ダンジョン外に出会いを求めるのは間違いじゃないお(改名) 作:ミラノ風お好み焼き
新しく評価してくれた方、感想を書いてくれた方!!
ありがとうございます!!あざます!!
頑張っていきますよ!
前回は恩恵を貰いました。
そこで発覚したスキル『スタープラチナ』に『ワイルドチャレンジャー』
この二つが分かりました。漢字がダンまちだと四字熟語なので考えるのがアレだったのでアレになりました。
なんかこれ良さそうだなって思ったら感想下さい。
さて!今回はダンジョンへと乗り込んでいきます!
どうぞ!
----朝日が昇る時間----
ジョジョは目を覚ました。
昨日何があったか振り返る。
「(ヘスティアに殴られて気絶したのか……。やっぱり女が時折出すパワーはとんでもないな。)」
ジョジョはなるべくヘスティアを怒らせないようにしようと思った。
今日の朝食はジョジョが作る。
泊めてくれたお礼に、とヘスティアに料理を任せたのだが出来上がったのはトーストに目玉焼き、カリッカリのベーコンにサラダの盛り合わせ。
この時ジョジョはてっきり『ダークマター』が出てくると思ってワクワクしていたのは秘密だ。
ヘスティアの作った朝食は普通に美味かった。
だが欠点としては……。
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『自分の分を作り忘れた……』
『え?そんなことある?何でそうなるんだよ。』
『だって!ジョン君の事を思って作ってたら自分の事なんて忘れるよ!』
『そいつはどうも。……ほれ、目玉焼きとトーストしか余ってないが食べろよ』
『でも、それはジョン君の分だし……』
『よだれ垂らして言うもんじゃねえよ』
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こんな事があったからだ。
『食べてくれる人のことを考えて作る』
料理の鉄則だが決して自分の分を忘れてもいいって訳じゃない。
そこからジョジョは、
「(2日1食だけヘスティアに任せよう。残りは外で食べるか自分で作るかだな。)」
意外と面倒見の良い男であった。
だが!!米が手に入った事でそんな思いは吹き飛んだ!
「(あの変な無器用が米にどんなことをするか……。
思い付くのは『え?お米を洗う?分かったよ!洗剤は?』とか言い出しそうだ。予定では『1週間』はヘスティアは此処にいるだから米に触らせなくても良いだろ。)」
ジョジョは失礼な事を考えていた。
だがこれは後に起こるであろう現実であった。
-------30分後--------
「おはようジョン君!!」
洗面所で顔を洗ってきたヘスティアが朝の挨拶をする。
ヘスティアはまだ髪を結んでいない為、そのまま下ろされている。
「おはようヘスティア。髪を縛ってからきな。ご飯に入ると汚れるぞ。」
「そうだね、結んでくるよ!ちょっと待ってて!」
「あぁ、結んできたらご飯を食べよう。」
「は〜い!」
ヘスティアは嬉しそうにリビングへと向かう。
リビングにはヘスティアが使っている化粧台がある。
そこで普段髪を結んだりしている。
「いっただっきま〜す!」
ヘスティアの声で2人は食べ始める。
因みに今日の朝食は『オムライス』である。
重いと感じるかもしれないがそんな事はない。
ヘスティアの皿には茶碗一杯分のチキンライスがあり、その上に卵のベールが乗る。さらには茶目っ気で天辺にはニンジンの星が刺さっている。
「美味しいよジョン君!ご飯がこんなに美味しいなんて思わなかったよ!それにケチャップの甘味がとっても好き!ボクにも作り方を教えてくれよ!」
ヘスティアは既にジョジョの料理に夢中だ。
--------食後のティータイム--------
「で、ヘスティアは今日どんな予定なんだ?」
ジョジョはホットコーヒーを飲みながらヘスティアに聞く。
「今日はこれからミザリィさんの所でアルバイトだよ。ジョン君は?」
ヘスティアはジョジョ特製カフェオレを飲んでいる。
「俺はダンジョンに潜ろうと思う。ちょっとお金がなくてな。今日1日でどれくらい稼げるか分からんが行ってくる。」
「き、気をつけてよ本当に!神は寂しいと死んじゃうんだぞ?」
「分かってるよ」
平然としているジョジョに心配するヘスティア。
だがジョジョは誓いを忘れている訳ではない。
ただ、緊張する必要がないのだ。
某ガレス戦でそれは痛いほど身に染みている。
『緊張は判断、感覚、自分の第六感までも鈍らせる』
これを学んだジョジョに死角はなかった。
ジョジョにお金がないのも事実だ。1人分として買ってきた食材だ。
ミザリィから差し入れを貰ったとしても厳しい。とジョジョは考えていた。
だが決して言葉にはしない。お金がない理由をヘスティアに向ける事はしない。いつでもジョジョの矢先は己に向かう。
「(何も考えずに外で食べてばかりだったからな。こうなる事を予期してなかった。この金欠は俺の甘さが引き起こした事。テメェのケツはテメェで拭かなきゃな。)」
「なら、日が沈む頃に迎えに行こう。お昼の弁当は用意しようか?」
「いいよいいよ!ボクには自分で稼いだお金があるんだ!それでご飯を食べるよ。いつまでも君の足を引っ張ってちゃいけないからね!」
ヘスティアは決意をした顔をする。
ヘスティアにはジョジョの足を引っ張る自覚がある。
此処に泊まらせてくれた事、色々な人達との繋がり、食事だってそうだ。それら全てがジョジョの与えてくれたものだ。
「(今のボクじゃあ君の力には到底なれない。だから少しでも君を楽をさせたいんだ。)」
「……いや、やっぱり持ってけ。炊いたご飯も余ってるし。」
ジョジョは少し考えるフリをする。
「その働いたお金はとっときな。
そうだな、ヘファイストスと仲直りの品でも買う為に、てのはどうだ?
