がこの辺りにいたネウロイを撃墜したのではないのか?」
すると反対側を向いていたウィッチがこちらに顔を向けた。そして、その姿に私は驚いた。
「お、男だと!」
因みにヒロインは他作品同様、アンケートで決める予定ですが個人的にはバルクホルンで書きたいです。