休暇のつもりで観光気分で行ったイタリカでは色々あった。
そこは割愛して…
イタリカから戻ると伊丹が国会に呼び出された、護衛に伊丹の部下の人達と、参考人に特地の三人と、なんか着いてきたお姫様とその御付きの人、あと何故か私、日本にいるとわりと不味いって話で特地に送られたのに、自衛隊以外は女性ばかりな面子で特地から日本に戻ってきた。
三人は向こうでの証人、何で女の子ばかりって思ったけど、向こうの世界でもなんか女性ばっかりと会ってたような…う~ん普通に男も居たのにレレイの師匠のエロそうな爺以外に会話をした覚えが……あの師匠なんで連れてこないの?
国会に呼ばれた伊丹と証人の三人娘、私はなんで私も日本に戻るのかわからない。日本に帰るとどんな反応されるか嫌な予感はしたけど、護符作りから逃げられるって喜んだ。だってイタリカから帰ったら追加の紙が山ほどあったし。護符の代金貰えるみたいだし日本に戻ったらネットも繋がるだろうし買い物を…その前に最近どうなってるかも調べたりも…
国会に私も参加するとか聞いてないぞ伊丹のアホ
議会に一般人行くの辛い。
緊張でガチガチになった。
凄く暇だった。
国会に行くと最初は真面目に聞いたけど長々とつまらない話を聞かされて、昼寝をする議員の気持ちが実感としてよくわかった。
内容は右から左に聞き流して、野党のオバサンが盛大に自爆してたのしか思い出せない。
来れなかったお姫様が羨ましい。てか……私って国会に私が居た意味が無い。本当にない。質問も一つも来なかった。質問来るんだろうなって身構えてたのに私は何の話も振られなかった。質問責めは嫌だけど放置プレイも酷い。一緒にきた三人娘は名乗ったのに、私は自己紹介すらない。良いんだけど、なんの為に呼んだのか。
少なくとも国会で私の護符のせいで幽霊が見えたとか騒ぎが起きたとか聞いてたし、追及されたりすると思ってたのに、そんなに大した問題扱いでない?後でネットで調べようと思う。
国会の後はお姫様と合流して移動。
地下鉄で…他のお客さんも普通に乗ってる…普通護送の車とかじゃ。別に行くときも何も問題なんて起きたりはしてないのに何で地下鉄。
国会で私達が此方に来てるの確認できたから、工作員が本格的に動き出したんだって……。
これ私が狙われてる割合ってどれぐらい?
地下鉄の移動は途中下車。電車の行き先が燃えた。偶然の事故なんてあるわけない。素人でもわかるぐらい工作員がやらかした+内部の情報が漏れてる。だって行き先とか知ってる内部の人だけだし。で、何故か内部情報流したの私とか意味不明な疑い持たれた。
ネットに書き込みがあったって何のこと?ネットはやったけど、スマホ借りてネットはしてたけど買いたいもののリストとか、国会での幽霊騒ぎの時の反応とか情報収集するので手一杯で書き込みとかする余裕とかなかったし。そもそも根本的な話だけど目的地聞いてない。どうやって知らない情報漏らすのよ。
無実なのに泊まるところが燃やされたのとか私のせいにされかけた。で、実際には私でないから情報が何処からか漏れてる。残念だけど日本だと情報を隠せる方が驚ける。漏れてるなら他の所も危険。 なんで日本でこんな目に
日本に戻ってきたら今日泊まる所にも困る状態に成る。帰って来て直ぐ、良く日本に居たとき私は襲われずに無事だったんと思う。
余裕が出来たら神社に戻りたかったのに無理そう。お賽銭箱溢れてたらどうしよう。
「そう言えばなんで此方で泊まる必要があるの。国会終わったんなら直ぐに向こうに帰ればいいんじゃ?まだ残る理由ってなにかある」
「さぁ…向こうの皆とか特にお姫様に日本を体験させて友好的にさせたいとか?」
それ予想よね。まぁ伊丹(下っぱ)が知ってる訳もない。三人の方は良いけど、工作員に平然と活動されてる日本の弱味とか敵国のお姫様に知られるの良いの?あと泊まるとこどうすんの?
伊丹に当てがあるらしい。
そうしてきたのは……マンション。
どう見ても普通のマンション。
自衛隊の秘密の部屋とかあるの?
ちょっとワクワクする
ノックした。
「先輩!?」
中から出てきたの女性。
どう見ても一般人にしか見えない。
先輩って……学校のとか?