1週間も有ればそれなりのお金になるだろうし。
美味しいプリンだとか、身につける物だとか。
プレゼントをして、自分が何をどう考えて、どんな事をし、どうしていくか。そんな話をしな。きっと元の神友に戻れるだろうよ。」
「そ、そうかい?なら、お言葉に甘えるよ!
ジョン君のご飯を食べると元気になるんだ!
……それにプレゼントか……ヘファイストスに何を送ろう?」
ヘスティアは何をプレゼントするか考えてるようだ。
そんな姿のヘスティアを見ながらジョジョは洗い物を済ませ、ヘスティアの昼食の準備をする。
----ヘスティアの昼食はオムライスおにぎりに唐揚げおにぎりだったそうだ----
「それじゃあ行くか。」「うん!」
ジョジョはヘスティアを送っていく。
ミザリィさんの所で別れジョジョはダンジョンのあるギルドへと向かっていく。
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--------迷宮1層〜5層--------
「なんか……弱いな。いや、こう言う時だからこそ鍛え直そう。
自分がより動けるようになれば、スタープラチナの射程範囲の問題も解決するだろう。」
此処からジョジョは動きが変わる。
此方に向かってくるゴブリン、コボルトに全力で向かう。超低姿勢で下からの攻撃。全力で足を開く事で可能になる動き。唯の拳だけでも一撃で倒せるようにする。
実力者相手には練習など出来ないからこそ、此処でやる。
スタープラチナには倒した事で生まれる『魔石』や『ドロップアイテムを拾ってもらう。
階層が下にいくと新しいモンスターが出てくる。
ダンジョンリザードにフロッグシューターが出てくる。
そんなにモンスターの攻撃が早くないのでジョジョは攻撃のみに集中する。
--------1時間後--------
40体倒しただろうか。バックに魔石とドロップアイテムで溢れてきた。
「いっかい地上に戻って換金してくるかな。」
面倒なのでギルドで換金してもらい、その金で新しいバックを買う。
これでまたダンジョンへ潜る。
換金、新しいバックや大きいバックを買う、潜る。
これを3時間くらい続ける。
これで大分お金が溜まってくる。
1度ギルドで昼食を食べる。
またダンジョンに潜る。
決して無理はしない。
--------迷宮6層〜7層--------
此処からウォーシャドウが出てきたり、ニードルラビットなど早いモンスターが出てくる。
この2種類のモンスターに出会った時は避けることに集中する。理想は足を止めながらも避けられるようになる事。追加で防御の練習もする。手や足などを使い相手の攻撃を防いでいく。
ジョジョは意識してやってるからこそどんどん洗礼されていく。
キラーアントは硬い甲殻を持っているが、それももろともしない。最初は一撃で倒せなかったらこいつは叫んでいた。そうしたら、わんさかとアントが来た。
ジョジョは『良いモンを見つけた』という顔をした。
何故なら此方が探しに行かなくても良いからだ。
この作戦の面倒な所はモンスターを探しにいく事である。だがアリを追い込めば勝手にくる。
これは『修行』としてダンジョンに潜ってるジョジョにはとてもありがたい事であった。
こんな事をしていた。
ある時換金しに来た時、日が傾き出していた。
「(よし、帰るか)」
と思い大きなバッグを背負って出て行く。
何故なら最近本当に面倒な女性に目をつけられている。
何度か換金した時に出会った受付嬢だ。
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『あなた、前にここに来て色々話を聞いていた方ですね。そのバックの中は何?まさか盗んできたんじゃないでしょうね。……え?倒した?全部?嘘つくんじゃないわよ!ありえないわよ!あなたレベル1の駆け出しでしょ!?そんな奴いる訳ないじゃない!ちょ!こら!逃げるな!話を聞きなさい!!』
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「(厄介な奴に絡まれる前にとんずらと行きますかね)」
ジョジョはとんずらに成功した。
その後情報収集の時に仲良くなったところや新しく見つけた換金してくれる所に向かう。
ギルドで換金するよりもこう言う所で換金する方が金は多く手に入る。
----今日のダンジョンでの集金----
前半:9000ヴァリス(バックなどを買ったため)
後半:180000ヴァリス
所持金189000ヴァリス
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「まあまあ稼げたな。籠りっぱなしだとどんどん稼げるな。あとはこれの使い道だな。後で考えるか。
さてとヘスティアを迎えに行きますか。」
そう言いジョジョは夕陽の中を歩いて行く。
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「ジョジョ君!!君は一体どんな無茶をしてきたのさ!!」
