5月13日
「あぁー....めんどくせぇ....」
「言っていても仕方がないですよ先輩」
俺は今、すみれと一緒に体育館に向かっていた。現在俺達はテスト週間なのだが、
今日は何故かテスト後に全校集会があった。
「それは分かってる。だけどなぁ....」
「きっとすぐに終わりますよ。長かったら長かったで生徒達や保護者からの苦情も
来ると思いますし」
そう話している間に、俺達は体育館に着いた。
「では先輩。また後ほど」
すみれはそう言うと一年の方に向かっていった。俺も二年の列に向かい出席番号順に
並んで校長の話しが始まるのを待っていた。そして、少しすると校長の話しが始まった。
話しの内容は、案の定鴨志田の話だった。そして、話しは進み、校長はカウンセラーの
教師を紹介すると言った。そして、出てきたのはメガネをかけ、白衣を着た男だった。
「はじめまして。僕の名前は丸喜 拓人と申します。よろしくどうぞ」
そう言って頭を下げた瞬間、頭がマイクと激突した。
「(えぇ....)」
周りにいた生徒達も突然の事に驚いたり、困惑したりしていた。
「〜っ! た、担当はカウンセリングです....」
そして、生徒達の方を見回すとこう言ってきた。
「堅苦しく構えなくて大丈夫だから。相談なら何でも....あっ。お金の相談は困るかなぁ」
その言葉を聞き、周りの生徒達の雰囲気は柔らかくなった気がした。すると、校長が
丸喜先生を退ける様にマイクの前に立った。
「....ありがとうございました。これで、全校集会は終わります」
〜〜〜〜
「カウンセリングねぇ....」
「学校がニュースになりましたから。学校側も放置しているのはマズイと思ったんじゃ
ないでしょうか」
全校集会が終わった後、俺はすみれと合流してそう話していた。
「確かにそれはありそうだな....ん? アレは....」
そう話していた時、俺は蓮と竜司と高巻が丸喜先生と話している姿を見つけた。
「蓮達に、丸喜先生だな」
「何か話しているみたいですね。何を話しているんでしょうか?」
「....さぁ?」
そう言いながら、俺とすみれはその場から離れた。
〜〜〜〜
「それじゃあ先輩、お先に失礼します」
「あぁ。じゃあな」
終礼が終わると、すみれは先に下足箱の方に歩いて行った。テストはまだ一日残っているが、
すみれはこれから新体操の練習があるため先に帰っていった。俺も帰ろうと思い、
下足箱の方に歩いていると、保健室の方から蓮と丸喜先生が出てくるのが目に見えた。
「(何やってんだ、あの二人....)」
そうして見ていると、蓮はこっちに歩いて来た。
「あ....」
「よっ。保健室で何かしてたのか?」
「あぁ。鴨志田の事でのカウンセリングだ」
「へぇ....て事は竜司と高巻とかもか?」
「あぁ。....というか、多分だがお前も呼ばれるんじゃないか?」
蓮はさも当然の様にそう言ってきた。
「俺がか?」
「貼り紙の件。忘れたのか?」
「あぁ....そんな事もあったな」
「そんな事か....その様子だと、あまり気にしていないんだな」
「まぁな。俺自身、何もしてないんだから無駄に反応する必要がないからな」
そう言いながら俺は下足箱の方に歩き出した。
「つか、蓮も帰るなら途中まで一緒に行こうぜ。俺も一人で暇だったし」
「....わかった。なら一緒に行こうか」
そう言って、俺と蓮は途中までテストの話をしながら一緒に帰った。