ようは、藤丸立香(FGO主人公)in鬼滅の刃のクロスオーバーです 。
※pixiv様でも投稿しております。
この話はお試し版です。
続きもとい本編については、今回、文字数に苦しめられたので、修行してから出直します。
また、それまでに鬼滅の刃の知識を完璧にしたいです。
立香は平凡だが、幸せな日々を家族とともに過ごしていた。
愛ゆえに厳格な態度をとっていた父。
優しく穏やかだった母。
皆で支えあいながら生きてきた。
そこには、確かに家族愛と幸福があった。
しかし、それらは一夜にして奪われた。
その日は、少々不運な日だった。
きっかけとなった不運は、どれであろうか。
家名にちなんで、常に焚いていた藤の香が切れていたことだろうか。
香を買いに行くことを激しい吹雪で、断念せざるを得なかったことか。
ほかにも不運なことが続いたが、どれも些細なことだった。
その小さな不幸が積み重なって、大きな不幸を呼び寄せたとでもいうのだろうか。
今更考えても意味のないことだ。
しかし、立香は吹雪の日には、つい考えてしまう。
立香の愛する家族は、何故、死ななければならなかったのか、と。
立香は思い返す、あの惨劇の日を。
あの時、父が祖父の遺品の刀で時間稼ぎし、母が裏口から逃がしてくれた。
しかし、「うまそうなこどもの匂いがする」と下卑た声で嗤いながら、鬼は立香の前に姿を現した。
血みどろだが無傷の鬼を見てから、ややあって立香はその血が両親の返り血だと理解した。
父は、母はどうなったのか。
立香は叫び出したい衝動をこらえて、鬼を睨んだ。
意味はないと知りつつも、せめてもの抵抗に鬼めがけて石を投げた。
立香はその時、強烈な既視感を覚えた。
以前も、立香はこうして圧倒的な力を持つ異形に対面し、生きたいと足掻いたことがある。
そして、藤丸立香は思い出す。
あの人理修復の旅を。
自らが人類最後のマスターであることを。
立香は思った。
何故、今なのか、と。
あの時と違い、今ここに頼りになるサーヴァント達はいない。
どうせ、もうすぐ死ぬのに。
ここで初めて、立香は絶望した。
以前、あのゲーティアを前に絶望しなかったのは、マシュがいたから、みんなが一緒に戦ってくれたから、カルデアで帰りを待ってくれている人達がいたから。
今は、誰もいない。
ひとりだ。
・・・・・・。
立香は痛みに備えて目をきつく瞑っていたが、いつまでたっても痛みはこない。
恐る恐る、目を開くと羽織を着た背中と首を落とされた鬼が見えた。
助けてくれた鬼狩りは、立香に今後どうしていきたいか尋ねた。
立香は、鬼という存在を知った以上、何もしないというのは、自分が許せなかった。
鬼殺隊員になり自分のような思いをする人を減らしたいとも思った。
しかし、母が立香を逃がすとき「逃げて。必ず生き延びて」と言ったことが頭から離れない。
それら全ての思いを、正直に立香は鬼狩りに伝えた。
それを聞き終えた鬼狩りはあることを提案した。
鬼狩りに救われたことを子孫に伝えて、生活に余裕ができてから、無償で鬼狩りを助けること。
そして、その時は藤の花の家紋を掲げること。
「元々裕福じゃなかったし、今はこども一人だから、鬼狩り様を助けられるのは何十年も後、もしくは何代か後になるって、2人とも予想してたんだけど・・・・・・」
そう、こぼしながら立香は家の正面に藤の花の家紋を掲げる。
「まさか、<黄金律>で生活に余裕ができるまでに、1年もかからないなんて・・・・・・」
立香のサーヴァント達は、姿はなくとも力を貸してくれている。
あの日、立香が全てを思い出してから、黄金律を始めとしたサーヴァント達のスキルが使えるようになった。
もっと早く思い出していれば、両親は死なずに済んだかもしれない。
ふと浮かんだ、そんな思いを断ち切って、思考を切り替える。
「そういえば、宝具はまだ使おうとしたことないんだよね」
試してみようと思ったことはあるが、そこまで切羽詰まった場面でもないのに使うのは、何だか申し訳ないので止めたのだ。
「縁起でもないけど、大怪我した人とかが来たら、アイリさんの宝具とか使いたいな」
藤の花の家紋を掲げたことで、藤丸立香と鬼殺隊との交流が始まる。