ヘスティアにステータスの更新を頼んだジョジョ。
そうでもないモンスターと戦ったため、今日の経験値は少ないと思いさっさと済ませてご飯を食べたかった。
今日のご飯は鮭の切り身がミザリィの店にあった為、今日の晩飯は決定した。
「ありえないんだけど!?トータル1800オーバーなんだけど!?バカなのか!?一体何をしたらこうなるんだい!!1日で上がる熟練度じゃないよ!?本当に人間かい君は!!」
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ジョーンズ・ジョースター
レベル1
基本アビリティ
力 I 0 → D 543
耐久 I 0 → F 302
器用 I 0 → E 472
敏捷 I 0 → D 516
魔力 I 0 → I 0
スキル
我側立霊(スター・プラチナ)
自由奔放(ワイルドチャレンジャー)
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「おぉぉお。上がってるなぁ大分。結構弱い奴らとしか戦ってなかったからそんなに上がらないと思ってたんだが。結構倒したのが良かったな。」
ジョジョはヘスティアの話など右から左へと聞き流している。
これ程のステータスアップは普通の冒険者では有り得ない。
だが、この男『ジョジョ』は普通ではない。この男の元々持ち得ていたポテンシャル、精神力はどのレベル1の冒険者よりも『格』が違う。
ましてやあのロキファミリアのガレスと引き分けたのだ。その者が普通である訳がない。
だからこそ……
「一体君は……どれほどのモンスターと戦ってきたんだい?」
「ん?大体の数で言うと……
1500体くらいかな。」
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モンスターとの戦闘。体力、体そのものだけの消費訳ではない。
精神的疲労も存在する。
戦い疲れるはずなのだ。モンスターに『殺される』というプレッシャーに精神は削られるのだ。
だがこの男、ビスケとの修行で鍛えられたこの男は違う。
----お互いのどちらかの攻撃が『クリーンヒット』するまで組み手という修行があった。終わるまで休むこともできず、気持ちを整える瞬間も与えられない。そんな生き地獄の様なプレッシャーが掛かる修行をした。
生き残った時間に対してそれなりのモノが与えられる。罰であり、褒美であり。
最終的にジョジョは褒美を貰った。
彼が最終的に生き残った時間……
『63時間』
この時間に欠伸をした瞬間横面に叩き込まれたのだ。
ビスケ程のプレッシャーもなく、休むことも出来る。メシも食える。
そんな『恵まれた環境』でたったの『8時間』ジョジョには全く堪えてなかった。
だからこそ倒し続け、経験値を伸ばしていた。
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この話をヘスティアにするジョジョ。
ヘスティアは顎が外れるくらい口を開けた。
「君も大概そうだけどそのビスケっていう子も大概だよ!おかしいよ!!やっぱりバカだよ君は!!」
そんなヘスティアの文句は次の日も、その次の日もその次の日も続いた。
ジョジョが初めてダンジョンに潜ってから4日が経つ。彼の最終ステータスは。
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ジョーンズ・ジョースター
レベル1
基本アビリティ
力 S 999
耐久 S 999
器用 S 999
敏捷 S 999
魔力 I 0
ステータス:オール999
到達階層:14層
所持金額:3256000ヴァリス
「ボクの眷属が凄すぎた件」
ヘスティアが麻痺するほどであった。
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--------迷宮15層--------
「こいつが冒険者である者が1人で倒すとレベルアップする『ミノタウロス』か……。
確かに他のモンスターから感じられない脅威を感じる。」
----ミノタウロスは強制停止の咆哮を放つ。
----行動終了時、即座に攻撃を仕掛ける。
----振りかぶった棍棒が当たる。
----それで終わり。
--------いつもの行動だ。
ミノタウロスに意思はない。だが意思が有れば必ずそう思うだろう。
だがミノタウロスは知らない。
本来ミノタウロスの咆哮はレベル1では抵抗出来ずに攻撃を受け死ぬ。
それが常識。誰もがそうだと思う。
誰もが思いもしなかった。
----それを破る者がいるという事を。
「オラァ!!」
ジョジョは強制停止に抵抗した。
そして振りかぶってきた攻撃を拳で叩き落とす。
ミノタウロスがその勢いで右に崩れ、膝をつく。
「オラァ!!」
そんな低くなったミノタウロスの顎を膝であげる。
その攻撃で棍棒から手を離し、体が後ろへと流れる。
その懐にダッキングで入り込む。
「オラオラオラオラオラオラオラ!!
