中央歴1640年1月27日
日本国 外務省
アルタラス王国の王女ルミエスは、日本国外務省を訪れていた。
挨拶が行われ、会議に入る。
「外務省の柳田です。単刀直入にお伝えします。安全保障条約を結ぶとして何を対価に出せますかな?」
「今は何も」
「ふむ、そうでしょうな 安全保障条約は継続協議とし、現在アルタラス王国を占領しているパーパルディア軍の排除をお手伝いする代わりに、ムーが作った空港の使用権を頂くというのはどうでしょう? 必要な工事はこちらでおこないます」
「それで力を貸していただけるのですか」
「はい。現在パーパルディア皇国とは戦争状態にあります。この基地が使えればパーパルディア皇国の皇都エストシラントまでが我が国の攻撃範囲に加わります」
「我が国の独立に繋がるのであればかまいません」
「契約成立と言うことで」
日本国 防衛省
「意外と簡単に落ちるかもな」
アルタラス王国を撮影した衛星写真を見ながら、担当者は分析する。
現在アルタラス王国内のパーパルディア皇国軍は、
・首都ル・ブリエスから少し離れた場所にワイバーンロード用の滑走路を置き、基地を建設している。
・首都ル・ブリエスの港に戦列艦が20隻停泊している。
・首都から北方約40kmの位置に基地のようなものがある。
アルタラス王国内でのパーパルディア皇国軍は、この3箇所に集中しており、幸運な事に、人口密集地に基地は無い。
この3箇所はすべて艦砲の届く位置でもあり、皇国の主力をこの射撃により消滅させれば、アルタラス王国自身の手で王国を取り戻せるのではないか?戦争の準備は着々と進んでいた。
中央歴1640年5月15日
ロデニウス大陸方向から強い魔信が流れた
通常の国がそれを傍受した場合、何を言っているのか良く解らないだう。
しかし、アルタラス王国の者たちにとってそれは強烈な意味を持つ内容だった。
「長い夜にも必ず朝は来る。東方より日はまた昇る。
苦しみの期間が長いほど、太陽はより輝く。
良運はタスの日」
単なる詩にしか見えない。しかし、アルタラスの民にとっては強烈な意味を持つ。
救国の英雄が詠んだもので一週間後である。各組織員は1週間後に向けて備えるのであった。
中央歴1640年5月22日
アルタラス王国首都ル・ブリアス北東上空~
パーパルディア皇国、アルタラス王国派遣部隊所属の竜騎士アビスは、王国北東の哨戒任務に就いていた。遠くで光がしたなと思ったらバラバラになって吹き飛んだ
たかおCIC
「航空脅威排除」
第一護衛隊群はアルタトラス首都ル・ブリエスに向け進んでいた
那覇空港ではまた大騒ぎの後でほっとした雰囲気になっていた
空自のF2 3個航空隊が給油して出って行ったのだ
今回は対艦番長ではなく500ポンド爆弾4発ぶるさげていたが
目標は、アルタトラス首都から北方約40kmの位置にある基地である
パーパルディア皇国アルタラス王国派遣部隊の戦列艦5隻は付近近海を哨戒活動中だった。
艦長ダーズは通信員に尋ねる。
先ほど哨戒中の竜騎士が、魔力探知レーダーからも反応が消えた。
竜騎士の消息を絶った場所は現在の艦の位置から近く、緊張が走る。
「艦影確認。こちらに向かってくる。」
水平線に城のような船が見え始める。
国籍不明船は、艦長ダーズの常識からかけ離れた船速でこちらに向かってくる。
「総員、戦闘配置に就け」
パーパルディア皇国の軍船が戦闘態勢に移行する。
「国籍不明船発砲」
敵艦前方から光が見える。
その数5発。
艦長ダーズは、乗船する艦が僅かに揺れ動いたように感じた。
次の瞬間、ダーズの乗艦する50門級戦列艦は大きな火柱と共に、海上から消えた。
たかおCIC
「はたかぜ砲撃。全艦撃沈」
接近を探知したので艦列から外れ、国籍確認をしていたのである。
