僕のヒーローアカデミア 手マン抹殺RTA デク憑依ルート 作:槍持
いよいよ手マンをぶち殺してクリアするRTA、第九部はっじまっるよー!
前回はかっちゃんふるぼっこというところまででしたね。
不機嫌そうでどこか寂しそうに帰路に就いた爆豪くんですが、放っておいて大丈夫です。むしろ下手に関わろうとするとロスになる上に本当に退学してしまう可能性があります。
ある程度凹んでくれているほうがUSJで黒霧相手に独断専行をしないのでタイム的に早いのですが、いないといないで他のクラスメイトの負担が増し、最悪の屑運を引いた場合は死亡者が出るので性格下水煮込みくんは肥溜めくんにジョブチェンジしてもらう程度に留めましょう。
さてそんな無駄話で時間を潰していましたが、案の定デクくんが学級委員に選ばれてしまいましたね。デクくんの票はヤオモモちゃんに入れておいたのですが……。まあ仕方ないですね。マスコミの侵入騒ぎでの食堂イベントは純粋なロスなので飯田くんを推挙する理由が生まれないのですよね。
この日のためにヤオモモちゃんにお願いしてお弁当を用意してもらっていたので食堂自体に行きません。好感度が順調に稼げていればお茶子ちゃんもそれを見て教室に留まりますので、非常口飯田くんは誕生しないのです。
まあ学校の休み時間がランダムで潰れる程度の被害なので、育成が完了している今走では無視できる範囲です。
ということでついに、ついにUSJ襲撃です。
コスチューム着用は自由ですが、忘れずにオプションの望遠機能付バイザーを被っていきましょう。手マンへの奇襲攻撃開始地点を遠くできますので、察知される確率が気持ち減ります。さらに連合に面が割れづらくなるのでその後の報復を受けるまで時間が稼げないでもないです。
まあタイマーストップ後のことなんて知wらwなwいwよw
「なんだよ……いないのかよオールマイト……。子供殺せば来るかな?」
はい。抹殺目標の手マンこと死柄木弔くんです。
可哀想な過去持ちかと思いきや自業自得のナチュラルボーンキラーだった、ワン・フォー・オール第七代目継承者志村菜奈の孫息子。主人公同様に成長する敵という設計であるため、物語終盤になるとラスボスに相応しい圧倒的な強さを獲得する厄介な敵です。だから、弱い初登場時に殺す必要が、あったんですね。
「散らして嬲り殺す……」
戦闘開始です。予定通りデクくんと梅雨ちゃん、峰田くんが水難ゾーンに飛ばされました。この後の対手マンを考えると原作のような100%デコピンで渦潮を作るなんて芸当はできませんが、1回で駄目なら1,000回のスリケンを打ち込めばいいのです。では――
「イヤーッ!」
「ワッザ!? ニンジャ? ニンジャナンデ!?」
おっ、峰田くんノリがいいですね~。
「MICHIGAN SMASH MACHINEGUN!!!!!」
個性:強肩 ではないので単純なマシンガンジャブだけでなく、ソバットなどの回転蹴りでダメ押す感じです。
峰田くんのもぎもぎではなく黒鞭でも拘束はできますが、出来る限り万全の態勢で手マンに向かいたいのでキャンセルだ!
「緑谷一人でなんて無茶だぜ! だからオイラ達を守ってくれよォ~ッ!」
「そうね。そうなってしまうわね。ケロッ。私達じゃまだ足手纏い、出久ちゃん一人のほうが安全に動けるわ。ケロッ」
はい説得完了ォ! じゃあ待ってろよな~手マン。今、ヤりにイきます……。
ミツケタァーーーーッ!
状況確認!
相澤先生、脳無がノックアウト、ヨシッ!
黒霧、まだ13号対処中、ヨシッ!
手マァン! ……相澤リョナを見て愉悦中、こっち見てない!
よし、じゃあぶち込んでやるぜ!