オォォァラァ!!!」
ガラ空きの腹、胸にジョジョは自分の拳を叩きつける。最後の振り絞った拳でミノタウロスの顔を叩きつける。
それで戦闘終了。
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「うん。ランクアップは出来ないみたいだよ?」
ヘスティアから衝撃の言葉が聞こえた。
----その言葉を聞いた俺は家を出てオラリオを囲んでいる塀の上で座る。
そこでタバコを吸いながら何故ランクアップしないのか考える。
「(ランクアップには偉業が必要だ。
殆どの冒険者がミノタウロスを倒す事でランクアップへと至っていた。だが、俺はしなかった。此処に彼らと俺の才能の差ではない。
倒しているモンスター、ステータスで『才能』を決めるのなら俺の方が圧倒的上。その自信がある。………なるほど。逆にあるから、か……
『俺にとってミノタウロスは偉業ではない』ということか。)」
「(ならば何故才能の差があるであろう冒険者がミノタウロスでランクアップしたのだろうか。それは『常識』上レベル1は強制停止に抵抗出来ないからだろう。
レベル1殺しともいえる。それをレベル1が倒したからこその偉業て訳だ。恐らくそれで起こる『達成感』がランクアップに必要なのだろう。)」
「(『普通』に考えればレベル1に抵抗出来ない強制停止を『抵抗し』『倒した』俺はまさしく『偉業』であるだろう。『常識を破った』のだから。
だが、そんな俺はランクアップしなかった。普通おかしい。
だが『達成感』が含まれるのなら話は別。俺がミノタウロスを倒したが、その時の感情に『達成感』はなかった。)」
「(つまり、ランクアップには『偉業』と『それを成した本人の強い意志の動き』によって成し遂げられる。これが結論。)」
5本のタバコを吸うことで導き出された『予想』。
改めてジョジョは『強さ』を求めてはいない。
冒険を、自分の生き様の魅せる場所を求めている。だからこそ……
「ま、ゆっくり行きましょうや。まだ4日。根を詰めても意味がねぇだろうよ。」
「目的地だけ楽しむんじゃない。
その道のりの景色を楽しむからよ。
そうなればきっと目的地がより一層楽しいだろうよ。」
ジョジョは立ち上がり、オラリオ全体を見下ろしていた。
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「何だよこいつ、話に聞いていたのとは訳が違う。強い、これが…『命』のやりとり…『冒険』の醍醐味……。面白くなってきた。」
「越えてやるよそれくらい。その壁の向こうの景色はどうなっているかを知るために!!」
ジョジョは巨人へと向かって行く。
その時は着々と近づいている。
本当の『命を賭ける』戦いを。
ジョジョは何を失い、何を得るのだろうか。
この時はまだ、誰も知らない話。
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いかがでしたか?
ミノタウロスではランクアップしませんでした。
理由はVSガレスより偉業ですか。という簡単な理由です。
け、決して後付けの理由じゃないんだよ!?ほ、本当だからね!!?
『ベルがミノタウロスでランクアップしたんでしょ?ならウチの子はもっと上にいってもらわなきゃ!』なんて思ってないんだから!勘違いしないでよね!
という茶番です。
次回はヘスティアとヘファイストスの仲直り。
そしてジョジョの挑戦が始まります。頑張って平行して書きたいと思います。
だから明後日とかになるかもしれないからそこはよろしくお願いします!!
『これから晩ご飯なんだけど、何を食べような〜(ボソッ)』
次章(後数話後)、ラキア王国編をやるか、アイズ面倒見編をやるかリアルに悩みナウ。*内容は変わりませんよ、ただ順番をどうしようかなって。
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ラキア王国編
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アイズ面倒見編
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お前が考えた作品が最高さ⭐︎