私は塔城小猫であり、白音である……きっと多分 作:ヴィヴィオ
そこは真っ白な空間でした。
1人の男と1人の女性が居ました。
私は何故、これを見ているのかわかりません。
「それで、そっちのミスで殺したって事は転生させてくれるんだよな?」
「はい、構いませんよ。好きな世界を決めてください。転生特典も二つまで付けます」
「2つってすくねえじゃねえか!」
「それが魂の限界ですから……」
「いいからせめて倍にしやがれ!」
「わ、わかりましたよ……」
会話から聞くに神様とその誰かですか?
「じゃあ、先ず転生特典は成長限界をなくしてくれ」
「はい」
「吸収能力が欲しいな。色んな能力とか欲しいし。って、世界はどこだ?」
「ハイスクールD×Dですね」
「なら、Tiny Dungeonのウルルの力」
「ゴールドドラゴンの力ですね」
「最後に龍殺しの力もくれ。サマエルのあれだな」
「は、はい。分かりました。これでいいですね?」
「あっ、やっぱキリが悪いし、追加で仙術の力もくれ」
「分かりました。ああ、それと貴方がハイスクールD×Dで好きなキャラクターは誰ですか?」
「そりゃもちろん、小猫ちゃんだ! あの子を押し倒して無茶苦茶にしてえ!!」
凄くキモイです。
この人も引いています。
「では、さっさと行ってきてください」
「うぉっ!? これはテンプレかよ!」
男は落ちていきました。
私も落ちていきます。
まるで男と一緒に……凄く不快です。
死ねばいいのに。
次に気がつくと目の前に女の子がいました。
私にはなんだか見覚えがあります。
「うぉっ!? なんで俺が小猫ちゃんになってるんだよ!!」
中身はあの男のようです。
凄く嫌な気分になります。
まるで身体中を穢されたような。
「小猫? どうしたの?」
男の声に反応してまた見覚えのある赤い髪の毛の女の子が入ってきました。
「な、なんでもない」
「そう?」
女の子は男の子を抱きしめました。
それをいいことにスリスリと身体を擦りつけています。
きもい、死ねばいいのに。
「甘えん坊ね。あ、私は出かけるから小猫は家でゆっくりしていてね」
「わかった……」
赤い髪の毛の女の子が出て行くと、男は自分の身体を触ってにやりと笑いました。
「こうなったら仕方ねえ。色々と楽しませて貰おうか」
それから、男は外に出て森の中へと入っていきました。
何か危険な気配がします。
「ここらでいいだろう。そうだな、先ずは仙術からだな……えっと、仙術全力開放!」
膨大な力が集まっていきます。
「きたきたきた~~~俺、最強!!! さいこ……え? あぎゃあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
黒く禍々しい物が男の身体に入っていきます。
そして、黒いものと男が中で争いだしました。
私はそれをじっと見ています。
そもそも私は誰?
『貴方の名前は白音だよ』
私の名前は……しろ、しろ、白音。
そう、白音……貴方は?
『私はウルル。ウルル・カジュタ。その力だよ。入れるのに魂が少なかったから私もいれられたんだって』
そうなの?
『うん。それで、貴方は元々あの身体の持ち主なんだって。奪い返したくない? あんなのに使われたい?』
嫌です。
断固拒否します。
でも、私は……記憶もありませんし、あれに勝てる気がしません。
『大丈夫。ウルルに任せて。先ずはあそこに転がってる丸いのを取って』
心の中だからか、転がっている丸い物がありました。
それを私は持ち上げます。
『じゃあ、それを食べちゃおう!』
はい。
私は特に何も考えずに食べます。
味はありませんが、不思議な感じがします。
『じゃあ、次は私を食べて』
いいんですか?
