ラブライブ!サンシャイン! 小原家の長男(養子)の日常は飽きない。   作:腹巻きおにぎり

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なんやかんやでテスト期間は楽しく過ごせる。

テストってやっぱめんどくさい。しかしそんなことも言ってられる訳もなく、まぁ共学化テスト生として、恥ずかしい事態は避けたいって理由もあるが、それを抜きにしても俺は今、割と真面目に中間テストに向けて勉強をしている。

その向かいで「こんな、数式わかるわけないじゃん・・・」だの「なんでいちいち、都を変更するかな・・・」とぶつぶつ言っては、スマホをいじるみかん頭の幼馴染みに面倒見を頼まれたのも俺が真面目に勉強をしてる理由の一つである。ほんとーにめんどくさい。

 

「ねぇー!!悠くんあたしもう飽きたー!!勉強やだよーーー!!」

 

そういいながら俺の足をげしげし蹴ってくるこいつをどうにか黙らせたい。

 

「はいはい高海さん、蹴るの痛いからねやめようかね。痛いから。」

 

「だって楽しくないんだもん!!勉強つまんないーー!!」

 

「理由になってねぇよ・・・ってか千歌おまえ元々は曜と梨子の3人でやってたんだろ?」

 

「うっ・・・それはまぁ・・・その、なんと言いますか、えへへへ・・・」

 

「まぁ、あらかた想像はつく。お前が、真面目に勉強してる梨子にちょっかいでも出して、梨子にキレられて家から追い出されたんだろ?」

 

「・・・おっしゃる通りです」

 

「そんなことだろうと思ったよ、はぁ、全く・・・」

 

「面目ない・・・」

 

まぁ、千歌の事だしそんなだろうと思ってたが、まさか本当にそうだったとは。まぁ千歌の気持ちもわからなくもない。テスト勉強の時に限って部屋の掃除とかしたくなるよな・・・あれなんなんだろうな。

 

「でもこのままだとお前テストやばいんだろ?・・・って言うよりもやばいよな。え?そうだろ?ん?」

 

こう言って、千歌の目を見ると少し見つめ合ってからふいっと目を逸らす。あーこれは中々な状況だな・・・、やむを得ないか・・・

 

「仕方ねぇから、わかる範囲でだが俺が勉強を教えてやる。んでその後にちゃんと梨子に謝りに行くぞ。いいな?」

 

「おぉぉ!悠くんならそう言ってくれるとおもってたよ!!持つべきものはやっぱり悠くんだよ!!それで・・・そのついでに勉強頑張ったら悠くんの作るお菓子食べたいなー、なんて・・・」

 

めんどくさいから「無理サファリパーク」なんて言ってやろうと思ったけどコレを言うともっと面倒くさそうなことになりそうなので、

 

「まぁ頑張ってると思ったらな?御褒美で作ってやるよ」

 

そう言うと、目の前で「やったー!悠くんの作るお菓子〜!」なんて言ってはしゃいでる姿は可愛いものである。あれ?もしかして俺ってもしかしてちょろい?

 

〜3時間後〜

 

「ん〜〜〜っ。つっかれた〜。ねぇ悠くんお菓子まだーー?」

 

そう言って伸びをして、千歌は俺に催促をしてくる。

 

「はいはいもう少し待ってくれ。今持ってくから。」

 

3時間もぶっ通しで勉強するとは・・・1回集中し始めると物凄い集中力だし、何より割と物覚えがいいし、応用もきく、毎回こうであったらいいのに・・・

 

「いやーー!今日も悠くんの作るシュークリームは美味しいね〜。」

 

「作ればまだあるけど、梨子達の所に持ってく分も考えて食えよ。小学生の時みたいに、5個も6個も食べて腹こわすとかやめてくれよ?」

 

「さすがにもうそんな事しないよ!!もう!!ばっかにしてくれちゃって!!」

 

