ペルソナ5 The wild edge   作:ザ・ファントム

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18.Strategy meeting

 20XX年、4月3日。

 放課後。

 

「人格崩壊事件、ですか」

「これは我々警察が、秘密裏に調査していることだがね。最近突然暴行事件などが増えただろう? 少し前はああではなかったそうなのだ」

 

 人気のない一室。

 そこで行われる会話。

 それはこの日本で起きている、ありえない事件。

 

「それを、私に解決してほしい、と。そう言うことですか」

「ああ、手かがりもほとんどないが。ただ……もしかしたら、怪盗団、の再結成。とかあるかもな」

 

 だが女性は否定する。

 

「そんな……怪盗団なんて、貴方らしくないですね」

「……ふっ、いや何、心と言う意味では似ているだろう? ならそう考えてしまうものさ」

 

 女性は資料を手にする。

 そこに書かれているのは、最近起こり続ける人格崩壊事件の詳細。

 全て詳しく書かれていた。

 端には機密情報とも。

 

「それでは、失礼しま……」

「そう言えば、これは余談なのだがね。面白い話を聞いたんだよ」

「……面白い、話ですか」

 

 その部屋から出ようとした足を止める。

 話と言うのならば、基本気になるもの。

 何かしら重要なことかもしれないから。

 

「ドッペルゲンガー、と言うのを知ってるかい?」

「知ってますが、それがどうしたんですか?」

「姿形は全く同じ、だが目が黄色く光る眼を持ったドッペルゲンガーに出会った、と言う夢が多いんだ。そう相談して来た人たちは、その日のうちに絶対に死ぬ。って言う話さ」

「それは……なんとも奇妙なものですね」

 

 半端信じていなかった。

 怪盗団のことはあるものの、それはあまりにもかけ離れた話だからだ。

 非現実過ぎる。

 全て偶然で終わるような話でもあるからだ。

 証拠がない限りは。

 

「……ま、私からの話はこれまでだ。頑張ってくれたまえ。雨宮 真君」

「はい、精一杯やらせていただきます」

 

 

 

 ──────────────────────

 

 

 

「……で、どうするよ」

「先生、なんも思いつかなかったんですか」

「ああ、当然だろ」

「当然って……それドヤ顔で言うことなんですか……?」

 

 3人で屋上に集まり、これからについて話していた。

 どうしようか、とこれからの作戦についてだ。

 まずはあの熊を乗り越えなくてはならない。

 無敵の熊吉に。

 あ、熊吉ってのは仮名だ。

 

「……あ、そうだ。奏、一応集まる場所……まぁ怪盗団っぽく言えばアジトだな。決めとけよ?」

「ここでいいでしょ……他どこに集まれるんですか」

「それもそうだな」

 

 と、結構簡単に決めて、考え込む。

 校長の前で、あの認知をどうにかしない限り、打ち破れない。

 先生はアレが誰だか知っているが、どう言う状況か、だけであって名前を話そうとしない。

 どうしてなんだろうか。

 

「……もう少しじっくり考えるか。期限は四月末、そうだな?」

「はい……奏の退学決定するのが、その日です……」

「わかった、ならなんとかなりそうだな。10日。10日に奴の認知を変える」

 

 と、先生がベンチから立ち上がる。

 ニヤッと笑い、俺たちを見る。

 

「先生、方法でも、あるんですか?」

「ま、任せておけ。それまではイセカイは放置だ。いいな?」

「……何か手があるって言うなら、任せます」

 

 一応、あの熊についてはなんとかなりそうだ。

 そこについては完全に先生に任せることにする。

 と、ノアが提案をする。

 

「その、イセカイ、パレスで名前呼び合うの、なんかカッコ悪くないですか?」

「……わかる。なんか怪盗団っぽくないよな」

「なのでコードネームを決めましょう!」

 

 コードネームか。

 なんかいいな、その響き。

 3人で並んで話す、放課後。

 男子生徒、女子生徒、先生の奇妙な並びだ。

 

「さて、コードネームだがどうする」

「先生は何がいいとか……」

「特に考えてない。唐突だったからな」

「そりゃそうでしょうね……」

 

 うーん、と頭を悩ませる。

 するとノアは。

 

「そうだ、奏のコードネームは『ナイト』とかどう?」

「ナイト? ……騎士って意味のほうか?」

「そうそう、ペルソナも格好もそんな感じでしょ?」

「うむ……いいな、それ!」

 

 とにかく俺のコードネームは決まった。

 ナイトか、かっこいいしいいな。

 案外これ、気に入った。

 

「ノアは……うーん、思いつかない」

「狐っぽいけど、それ感ないもんね」

「呪い……って意味で、『カース』とか?」

「……え、なんで呪い」

「どうしてそうなんだよ」

「……特に理由はない」

 

 さて、ノアは呪いたい奴でもいるのだろう。

 自分に呪いって名前つけるってことは相当だ。

 まぁ、かっこいいとは思うけど。

 取り敢えずノアのコードネームは、ノアが決めた。

 後は先生だ。

 先生の格好は、ちょっと昔……大正辺りの軍服によく似ている。

 コスプレっぽさの方が大きいが。

 仮面は、ちょうどその時代辺りのものだ。

 

「で、先生は」

「少し考えていたんだが、俺のペルソナのこと考えて、『ロード』だ。どうだ、カッコイイだろ」

「ロードって……主みたいな意味のほうの、ですか?」

「ま、簡単に言えばそっちの意味だ。安直だが、結構イイ案だろ?」

「確かに……なんかイイかもしれない」

 

 コードネームが決まった俺らは、10日の放課後にまた集まることに決める。

 そして今日、各々の家へと向かったのだった。

怪盗団は正義ですか?

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