『いいの。私は所詮力だよ。だから、どうせ使われるならウルルに似ている白音ちゃんがいいな。私は白音ちゃんの中で生きるから。それと隣にある白と黒が混ざったのも食べてね』
……分かりました。
ウルルと名乗った金色の光を食べます。
すると身体の中から凄い力が湧いてきます。
次に言われた通りに白と黒のも食べます。
すると最初は反発しましたが問題無く吸収できました。
そう、吸収。
男が頼んだ特典を私は奪ったようです。
「くそっ、何なんだよお前!!」
「憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い!」
「や、やめろ、やめろぉおおおおおおおおおおおぉぉぉっ!!」
私はゆっくりと見ています。
すると男が食べられ始めました。
食べられた瞬間、私は拳に金色の光を溜めて一気に放ちます。
「ぶっ飛べ、ドラゴンブレス」
拳を放つと同時に金色の奔流が黒いのを押し流します。
少し残ったふよふよした物と身体が消えかけている男でした。
「こ、小猫……? た、助け……」
二つをみていると、涎が出てきます。
私は本能に従って飛びかかってむしゃむしゃと食べて行きます。
「や、やめ……」
男も何もかも食べると色々な感情や記憶が湧いてきます。
それら全てを食らって私は、私とウルルは新たに誕生しました。
『「あはっ」』
次に気づいた時、周りは金色の光に包まれて私が、塔城子猫の身体を自由に動かせるようになっていました。
そして、光が収まり、球体になって私の周りを舞います。
「グローブ」
金色の光は私の言葉に従ってグローブになりました。
それを確かめて、記憶をあさります。
便利な技能がありました。
仙術を発動し、分身を作成します。
影分身とかいうので、経験を蓄積できるそうです。
「何をしているのかな?」
「……誰、ですか?」
そこには赤い髪の毛の男性が立っていました。
私達は男性を警戒して構えます。
「おや? 名乗ってあったと思っているのだが……」
「わかりません。記憶を失っていますから……」
「そうなのかい? 私はサーゼクス・ルシファーだ。小猫。リアスはわかるか?」
「リアス……赤い髪の毛の女の子?」
「そうだ。グレイフィア」
「ここに」
「彼女はどうだ?」
「嘘をついている気配もありません。また、本人である事も確認できます。おそらく、先程の怨霊との戦いで仙術を使ってしまったのでしょう」
「そのせいで怨霊と混ざったか」
「はい。彼女に取り込まれているようです」
確かに取り込んだからそれは合っている。
しかし、私には名前が二つあるんだ。
「とりあえず着いて来てくれるかな?」
「やだ」
「治療をする為です」
「別にいい」
「……いう事を聞きなさい」
「だが断る」
「ぐ、グレイフィア?」
「少し教育が必要そうです。サーゼクス様はお先にお戻りになって報告をしてきてください」
「わ、わかった」
私達は一斉に逃げる。
仙術を使って高い身体能力をさらに強化して。
「どれが本物かわかりませんね。しかし、早い。前はこれほどの速さはありませんでしたが……ですが、甘いです」
次々に分身が破壊されていく。
でも、その経験値は私の中に入る。
「待ちなさい駄猫!」
「「「やだ」」」
その辺りに居る怨霊や生物などを喰らって力を得ながら戦う。
どんどん壊される。
攻撃しても弾き飛ばされる。
「硬いですね……なんですか、その身に纏う金色の光は……まあ、いいでしょう。そこまで手加減をする必要が無いという事ですし」
やばい、気配が変わった。
全力逃走。
「面倒です。魔法で一気に殲滅します」
魔法が放たれる。
私達はそれから避けられない。
なら、取る方法は一つ。
「はむ。がりっ、はぐはぐ」
「あむ」
「ごくん」
「ま、魔法を食べたですって……」
身体がポカポカしてくる。
美味しい。
あの悪魔も美味しいのかな?
「皆、戻れ」
一旦戻して経験値と食べた魔力を回収。
私の魔力が増えた。
「分身」
「……」
「「「「食べる」」」」
「……ふふ、いいでしょう……そんなに食べたいならいっぱい食べさせてあげましょう」
襲いかかった私はボコボコにされた。
でも、美味しかった。
サーゼクス
「戻ったか、グレイフィア」
「はい」
グレイフィアはボロボロの小猫の首を掴んで戻って来た。
「どうしたんだ、その身体は?」
「囓られました。ええ、それはもう……魔力ごと」
「大丈夫なのか?」
「微々たる物ですが……明らかにこの子の力は増えています」
「そうか。教育が必要か?」
「そうですね。このままではお嬢様の手に余ります。私がしばらく鍛えましょう」
「頼む。それと彼女の治療や力の事も調べてくれ」
「はい。お任せください」
怨霊の始末に来てみれば、厄介な事になったものだ。