ペルソナ5 The wild edge   作:ザ・ファントム

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5.At the time of awakening

 俺は腰にあった剣を抜き、前のシャドウらを見つめる。

 何すればいいか、背後にいるそれが俺に教えてくれていた。

 

「行くぞ……《マハコウハ》ッ!!」

 

 俺がそう言い放つと、シャドウの足元から光が放たれる。

 それを受けたいくつかのシャドウらは、その姿を消失させる。

 俺はその瞬間を狙って走り、手に持っていた剣でシャドウたちを切り裂く。

 すると、光に撃ち倒された時と、同じように姿を消した。

 

 俺は、校長……いや、この認知世界の主である、高尾を睨む。

 

「な、なんなのだ貴様はぁッ!! クソ、私は逃げるッ!」

 

 警備兵に指示を出すと、ノアを置いて逃走し出す。

 俺は追いかけようとするが、全身にとんでもない疲労感がたまり、膝をつく。

 それを見たシャドウたちは、嘲笑うように行進を始める。

 俺は剣を握って、再度構えようとする。

 

 力が入らず、どうしようもなくなる。

 

 そこで自分の格好が変わっていることに気づく。

 今はそんなこと、どうでもいいのだが。

 

 と、ノアが走ってきて、肩を組んで、そこから連れて行こうとする。

 

「大丈夫、ですか?」

「あ、ああ……なんとか、な……くっ、すごい疲労感だ……」

 

 近くにあった休憩施設に押し入る。

 中に入ると、ポッケにしまっていたはずのスマホが鳴り出す。

 

『セーフルームに到達しました。歪度(いびつど):E』

 

 何かよくわからないが、セーフルームと言うことは安全なのだろうか。

 安全なら、いいと言うもの。

 しかし。さっきのあれは何だったのだろうか。

 つい感情が高ぶって叫んでしまったが……。

 

「ペンドラゴン……あれは一体」

『ペンドラゴン、アルカナは正義。ペルソナと呼ばれるものです。貴方は自身の心の弱さと向き合い、戦うことを決意しました。それによって覚醒したのです』

 

 なんか……ペラペラよく喋るナビだな。

 まぁ、知らないことを教えてくれるのは嬉しい限りだが。

 しかしペルソナ、か。

 すごい力だ。

 

『ペルソナは、この認知世界でしか使えません』

 

 現実で使えたら、それこそ大変だと言うものだが。

 どうするべきか、と少し考える。

 この世界から出て行くべきなのだろうが、だがやはりこの世界……あいつのことが気になる。

 ……疲労がすごいし、やっぱ脱出を目指そう。

 

「……あの、さっきはありがとうございました」

「別にいい……と、言いたいところだけど、今すごいびっくりし過ぎてやばい」

 

 心臓辺りを握ると、鼓動がすごく速い。

 驚き、困惑、様々なものが混ざっているせいだろう。

 と、俺は気になったことを聞く。

 

「校長って、実際はどんなやつなんだ?」

「……言うならば非道です……私の、お母さんは……じゃなくて……あの、あの人は……ここ最近、生徒たちが暴力事件に巻き込まれたと言う噂は、聞いたことありませんか?」

「生徒って……透徹の? 最近こっちに来たばかりだからな……。ああ、いやでも確か新聞に……」

 

 と言って、新聞の内容を思い出してみる。

 どれもこれも酷いものだ。

 ちなみにメディアには取り上げられているものの、犯人は見つかっていないそう。

 やられた人たちは、死にかけにまで発展しているとのこと。

 

「それがあの人の……あいつのやってきたこと……ですが、本当はもっと酷い、あいつは、あいつは……ッ!」

「お、落ち着け。そう怒ってちゃ話も聞けない」

「……すいません。つい、あの事を思い出して……」

「あの事……?」

 

 と言うと、少し驚いた様子で、言う。

 

「あ、いやその……! 忘れて、ください」

 

 どうやらつい口から出てしまったようだ。

 聞かれたくないなら、それ以上追求する必要もないだろう。

 そうだな、危険覚悟で現実の方で聞いてみるか。

 

 さて、俺の疲れもそろそろ取れてきた。

 

「よし、んじゃそろそろ行動するか。一旦この……パレスだっけか? ここから逃げるぞ!」

「は、はい……!」

 

 そう言って部屋から出て行く。

 すぐ近くには入り口があるのだが……。

 なんと、こちら側から行く通路は閉鎖されていた。

 

 それを見た俺らは、反対側から回り込むように移動を始めたのだった。

貴方は怪盗団が好きですか?

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