ロックマンキラーズ纏め編   作:グルルre

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エピローグ

太平洋上の某所にて。

「なんじゃと!?」

キングの後継機の最終調整を秘密研究所にて行っていたアルバート=W=ワイリーはニードルマンからの報告に耳を疑った。

南米において暴走した気象兵器とそれを操る謎のロボットとの戦闘で多くのナンバーズに被害が出たと言うのだ。

次なる世界征服計画の準備を行っている過程で想定外の被害が出た事に、ワイリーは思わず頭を抱える。

まあ気象兵器テュポンが暴走した事はどうでも良い事だが、それを操っていたのがデューオと共に地球に落下して来た悪のロボットことソローとなれば話は別である。

「そう言えばあやつのボディは回収できなかったからの」

ワイリーの脳裏に少し前の事件の事が過る。

今とは別の秘密研究所を備えた島に落下したのは大破したデューオと彼と対峙していたと思しきロボットのバラバラになったパーツであった。

ワイリーからすればデューオを含めて全てを回収し調査したかったのだが、生憎すぐさにロックマンが現地に赴いて来た事もあって結局ソローのパーツ及びそれに残存する未知のエネルギーしか回収できなかった。

その後は説明するまでも無くロックマンによって世界征服計画は失敗に終わり、フォルテにボディに残存する物を除いて悪のエネルギーはその殆どを喪失してしまった。

「そうかソロー・・・もう一体のロボットもおった事をすっかり忘れておったわい。あの後キングに基地を乗っ取られて反乱を起こされたりと立て込んでおったからのう」

未知のエネルギーを手に入れ有頂天になっていた事もあり、ソローの事を失念していた事に後悔の念を露わにするワイリーだったがすぐに思考を切り替える。

「まあ良い。クラウドマンが記録した映像から敵の能力を割り出すのじゃ。とにかく詳しい説明はワシが直接本人らから聞こう」

<ワイリー博士自らが?しかし・・・今はキングの後継機の最終調整をしているのでは>

「ワシしか重傷を負ったアース達を修理できんじゃろう。それに再び例の力を解放したフォルテのボディに確認したいしのう」

驚くニードルマンにワイリーは面倒臭そうにしつつもそう言ってすぐさに出発の準備をし始める。

「あのデューオに匹敵するロボットがもう一体も居るか。場合によっては次の計画の練り直しも検討せねばな・・・」

ワイリーはカプセルの中に眠るキングに酷似したロボットに目を向ける。

「何者かは知らぬがワシの邪魔をする者にはそれ相応の報いを受けさせてやる。如何なる敵が相手でも最後に勝つのは悪の天才科学者たるこのワシじゃあ。だーっはっはっはっは!!」

不敵な笑みを浮かべワイリーはまるで子供の頭を撫でるかのようにカプセルに触れていた。

 

 

 

「いやあ悪い悪い。少々遊び過ぎた・・・油断して敵に取り囲まれたドジな俺様を助けてくれるなんて、本当に俺様は優しい仲間達に囲まれて幸せだぁ」

自身を見る面々に対し詫びる様に深々と頭を下げるソロー。

当然の事ながらその顔に反省の色は一切無い。

寧ろわざわざ自身の援護に回った面々を嘲っている所さえ見受けられる。

「気を付けて頂きたいものですねえ。貴方のせいで我々の存在が露見してしまった。テュポンが倒された時点で退くべきだったのでは?」

黒衣を纏った人物ファントムマンがソローを糾弾する。

「あんな活きの良い奴を前に手ぶらで帰るなんて出来るかよ。デューオの奴も帰って来て楽しみが増えて良いじゃねか」

「よくありません。それにデューオと言えば我々の天敵とも言える力を持っているのです。余計な不確定要素が増えれば我々の計画にも支障が出ます」

「ガーッハッハッハッハ!!まとめてぶっ潰せば問題ねえだろ?」

結果的に本来戦う必要も無かった筈の敵が増えてしまった事を指摘してもソローの方は反省する素振りは全く無い。

彼の頭の中にはデューオに対し借りを返す事しか無いのだろう。

これ以上の糾弾は無駄と判断したのかファントムマンが大きく肩を落とす。

「それで次だが・・・」

ヴォイドが感情の籠らない声で口を開く。

「我が行こうか・・・?」

ソローを超える巨体に無数の目を出現させアルゴスが一同に問う。

「私も以前ほどには動けなくなりましたからね。そこの彼と違って貴方の方が冷静でしょうが」

ジロリとソローを見据えつつファントムマンが溜息を吐いた時だった。

 

<ふうむ・・・アルゴスか。それならば彼の性能をテストも兼ねて頼もうか>

 

辺りに響き渡る不気味な声。

闇の中で液体が泡立つ音だけが聞こえる。

「あの骨の野郎ですかい・・・『旦那』」

<ああ・・・ボーンダインのボディが完成してね。慣らし運転は必要だろう?君もそうだったろうし>

片目を閉じつつ『旦那』と呼んだ人物に問うソロー。

暗に先の失態を指摘された事もありソローもそれ以上、口を挟む気は無いのか腕を組み黙り込む。

<サポートには引き続きヴォイドに行ってもらおう。それで構わないかな?>

「・・・了解した」

主の言葉にヴォイドは小さく頷く。

傍らでソローが舌打ちをするが主の前もあってかそれ以上特に何かを言う事も無い。

ヴォイドの方も視線を向ける事すらせずにただ淡々としていた。

<それにしてもデューオか・・・予想外の敵ではあるが。緊張感を保てて丁度良いじゃないか・・・皆、今度は今まで以上に気を引き締めて活動を続けたまえ>

闇の中で響くその声にソローを含めた全員が頭を下げる。

<いずれにせよ・・・最後に笑うのはこの私だ。むはっ・・・むはははははっっ!!>

主の笑い声に呼応するかのように闇の中で液体が泡立つ。

奥に鎮座する巨大なカプセルの中で闇の者達を操る主は笑い声を響かせる。

自らの枷が外れるその日を彼は静かに待ち続けるのだ。

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