ラブライブ!サンシャイン! 小原家の長男(養子)の日常は飽きない。   作:腹巻きおにぎり

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理事長さんは癒されたい

あーーーー、疲れた。理事長って案外大変なもんねぇ・・・。昔なら疲れた時は悠を部屋に呼んで、一緒にお茶とか、あるいはちょっとお出かけしたりショッピングなんかしたりで疲れを解消してたんだけどあと一緒に寝るとか、

けど、最近はそれが出来てない・・・それはなぜかと言うと・・・

 

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土曜日、朝に急に鞠莉さんに呼びだされた私と果南さんは共にとあるカフェに来てるのですが・・・

いつもとは考えられないくらいに元気の無い鞠莉さんの口から想定外の言葉が出てきました。その内容というのは・・・

 

「「悠(さん)に避けられてる?」」

 

は?あの?悠さんが?鞠莉さんを避ける?

 

「そうなのよ、帰国してからだいぶ経つけどね?何回も何回もお出掛けに誘ってるんだけど、全然OKをださないのよ・・・。ハァ・・・」

 

ガックリ、という言葉が今この世で1番当てはまると言っても過言では無いくらいに首を落として落ち込んでる。そんな鞠莉さんを横目にアイスココアを飲みながら果南さんが

 

「悠が鞠莉を避ける、かぁ・・・・・・、鞠莉なんかした?」

 

「なんかするもクソもないわ・・・だって家でだって少ししか会話しないもの・・・」

 

クソって・・・しかし明らかにテンションが下がってますわね・・・、けど以外でしたわ、家ですこししか会話しないなんて、あの仲のいい2人ならもっとしてると思ったのですが。

 

「なにか本当に思い当たる節はありませんの?」

 

「本当に何も無いんだってば・・・はぁ、もうホントーにどうしようかしら・・・」

 

「こりゃ相当だね・・・あはは・・・」

 

果南さんが、いつもとは違いすぎる鞠莉さんに苦笑いを浮かべていると、

そうだ!と言わんばかりの顔で落としていた頭を急に上げる。

 

「曜とちかっちなら何か知ってるかもしれないわ!」

 

「そうですわね、あの二人なら何か話を聞いてるかも知れませんわね。私達も何か分かりましたら連絡致しますわ。」

 

鞠莉さん、少しだけ元気になりましたわね。やはりこの方はやはりこうでなくては。

 

 

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急に鞠莉ちゃんからメッセージが飛んできた。なんだろう?次のライブの日程とかかな?? なにこれ、よくわからんメッセージがきたぞ。わたしの家で一緒に勉強している曜ちゃんにメッセージを見せる。

 

「曜ちゃん見てこれ、鞠莉ちゃんからメッセージきた。」

 

曜ちゃんに携帯の画面を見せる

 

「えーっとなになに?『最近悠から何か聞いてない?どんなことでもいいの!!愚痴みたいなものでもいいから言ってなかった?』ってどゆこと?」

 

「いや、私も聞きたいよ。」

 

少し時間を置いてまた、メッセージが入る。

 

「『留学から帰ってきて以来、悠から少し避けられてる感じがするの・・・。だから、曜とちかっちならなんか知ってるかなーって』だって、千歌ちゃん、悠くんからなんか言われた?」

 

「んーー、特に言われた覚えはないと思うけどなー・・・何かあったっけな・・・曜ちゃんは?」

 

「私も特に思いつかないんだよね。でも悠くんが鞠莉ちゃんを避けるなんて本当にどうしたんだろうね。」

 

『特に何も聞いてないなぁ〜力になれずにごめんなさいなのだ・・・』と、送った。

 

『No problemデース!!何か思い出したら教えてねっ!』と返信が来て、白いアザラシが親指をグッと立ててるスタンプが送られてきた。

 

(ん?そーいえば、『行き詰まった時どういう風に接せられるのは嫌か』とか前に聞かれた気がするなぁ・・・なんて答えたっけか、確か・・・あぁそうだ!『なるべくほっといてほしい』とかなんとかって答えたっけ。これ言った方がいいかな・・・)

