ペルソナ5 The wild edge 作:ザ・ファントム
20XX年、4月10日、月曜日。
夜。
寮に帰ってくると、そこにはいつものおじさんがいた。
寮の管理人、どうやら掃除をしているようだ。
ちょうどいい機会かもしれないな。
疲れているが、次いつ手伝えるかわからないから、手伝うことにする。
そう思った俺は、部屋へと戻って、普段着に着替える。
と言っても、動きやすい服だが。
出てくると、何か呟きつつも掃除していたから、俺は声をかける。
「ったく…相変わらず、世の中クソだな…」
「あの…」
「ん?なんだ、この前の坊主か。どうした?」
「そのこの前は、ありがとうございました」
「ああ、あんのことかい。いいよいいよ。それが俺の仕事だからな」
「それで礼として手伝いたいんですが…」
そう言うと、目を丸くして驚く。
そんな…手伝うことが意外だったのだろうか。
お世話になったのだ、礼をするのは普通のことだと思う。
と、管理人、羽音技は言う。
「坊主、オメェさんの手伝えることはねぇよ」
「でも…礼をしたいんですよ」
「…うーん、そうだな。坊主、掃除手伝ってくれるか?」
「はい!」
俺は箒を持つと、掃除を手伝う。
外の掃除と言うのは、廊下に入った砂とかを退ける事。
これが意外と大変で、砂って言うのは小さくて全然取れない。
まぁチリトリを使えば、安易に取れるのだが。
季節は春、花弁が多少舞っている程度で、そこまで多くはない。
だから大変なのは、砂だけだ。
そんなこんなで、数十分かけ、掃除を終える。
「坊主、助かったよ。今日は早く終わった」
そう言うと、羽音技は缶コーヒーを俺に渡した。
ホットだからあったかい。
こう言う夜にはちょうどいいものだ。
俺は缶コーヒーを開けて、飲む。
すると羽音技は、ちょっとした段差に腰をかける。
そして俺の方を見ると、軽く手招きをした。
「なぁ、少し俺の話、聞いてくんねぇか」
「いいですけど…なんの話するんですか?」
「そうだな…俺の住んでた町の話でもしようかな」
「住んでた町、ですか」
そう言うと語り始める。
彼が数年前住んでいた町、かなりの田舎で名前は『八十稲羽市』。
と言うらしい。
そこで刑事をやっていたとのこと。
「八十稲羽市、ですか…聞いたことないですね」
「まぁど田舎だからな。それでも俺がいた頃はマヨナカテレビとか、色々すごかったんだからな」
「マヨナカテレビ、ですか?」
「ああ、詳しい話は省くが、怪奇現象みたいなもんだ。まぁ、そんなことより連続殺人事件とかのほうが、よっぽど恐ろしかったけどな」
連続殺人事件。
次々と人が変死する事件らしい。
当時その事件に関わっていたらしいのだが、あともう少しというところで、色々あってクビになったらしい。
クビになったというか、やめたらしいのだが。
「それは…」
「ま、世の中クソってことだ。結局犯人も…俺の先輩だったらしいしな」
「どうして犯人がわかったんですか?」
「さぁな、捕まる前にこっち来たから。捕まったと言うのも風の噂で聞いた程度だしな」
なんとも言えない話だ。
自分の先輩に当たる人が犯人だったなんて。
悲しい…と言うか、なんとも言い難い感情に包まれる。
悲しいと言ってしまえば、それはただの同情に過ぎないから。
向こうがどう思っているか知らないから、同情ですらないかもしれないが。
「ま、その程度のなんの役にも立たないくだらない話だ。つまんなかったろ」
「そんなことは…どちらかというと、その町のことが気になりましたよ」
「…そっか。それはなんか、嬉しいな」
そう言って羽音技は笑みを見せる。
彼のことが、少しわかったような気がする。
「坊主、今日はありがとな」
「はい」
俺は軽く礼してその場から去ろうとする。
その時だった、後ろから声をかけられる。
「あー…そのだな。坊主が良ければなんだが、また手伝ってくれねぇか?」
「大丈夫、ですけど」
「ああ、ありがとう。俺はほぼ毎日ここで掃除しているからよ。都合がいい時声をかけてくれ」
そう言って今日は別れた。
俺は部屋へ戻ると、いつも通り銭湯に行って、寝巻きに着替え、眠ったのだった。
校長が償うべき罪の名は?
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傲慢
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強欲
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色欲
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暴食
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怠惰