ペルソナ5 The wild edge   作:ザ・ファントム

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45.Self-proclaimed failure

 20XX年、5月11日、木曜日。

 

 今日はベルベットルームにて、ペルソナを合体させに来ていた。

 

「『ジコクテン』…『バイコーン』…」

 

 そうやって銃で頭を撃ち抜く。

 すると、新たなペルソナが誕生するのだ。

 生まれたペルソナは、『シーサー』。

 二つのペルソナの能力を引き継ぎ生まれたものだ。

 

「これで二度目、か…愚者でもない貴様が、何者にでもなれる力を手にしている…実に気になる話だ」

「…そんなにすか」

「これまで訪れた客人どもは、誰もが愚者であった。愚かでありながら、真っ直ぐと、自身の信じた道を歩み続けた。だが貴様は違う。正義を胸に、今は揺らいでいる…私は願おう、いつしか貴様が、真の愚者となる時を」

 

 そうロアンナは言った。

 だが、奏は理解をするに及ばなかった。

 今はまだ、その時ではないのだ。

 彼はまだ純粋な『正義』であって、躓き戸惑い前に進む『愚者』ではないのだ。

 

「さて、そろそろ時間だな。今はメメントスだろう?」

「…あの、メメントスってなんなんすか?」

「集合的無意識…の世界、だろう?」

「それは…結論的な話でしょう。俺が聞きたいのは、その存在意義です」

「存在意義、だと?」

 

 そう聞いたロアンナは思考に耽る。

 存在意義、しっかりとそれはあるだろう。

 かつて、トリックスターたちはあの世界を破壊した。

 破壊した、と言うのは少し違うか。

 奪い去ったのだ。

 統制神を打ち倒し、世界を奪い取った。

 

 そして消え去った後も、大衆に変化はなかった。

 いや、表立った変化がなかっただけだ。

 実際は、大衆の縋り付くものがなくなっただけに過ぎない。

 

(ならば何故、存在するのか、か…)

 

 ベルベットルームの住人である彼女ですら、それはわからない。

 いや、彼女だからこそわからないのだろう。

 トリックスターを支えた彼女なら、あるいは。

 もしかしたらわかるのかもしれない。

 

 とにかく答えてみる。

 

「そ、存在意義は、あるだろう。大衆の認識としての…」

「大衆の認識、ですか」

「…いや、実を言うとだな…私にも、わからない…」

「…そう、ですか」

「すまない。やはり私は、出来損ないのようだ…」

 

 そう言って、下を向く。

 奏はそれを見て、言う。

 

「出来損ない…ですか。それなら俺たち、出来損ない同士ですね」

 

 そう言って、笑った。

 笑顔で笑ったのだ。

 それは果たして、ただの上ズラに過ぎないのか。

 それでも、ロアンナは呆気に取られたような顔をする。

 

「…出来損ない同士か。ふっ、それも面白いものだな。それならば、出来損ない同士、これからもよろしく頼むぞ」

「ええ、こちらこそ。よろしくお願いします」

 

 

結末を見届けるもの コープランク:3

 

 

 その後、奏はメメントスへと出てくる。

 周りから見ると、ボーッとしてるように見えているのだ。

 だからノアは聞いた。

 

「どうしたのナイト?」

「いや、少しな。それよりも早く先に進もう。今日も標的は?」

「ンとな。子供に虐待してる親だ。まぁ、とっとと盗んで帰れるな」

「よし、んじゃ準備はいいな? ナイト」

「おうよ。行くぞお前ら!」

 

 掛け声とともに、走り出した。

怪盗団の中で好きな人は誰ですか?

  • Knight
  • Curse
  • Lord
  • Hunter
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