 

「千歌ちゃんみかん食べる??」

 

「うん!!食べる食べる!!あーん」

 

「はいはい、ほら千歌ちゃんあーん」

 

(なんかさっきまで考え事してた気するけどまぁいいや)

 

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ちかっちと曜も聞いてないとなると、いよいよ八方塞がりデース・・・

こんな時は、沼津の方で甘いものでも食べようかしらね。

ストレスを食に向けると後々大変だけど、生憎、そんなことを言ってられる精神状態じゃない。手持ちのお金もあ割とるしいいわよね

服装も万が一悠に会っても大丈夫なように、少しいいモノを着てきたけれど、それも無駄になりそうね。

 

〜マリー移動中〜

 

お金持ちって言う自覚はあるけどそんなにブランド品を身につけようとは思わない。ってこの前果南に言ったら、

 

「その発言はお金を持ってる人にしか言えないよ・・・」

 

って言われたけどそんなに変かしら。服っていうのは着る人が重要なのであって服自体が良くても着る人間がダメであればなんの価値もないただの布よ。そんな捻くれた事を思いながら、歩いていると男物のショップを見つけ、「あのジャケットは悠に似合うかしら」だの「悠にあの靴を買ってあげたら喜ぶかしら」なんて思ってしまう。今更だが、やっぱり悠のことが大好きであると心の底から思う。けど、この「好き」は、どっちの意味だろうか、単に弟として?それとも・・・良くない考えが頭の中を支配していく。顔が途端に熱くなる。これ以上このことを考えるのは良くないわね。少し私の服を買ってから帰ろうかしら。ふと、手首に付けている時計に目をやると気づけば夕方の6時を回りそうになっていた。バスが出るまではあと30分くらいしかない。

このバスを乗り逃がせば次は8時に近いバスだ。時刻表を見るとこんなことを考えてしまう。

 

(帰りが遅くなれば悠は心配して迎えに来てくれるかしら・・・)

 

さすがの私もこの思いつきには引く。我ながら相当危険な考えだ。

 

「悠にあのジャケットでも買って帰ろうかしらね。」

 

結局今日は甘いものを食べた事と、悠についてしか考えてなかった。

 

(ふふっ、私はやっぱりブラコンかもね)

 

そう思い悠に似合いそうな紺色のジャケットを買って、バス停へと歩く。

 

〜マリー移動中〜

 

内浦に帰ってきた。

少し期待してた、悠がバス停の近くで待っているのではないか、と。全くもって神サマもほんとーに意地悪ね。

歩いて帰りたい気分だったから少し遠いが歩いて帰ることに決めた。バッグの中でメッセージが来たことを知らせる電子音が鳴るが開く気にもならない。どうせ果南かダイヤ辺りだろう。バス停を出て家の方角へ歩く。少しだけ遠回りして帰ろう。そう思いいつもとは違う海辺の方を歩く。

夜の海沿いはなんだか哀しい雰囲気を漂わせておりつられてこっちまで感傷的になってしまう。

 

だいぶ歩き少し疲れた。そうやって生じた心の隙間にこんな考えがくい込んで来る。

悠は本当に私の事を嫌いになってしまったのだろうか、と。せっかく本当の姉弟のようになったのに。このまま溝が出来たまま私は卒業してしまうのだろうか。

 

「・・・い!まっ・・・ぇ・・・!!」

 

2人で旅行に行きたかった。私が卒業してから2人で旅行に行きたかった。

 

「おい!!まっ・・・!!ね・・・ちゃん!!」

 

さっきから、後ろでなんかうるっさいわね、1発ビシッと言ってやろうかしら。こっちはノスタルジックな気分なのよ!雰囲気台無しよ、あーあ悠が迎えに来てくれたらどれだけ嬉しいことか、ほんっと今日はいい事なしだっt・・・

 

「おいっ!!待てって!!姉ちゃん!!」

 

そう言われ後ろから手首を掴まれ、

 

「メールに返事くらいよこせよ!めっちゃ心配したんだぞ!!」

 

