今回、少し短めです。
mp.3『舞台/迷宮都市』
齢十三の女児に遠方まで旅をさせるRTA、もう始まってる!
さて、社での生活を三年間続け、遂にオラリオへ行く運びと相成りました。やったぜ。
今回は実験体期間が長かったので社で生活出来る時間が試走より短くなってしまいましたが、無事に出立を迎えられて一安心、といったところ。何より、
そんじゃあ書き置きを残しておきまして、いざ鎌倉(五十倍速)。
さて、早速ですがオリチャー発動、最寄りの町で布を買います。
色は適当に白でいいや。それを適当にちょこちょこっと弄りまして……
はい、簡易外套の完成です。これによって顔と体の線を隠します。こうすることで、フリューガーくんの無駄によろしい容姿と少女らしい体を誤魔化し、『女への目線』と『女扱い』を避けることができます。
見た目は完全に動くてるてる坊主。小学一年生の頃、両親に「ランドセルが歩いてる」と言われてたのを思い出します。これなら鏡を見ても安心! ……は出来ませんが、心なしかフリューガーちゃん、ホクホク顔ですね。かわいいなあフリューガーくん(濁点省略)。
さて、改めて港町へゴー。
本来なら、各地点からオラリオへの移動の際には、ランダムイベントが発生したりしなかったりします。
陸路の場合は、山賊と遭遇したりモンスターと遭遇したりするのですが、フリューガーちゃんは【幸運】持ちなのでそのようなバッドイベントはカット……カットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカットォ!! (WRKA)
ちなみにランダムイベントの中には、まあ当然ですが、こちらの利益になるものもあります。しかし少なからずもたついてロスになります、基本こちらも無視です。オルガ団長を見習って止まらないようにしましょう。
港町に到着しました。
極東から迷宮都市のある大陸へ渡る方法は幾つかありますが、現在のフリューガーちゃんが利用できるのは海路のみです。船にのりこめー^^。
……? 乗ってくれませんね。どうしました? 海上や船に関するバッドステータスはなかったと思うのですが……。
と思っていたら、船長がエルフでした。ガバ運ですねクォレア。別の船を探しましょうそうしましょう。
一般人として利用できる船の候補は基本二~三隻、船長含むキャラクターは特定の人物を除いてランダムなので、先程のような事態も起こり得ます。
無事に乗船出来ました。ドワーフの船長の船ですね。船員と利用客にエルフがいないのも確認できていいゾーこれ。ドワーフとエルフの仲は悪いってトールキン先生も言ってた。
しかも航海中、お仕事を手伝えばお小遣いも貰えるようです。やったぜ。無骨系ドワーフおいたん愛してる。
ロスにならない範囲でお魚の捌き方や操舵の心得なんかも教えてもらいつつ、ひたすら大海原を進みます。
航海の間に、本RTAにおけるLv.2昇格の目論見について、お話しします。
このゲームにおいて、冒険者という区分でLv.1→2となる方法は、大きく分けて三つあります。
1つ目は、『インファント・ドラゴンの討伐』。上層唯一にして最強の竜種をぶち頃すことで、ほぼ間違いなくランクアップ出来ます。種族、年齢、職業問わず、特別なイベントもフラグも不要、ということで、最も分かりやすい手段になります。
こちらの問題点としては、単純にインファント・ドラゴンが強すぎることです。オリキャラによる通常プレイ、もしくは原作キャラを使用したルートならともかく、RTAという低ステイタスでの攻略を強いられる形式だと辛すぎて吐きます。
物理型なら【力】、魔法型なら【魔力】がB以上、残りのアビリティが最低Eはないとまともに戦えません。そして、ひぃこらステイタスをボーダーラインまで上げたところで、三人以上の『仲間』を用意する必要があります。単騎でドラゴン討伐はむ……無理です。
