TSロリが逝くダンまちゲーRTA   作:原子番号16

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 RTA部分で死ぬほど沼に浸かったので初投稿です。

 鳥瑠様より誤字報告をいただきました。ありがとうございます。


mp.12『遠征/新世界を目指して・起』

 水面に投じられた波紋はいずれ大きな波となって帰ってくるRTA、久し振りに再開していきます。

 

 前回、黒竜(偽)くんの素材を元手に武器を作成した所からです。

 診療所に戻って、待ち受けていたアポロン様に湾刀を見せているフリューくんを背景に、ざっくりと今後の予定……というより、チャートの変更点をお話していきます。

 というのも、本来のチャートではこの時点で【ソロ探索】を達成しており、かつアイズとの親愛度もそこまで高くない───原作アイズにとっての自派閥下位団員程度───ようにしていたのですが、みなさまお察しの通り、度重なるガバガバガッバーナ↑ァのせいでもうめちゃくちゃになってしまっているのです。

 そんな訳で、ここで少しお時間をいただきまして、Lv.3到達までの道筋をざっくりとお話しとうございまそんな

 

 まず最終的な目標ですが、これは変わらず【大劇場(シアター)イベント】での【ランクアップ】です。

 これに関しては、この時期にアポロン・ファミリア入団という怪しい択を採用しているところさんから察していた方も多いと思われます。暗黒期では珍しい闇派閥(イヴィルス)ほぼ無関係の修羅イベントで、しかも『迷宮都市オラリオ』では滅多にない()()()()()ということで、知名度はかなりのものです。数多くの先駆者様が動画をアップされていますし、実機でプレイされた方もいらっしゃるでしょう。

 今回はそんな『大劇場(シアター)イベント』をチャートに組み込んでいます。

 

 ……おいおいおい死んだわアイツとか言われてそうですが私は健常です。多分これが一番早いと思うので採用しています。この走りが世に出ている時点である程度はうまくいってるからね、多少はね。

 まあ、見とけよ見とけよ~! とだけ言っておきましょう。もちろんガバもあるよッ!!!(白目)

 

 その『大劇場(シアター)イベント』……以後『大劇場』と呼称しますが、ともかくその『大劇場』の開始は夏の中頃。現在は冬の終わり頃ですので、あまり長くない猶予時間を何に費やすのか、その配分が大事になります。

 

 ───まあ【幸運】とったりコミュ障にしてる辺りでもうお察しでしょうが『金策』です! 『人脈作り』も『経験値稼ぎ』も投げ捨てて、とにかくお金を集めます!

 何故かっていえば小柄鈍足非力幼女(パルゥム)のステイタス上げても恩恵少ないしネームドと仲良くなるとタイムが伸びるんですね。なので大金用意して武器作って奇襲暗殺襲撃に徹します。

 具体的には占星術で希少鉱石をサーチして売り捌き、黒竜戦でも使用した『占星術師のナイフ』の上位装備の獲得を目指します。ランクアップの条件である『D評価到達』と『上位経験値』は全て『大劇場(シアター)』で得る予定です。

 よって【アストレア・ファミリア】の面々とも関わりません。彼女等と親睦を深めると暗黒期のほぼ全てのイベントに『スターキャラクター』として参加できるという大きなメリットが発生するのですが、今回は利用せずに走っています。

 

 ひたすら迷宮に潜ってイベントを回避しつつ鉱石を漁り、短期間で上位の武具を作成する───というのが、当面の方針になります。

 

 

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 冒頭でお話ししたように、というか今までこのRTAをご覧になった方には自明と思いますが、今回の走りではけっこうなイレギュラーが発生しています。

 アイズとの想定を超えた友誼と、それに付随する【ロキ・ファミリア】からの注目です。

 これらによって上記のチャートが完遂不可能になり、いわゆるオリチャーを敷くことになりました。

 というのも、アイズと行動を共にするにあたっていくつかのイベントをこなす必要があり、それによって金策の時間が足りなくなったのです。狂いそう……!

 かといってフリューくんを投げ出すのは嫌だったので、以前作成した『アイズを仲間にするチャート』とフリューくんが得てきた手札(カード)を組み合わせていい感じに仕上げることとなりました。まあいい感じになったんじゃないですかね?(投げやり)

 ただそのせいで、RTAにおいて重要な再現性を著しく欠いてしまったのが非常に残念ですが……これはこれで資料的な価値を出せた気がするのでヨシッ!

