プロローグ
天にも届かんばかりの摩天楼が各地にそびえ立つ人間たちの都市。
それは人間の栄華と富の象徴であると同時に傲慢さの象徴でもある・・・。
人間・・・いやロボットを問わず他人は私の姿を見るとまず私から避ける様にして歩く。
大体の印象など外見がまず大事なのだろう・・・・。
その意味では私の外見はまず他人にマイナスのイメージしか与えないだろう。
体中からつきでた突起物に頭にはノコギリ・・・・見るからに凶悪そうな外見だ。
無論人間ではなく私はロボットである・・・それも戦闘用なのは威圧的な外見から一目で分かるだろう。
私の名前はパンク、偉大なる天才科学者アルバート=W=ワイリーが生み出したナンバーズの中でも特別なスペシャル・・通称ロックマンキラーズ第二号機である。
明らかにおびえた目線でこちらを見る人間達・・・あそこの子供など母親に抱きついて泣いているではないか・・・。
まあいつもの事だ・・・・私は大通りの路地を曲がりそのまま寂れた一角を目指す。
私が向かっているスラム街こそ私の様な見た目のロボットは相応しいのかも知れない。
「・・・・でそこにいるのは誰だ?いるなら出て来い!」
裏路地を通る際に妙な気配を感じた私は叫ぶが返事はない・・・。
舐められたものである・・・しかしこの私も何者かが尾行していることに気づいたのは先刻だ。
その気配の消し方は見事としか言いようがない。
・・・・・・相手からの返事はない。気配に向かって動こうとした時には既にその気配は無い・・・・。
「一体・・・誰だ?・・・まあいい」
もう気配を追う事をあきらめた私はスラム街の一角にある寂れた小屋を目指す。
そこには常駐のスナイパージョーが一体いるだけの寂れた小屋であるが実はワイリー軍団の支部基地のひとつである。
最近、兄のエンカーが「和風同盟」なる訳の分からん団体の集合場所に利用しているがここは本来ならばスラム街に築いた貴重な情報収集の場なのだが・・・・。
私の姿を確認するとボロの身を着込んだ常駐のスナイパージョーは手を上げて挨拶をする。
「おはようございます、パンクさん。もう相手の方は中で待ってますよ」
「そうか・・・では少しここを使わせてもらうぞ」
「了解しました」
スナイパージョーは私に会釈をすると私を小屋の中に案内をする。
「すまん・・・少し遅れたようだ」
「いいや、俺もさっきここについたばかりだ」
私は先客に向かって声をかける。
今日はどうしてもこの先客から情報を聞き出す為にここに来た。
私はここ最近に頻発する妙な事件の裏づけをとらなければならないのだ。