そう言われ、抱きしめられる。悠だと認識するのに2、3秒かかった。

 

「なんかあったかと思うじゃん・・・なんもなくて良かった・・・」

 

悠が少しだけ汗ばんでる感じがする。走って迎えに来てくれたのだろうか。ん?さっきメールがどうとか言ってたわね、抱きつく悠を引き剥がし、バッグの中にある携帯を取り出しメールを見る。

 

『今日、姉ちゃん、バス帰り何時?着いたらバス停で待ってて!外暗いから迎えにいく!=͟͟͞͞( ˙-˙ )งダッシュッ!!!』

 

と、送られていた。

 

「どうせ見てなかったんだろ!俺にはこまめに連絡しろ〜、とか言うくせに姉ちゃんは全然連絡返さないの何なの!!全く!!」

 

あー神サマ、最高だわアナタ。ほんっと最高よ。さっきは意地悪なんて言ったことを謝るわ。

それに、迎えに来てくれたってことは多分果南とダイヤから事情は聞いてるだろうしね!だから多分なんでもお願い事は聞いてくれるはず!!それなら・・・

 

「疲れた」

 

私はそう言ってしゃがむ、歩き疲れた子供のように

 

「は?」

 

「おんぶして」

 

「いや、さすがにこの歳なっておんぶは・・・」

 

「じゃあ、私、ここから動かない」

 

「えーー・・・」

 

「帰ったら悠の作るオムライス食べたい。早く帰りたいからおんぶして。」

 

「わかったよ・・・ったく・・・」

 

そう言って私が手に持ってる荷物を受け取り悠がしゃがむ、

 

「ほれ、早う乗らんかい。わがままお嬢様。」

 

「やったーーー♡」

 

「よいしょっと・・・おもっ」

 

「ちょっと!そんなに重くないでしょ!」

 

「暴れんなって、落ちるぞー」

 

こんな風にふざけ合うのはやはり楽しい、果南やダイヤとふざけ合うのとは違う楽しさがある。

 

ぐでーっと悠の背中にもたれかかる、そして耳元で囁くように

 

「ありがとうね、悠」

 

と言うとこっちを見ずに、だけれど耳を真っ赤にして、しっかりと

 

「おう」

 

と言う。全く、悠ったら照れちゃって〜可愛いわね〜、やっぱり。

途中、悠がこんな事を言う

 

「その、今までのは別に避けてたとかそーゆー事じゃなくて、俺は、姉ちゃんがすごい人っての知ってるから頑張ってる姉ちゃんの邪魔しちゃいけないって思ってて・・・その・・・今度からは俺にも出来ることあったら遠慮なく言って欲しい。最近あからさまに姉ちゃん元気なかったし・・・」

 

なーんだ、そーゆーことだったのね。やっぱり優しい子よねこの子はけどマリーを勘違いさせた罪は思いしまだまだ許す気はないわよ。

とことん私の疲れを取ってもらうわ!!!!!ふっふっふっふっ・・・

 

 

〜小原姉弟移動中〜

 

部屋に着いた。さすがにホテル内でのおんぶは恥ずかしい、と言われたので仕方なく手を繋ぐことで私は妥協した。

 

「オムライスでいいんだろ?他になんか食いたいものある?」

 

「んー、特にないけれど・・・強いて言うならたっぷりの愛情を入れておいてね?」

 

「はいはいたっぷり入れときますよー」

 

そう言って部屋の少し奥にあるキッチンへ悠は向かう。元々この部屋にキッチンは無かったが悠が料理をすると言うから私が頼んで部屋に取り付けさせた。うーむやっぱりブラコンかもしれない。

そうこうしてる間に悠は野菜を切っている、早くお風呂に入ってしまわなければ。

 

 I have to take a bath in a hurry!

