ペルソナ5 The wild edge   作:ザ・ファントム

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二章:It's an overnight rebellion
40.Do the hermits have gloomy dreams?


 20XX年、?月?日、?曜日。

 

 俺は、校長を改心した経緯を話し終えた。

 

「そう、それが、怪盗団の…」

「そうです。これが俺たちの、怪盗団がしたことです…って、言わなくてもわかってるんじゃないですか。改心した方法」

「…それは、どう言うことかしら?」

 

 奏は一息置いて言い放つ。

 

「元怪盗団一員、『コードネーム:Queen』」

「ッ…!」

「俺の仲間にも、優秀な情報調査兼、捜査員がいましてね。貴方のところにもいましたよね」

「…ええ、そうね。しっかりと話をしましょう」

「あの頃でした。俺の憧れた、あの人がやって来たのは」

 

 奏はそう言って、口を閉ざす。

 真は、落ち着いた様子で、次の資料を取り出す。

 取り出したのは、一枚の写真と逮捕状。

 

「次に改心された相手は、『佐々木(ささき) 一成(いっせい)』。この人は、一見すると改心されるような人ではなかった。世界的に有名な児童養護施設の院長だった」

「何故、改心させたいのか聞きたいんですね」

「ええ、あの男は正真正銘『社会悪』だった。表ではそうは見えないけれど。どうやって気づいて、どうやって改心に至ったのか、聞かせてくれるかしら?」

 

 それを聞いた奏は、語り始める。

 改心した経緯を。

 

 

 

 

 20XX年、5月2日、火曜日。

 放課後。

 

「なんで俺なんですか!?」

「いや、お前人と仲良くなる才能ありまくりだろ?」

「なんで!?」

「そりゃお前なぁ。俺たちとここまで来て…」

「いやあれは…同じ目標があったからで…」

 

 奏は先生に、あることを頼まれていた。

 そのあることとは、不登校の生徒の家に行って欲しいというものであった。

 同じクラスの、女子の家に。

 

「頼めんの、お前しかいねぇしな」

「えぇ…」

「ま、安心しろ。目的地は、お前が知っている人物の家だかんな」

 

 言われるがまま、結局行くことになった。

 行き場所は…。

 

「…ここって」

 

 寮近くのボロアパート。

 亜里沙の家であった。

 一見すると、誰もいなさそうだ。

 そう思うくらいに寂れている。

 前来たことあったから、どんな場所かはわかっていた。

 だが一人で来ると、なんとも寂しい場所であった。

 

「しかも、不登校って…亜里沙の妹かよ」

 

 名前は岡野 楓。

 岡野 亜里沙の妹であった。

 奏は恐る恐る呼び鈴を押す。

 

(よく考えてみれば、女子の家に行くなんて、初めてだよな…)

 

 そう考えて、緊張する。

 と、少しして出て来たのは、亜里沙であった。

 かのように、思われた。

 だがそれは違った。

 容姿は確かに似ているが、身長は亜里沙より結構低く、目の下に隈がない。

 しっかり寝ている証拠であった。

 その子は、亜里沙の妹であった。

 

「だ、誰…?」

「あー…えっと、亜里沙、いないかな?」

「亜里沙、お姉ちゃん…?」

 

 そう呟くと、家の中に入って名前を呼ぶ。

 すると、亜里沙が出て来た。

 

「ンだよ、奏、どうした?」

「いやちょっとな。先生が…」

「あー、何が言いたいかわかった。楓だな?」

「察しがいいようで助かる。で、会えるのか?」

「…まぁ、来てくれ」

 

 家の中へ入っていく。

 奥に行くと、そこは大体六畳半ぐらいの空間。

 そこに二人である。

 近くにあった写真を見ると、どうやら四姉妹のようであった。

 さっきの子と、亜里沙と、そして長身の子。

 で、亜里沙より少しちっちゃい子、多分楓。

 その四姉妹、のはずだ。

 

 こんな狭い空間で、寝れるのだろうか。

 と、奏は考えていた。

 

「で、楓…さんは?」

「…一人部屋。篭ってる」

 

 そう言うと、亜里沙は廊下を指差す。

 確かに廊下通る途中、襖があった。

 

(まさかその中にいると言うのか)

 

「先に楓に話をしてくる」

 

 立ち上がり、廊下に行く。

 少しすると、戻ってきた。

 

「…話してくれっかな…最近は全く会話してくれねぇからな」

「ご飯とか、食べてんの…?」

「食べてくれたりしてるみたいだが…まぁ、楓とは根本的に合わないから…」

 

 なんとも悔しそうな顔をする。

 奏はそれを聞くと、襖の前に行く。

 少し戸惑いながらも、なんとか話掛けてみる。

 

「…えっと、俺同じクラスの朝倉 奏って言うんだ」

 

(…何話せば、いいんだろう)

 

 向こうの返事は何もない。

 話聞いた限り、帰ってくることはないのはわかりきっていたことであったが。

 

(何か、話題が…)

 

 と、奏は一つ思いつく。

 

「なぁ、怪盗団とか好きか?」

 

 そう言った瞬間、部屋の中で音がする。

 足音的に、近づいてきたのはわかった。

 奏はそれがわかって、聞いていく。

 

「実は俺、怪盗団のファンでな…」

 

 と、続けて色々話していく。

 語ること30分。

 まだ一部しか話していなかったが、それを止めるように襖が開く。

 少し開いた隙間から見えたのは、亜里沙によく似た一人の少女。

 ちょっとだけ亜里沙より身長が低く、隈がかなり濃いい。

 一切寝てないのだろう。

 そんな少女が顔を覗かせていた。

 

「私も…好き…」

「本当か!?」

「…うん…いっぱい、怪盗団…話したい」

「ああ、まずは…そうだな」

 

 そこから、約三時間。

 襖を跨いで怪盗団トークが行われた。

 

 亜里沙はなんとも言えない神妙そうな顔で見る。

 心情的には、楓が人と話してるのは嬉しいけれども、自分に話しかけてくれないのは寂しい。

 と言ったような心情であった。

 

 そんなこんなで、長々と話をして日が沈み始めた頃。

 亜里沙が声をかける。

 

「おい、奏。もう夜だぞ?」

「げっ、あかりが待ってんのに…」

「…終わり、なの…?」

「ああ、すまんな。家に待たせてる奴がいて…」

「…わかった、また…来て」

「ああ! 楽しかったしな、また来るよ」

 

 

我は汝… 汝は我…

汝、新たなる絆を見出したり…

 

絆は即ち、まことを知る一歩なり。

 

汝、”隠者”のペルソナを生み出せし時、

我ら、更なる力の祝福を与えん…

 

執着する執念の魂 コープランク:1

 

 

 その日、奏は走って帰った。

 だが、結局何故か家にいたロアンナによって怒られたのだった。

怪盗団の中で好きな人は誰ですか?

  • Knight
  • Curse
  • Lord
  • Hunter
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