ペルソナ5 The wild edge 作:ザ・ファントム
20XX月、4月11日、火曜日。
放課後。
「おい、奏。この後用事とかあるのか?」
先生が声をかけてきた。
一体なんだろうか、俺は特に用事とかあるわけではないが…。
取り敢えず、何もないと伝える。
すると先生は。
「そっか。えっとだな…ちと、話に付き合って欲しくてだな」
「別にいいですよ」
ということでホイホイ付いていく。
学校から出て、少し歩く。
駅を通り、電車に乗って、四軒茶屋へ行く。
どこまで行く気なのだろうか。
まさか俺の部屋まで来ると言うことはないだろうか。
それだけはまずい。
ベッドの下に隠していたエロ本、そこら辺に放っぽり出して来たからだ。
昨日寝る前ドタンバタンしてて、出したまま寝た。
そして朝寝坊し、ギリギリで間に合ったのだが、片付ける暇がなかった。
だから入るのだけは…。
と思っていると、ルブランというカフェの前に行く。
「ここで話をしよう」
「あ、そうですか」
俺は安堵した。
店に入ると、中はレトロの雰囲気で、かなり落ち着きがあった。
とても安らぎのある空間。
ただ…その人の数を見ると、とても儲かってるようには思えなかった。
どちらかと言うと、赤字に見える。
店主はこの前見た、伊達眼鏡をかけた男だ。
癖っ毛で、なかなかのイケメン。
なんとも言えなくなる。
「注文は?」
「コーヒーを二人分」
それを聞くと、カウンターに行く。
コーヒーを注ぎ始めると、いい匂いが辺りに漂う。
「それで先生、話ってなんですか?」
「…怪盗団として、お前に話しておきたいことがある」
「…それは、一体?」
「覚醒した時…俺は思い出したんだ。昔のこと」
「昔の、ことですか?」
いきなりプライベートな話だな。
なかなかキツいぞ、これ。
覚悟して聞く必要が、あるだろう。
なんか、そう思うと度胸が上がったような気がする。
「俺、幼馴染がいたんだ」
「…そう、なんですね」
いた。
と言うことは、今はいない。
そう考えていいのだろうか。
重い話を聞くことになりそうだ。
なかなか、嫌なものである。
だが俺はリーダーだ。
聞くべきだろう、仲間の思いを。
「ああ…なんで忘れてたんだろうな。びっくりするくらい、自分が情けない」
「どういう、ことですか」
「今まで、堕落していた。あの学校のシステムに、流れるままだった。だから俺は…大切な約束まで忘れていた。嫌なもんだな、全部」
「それは…校長が悪いんじゃ」
「バカ言うんじゃねぇッ!! あれは…あれは俺が…」
そう言うと黙りこくる。
そこでコーヒーが運ばれてくる。
まだ5歳ぐらいだろうか、そのくらいの女の子だ。
その子が運んできていた。
店主を見ると、少しお辞儀して言う。
「すいません。娘が運ぶって言って聞かないものでして…」
「大丈夫ですよ」
少女は運ぶと。
先生の顔をじっと見つめる。
そして言い放つ。
「だいじょうぶ?」
「…ああ、大丈夫だ。ごめんな、心配させて」
下に向けていた顔を上げると、俺を見る。
女の子が戻っていくのを確認すると、そして話し始めた。
「あれはな、高校三年生の時の話だ。幼馴染が自殺をした」
「ッ…!?」
「今は昏睡状態で、ベッドの上、数年近くも寝ている」
生きてはいた。
だが昏睡状態か。
そうなってしまっては、起きるのも怪しいくらいのはずだ。
…親が、諦めて切れていないんだろう。
もう、生き返る確証もない。
その事実は、先生も知っているはず。
それを受け入れることなんて、果たしてできるのだろう。
断言しよう、俺は絶対にできないと。
「あいつが長いこと眠る前、約束したんだ。俺は先生になる。お前みたいなのを出さないために、絶対に。そしたらあいつは…先生になって、そして…もう、誰も…そう言って眠った。俺は結局、約束を守れなかった。校長の流れるままに行動して、自殺者を出しても隠蔽して。俺は、何やってんだろうな」
「これから変えていけば、いいんじゃないんですか」
「これから…今からでも、約束守れるのか?」
「守っていけば、いいんです」
そう言うと、俯いて、頷いた。
先生のことが少しわかった。
その日、そのあとは別れて、それぞれの家へと帰っていった。
校長が償うべき罪の名は?
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傲慢
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強欲
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色欲
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暴食
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怠惰