 

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オムライスは一番最初に姉ちゃんに出した料理だ。今はホテルオハラの料理人(バイト)としてだが厨房にたまに立つ、これも父のおかげかもしれない。父が愛してやまなかったこの職業を俺も体感してみたい、そう思い小5でホテルの料理長に弟子入りしたのが物凄い昔の事に感じているが割と最近だった。

昔の思い出に浸っているとバスルームの方から陽気に歌う声が微かに聞こえる。俺の料理を楽しみにしてくれている人が居ると思うと自然と作業も丁寧になる。

 

「よし、ケチャップライスは出来た。あとは卵なんだが・・・」

 

オムレツ風にしたい気分だったのでそっちにしようと思う。これ、めっちゃ練習したんだよなぁ・・・

 

少し熱を抑えたフライパンに溶いた卵(3個分)を一気に入れる。フライパンは前後に、箸は卵をかき混ぜるようにぐるぐるする。たまごが半熟になったらフライパンの奥側に卵を返してあとはフライパンを叩いて揺らし、卵の向きを調節する

 

「ほっ、ほっ、ほっ」

 

よしこんな感じだろう。あとは少し形を整えて・・・っと

あとはこれをケチャップライスに乗っけてぱっくり開けばオムライスのできあがりだ、シャワーの音が聞こえないからそろそろ風呂から上がって来るところだろう。

 

「niceな湯加減だったわ〜」

 

「そうか、そりゃよかった」

 

「ん〜〜、いい匂いね、やっぱりオムライスにして正解だったわ」

 

「持ってくから早く座って」

 

「はーーーい」

 

ケチャップライスの上に乗っかった少し分厚いオムレツを開く。そうすると中から半熟の卵が出てくる。

そこに出来たてのデミグラスソースをかければ出来上がりだ。

 

「頂きマース!!」

 

 

〜マリーお食事中〜

 

そこからは姉ちゃんの今日の愚痴や今までの愚痴、ココ最近は本当はこうしてほしかったとか留学中の話とか、色々した。え、酔っ払ってる訳じゃねぇよな?ってくらいの勢いで話すから少し気圧された。

 

「私だって学校再建の為にすごい頑張ってるのよ!!それなのに統合するのを早める〜、とか言われたらそりゃこっちだってそれを食い止めるためにもっと頑張るじゃない?そう思うでしょ?と言うかそう思って!!」

 

「うんうんそう思う。すごいそう思う。」

 

まぁ実際頑張ってるのは事実だしな、少しの間はしっかり甘やかしても問題はないだろう。

 

「姉ちゃんは頑張ってるよ。素直に尊敬する、だからさ俺に出来そうなことならなんでも言ってよ。」

 

ぶっ飛んだお願いじゃなければある程度は聞くつもりだ、なーんて思ってると早々にその決意揺らがせるような事を行ってくる。

 

「じゃあ!!今日は一緒に寝るわよ!!異論反論抗議質問は受付まセーン!!!」

 

「・・・・・・は?」

 

「だから〜小さい時にみたいに一緒に寝るのよ」ヤレヤレ

 

「いや、そんな当たり前みたいな言い方されても・・・」

 

「いやなの?」

 

「・・・恥ずかしいだろ、普通に」

 

「えーー別になんの問題もないわ!昔みたいに寝るだけよ!!」

 

昔みたいってまぁそーゆー事なんだろうな・・・うん、そこが問題なんだよね〜

けどなんでも言ってと言ったしな。男に二言はねぇですよ!!

 

「んー♡やっぱり悠と寝る時はこうでなくちゃね〜♡」

 

そうこの寝方だ、いわば、「抱き枕状態」これが昔みたいに寝るということ。昔はそうでも無かったがこの歳になると大層恥ずかしい。

感じようとしなくても色んなものを感じ取ってしまう。なんでこう女の人っていい匂いするんでしょうね。あと柔らかいし。何がとは言わんけどね!!

 

「留学中もホントは寂しかったんだからね?毎日電話したかったし、悠の作る料理だって食べたかった。お姉ちゃんすごい我慢したし、頑張ったのよ?だから、ね?これくらい許して?」

 

「別に怒ってるわけじゃねぇよ、ただ何となく恥ずかしいと言いますか・・・」

 

「そう・・・ふふっ、なんか安心したわ」

 

「は?安心?どうして?」

 

「ん??教えなーいデース」

 

訳わかんねぇよ・・・そんなこんなだけどふつうに眠くなってきたな。もしや抱き枕状態って安眠効果有り?