「マストの上に国旗掲げてあると遠くから確認できて良い」
パーパルディア皇国 アルタラス王国派遣部隊
アルタラス王国を攻めていた皇軍は、王国を占領後、東を攻めにむかった。
武装解除され、時々起こる小規模な反乱を鎮圧、統治するためだけの小規模の軍が残されている。
首都ル・ブリアスの軍港には戦列艦20隻が配備されて交代で巡視に当たっている。
5隻は巡視に出かけているようだ。
そのため今停泊しているのは15隻だ。
そして少し離れた所に陸軍の基地、人員2千名とワイバーンロード20騎、そして首都から北へ約40kmの位置に人員2千名の陸軍基地がある。
陸軍大将リージャックは首都ル・ブリアスを基地から港を眺めていた。
港で煙が上がったかと思うと爆発音が響く。
「事故か?」
次々爆発するのを見て、管制室への電話をあげ「敵襲 総員戦闘配置」とどなる。既に停泊していた船はすべてやられたようである。
そして基地に砲弾の雨が降り始める
ワイバーンロードも離陸しようとするのだが、爆風で竜騎士が死亡してしまう。
100発以上降った後には穴だらけに基地が残った
北方陸軍基地
F2戦闘機が殺到していた
500ポンド爆弾を雨あられと降らされ穴だらけの基地が残った
攻撃の開始から20分以内に、アルタラス王国内のパーパルディア皇国軍は、その機能のほぼ全てを失った。
作戦を終えた護衛艦及び航空機は一切の損害も出す事無く、帰路についた。
アルタラス王国首都ル・ブリアスの塔の上
アルタラス王国首都ル・ブリアスの地下組織に属する軍長ライアル。
彼は民間人の格好をして、塔の上から港に停泊してある列強の戦列艦約15隻、かの国の戦列艦の強さは身を持って感じていた。
たったの15隻程度である。しかし、アルタラス王国軍が全盛期の戦力をもって戦ったとしても、勝てないかもしれない。
自分たちの敵は列強、彼らにとっては僅かに残していった軍だろうが、強力である。
そんな、強いと思っていた彼らの船が、猛烈な爆裂魔法を受け、なす術も無く連続して大きな火柱を上げ、沈んでいく。
軍長ライアルは眼前の光景があまりにも現実離れしており、唖然とする。
後ろから大きな炸裂音が次々鳴り響く。
彼が振り返ると、パーパルディア皇国軍基地で煙が上がっていた。ふと我に返る。
彼は魔信機を取り出し、叫ぶ。
「時は来た!アルタラス王国を取り戻すぞ! 全軍作戦開始!」
後刻、軍事力のほとんどを失っていたパーパルディア皇国アルタラス統治機構は、一斉蜂起したアルタラス王国地下組織を前に降伏。
アルタラス王国は、その統治権を取り戻した。
中央歴1640年5月29日
第六護衛隊群 強襲揚陸艦くらまCIC
司令がまたふてていた。部隊の運搬は本業だが今回は工兵隊である。
ムーがアルタラス王国に作った空港の整備と港湾改修の部隊の運搬である。
港湾改修は急がないので測量隊ぐらいだが空港組用のは、つめる限りの建設資材と重機だ
車両甲板は重機でいっぱいのため、ヘリ格納庫に資材を詰め込んでる始末だ
ここの改修速度でパーパルディアへの攻撃スケジュールが決まると言って良い
「戦闘部隊を運ぶのがお仕事なのに 外交官とか工兵隊とか、ちょっと変わった依頼が多くて」
「インフラがないんですから しかながないでしょ 指令」
艦長があきれかえす。「RORO船が入れるほどの港って列強でも全部が持ってるわけじゃないんですよ。衛星偵察からすると具体的には神聖ミシリア帝国とムー位。当面港湾が期待できないからLOLO船生産して艀に積み替えるのもなんなんでLST生産しようかとなる位には深刻なんですよ」
「あの船としてかっこよくないやつ?」
「そうです」
司令はますますいじけてしまった。
2020/02/06 改行句読点誤字修正
2020/02/08 日付挿入