以上の理由から、『インファント・ドラゴンの討伐』は却下です。時間がかかりすぎる。
二つ目は、『格上の冒険者の札害』です。自分よりレベルが上のキャラクターをぶち56してランクアップします。原作キャラではクロエさんがこの手段でランクアップしていましたね。
これに関しては、採用できる余地はあります。本RTAの縛りとして
欠点としては、そんなに都合のいいオニィサンはいないってことですね。付け加えるなら秩序側からも嫌われます。【アストレア・ファミリア】からヘイト貰うのはいやーキツイっす。
よってこちらも却下。仕方ないね♂
という訳で、今回採用させていただきますのは、三つ目の『特定のイベントの完遂』です。イベントによる戦闘に勝利してランクアップを図ります。
言ってしまえば、ベルくん達原作キャラがいつもやってるアレです。ミノタウロスとの『冒険』、黒ゴライアスとの戦闘、
ベルくんルートでのランクアップは全て『特定のイベントの完遂』によるものです。といっても、ここまで極端なのは原作キャラでもベルくんくらいですが。
今回狙うのは、アイズちゃんが初めてのランクアップを果たすイベントへの介入です。彼女と共闘(?)して位階の昇華を果たします。
そのために必要なものは、然るべき時、然るべき場所へ突っ込むことのみ。手間がかからない代わりに難易度は地獄、更に特定技能の有無によって『詰み』があり得ます。
それでもアビリティのボーダーラインがかなり低く、何より【ロキ・ファミリア】と関係を持てるのが大きいので、フリューガーくんには死ぬほど頑張ってもらう予定です。
話し終えたところで、ちょうど陸に着きました。もっと言えば港街メレンですね。迷宮都市オラリオから直近の港街で、大陸を越えて迷宮都市を訪れてくる冒険者志望のオニィサンをお出迎えしてくれます。
当然フリューガーちゃんもここで降ります。ドワーフの船長殿、短い間でしたがありがとナス!
お、『解体用のナイフ』を貰えました。今後、ダンジョンでモンスターの死体を弄くる()のに役に立ってくれそうです。会話で生じたロス分の価値はありますねぇ!
港町から迷宮都市までは五キルロほどですが、既に迷宮都市の市壁が見えてますね。高すぎィ! 自分、外壁登ってみてもいいすか?
ちなみにLv.1かつ道具なし、魔法などの補助なしで市壁を素手で登り切ると『偉業』判定されることがあります。RTAにも通常プレイにも向かないし、むしろ何故発見されてしまったのか……
着くゥ~(入場)。
こちらァ、【原作九年前】のオラリオになります。
やあああっと着きましたよもー! なんのイベントもなく半年かかるんだから困ったものです。
目の前には、人、人、人! ここまで多種族乱れる混沌とした都市はオラリオくらいです。フリューガーくんも目を丸くしてます。かわえッ……かわえッ……
都市外ではお目にかかれない光景を堪能しおえたら、早速移動です。裏路地を活用して、冒険者ギルドへ向かいましょう。
ちなみに
ギルドに着きました。外見は原作開始時とそう変わりませんね。受付嬢の面子は違いますが。
早速中に入ります。中に入れるZOY! 中々ZOY! (陛下)
……てるてる坊主スタイルのフリューガーくんに一瞬注目が集まりますが、まあこんな格好してるヤツは珍しくないので、波が引くように注目は薄まっていきます。ちっちゃいしね。
さて、ギルドでやることですが、各【ファミリア】の情報が記載されている冊子を閲覧します。受付嬢と会話する必要はありません。そっと持っていってギルドの端っこで読みましょう。
これによって、中堅以上の【ファミリア】の『入団試験』を受けることが出来るようになります。記載された日程に試験の場所へ行くことで、『入団試験』イベントが発生します。
ちなみに試験でない日に突撃したら、零細ファミリアでなければ門前払いです。試験日以外に学校突っ込んで入学試験受けさせてくれー、と言ってるようなものですからね。