そう言って腕を組んで頬を膨らませている千歌とブレイクタイムを過ごしていると、俺の部屋の扉がノックされる

 

『悠くーんいる?』

 

何となくそろそろだと思い扉を開けるとそこに居たのは「よっ」っと手を上げる曜と、後ろに少し緊張しながら立っている梨子だった。

 

「もうそろそろ来る頃かと思ってたよ。」

 

「いやー、千歌ちゃんが逃げ込むならココかなーってね。」

 

さすが曜だな、千歌の事は大体分かってる、

 

「今ちょうど、おやつタイムだったんだ。まぁ少し入ってけよ。」

 

「えっ!いいの!!悠くんお菓子はたまらなく美味しんだよねー!梨子ちゃん!食べていこーよ!!ホントーに美味しんだから!!そうこうしてるうちに千歌ちゃんに全部食べられちゃうかも!」

 

そう言って曜は小学生みたいに少しはしゃぎながら小走りで奥へと進む。

 

「さっきシュークリームを作ったんだ。梨子も食ってくだろ?」

 

そう言って梨子に入室を促すと少し申し訳なさそうに

 

「ありがとう・・・。その・・・千歌ちゃん、落ち込んでたりした?私、結構強めに言っちゃったし・・・」

 

どこまで優しいんだこの女の子は!!パーペキ(パーフェクトカンペキの略)に千歌が悪いのに千歌の事を案ずるなんて・・・

 

「まぁ落ち込んでたりもしたが、千歌もそれなりに反省はしてたから気にしなくてもいいだろ。」

 

「そう・・・けどやっぱりちゃんと謝らないとね。ありがとうね悠くん。」

 

と言ってニコッと微笑む彼女の顔はとても美しかった。なんであんな大人びた表情できるんだ?同い年だよな?あまりの美しさに少しだけドキドキしながら

 

「ま、まぁ、謝るならそれでもいいだろ。仲直りは大事だからな。それに、その荷物の量だとこのあとも勉強してくんだろ?甘いもん食ってリフレッシュした方がいい。」

 

「じゃあお言葉に甘えさせてもらうわ」

 

そう言って2人で奥の部屋に入ると、そこには最後の1個のシュークリームを巡って真面目にジャンケンをしてる2人がいた。これはまた作り足さないとな。

 

「作り足すからその間に仲直りしとけよ?曜は俺と一緒にシュークリームつくるぞ〜。」

 

「了解であります!!久しぶだな〜シュークリームつくるの」

 

曜は物分りがいいから、言いたいことを察してくれた。二人きりの方が話しやすいだろうしな。そうして俺と曜が少し奥のキッチンへ向かうと千歌が口を開く

 

「梨子ちゃん、さっきはごめんなさい。千歌の事を思って色々言ってくれてたのに、千歌は真面目に勉強しなかったし・・・」

 

「ううん、あたしの方こそごめんなさい、言い方ってのも他にもっとあっただろうし・・・だからこれでおあいこよ?」

 

「許してくれるの?」

 

「そうね。今回は私も悪いわけだしね。」

 

どうやら仲直りは済んだようだ。そんなタイミングでシュークリームの生地が出来上がる。

 

「曜はあといいぞ、クリーム入れる作業は俺がやっとくから。」

 

「分かった!!」

 

と言い曜は「なんだか2人だけで仲良くなっててずるいぞー!」なんていいながら二人のもとに駆け寄って3人で他愛もない話に花を咲かせている。

 

 

 

まぁこんなテスト勉強もたまにはアリだろ。とか思いながら俺は大量のシュークリームを3人のもとへ持っていく。

 

 

 


最後まで読んで頂きありがとうございます。お気に入り登録して頂いた皆様には感謝しかありません。感想の方もお待ちしてます。書くモチベになります。ぼく自身センター試験が終わり少しだけ書く時間が少し出来ました。一般試験も残ってますが、更新出来たらと思ってます。

 


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