ペルソナ5 The wild edge   作:ザ・ファントム

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24.昼飯

 20XX年、4月6日、木曜日。

 昼。

 

 二時間ぐらい寝てしまった。

 勿論授業の話である。

 3回くらいチョークが飛んできたような気もするが、痛くないし、多分躱せたのだろう。

 

器用さが上昇した! 

器用さ:2

 

 ほぼ寝惚けていて無意識だったから、よくわかんないけど。

 あんな夢…いや違うか、あれは現実だもんな。

 とにかく、あんなもの見たせいだろう、恨むぞ俺。

 

 そう言えば、ここ最近教室にいると、変な目で見られる。

 噂話ばっかされているのだ。

 どう言うことだろうか、俺が何かしたのだろうか。

 俺の知らぬ間にこうなるとか、怖いものである。

 

 俺は昼飯も食わず、寝ようとしている。

 すると、誰かが話しかけてきた。

 俺は顔を上げて、そいつを見る。

 如何にも体育会系と言わんばかりと顔つきだ。

 

「なぁ、お前いつも一人だよな? 俺と飯食いにいかないか?」

「あ、ああ…別にいいが」

 

 机にかけていた、コンビニの袋を持って一緒に歩き出す。

 すごいな、今初めて話しかけて来て、飯に誘えるとか。

 俺は絶対に無理だぞ。

 ついていく俺も俺だけどさ。

 隣を歩く、するとその男は口を開くと話し始めた。

 

「俺は道東(どうとう) 英治(えいじ)って言うんだ。部活はまぁ陸上部やってる」

「なんで俺に話しかけて来たんだ?」

「いや、噂が気になってな」

 

 こいつ、人の事情とかあんま気にしないタイプか。

 気になってることでもズバッと言ってしまうよなタイプだぞ、絶対。

 てか、噂ってなんだろう。

 かなり気になった俺は、聞いてみることにした。

 

「噂?」

「ん? 知らないのか? お前…えっと名前は…」

「奏、朝倉 奏だ」

「ああ。奏、お前退学になるって噂が…」

「へぇっ!?」

 

 俺は変な声を出しつつ驚く。

 嘘だろ。

 まさか本当に俺、退学になんのか。

 あの時はまだ予想程度だったんだが、なんでこうなったんだ。

 いやまぁ、殴り込みに行ったのが大幅な原因だろう。

 だがそれにしても、噂になるの早すぎではないか。

 

「まぁ、噂程度だし、嘘だと思うけどな」

「あ、ああ…俺なんもしてないし、なるわけ、ないよ、な…」

 

 すいません、あと少しでそれが本当になりそうです。

 これは急いで改心させないと、いけない。

 期限は四月末。

 10日には先生が、あの熊に対する認知の変化をどうにかしてくれるって言ってたから、それまで準備しなくては。

 …本当にどうにかしてくれるのだろうか。

 

 学校の裏側に来て、誰もいない日陰に座って俺はパンを食い始める。

 コンビニで買って来た適当なパンと、パックのコーヒーだ。

 これがまた案外美味い。

 

「なぁ、奏はなんか部活とか入らないのか?」

「部活か…特に入る予定とかもないな」

「運動とか苦手なのか?」

「別にそう言うわけでもないけど、まぁバイトとかあって忙しいからな」

 

 バイトはまだしてないけど、これから忙しくなる予定だ。

 怪盗団のこともあるし。

 やることがいっぱいなのだ、部活などしていられない。

 

「道東は陸上部、って言ってたよな。陸上部って基本何してんだ?」

「走る、ってのが基本だな。まぁそれ以外にも色々競技はあるから、そこは個人練と言ったとこだ」

 

 学校入学数日経った。

 この学校の全容はまだわからないが、部活動もそう簡単には行かなそうだ。

 県内最大級の学校、ここ透徹はスポーツ系の部活動もかなりの好成績を残していると聞く。

 だからスポーツ推薦できた人も多い。

 俺はそう言う得意なこととか、特にないから普通に入ったのだが。

 

「中学校の頃から陸上部を?」

「ああ、スポーツ推薦でなんとか来たってところだ。そっちは?」

「普通に、普通に受験して来た」

「マジで? ここ結構倍率高いだろ?」

「ああ、かなり苦労したよ。推薦枠ないんだもん。うち田舎だからさ…」

「それは大変だったな」

 

 なんかこう話してると楽しいな。

 こう言う話する人が向こうにはいなかったから、楽しい。

 てか、そう考えるとなかなか悲しい過去を送ってるな、俺。

 まぁそんなもんだろう。

 

 道東はコンビニで買って来たであろう弁当を、パパッと食べると、ご馳走さま、と手を合わせ言う。

 そして立ち上がると、俺の方を見て言う。

 

「また一緒に飯食おうぜ、そんじゃあな…っと、そうだ。これ連絡先とIDな」

 

 一枚の紙を渡して去って行った。

 いつのまに書いたのだろうか、これ。

 俺はその紙をスマホに登録した、瞬間。

 チャイムが鳴る。

 俺は食いかけのパンを急いで食うと、コーヒーで流し込んだ。

 そして急いで教室に向かって走り出したのだった。

 

 

我は汝… 汝は我…

汝、新たなる絆を見出したり…

 

絆は即ち、まことを知る一歩なり。

 

汝、”剛毅”のペルソナを生み出せし時、

我ら、更なる力の祝福を与えん…

 

共感持ちし先鋭 コープランク:1

怪盗団は正義ですか?

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