 

 

 ───動きがあったので一旦プレイ画面に戻ります。

 現在ダンジョン13階層、つまりは中層一歩手前なのですが、そこで不幸にも赤塗りの高級トカゲ(インファント・ドラゴン)に衝突してしまいました。はぁ~……(くそでか溜息)

 Lv.2になった今、こいつにはなんの用もありません。素直に逃走を図りましょう───と、普段の私なら行動しているのですが、今回はちょっと事情が違います。

 相方が退却する気ゼロなのは火を見るより明らかなので、日が暮れる前にさっさと殺しとうございます。

 

 

 ……じゃあ、氏のうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 『───グオオオオオオオオッ!!!』

 

 咆哮を轟かせ、真紅の巨躯が猛進する。

 迷宮の仕掛け(ダンジョン・ギミック)の薄霧を散らしながら突撃を敢行するのは、下級冒険者より『小竜』と呼ばれ恐れられるモンスターだった。

 纏うのは血に濡れたような赤色の鱗。鉄の鎧さえ容易く貫く巨爪をもって大地を踏み締め、丸太めいた尾っぽで(わだち)を成す、正真正銘のドラゴンである。

 ダンジョン上層でも最深部にあたる11、12階層にのみ極少数が徘徊する、上層屈指の稀少種(レア・モンスター)にして、唯一の『竜種』。

 それが現れたのなら、その場の冒険者全員の結託によって討伐されるか、その場の全員が鏖殺されるしかない、上層最強のモンスター───インファント・ドラゴン。

 そんな()()()()と、一党は戦闘状態にあった。

 

 「フリュー、大丈夫?」

 「問題ない。おれの【敏捷(あし)】でも、アレの突撃からは逃れられるらしい」

 

 正確には、交戦しているのはフリューとアイズの二人のみ。ダンジョン一階層よりここ十二階層まで、保護者達は傍観に徹していた。今回の探索の目的には、幼女コンビの相性や問題点の洗い出し、ひいてはパーティに必要な人員を見定めるための情報収集も含まれている。彼等は努めてアイズ達の邪魔をしないよう立ち回っていた。

 もちろん、フリューとアイズはLv.2であり、上層のモンスター相手なら難なく突破出来るだろうと踏んでのことではあるが───

 

 「小竜以外の敵影なし。一瞬でいい、注意を引いてくれ。おれが殺す」

 「……無茶、しない? 【復讐姫(スキル)】を使って、確実に───」

 「おれ達の目的は下層だ。『()()()()()()()()()()()()

 

 淡々と。

 しかし確実に。

 小人族の剣士は、竜の()()を確約した。

 楽士が顔をひきつらせ、勇者が笑みを深める先で、アイズが首肯を返し、フリューは構えていた第二等級武装《灰別》を鞘に納める。

 それはここまでの道中でも数度披露していた、小人族(パルゥム)の十八番の予兆だった。

 

 『ヴルルルルゥッ……!!』

 

 インファント・ドラゴンが苛立ちを示すように呻く。

 己の突進をちょこまかと動き回って凌いた敵を()めつけ、今度は逃さぬと照準する。

 奇しくも同刻、冒険者と怪物は互いの抹殺を予告した。

 およそ40M(メドル)の距離を離して対峙する両者。運動性能からして二秒かからず零になるだろう間合い。小竜が四ツ足を隆起させ、【剣姫】が愛剣(ソード・エール)を握り直し、迎撃の構えを取る。

 

 先に動いたのは、やはり竜だった。

 

 『───ォオオオオオオオオ!!!』

 

 選択した行動は『突撃』。

 しかし、その赤眼は爛々と猛り盛り、アイズへの殺意と悪意に満ちている。

 先程と同じようにはいくまい、何かしら仕掛けてくる、少女の中の経験値(ぼうけんしゃ)がそう訴え───それをしっかりと聞いた上で、アイズはその場に留まった。構えは変えず。魔法も使わず。表情すらそのままに。

 

 そして、互いの射程に入り込む寸前、インファント・ドラゴンは右の前足を振り上げた。

 

 「!」

 『アアアアアアアアアアッッッ!!!』

 

 大地が割れる。

 広間(ルーム)の一角を陥没させる剛撃。竜の【力】で叩きつけられた巨脚が凄まじい爆音と衝撃を撒き散らし、迷宮を震わせる。

 その大規模攻撃は、アイズの華奢な身体を宙に飛ばすには十分すぎた。

 

 『ィイイイイァァッ──────!!!』

 「───」

 

 間髪入れず、もう片方が振るわれる。

 左の前足による追撃。右で体勢を壊し、左で粉砕する二段攻撃。

 ギロチンめいた巨爪が獰猛な風切り音を伴って、少女の痩身を肉片に変えるべく疾走する。

 悪辣なる小竜の策に対し、空中に弾き飛ばされたアイズは。

 

 「ふッッ!!!」

 

 これ以上ないタイミングで、短剣を叩きつけた。

 

 『───ォオ?』

 

