捏造日本召喚   作:あまの

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どうやっても1話にならないのを繋いでみた


小話

護衛隊訓練学校

グラ・バルカスの通商破壊とやらが始まって急遽護衛の部隊を作ることになったらしいんだが足りないのは人。日本国が国交のある国全部に呼びかけて募集された1期生の一人が俺だ。

給料の良さに目がくらんだ、乗る船は今作っているそうだが、できたらすぐ乗り込めるよう基礎訓練。体力には自信があったが教官たちは化け物か?こっちがヘトヘトになるまで走り込んでも汗一つない。

同じ人間だ。そのうち追いつくだろうと思っている。

午前中は座学。一番のネックは中央標準語を覚えることだ。顔をつきあわせて話していれば使ってる言語が違っても意味が通じてしまうのが、機械を通すと通じないので標準語を理解する必要があるのだ。

当初1000名は居たのが700人位 だいたい下げ止まった感じだ

2ヶ月ごとに募集しているようで次の1000人が先日入ってきて絞られている。

こっちも、基礎体力と常識を覚える訓練から機械を操作する訓練が加わった。

俺の専門は主砲砲術員。12.7cm砲を操作して、弾を込め、打つのが仕事だ。

とはいえ、甲板上の作業は一通り学ばさせられる。

投錨、抜錨。

ボフォース40mmの射撃・給弾。

短魚雷の発射シーケンス。

普通は二年かけるところを4ヶ月でやるというのだからめちゃくちゃだ。

来月末には配属されて実際の船での訓練 1~2ヶ月で実戦投入だそうだ。

そうしないと、現在護衛を引き受けている日本国の海上自衛隊が大規模メンテナンスに次々入らないといけなくて、船団護衛に穴が空いてしまうそうな。

これまで航空機で大体押さえ込んでるからとはいえ油断は禁物だ。

 

 

 


 

学会発表

 

「(仮称)魔法子について」

 

 

素粒子研 篠原研究室

 

 

 

この世界に魔法という物があることは周知のことと思います。

どのような物か物性面から研究した結果です。

<略>

粒子としての性質は中性子と同じ重さであり、電気的には中性ただ魔力という物を放出したい蓄積する性質がある点が違います。

<略>

 

質疑応答

「はい」

どうぞ

「この分野は専門でないので・・・」

 

 

「浅沼。手ひどくいじめられたな」

「前田か。しょっぱなから『この分野は専門でないので』が来るとは思わなかった」

「変わった発表すれば重鎮からくらう定番のお約束だからな」

「叩きのめすという宣言だからな-」

「まぁ おつかれ」

 

 


 

E2乗りの不安

 

米国に代わり世界の守護者的立場に立たされた以上 同盟国位は守らなくてはいけない。

P-1哨戒機を新規製造してるとは言え、グラ・バスカルの通商破壊は脅威だ。とりあえず護衛艦をやりくりして、日本ーミシリアルームーの船団護衛は始めた。

商船を守るに特化した護衛船の量産準備も進めている。とはいえ海は誇大すぎる。退役しスクラップになるはずだった艦載機部隊のE2C 32機も再整備し、空母の予備部隊のE2Eを動員して海上警戒に当たっている。

E2で浮上潜水艦を発見したら各地に派遣したP3CかP1で張り付いて撃沈するのがルーティンになっている。

静音性に欠けるので、E2で発見すればまず撃沈できている。

撃沈数も二桁になったはずだ。ミシリアル向けの損害は2桁の上の方で増加が止まっていない。護衛船団が通ってる国は守れるがそれ以外は正直難しい。E2早期警戒機が不足してるのが理由だ。

E2Eは設計情報やライセンスを買ってないのだ。

E2Eの代わりにV22にレーダーを載せた物を開発しようと考えていたからだ。

10年後を目処に機体各所にフェーズドアレイレーダーを設置し情報を統合させようというわりと野心的な物であった。これで強襲揚陸艦にも早期警戒網を持たせようという物だ。

しかし、今すぐには野心的すぎて無理だ。

とりあえず既存の早期警戒装置をV22に乗せるプロジェクトは始まったがE2の消耗前に間に合うのだろうか。

不安だ

 


 

 

先進11カ国会合の後  外務省情報分析室

 