ともかく、ここで重要なのはお目当てのファミリア───私の場合は【アポロン・ファミリア】の日程なのですが……どうやら明日っぽいです。やったぜ。
【アポロン・ファミリア】の入団試験は、珍しいことに戦闘面での優秀さを示す必要がありません。代わりに求められるのは、『標準以上の容姿』と『芸術技能』です。そんなんやから等級Dなんやぞ(辛辣)。探索系派閥だルルォ!? 真面目にやって、どうぞ。
まあその、アポロン兄貴は資金面であんまり困っておらず、団員の質を高めようという意欲に欠けてるのはわかるんですけどね。それにしたってお前……。
実際合格できるか、という話になりますと、九割ほどの確率で入団できると思われます。容姿に関しては、元々それなりに良かったのがTSによって
それでは、試験開始まで倍速していきます。適当な宿に泊まってお休みしようねえ……(十倍速)。
この間に、選ばれたのはアポロン・ファミリアでしたの理由をお話しします。
まず言及させていただくのは、RTAという形式において求めなくてはならない要素についてです。
それは大きなもので三つ。その派閥で完走できるのか、その派閥で早く走れるのか、その派閥でしか出来ないことがあるのか、です。
1つ目に関してはもうそのまんまです。完走出来ない派閥に入るわけにはいきません。具体的には
2つ目は、ランクアップに必要ないイベントが頻発するようだとアウトです。つまりはフレイヤやロキなどの原作キャラ盛り沢山な派閥。環境こそよろしいですが会話が非常に大量で、経験値の悪いイベントが非常においしくない。通常プレイならともかく早さを重んじるRTAでは採用できません。
3つ目ですが、これは特に重要視しなくても大丈夫です。ただ、アポロン・ファミリアを選んだ大きな理由がこちらになります。
こちらの三点を念頭に、アポロン・ファミリアを評価しますと、
まず、アポロン・ファミリアは闇派閥ではなく、零細でもないので完走は十分に狙えます。
原作キャラもそう多くはなく、何よりアポロン・ファミリアは本拠地に定住することを強制されないので適当に宿を取れば無問題です。
そして、アポロン・ファミリアの団員であることで、Lv.2→3へのランクアップを狙えるイベントに参加することが出来ます。
以上をもって、私はアポロン・ファミリアを選択しました。
もちろんロキ・ファミリアで走っている方もいらっしゃいますし、これらの意見は私の主観によるものだとご理解くださいますよう、よろしくお願いいたします。
さて、試験当日です。
場所はアポロン・ファミリアの本拠地。けっこう人が多いですね。こちらの方々と席を争う訳ですが、走者としては気楽です。なにせロキとかガネーシャの試験にはこの倍以上の人数、より質の高い猛者が集まってきますので。これだから中堅派閥はたまらねえぜ。
と、試験のために本拠地に入るのですが、その前に主神であるアポロン兄貴と軽いお話をします。
これは入団希望者に混じって刺客の類いが入ってくるのを防ぐための処置で、『YOU私達に不利益なことする?』と問いかけて、アウトだったら引っ捕らえる、というだけです。神には嘘つけないってそれ一番言われてるから。
そんなわけで、ファミリア内でも実力者らしい人達に護衛されてるアポロン兄貴の御前に参りまして、問答をさせていただきましょう。てるてる坊主スタイルのフリューガーくんに怪訝な眼差しが集中しますが無視。素直に対応します。
……。
…………。
アポロン兄貴? ナズェ止まってるんです?
えっ、フリーズ? ……再走案件ですか?
えっ。
あっ、はい。
───入団が決まりました。やったぜ。
フリュー
初めて訪れる街と海と人の群れに大興奮する幼女。てるてる坊主と化してご満悦。
アポロン兄貴
フリューの容姿がクリティカルした。
誤字脱字などありましたらどうぞご一報くださいませ。
タケミカヅチ
は?(顔面蒼白)
ツクヨミ
は?(憤怒)
命ちゃん
は?(真顔)