転生者と灰被りのお姫様   作:アイリエッタ・ゼロス

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 5月21日 夜

 

『あ、先輩。どうかしたんですか?』

 次の日の夜、俺はすみれに電話をしていた。

 

「悪い、今大丈夫だったか?」

『はい。大丈夫ですよ』

「そうか。急なんだがすみれ、明日空いてるか?」

『明日ですか? 空いてますけど、どうしてですか? ....あ、もしかしてパレスに

 行くんですか?』

「いや、パレスじゃなくて買い物に行くんだがすみれにもついてきてほしくてな」

『わ、私にですか....わかりました。じゃあどこで待ち合わせにしましょうか?』

「じゃあ渋谷駅に10時半に」

『わかりました。じゃあまた明日に』

 すみれがそう言うと電話は切れた。俺も明日のために今日は早めに寝た。

 

 ~次の日~

 

 5月22日

 

「あ、先輩!」

 次の日、渋谷駅で待っているとすみれがやって来た。

 

「おう。悪いな、急に呼び出して」

「大丈夫ですよ。それよりも、今日はどうしたんですか?」

「ちょっとすみれに買ってやりたい物があってな。それで呼んだんだ」

「私にですか?」

「あぁ。取り敢えず目的地に行こうか」

 そう言って、俺は服屋に向かった。

 

 ~~~~

 

「すみれのサイズ的にこれが丁度か....?」

「あの先輩....どうしてフード付きのローブを私に?」

 フード付きのローブを選んでいる時、すみれは俺にそう聞いてきた。

 

「あぁ....パレスに入った時、すみれがペルソナを召喚すると顔が見えるだろ? もしかしたら

 蓮達にバレて少し面倒になるかもしれないし、パレスの持ち主に影響が出る可能性は0とは

 いえないからな。その可能性をできるだけ無くすためにもすみれにも俺が着ているフード付きの

 ローブが必要と思ってな」

「....そういう事だったんですね。私のためにありがとうございます先輩」

「良いんだよ。それよりも....すみれも好きな色探して試着してみてくれ。俺じゃすみれに

 ちゃんと合うやつが分からないからな」

「分かりました」

 そう話しながら、俺とすみれは一緒にフード付きの丁度いいローブを探した。

 

 ~~~~

 

「先輩、ありがとうございます」

「良いんだよ。必要なものだったからな」

 そう言いながら、俺とすみれはファミレスで昼飯を食べていた。

 

「あ、そうだ。もう一つ用事があったのを思い出した」

「何ですか?」

「すみれのパレス内でのコードネームを決めようと思ってな」

「コードネーム、ですか....」

「あぁ。よく考えてみればパレス内で本名を呼ぶのは危険だってフォルセティに言われてな。

 よくよく考えてみれば確かにその通りだと思ってな。何かすみれは呼んで欲しいコードネーム

 とかあるか?」

「そうですね....せっかくですから、先輩がつけてくれたものが良いですね」

 すみれはとんでもないキラーパスを出してきた。

 

「マ、マジか....」

「はい」

「....」

 そう言われて俺は真剣に色々と考えた。そして、一つ良いコードネームが思い浮かんだ。

 

「じゃあ、ヴァイオレットっていうのはどうだ? 名前をそのまま英語にしただけだが....」

「ヴァイオレットですか....良いですね! 私らしいコードネームです」

「そ、そうか。気に入ってもらえたなら良かった....」

「ありがとうございます先輩。....そういえば、先輩はコードネームは無いんですか?」

 すみれは不思議に思ったのかそう聞いてきた。

 

「まぁいらないからな。すみれも俺を呼ぶときは先輩だからバレる気しないからな」

「そうですか....」

 そう話しながら、俺とすみれは店を出てしばらくウィンドショッピングをしてすみれを

 家まで送った。

 

「先輩、今日はありがとうございました」

「あぁ。じゃあまた明日な」

 そう言って、俺は駅に戻り自分の家に帰った。

 

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