 

「あー眠くなってきた、俺寝ても起こすとかやめてくれよ?」

 

「えー?どうしようかな〜」

 

「ベッドから叩き落とすぞ?そんなことしたら」

 

「そんな事しないから、はやくねなさい?明日はあたしと一緒に東京までショッピングなんだから」

 

「何それ初耳で目が覚めそうなんですけど」

 

「あれ?言ってなかったかしら?けどまぁそういう事だから明日は9時に出発よ!」

 

割と早いのね・・・まぁこのままいけば安眠コースだし問題は無いと思うけど・・・

朝飯は俺が作るか・・・

 

「はいはい、姉ちゃんこそ早く寝てくれよ?朝意外と弱いんだから」

 

「oh......まぁ何とかするわ」

 

「さいですか、俺もう眠いからおやすみ」

 

「えぇおやすみなさい、悠」

 

 

______________________________

 

端的に言うとすごい眠れました。それはもう普段の6時間睡眠とは日にならないくらい眠れましたよ。えぇこれはすごい。

 

「ふわぁ・・・、うしっ朝飯作るか」

 

左腕に引っ付く姉ちゃんを起こさないようにゆっくりとはがし、朝ごはんを作るべく俺は支度をはじめる。

 

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いい匂いにつられて目が覚める。この感覚は本当に久しぶりだわ。さ、今日はとことん悠とイチャつくわ!!悠が作るエッグトーストを食べ、あれやこれと準備をする。少しガーリーな服を選ぶ。白のロングスカートに淡いピンクのブラウスを着よう。こんな時間でさえ胸が高鳴る。これじゃまるで恋する乙女じゃない?この服を着たらどんな反応をするだろうか。いつもと違うリップを付けたらなんて言ってくれるだろうか。様々な期待が胸を埋め尽くす。

 

 

「こんな気持ち初めてだわ・・・」

 

この気持ちをどうすれば良いのだろうか、今はまだ分からない。答えも出したくない。もうちょっと燻らせておきたい。

少しぼーっとしてると部屋の外から

 

「姉ちゃん準備できたー?そろそろ行こうぜー」

 

「OK!今行くわ!」

 

部屋の扉を開けるとそこには私があげたジャケットを着てる悠が立っている

 

「どうかな?このジャケット、姉ちゃんが昨日くれたやつ似合ってる?」

 

「もちろん似合ってるわ。マリーが選んだんですもの似合ってるに決まってるわ。自信を持ちなさい!」

 

「そ、そうか。なら問題ねぇな。あ、あと」

 

「?なぁに?どうしたの?」

 

「今日もすげぇ可愛いな。姉ちゃんやっぱりすげぇよ」

 

〜〜〜〜っ!!あーー朝から最高の気分よ。今日は最高の休日だわ!これで当分の間は頑張れそうね。

 

「さ、行きましょ!!」

 

そう言って右手を差し出す。

 

「えー、まじ?」

 

「まじよ、まじまじ。早くしないと電車が行っちゃうわ!ほらちゃっちゃとしなさい!」

 

「ったく、はあ、まぁいっか」

 

恋人繋ぎをしてホテルを出る。何だか恋人みたいね・・・ふふっいい気分だわ!

自然と鼻歌を歌ってしまう。さぁ急がないと今日が終わっちゃうわ!

 

「Time is moneyってね!!!hurry up よ!悠!!」

 

 

 

この気持ちが何かを私はなんとなく察している。しかし、私はこの気持ちにはまだちゃんとした決着をつける気は無い、もう少しこの気持ちを楽しむことにする。

今日という日を楽しまなきゃね?意地悪な神サマがくれた最高な時間だもの。そう思い、私は悠と手を繋ぎ、心みたいに晴れる空の下を目的地へ向かう駅へと軽やかに急ぐ。

 

 

 


 

お久しぶりです。お気に入り登録してくれた皆様本当にありがとうございます。

感謝したありません。

 

 


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