満州において人海戦術をとるソビエト・共産中国を少数で足止めする必要があるため技術を縛る軍縮には消極的です。
中央歴1639年4月25日
第2護衛総隊あたごCIC
「4000隻を超える帆船が東進中だと」
「空自の偵察結果を幕僚本部が送ってきました」
「全弾当てても弾足りないですね」
「即応弾40発打ち尽くしたらいった一反離脱して装填。全部で200発 8隻で1600発か」
「こっちは人の命安いですから30%の損害では引いてくれるか微妙ですね」
「第5護衛総隊に応援来てもらって、それでも引かないようなら機銃掃射でもしてもらいますか」
「ここまで来ると数は力ですね」
「交戦規則に従って警告。威嚇射撃。そのあとは引き返すまで艦砲射撃。装填時間を稼ぐために1隻づつ前に出て行う、それでも引かないようであるのならクラスター爆弾で空爆。全弾射耗してもダメなら第5護衛隊に応援依頼だ。あ、護衛の仕事があるから即応少しは残しておけよ」
「統幕より観戦武官を迎えに行くよう指示が出ています」
「『あたご』の中央指揮所にようこそ 護衛総隊指令の川崎です」
「ブルーアイです この度は観戦を受け入れていただきありがとうございます」
「敵船団は5ノットで東進中。ちょうど領海の境を超えたあたりですね」
「え、そんなことがわかるのですか」
「出航してから監視は継続しています。明日の朝に出撃して警告し、引き返さないようであるなら攻撃開始です」
「はぁ そうですか」
「明日まで船室でお休みください」
ブルーアイは船室におさまってここまでを思い出す。
王宮からの伝令
日本と防衛協力協定締結。海戦に向けて1個機動部隊10隻を出す
また、公都防衛の戦力輸送の船団が向かっている。観戦武官を派遣せよ。
「10隻? 100隻や1000隻の間違いではないのか?死ねと命じなくてはならないではないか」
「私が行きます」
ブルーアイが発言する。
「私は剣術ではNo1です。一番生存率が高いのは私です」
「すまない」
箱形の鉄竜が迎えに来て、護衛総隊旗艦戦闘指揮所とやらに案内され、挨拶した後に船室に案内される。切り込みを行う戦士の姿はどこにもなかった。
中央歴1639年4月26日
ロウリア王国東方討伐海軍
「シャクーン将軍。壮観ですな」
「ザイルか。そうだな。4400隻とはロデニア大陸始まって以来の規模だな」
「まったくです。海が見えませんな」
「この船団だけクワ・トイネ公国を落とせるだろう」
「ザイル副官、空飛ぶ何かが近づいてきます。」
「ワイバーンか?」
箱のような物の上で何かが回っているものはクワトイネ語で引き返すよう繰り返す。将軍も副官も既に開戦しているのだからと無視を決め込んでいると、しばらくすると再び見張りより。
「前方より 超大型の船接近」
100mほど離れたところで方向を変え併走し始める。
「帆がない。魔導船と言うやつかな?ザイルよ」
「パーパルディア皇国でも帆のある船ですな。どこの所属でしょう」
「こちらは日本国。海上自衛隊である。船団に繰り返す。戻りなさい。戻らなければ攻撃する」
「日本国ってしってるか」
「2ヶ月ほど前に一度訪ねてきましたが、クワ・トイネやクイラと仲が良さそうなので追い返したと聞いたことがありますな」
「まぁ1隻だけだ。バリスタをお見舞いしてやれ」
攻撃すると船は3kmほどはなれて再び併走し始めた
船団の前方に巨大な水柱が立つ。
それも無視していると、端の船が突然爆発したように吹き飛ぶ。ドンという音が送れて聞こえる。
船が爆発するたびに「ドン」という音が遅れて聞こえる。
「ザイル、大砲ってああいうものか」
「将軍。船の上の大砲は当たらない物です
パーパルディア皇国でも当てるために100門級の戦列艦を導入してます
しかし、1回撃ったと思えるたびに船が吹き飛んでいます。あの大砲による物かと」
「ワイバーン隊に応援要請。敵主力と交戦中」
「ワイバーン隊本部より入電。全力出撃する」
40隻沈めると、別の船が現れて繰り返す。
「あれだけの魔導連射は利かないようだな」
ワイバーン隊350騎が現れる時間になると魔導船の後方から白い煙をふいてなにかがワイバーン隊が来る方向に向かっていく。魔導船の反対側の船団の端では爆発するたびににワイバーンや人だった物が降り注ぎ混乱が広がっていく。ワイバーンが無事だった物も騎士がいなくなり生きのこったワイバーンはバラバラに逃げていく。
