ペルソナ5 The wild edge 作:ザ・ファントム
20XX年、4月18日。
20XX年、4月19日。
20XX年、4月20日。
20XX年、4月21日。
20XX年、4月22日。
20XX年、4月23日、日曜日。
昼。
ついに明日は、朝会。
つまり校長が出てくる日。
それは改心したかどうか、わかる日ということだ。
前日だというのに、奏は随分と緊張していた。
「どうした、の?」
「ん、いやなんでもない」
今日、奏はあかりと昼飯を食べに来ていた。
一緒に出かけたいというものだから、外のファミレスにだ。
なんとも美味しそうに頬張っている。
嬉しそうな顔をしつつ。
(俺の、奢りだけど…まぁいいか)
最近、ついにお金が尽きてきたのだ。
いくらイセカイで怪盗やっているからといっても、所詮はイセカイ。
金が手に入るような要素がない。
完全にボランティアなのだ。
それでも彼らはやり続ける、正義のために。
「…あかり、今夜は俺いないから」
「どう、して?」
「バイトしに行くんだ。病院の清掃。営業の終わった夜限定だからさ。それなりに収入もいいし、だから今夜はいないからな」
「…わかっ、た」
20XX年、4月23日、日曜日。
夜。
奏はバスを乗り継いでやって来た。
入り口で簡単な説明を受け、中に入る。
(夜の病院、普通に怖い…)
東京と言うと大都市である。
そんな大都市の病院だから勿論でかい。
本来は数人でやる仕事…のはずなのだが。
何故か今日は、奏一人であった。
「…よし! 頑張るか!」
声が辺りに響き渡る。
逆に、怖くなってしまった。
掃除は簡単窓拭きなどそこらへんだ。
本格的なことは特にやらない。
そこら辺は業者の仕事だからだ。
所詮彼はアルバイト。
適当な仕事しか任されない。
だがそれでも、収入は良かった。
(収入はいいから、やるしかないんだよな…)
明かりは一部のみ。
ほとんど消灯されている。
そんな中で掃除である。
おまけに病院、怖くないわけがないだろう。
そんな半端屁っ放り腰状態での仕事の中。
突然後ろから声をかけられる。
「あ、あの…!」
「うぎゃあああああああッ!!?」
奏は驚き、少し離れたところに駆け出して振り返る。
そこにいたのは一人の少女。
格好を見るに、この病院に入院しているようだった。
「あ…す、すいません」
「わ、私こそ突然後ろから話しかけて…すいません」
「ど、どうしたの?」
「あの…この辺で小さいもの、見つけませんでしたか?」
と言ってジェスチャーをする。
だがなんとも言えない形で、奏は見たことなんてなかった。
そう答えると、申し訳なさそうに言う。
「そう…ですか、すいません。お邪魔してしまって」
「あの、俺も手伝いましょうか?」
「い、いいんですか? 仕事中じゃ…」
「困ってる人を見過ごせませんから」
そう言って奏も探すのに協力しだす。
物の形な結構曖昧だが、見つかればどんなものかわかるらしい。
(バイトの時間内に見つかるかな…?)
ちなみに、バイトの時間は深夜12時までである。
今は大体8時。
まだ後4時間も猶予があるのだ。
じっくりと探していく。
まず周囲を見渡してみるが、真っ暗で何も見えない。
こんなので見つかるのだろうかと思いつつ、捜索していく。
結局、12時を迎えても見つかることはなかった。
「…すいません。力及ばず」
「いいんですよ。今日はその、ありがとうございました」
「はい。それじゃ俺は…」
と言って、片付けて帰ろうとする。
しかしその少女は、奏を止めた。
「あの、また会えるでしょうか?」
「ええ、また来るんで…」
「そ、そうですか。今回はありがとうございました」
奏は力になれなかったことを少し悔やみつつ、家へと帰って行った。
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