ナルトのチャクラとスタミナが十尾以上だったら   作:雲らり

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カカシ先生強すぎだってばよ

伝説の三忍や四代目火影等、数々の下忍を輩出した名演習場とも言える聖地、第三演習場。

 

ここで死んだ目をしながらクナイで黄色い物体を作業的に切り刻んでいく忍びが一人、上忍カカシ。

 

カカシがクナイを一振りする度に黄色い物体は煙を立てて簡単に消滅する、しかし黄色い物体が尽きる事は無い、何故なら消えた傍からそれを上回るスピードで次々と補充されていくからだ。

 

(こういう試験じゃないんだけどなぁ……)

 

「「「「「おらおらおら! さっさと鈴を渡すってばよ!!」」」」」

 

地面以外の空を含む全ての方角から津波の如く押し寄せる黄色い物体の正体、それはナルトだ。

 

◇ ◆ ◇

 

午前試験終了を知らせるベルが鳴り、全てのナルトが消え、揉みくちゃにされたカカシが姿を現す。

 

「はぁ……はぁ……」

 

(や、やっと昼か……)

 

疲れ果てているカカシの元にナルト、サスケ、サクラの下忍3人が姿を現す。

 

「くっそぉー! カカシ先生強すぎだってばよ!」

 

悔しそうに地団駄を踏むナルトにサスケが近づき声を掛ける。

 

「だがカカシは疲労困憊している、あと一息だ……午後からは三人で鈴を奪うぞ」

 

(あの超連続攻撃から鈴を守り切ったのか……俺一人で鈴を奪うのは無理だったな……)

 

サスケの言葉に頷き、サクラが続ける。

 

「あんたにしては良くやったわナルト、サスケ君の言う通り午後からは三人でやるわよ」

 

(あんなゴリ押しでも無理な試験はいくら何でもあり得ない……つまり本命は別にある……!)

 

「お、おう……?」

 

カカシと違い、午前は碌に動いていない二人が元気そうにナルトに激励を飛ばし、ナルトが困惑気味にそれを受け取る。

 

「……お前ら三人、全員合格だ!」

 

その様子を見ていたカカシが深く頷き、三人に試験合格を伝える。

 

「……え?……え!?」

 

ますます困惑するナルトにサクラが続ける。

 

「やっぱり……この試験の真の目的は……チームワークですか?」

 

「あぁ、流石座学主席なだけはある、分析力は随一だなサクラ」

 

その言葉にナルトが首を傾げて疑問を口にする。

 

「チームワーク……俺ってば一人で突っ込んだだけだってばよ?」

 

「ナルトはカカシの足止めを行い俺とサクラに作戦を立てる時間を与えた……認めたくはないが足手まといではなかった」

 

「お、おう、なんか照れるってばよ……」

 

2人から認められ、照れるナルトに、バツが悪そうにそっぽを向くサスケ。

 

「あぁそうだナルト、お前あんなに影分身を出して何ともないのか……?」

 

すっかりくたびれたカカシがピンピンしているナルトに向かって純粋な疑問を投げかける。

 

「ぜーんぜん! ちっとも疲れてないってばよ」

 

「「「……」」」

 

屈伸して体力をアピールするナルトに思わず絶句するナルト以外のカカシ班。

 

(なんてチャクラとスタミナだ……俺の何千倍とかそんなレベルじゃない……これが九尾の力なのか……!?)

 

(体術も忍術も頭脳も落ちこぼれ、だがこのチャクラ量は何だ!? なぜ俺はアカデミーの時に気付かなかった!?)

 

(そうよ、さらっと流していたけど影分身ってチャクラを等分割するヤバイ術の筈……こいつどんな体してるのよ!?)

 

「まぁチャクラがあって困る事は無い、それよりいよいよ明日からカカシ班として任務開始だ」

 

「よっしゃあ! テンション上がってきたってばよ!!」




ゴリ押しが通用するせいで原作より更に頭ナルトになってるナルト君

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