書き直すにあたって普通にフォルテ編も交じってるかもですが・・・。
今回のは以前投稿していた時のは時系列としては最初の話であるエンカー編の半年ほど前になってましたが、色々と改変してバラード編の続きとなっております。
そんなこんなで大筋は変えずに細かい所で色々と変えていこうと思っています。
プロローグ
この日、ワイリー軍団の第1基地はちょっとした騒ぎとなっていた。
まずに太平洋上の秘密研究所より主であるアルバート=W=ワイリーが帰還して来た事。
そして先に起こった南米の方での一件での後始末を行う必要が生じたなどから、基地内は今までの平穏が嘘だったかのように忙しくなる。
ここまで慌ただしく面々が動くのは世界征服計画を実行する時ぐらいであろう。
ワイリーに敬礼をしながらも何人ものスナイパージョーが工具や素材などが入ったケースを手に慌ただしく駆け出していく。
「お帰りなさいませ」
「・・・うむ」
出迎えたエアーマンらが敬礼をする中、挨拶もそこそこにワイリーは端末を目にしたまま基地の中に入っていこうとする。
その隣をエアーマンが影の様に付き従う。
「それで南米の第3基地からの連絡は・・・どうなっておる?」
「ハッ・・・テングマンのエアガッパーに命じて負傷した者を収容し現在こちらに向かっています」
「そうか・・・メンテナンス室をすぐに使える様に準備しておけ。ワシはそれまで少し休む」
予定に無い形で秘密基地から移動をした事にさしもの彼も疲れたのか、肩を大きく回しながら小さく欠伸をしていた。
「博士。ちょっと良いですかい?」
仮眠室に向かおうとしていたワイリーを呼び止めるのはメタルマンである。
これから休もうと思っていただけにワイリーの顔は渋くなる。
が流石に無視する訳にも行かず振り返ったワイリーはメタルマンの持つ端末に表示される映像を見る。
「こりゃなんじゃ・・・?」
「・・・見ての通り侵入者です。どうします?」
ここに限らず世界各地にあるワイリー基地は普段外からは分からないようにカモフラージュされており、ナンバーズを始めとするワイリー軍団に属する者でなければ進入路を発見する事自体が極めて困難となっている。
にも拘らず基地内への侵入を果たしたのか白衣を着た一人の女性が袋小路で監視用のカメラに向かって何かを言っているのが分かった。
「まあ部外者がたまたま侵入してしまったケースは過去に何度かありますんで、何時もの通り危害は加えずに基地から追い出そうかと考えましたが。何やら自分は博士の身内だとか何とか言ってましてね・・・どうすればと対応に苦慮してた所に博士自身が帰って来た訳で」
白衣を着た分厚い眼鏡を掛けた女性の顔をじっと見据えるワイリー。
カメラの向こうで何を思ったのか女性は電動工具を取り出し火花を散らし始める。
「やろ・・・入って来た時みたいに強引に入り口を開けようと・・・」
女性の強硬な行動にメタルマンが今にも飛び出しそうになるが。
「この娘は・・・」
目を細め僅かに首を傾げるワイリー。
僅かな間の後、ワイリーは大きく舌打ちをする。
「仕方があるまい。ワシの所に連れて来い・・・言うまでも無く手荒な真似はするなよ」
折角の仮眠時間を潰される事を悟ったワイリーはメタルマンや近くにいたスナイパージョーにそう命じるや深々と溜息を吐く。
「この娘は一体誰なので?」
「ああ・・・一応は身内じゃよ」
エアーマンの問いにワイリーは殊の外、面倒くさそうに答えるのであった。