船団から離れていた船らが「砲撃」を始める。一発につき1騎ワイバーンが仕留められていく。船団を横断し終えた頃には3騎まで減っていた。
砲撃が止む。
「仲間たちの恨みはらさせてもらう」
ブレスをあてようとすると、ブーンと音がしてバラバラになる。
それが3回。
ワイバーン隊は消滅した。
「ザイル、何が起きたんだ」
「シャクーン将軍。ワイバーン隊が全滅したのかと」
「そんなばかな」
「ワイバーンのような物、高速で船団上空に接近中」
「ような物とは何だ」
「羽ばたいてないのに飛んでいるんです。将軍」
「上空で何かを切り離しました」
「途中でバラバラになって、当たった船が爆発しています」
密集体制だった船団中央部は壊滅的損害を受けていた
「魔導船再び接近。今度は8隻です」
船団の端から爆発して沈んでいく。連絡網が混乱しているが、既に5割は沈められただろうか。
「これ以上進んでも消滅させられるだけだ。責は私にある撤退を」
マストに撤退旗を掲げるとともに。混乱している魔導通信で撤退を命じる
シャクーンの乗る船が爆発して放り投げ出された。
ザイルとかが沈んでいく。
少し時間は遡る
「ブルーアイさんそろそろ会敵ですのでCICにいらしてください」
「『かつらぎ』からヘリが出てクワ・トイネ語で引き返すように伝えるも反応なし」
「『きりしま』が出て再び警告するもバリスタを撃ってきました」
「警告への反応なしと認める」
「砲撃許可」
「きりしま威嚇射撃」
「反応無し」
「きりしま砲撃開始」
1発撃つごとに点が1つづつ消える。
ブルーアイは一つ消えるごとに何人死ぬんだろうとぼんやりと考える。
「対空反応ありです」
「ワイバーンとかいうのが来たのかな」
「数は350」
「下手に手加減はできんな。ESSMで迎撃後、艦砲射撃で落とすぞ」
「VLSよりESSM発射中」
「逃げ出しているのも結構いますね」
「直撃は落ちてますが、近接信管作動と思われるのはバラバラに逃げてます」
「艦砲の範囲内に入りました」
「射撃開始」
「さすがに127mm当たると消滅してますね」
「みょうこうに3騎ほど突破して接近。CIWS作動。撃墜」
「逃げた物を除き、撃墜完了」
「初計画通りに1隻づつ3kmまで出て、即応弾損耗まで射撃。損耗後は10㎞離れて補充」
「『かつらぎ』にクラスター弾での爆撃要請。さすがに数が多い」
「かつらぎ隊爆撃。船団中央に大穴があいたようです、5割程度まで減りました」
「全艦で砲撃再開」
「敵に動き、あ、ありました引き上げ始めました」
「救助せずに引き上げか。命が安いな。ボート出して救える限り救助を」
ワイバーン隊本陣
ワイバーン隊が帰還しない。
正確には数騎帰ってきたが竜騎士が乗っていない。背中には竜騎士だったであろう血と肉の塊がこびりついてる。ワイバーンがおびえてそれを確認するのも大事だったのだ。
「船団に連絡を」
「混乱しているようで、安定して通信ができません」
「シャクーン将軍の船が沈没したようです」
「副将より連絡。ワイバーン隊全滅。船団も5割以上消滅
シャクーン将軍撤退命令の後戦死」
沈黙が場を支配する
「本隊のエアカバーがない。先遣隊より半数のワイバーンを呼び戻せ」
「わかりました」
「我々はなにと戦っているんだ?」
クワ・トイネ公国の観戦武官ブルーアイは、CICでのやりとりに正直実感が無かった。
点が消えるごとに人が死んでいるのは理屈ではわかっていたが
救助された者を見ると恐怖がわいてくる
海戦を決めるのは切り込みだと思っていたが、そうではないことを理解する。
パーパルディア皇国の観戦武官ヴァルハルは震えていた。運よく撃沈されなかった。
ロウリアの艦隊が切り込みとバリスタという手段で、どのようにクワ・トイネ公国を消滅させるか、記録することが彼の任務だった。
100発100中の大砲って何の冗談なのだろう。海の上での大砲は基本当たらない物だ
それをカバーするためパーパルディア皇国も100門級のフェルナンデス級を配備している
これは伝えないと大変なことになると報告書をまとめ始めるのであった。
ワイバーンの堅さに補正が入っています
近接信管で竜は落ちないよね
非装甲物の竜騎士はバラバラになるだろうけど
2020/02/06 改行句読点誤字修正
2020/02/07 改行句読点誤字修正
2020/02/08 日付挿入