ペルソナ5 The wild edge 作:ザ・ファントム
ノアは大量にいる敵目掛けて走り出す。
二本の刀を抜くと、飛び上がった。
そして奴らの中に突っ込むと、刀を振るった。
ただ一心に振るっていた。
俺は、体が動かず、まともに加勢することすらできなかったが、それは壮絶であった。
「……テンコ、《エイハ》。クウコ、《コウハ》」
そう呟くと、黒い何かと光が放たれる。
それを受けた数体のシャドウが消滅する。
それを見た様子……の前に、見る前に高尾は逃げ出していた。
シャドウがほぼ消滅し、ノアは追いかけようとする、が。
ペルソナを覚醒させた時はかなりの体力を使う。
限界が来たのだろう。
俺の体力はある程度回復したことを確認し、ノアに近寄る。
「大丈夫か!? ノア!」
「大丈夫……だけどアイツがッ……!」
なんか覚醒させてから雰囲気変わったな。
取り敢えず、一旦落ち着かせるか。
「今はここから離れるぞ、死んだら元も子もないからな」
俺は抱き上げると、シャドウの間を縫って、元来た道を戻り地上に出る。
職員棟、出口はどこだろうかと辺りを見渡す。
と、シャドウが湧き出る。
俺はペルソナを出すと、言い放つ。
「《マハコウハ》ッ!」
だが一撃では消えることはなかった。
それを踏み抜き、飛んで、こっちに近づいてくる。
俺はノアを抱えたまま、それを避けていく。
何体か避けたのを確認すると、窓へ向かって走り出す。
軽く蹴って、破ると。
外には大量のお客さんがいた。
俺が出てきた場所は運良く職員棟に隣接した何もない場所。
道ですらない場所だ。
お客さんは騒がしいし、バレる可能性はほぼないだろう。
「ノア、立てるか?」
「う、うん……大丈夫だよ!」
「なんか……変わったな?」
「まぁ、スッキリしたからね」
果たして、それで変わるものなのだろうか。
そこについては一旦置いといて、逃走を始める。
檻の上なら、お客に見つかることなく、難なく行動できる。
が、結構な高さはある。
少し前ならここに飛ぶなら無理だっただろう。
だが今は、二人だ。
「ノア、俺が手で足場を作る。上に登ってくれ」
「え、行けるの……?」
「そんな格好してんだから、身体能力くらい上がってるだろ?」
「え……? ……うわぁ!? なにこれぇっ!?」
今気づいたんだ。
まぁ、普通気づかないよな。
突然変わるんだもん、すぐ気づけたらすごいと思う。
と、少し遠くを見ると、シャドウが俺らを探している様子が見えた。
俺は手で足場を作り、ノアに声をかける。
「ノア、掛け声とともに足場を高く上げる、そのタイミングで飛んでくれ!」
「む、無理無理!」
「頼む! 急いでくれ!」
「……わ、わかった。やってみる」
そう言って助走をつける。
なんだバッチリわかってるんじゃないか。
ミスったら俺の顔面が危機だが、それはそれでしょうがないというもの。
これは俺が決めたことだからな。
「さぁ来いッ!」
「行くよ!」
そう言って走り出す。
俺も覚悟を決め、掛け声を言い放つ。
「いっせぇの……せぇい!」
俺の足場を足をついた瞬間、俺は思いっきり手をあげる。
すると勢いよく、飛んでノアは檻の上にたどり着く。
俺はそれを確認すると、ノアに言う。
「手を貸してくれ!」
「うん!」
俺はノアの手を借り、上へ登る。
二人の安全を確認して、出口に向かって走り出した。
お客が一方的に入ってきているため、裏口からだが。
そして出口の前に立った瞬間だった。
突然床から、シャドウが湧き出る。
かなり大きめのシャドウだった。
そのシャドウは拳を振り上げると、俺らに向かって振るう。
ノアは前に立ち、二つの刀でその攻撃を受け流すと、一撃を叩き入れる。
俺は横から、相手の視線に入らないように回り込み、後ろに立つ。
そして言い放つ。
「ペルソナッ!! 《コウハ》ッッ!!」
相手の足元から光が放たれる。
だが、ほとんど効いていない様子であった。
ならば、と思いノアが刀で攻撃して、注目されている間に、首元に絡みついてシャドウの仮面を剥がし取る。
すると、顔を押さえて暴れ始めた。
そこを狙って、二人同時に攻撃をぶち込む。
すると、シャドウはすんなりと消えて行く。
「ふぅ……だんだん戦い慣れてきたな。しかし俺、どうして剣なんて使えるんだ……?」
「それ言ったら私もなんだけど……」
こう言うの、カッコいいとは思ったことはあっても、使ったことはない。
と言うか、使うような機会がそもそもない。
そんなこと考えつつ、裏口を見る。
俺たちは顔を見合わせ、裏口のドアを蹴り破り外へ出た、その瞬間。
『パレスから帰還します。お疲れ様でした』
そして景色が歪み、目を開けた瞬間……校門前に立っていた。
町中、学校がある渋谷。
そこはもう動物園ではなかった。
周りは暗く、夜ではあったが。
少し遠くの巨大モニターから、ニュースの声が聞こえてくる。
「……怪盗団の事件からもう既に、七年が経とうとしています。このことについてどう……」
隣を見る。
そこには制服姿のノアが立っていた。
あの変な格好ではなく、制服の。
ノアも俺の方を見て、格好を凝視する。
「帰って、来たんだよな?」
「う、うん……」
俺はスマホを取り出し、画面を見る。
ナビはしっかり存在している。
夢ではないのは確かだ。
と、ノアに確認する。
「ノア、スマホに目のアイコンのアプリがないか?」
「目……? ……あ、あるよ!」
俺はノアの画面を見る。
そこには確かにイセカイナビがあった。
俺と違ってNEWではなかったが。
「……校長、高尾のあれは、全て現実でもある、と言うことなんだよな」
「はい……アレは、真実は、隠されていますから……」
「ま、そう言うもんだよな……はぁ、今日はもうあんま考えたくない……」
「そうだね……」
俺たちは疲労が明らかに溜まっているため、お互い帰ることにする。
あの世界、パレス……一体なんだったんだろう。
気になることはたくさんあるが、今は取り敢えず寝たい。
「……あ、電話番号渡してきます! そう言えばどこに住んでるんですか?」
「寮、だけど……」
「なら四軒茶屋ですね! それじゃあまた明日!」
「お、おう…」
そう言って走っていった。
なんか、ペルソナ覚醒させてから、ほんとはっちゃけたな。
まぁ、決意とともに本来の自分の曝け出したと、適当に納得して、寮へと向かった。
貴方は怪盗団が好きですか?
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YES
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NO