「アニュンリール皇国はどうもおかしいと思わないか?」

「衛星から見る限りは神聖ミリシアル皇国をしのぐ発展具合なのに、砲艦外交の見せ場である11カ国会合にはぼろ船で現れたり、さっさと逃げ出したり変ですね」

「回ってきたレポートだと、外交の窓となるところは ぼろ船にふさわしい建物だが、道路の広さや何かが馬車を想定するには広すぎる。要警戒となってたな」

「11カ国の参加経緯調べてもらっいましたが『わからない』という回答でした」

「わからないか・・・ 他の国はわかってるのにな」

「人族に対する隠しきれない侮蔑感ももってるみたいでだったらしいですよ。話をするのも厭だけど目立ちたくないから会話してるって感じだそうで」

「正体を隠さなければならない、実力を隠さなければならない。まるでスパイだな」

「スパイだとすると、どこと通じてるかですね」

「まぁ、スパイとして扱っておけば良いんじゃ無いですかね 向こうも話したくないみたいだし」

「そうですね」

 

 


 

鉄道工兵隊の日記

 

俺はムー国営鉄道 オタハイト拠点の保線員だ。今日軍から手紙がきちまった。

 

                          5月10日

 

オイゲン殿

                           ムー国軍

 

以下の日付までにキールセキの第3鉄道工兵大隊に曹長として出頭する事

 

       5月20日

 

 

 

 

 

切った張ったの歩兵よりましだが、召集令状とは本気で反撃に出る気かね

 

 

出頭すると 班を一つ預けさせられた 一部は同じ国鉄の人間だが半数は新兵。工兵教育からしろとの指示だ。

 

キールセキからアルーへの鉄道を引きながら研修をおこなっていく。

教室なんてないので実地教育一本である。

 

6月2日

アルーが襲われた。日本国の踏ん張りで民間人は避難でいたようだが、軍は駄目だめだったようだ。空洞山脈の中アルー奪還に向けて鉄道を引く

 

6月10日

日本の鉄道技術者と保線機器到着。ムーの鉄道規格に合わせて改造してきたそうだ。

半分線路の敷設が自動化されている楽になった。直線部分は線路まで繋いでくれる

曲線は砂利まで 枕木と線路は自分たちでやらないといけない

一緒に届いた重機もすごい。あっというまに地面をほり、埋め平らにしていく。

 

7月5日

空洞山脈出口まで敷設。試験車両でも問題は起きてない。反攻作戦までに時間がありそうなので複線化をしていく。

 

7月27日

アルー奪還。空洞山脈出口からアルー経由でノマワリ王国王都のマノワリまで引いてレイフォリア-マノワリの路線と接続しなくてはいけない

 

8月20日

キールセキーアルー館開通

 

9月15日

接続は終わった

 

10月1日

マノワリーシャルナンは徹底的に破壊されている。

結局トラップは戦後処理にしてアルーシャルナンの短絡線を引いてしまうことにする。

 

10月26日

ショートカット線開通。

日本国の指揮官は慎重なようだ二つ都市を落としては三つ目の直前で止まる。

補給が切れるのが怖いそうだ。

第一大隊は仮設ホーム構築とトラップ外しで忙しいらしい。

 

 

10月28日

グラ・バスカルの軍が壊滅している。

トラップも大幅に減っている。

 

12月5日

車両基地を無傷で確保。運行がこれでだいぶ楽になる。複線化をを担当していた第2大隊と役割交代だ。

 

1月15日

レイフォリア包囲。敵軍立てこもって出てこない。

レイフォリアの車両基地も軽微な損害で確保大量の車両を手に入れる。

すじ屋さんが喜びそうだ

 

2月10日

人が足りないとかで住民の収容施設の警備が回ってくる。

災害復興用仮設住宅というが、蛇口をひねればお湯がでるなんてムーの一般家庭より良い生活だ。

 

3月28日

レイフォリア陥落 沿岸線との接続工事開始。終わったら、北端に移動してレイフォル沿岸線とムー北方線と接続工事だ。

やたら上官が士官学校受験を勧めるが元の職場に戻りたいのだ。

 

 




車両数の計算が途中でおかしくなって放り投げたのは秘密だ
2020/02/23 E2乗りの不安追記
2020/02/25 アニュンリール皇国の項追記
2020/02/28 戦訓改修を追記 誤字修正
2020/02/29 鉄道工兵隊員の日記追記  戦車関連の2話独立したので削除
2020/03/03 鉄道工兵隊員の日記誤字修正

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