 風よりも(はや)く迫る巨爪に剣を合わせ、力一杯に己の身体を跳ね上げる。

 【力】と【敏捷】の足りないフリューでは為し得ない、冒険者の絶技である。

 真摯に積み上げられた能力(ステイタス)と英雄の剣技、何より眼前の脅威から目を逸らさない強靭な胆力で、ありふれた窮地を潜り抜ける。

 その蜥蜴(とかげ)(づら)に驚愕の感情を張り付けるインファント・ドラゴン。ひび割れた爪、少なくない出血、破片を肉に埋め込まれた激痛に構うことなくアイズと瞳を合わせたのは、死なないためだ。

 中空を泳ぐ、金の瞳の剣使い。

 ソレから目を離せば、きっと死ぬ。

 故に、上層最強の怪物は、アイズから目を離せない。

 

 「───」

 

 交差する視線。

 アイズの金眼に、小竜の双眼が映り込む。

 小竜。

 竜種。

 憎き竜。

 ぞわりと。

 アイズの背中から、昏い炎が溢れ出す───

 

 (違う)

 

 アイズは跳ね上げた際の反動に逆らうことなく後方へ身を投げた。

 竜に向かってかっ飛ぶような角度調整は可能だったが、風を纏わぬ身での空中戦はリスクが高いと判断。迎撃され、叩き落とされれば、Lv.2の【耐久】でも危ういものがある。

 

 (それじゃ、だめ)

 

 そうなればこの先にいけない。

 風とスキルを温存した甲斐がない。

 探索が終わってしまう。

 あの人との初陣が終わってしまう。

 それは嫌だ。かなり嫌だった。心の中のアイズも頷いている。

 それに、何より。

 

 (それは、わたしの役割じゃない)

 

 そう、口の中で呟いたのと同時に。

 アイズの目の前で、竜の首が飛んだ。

 

 『───』

 

 〝何が起こったのかわからない〟。

 そんな表情で地面に落ちていくインファント・ドラゴンが最期に見たのは、()()()()()()()()()()()()()()()で高度を稼ぎ、竹を割るような軽快さで首を叩き落とした、小さな冒険者の姿だった。

 

 

 「ごめん、パック」

 「何事です、我が王」

 「事前に取り決めていたとはいえ、君を足蹴(あしげ)にした」

 「むしろご褒美です、我が王」

 

 誇らしげに胸を張る小さな友人に、何とも言えない顔をするフリューの背後で、インファント・ドラゴンの肉体が崩れ落ちる。上層最高の魔石と、ドロップアイテム『小竜の巨爪』と『小竜の堅鱗』と『小竜の逆鱗』を残して、モンスターが灰と化す。

 

 「……驚いたな」

 

 フリューに駆け寄るアイズの姿を見て、フィンは素直な感想を零した。

 

 「そうでしょうそうでしょう、うちのフリューは【剣姫】にも決して劣らない、才能ある冒険者かと」

 「ああ、いや、それはそうなんだけどね……」

 

 楽しげに語るオルフェに、フィンは曖昧な微笑みを返す。

 言葉を濁したのは、フィンが想定していたフリューの戦い方が、実際のそれとは大きく異なっていたからだ。

 端的に言えば『すっごく渋い』。

 『アイズから絶賛された剣士』にして『武神の弟子』なんだから、てっきり王道っぽい、つまりは真正面から突撃して大暴れ、ばっさばっさと殺しまくる感じの戦い方だと思っていたのだが……

 

 「隠密から暗殺、妖精術からの暗殺、視線誘導から暗殺、乱戦に乗じて暗殺、囮で気を引いて暗殺……」

 「いや、まあ、その……いつもは普通に戦ってるんですよ本当に。あんなえげつない立ち回りは僕も初見です。ちゃんと戦ってもフリューは強いんですよ、ほんとに」

 「それはもちろん、わかってるさ。ただ、なんというか……」

 

 アイズが気に入るような冒険者か、と言われると、やや疑問が残る。

 いや、技量は申し分ない、それは確かだ。剣の腕前は第二級まで含めても最上位だろう。立ち回りはともかく。

 オルフェ曰く、普段の探索では真っ当な戦い方をしているらしいが、しかし。

 

 「武神の弟子の戦い方じゃない、かな」

 

 碧眼が弧を描く。

 字面こそ否定的だが、口調はむしろ愉快気だった。

 英雄に見初められた少女、神授ならざる魔術の使い手、異端の小人剣士。なるほど素晴らしい!

 その素質を見定めるために、此度の()()()()を決行したのだ。

 

 

 

 【ロキ・アポロン】混成パーティ、総勢4名。

 両派閥の団長と幼女×2が目指すのは『()()』。

 Lv.2になったばかりの女児を新世界にぶち込むという、主にオルフェの胃を痛めつけるこの悪魔的企画は、極めて順調に進行していた。




 ???「お侍様の戦い方じゃない……」



 ほんとうお待たせしました(ひんし)。
 Twitterはじめたりハーメルン村に入植したりしてました。
 許してほしい。
 誤字脱字ご指摘などありましたら是非お願いします……!
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