「……ん? なnギャッ!」
――工事完了です。ここでタイマーストップ。
「なッ!! 死柄木弔!!? なんてことだ……なんてことだ……!」
完走した感想ですが、痛くて気持ち良かった(小並感)
いやー、実際コントローラーをフリーにできる暇がスキップできないタイプのムービーシーンだけなので、無駄に力が入って筋肉痛になるんですよね。
おや、ヤオモモちゃんがいつの間にか到着して、一目散にデクくんに駆け寄ってきてますね。あー、あのヤオヨロッパイとお別れと思うとせつなさみだれうちしそうです。悲しいかなぁ。
これにてRTA完走です。ご視聴ありがとうございました。
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百視点
胸騒ぎがしましたの。
黒い靄に呑みこまれて山岳ゾーンに飛ばされたのはどうでもいいことです。上鳴さんと響香さんが一緒にいますし、上鳴さんはともかく響香さんなら春休みに梅雨さんと一緒に秘密特訓をしましたから連携に問題はありません。
上鳴さんには導電性を調整した鋼鉄の棒と鋼線を。響香さんにはイヤホンジャックと接続することでソナーの結果を出力するモニターを。私はオーソドックスな中距離戦用テンプレートを。それぞれ創造して渡しましたわ。
急がなければならない。何故かそんな思いがふつふつと湧いてきました。
「ヒュゥ~! 上だmグゲッ!?」
聞く価値無し。下卑た笑いを浮かべるヴィラン達。こちらを舐め切って油断している個体から即効性の筋弛緩剤入りアンプル弾の的にしていきます。
油断していない手練れには粘着物質を展開する手榴弾を電磁加速で撃ち出し、回避を許さず拘束。
「ヒェッ。これ俺いらなくね?」
「予備兵力は大事ですわ。あなたは保険、いないと困ります」
顔を赤くしながら気合を入れ直している上鳴さん。おかしくて肩の力が抜けます。ありがたいですわ。
「響香さん、残敵は」
「地中に1、4時方向、距離3メートル深さ1から3メートル」
「出番ですわよ」
「よっしゃ、任せろ! 全開ッ!」
あっ。ハァ~。まあ倒せたのはいいですけれど、上鳴さんはデメリットで行動不能ですわね。さすがに置いては行けませんから、3人乗り……いえ、情報を聞き出すために適当なヴィランも含めて3人乗りの荷台付グライダーでも創りましょうか。
まずは響香さんと上鳴さんを逃がすか先生方と合流させて、その後は出久さんを探して合流しなければ。
『ILLINOIS THUNDER SMASH!!!!!』
仕込んでいた盗聴器から! 障害物をものともしない代わりに送受信距離が短くなってしまった無線通信機ですが、これに反応があったということはかなり近い位置に居られるはずですわ!
既に相手の目的も訊き出し、今は入り口方向に滑空中。13号先生と私達を転移させたヴィランの戦闘が見える位置です。
どうやら飯田さんが突破して出口に向かったようですわね。それなら援軍の到着は時間の問題でしょう。
ですがそれは同時に敵の目標であるオールマイトが来てしまうということ。響香さんに少し無理をしていただいてソナーの距離を伸ばし、反応がある場所を電子望遠鏡で見ています。
通信機の範囲内ですから、すぐに見つかるはず! いましたわ!
グライダーを着陸態勢に移行させ、後を響香さんにお任せして私は一人創造したジェットブースターで減速しながら出久さんのいる場所に向かいます。
着地して、ブースターを破棄しながら走ります。黒靄ヴィランが例の手を体中に付けたヴィランに取り縋って動揺していますが関係ありません。
そのままの勢いで出久さんに飛びつきました。するとどうでしょう、いつもは微動だにしないのに今回はたたらを踏むではありませんか。
明らかに様子がおかしい。慌てて顔を覗き込めばそこには呆然と放心している表情。
視線の先を追うと、微動だにせず白目を剥いて倒れた手ヴィラン。まさか――
「死なないでくださいよ死柄木弔! いや、いやまだ蘇生できるはずだ! オール・フォー・ワンならば! あるいはドクターならば死体でも生きているように動かせる! 急いで、急いで戻らなければ!」
背筋に氷柱を突っ込まれた気分ですわ。馬鹿みたいに手の内を叫んでいる黒靄ヴィランの滑稽さも気になりません。
私は出久さんを胸に優しく抱きしめました。
たとえ本当にあのヴィランが死んでしまっていたのだとしても、出久さんが人を殺してしまったのだとしても。何も変わらない。私が出久さんを愛していることになんら変わりなどないのです。
幸い今の発言を聞いていたのは私と、相澤先生だけ。ならば相澤先生の記憶を消せば……。確か我が家の支援している医療施設に記憶を操作する個性をもった精神科医がいたはず。
そこまで考えてはたと気付きましたの。そもそも相澤先生は本当に今の発言を聞いていたのでしょうか? 見たところ、全身を酷く打たれたのか手足が不自然な方向に折れ曲がっていますし、顔は見えませんが手ヴィラン同様微動だにしていません。ひょっとすると……。
私は出久さんの手を引き(特に抵抗も無くぼんやりとついてきてくれますの)、相澤先生の状態を確認します。
脈拍は……弱いですがあります。呼吸も、正常。
「相澤先生、大丈夫ですか! 意識があるなら声を、まばたきでも構いません。反応してくださいまし!」
……反応無し。包帯や添え木用の硬質プラスチックなどを創造し、応急処置を進めながら考えを巡らせます。
念のために読心の個性を持つものに相澤先生が本当に出久さんの罪を知らないのか確認を取らせましょう。
大丈夫。八百万百ならば対処できる案件です。呼吸をしやすい体勢にさせ、髪の毛に盗聴機を仕込んでおきましょうか。送信距離優先のものをです。発信機もつけましょう。電波を遮断するような場所にいけばすぐにわかります。大丈夫ですわ。
このオペレーションは誰にも悟らせず、確実に遂行しなければ。
出久さんを私が守るのです。この状況に興奮しつつある自分の倒錯ぶりに少しの恐怖も覚えますが……まあいいでしょう。
相澤先生の応急処置が終わる頃に、他の方々が続々と駆けつけてきました。私は気にせず出久さんの目を見ます。少しずつ光が戻ってきているように見えたのは私の妄想でしょうか?
たとえ壊れてしまったのだとしても、私はあなたを愛していますわ、出久さん。
もうちょっとだけ続くんじゃ。