まさかの伊丹の元奥さん。
伊丹バツイチ。いや、ネットで知ってたけど見栄でなくて嘘でなかったんだ。元奥さんに先輩って呼ばれてるってなんだろう。生々しい。いかがわしい。
泊まる所をどうするのと思っていたら、伊丹の出した対策はまさかの伊丹の元奥さんの居るマンションにお泊まり。元でも奥さんいたの驚きだけど、厄介ごとに元奥さんを頼るのもあれだけど、マンションの一室にお姫様含めて多人数で泊まるのもだけど…
「おお!!モノホンの博麗霊夢!!」
すぐにわかるオタクらしい反応、オタクなら初めは伊丹みたいに話は合いそうな気はしたけど無理。オタクはオタクだけど腐海の方の婦人で無理。腐海だけは無理。
一番驚いたのまさかのオタク趣味の奥さん……泊まる代金に写真を散々に撮られた…伊丹の元奥さんだと納得できた。…わりと命の危険あると思うけど本当にそれで良いの?伊丹元奥さん巻き込んで良かったの?元奥さん全く危機感無さそうなんだけど…私は知らない。
「あ!それ見るのは!!」
作品を置いてあるのを見てしまった。漫画を描いてた博麗霊夢やら東方キャラを男性化…百合じゃなくてウッホな薔薇の楽園な幻想郷。博麗霊夢が良い男に改編されて、アベさんにしか見えなかった……ソッとその作品の横に私の撮影したばかりの写真を置いた腐人、サインをねだってきた…腐人の腹を叩いた私は悪くない。
泊めて貰った翌朝
「せ、先輩…お腹痛いんですけど…昨日いったい何が?」
「謝れと言うべきか自業自得と言うべきか悩む」
「なんですかそれ!」
一晩泊まらせてもらい腐った奥さんの宅を出た後、バラバラに行動、私は買い物行こうとしたけどダメだって仕方ないから買いたい物のリストを渡した。お金については護符の代金からさっ引くそう。安い中古品買いたかった
それから山奥な温泉旅館へ宿泊。
「おお!豪華な旅館だ」
人が一人増えてる。腐海の権化、じゃなくて伊丹の元奥さん。
「なんでこんな危ない所に来てるの?」
「え、危ないってなに!?危ないの!?」
本気で危険って認識なかったの。
そっちに驚ける。
「面子見て安全に見える」
異世界の女の子三人。
三人の内二人は権力者の夢の不老みたいなの。
魔法使いもいる。
異世界のお姫様とその従者
交渉相手として欲しい。
最後に私を見た。
「…おおふ。全く安全に思えない。というか!昨日も泊めたの相当に危なかったんじゃ。私ヤバイことに巻き込まれてた。先輩私ってここにいて大丈夫じゃないですか!?」
「大丈夫だろ…護衛も居るしここ人気が少ない山奥だし」
…ここって良いの?
昨日は普通に人気がある一般人の部屋で大丈夫だったけど、政府の紹介してくれた宿なのにむしろ昨日より危険なような、情報漏れとか一日で解決すると思えないし、襲撃しやすい場所に送られただけの様な…襲撃する側にとってありがたいんじゃ。人が居ない場所の方が堂々と襲えるし。
「先輩…帰っていいですか?」
「あーー…今帰る方がたぶん危ない」
まぁ腐人の部屋にガサ入れぐらい入ってても不思議でない。下手したら伊丹相手の人質、因みにガックリして崩れ落ちたのにその直ぐ後に旅館で温泉にゆったりと入ったり。豪華なご飯も食べたりと楽しんでた。神経が図太い。自棄?
宿でもう一人、私と同年代の驚く相手と合流して、ソロソロ寝ようとしたんだけど……案の定…襲撃されてるみたい。
「帰ればよかった…!!」
襲撃の音を聴いて奥さん項垂れてるのに何か余裕そうにみえる。流石は伊丹の元奥さんと褒め称えよう。
外の部隊の人が応戦中らしき音が聞こえる。襲撃で部屋の空気が重たい。すぐ動ける様に浴衣から巫女服に着替えることにした。それにしてもとっくに寝てる時間に襲われたから眠い。アクビが出た。
「神経がワイヤーロープで出きてるのかこの似非巫女は……」
伊丹が酷い。呆れた視線も腹立つけどお姫様と御付きの人の戦慄してるって感じなのちょっと腹立つ。外の人たちにこの二人を渡そうか少し考えてしまう。どうせ狙いは特地の人だろうし。まぁ私と宿で新しく合流したこの娘も狙われてるか。ホント割合にしたら何割ぐらい私なんだろ。
「あースゴいところに来てしまった…」
温泉で合流したある意味私のせいで此処に来た金髪。私と同じく東方projectのキャラと同姓同名の女の子。
『霧雨魔理沙』…に似てる女の子。
染めてない金髪なのに日本人だそう。純粋な日本人で東方なんて知らない。本人の話だと魔法も使えない。レレイもだけど年齢が近いせいか距離感が近い。まぁ他は年齢が離れすぎてるから消去法的に私の近くにいるんだと思う。
「な、なぁ霊夢これ大丈夫なのか?」
「なんで私に聞くの。戦闘の専門家が居るんだけど」
「それは、ほら…専門家の人達には聞きにくいし」
あてにならないって副音声が聞こえた。
此処に来るまでに充てに出来ないって何かがあった?
「な、何となくでも良いから大丈夫かどうか教えて欲しいな!」
元奥さんも加わってきて聞いてくる。元旦那さんに聞けばいいのになんで素人の意見を聞きたがるのか。まぁ他はピリピリしてるし聞きにくいか。
「まぁ大丈夫じゃない。護ってくれてる自衛隊の人達に任せとけ……………ロゥリィ辺りが頑張ってくれたら何とか成るわよ」
楽観的に言おうとしたけどダメそう。
「私が頑張るのぉ?」
「おい待て。自衛隊の人達どうなった!?」
魔理沙が揺さぶってきた。
元奥さんも魔理沙の発言に激しく頷いてる。
「突破されたぽいわねぇ」
「マジかぁぁ…」
私とゴスロリ以外の全員が固まった。
伊丹がすごく嫌そうな顔で溜め息をはいた。
何となくで言ったんでなくて銃撃が突然止んで人が近付いてる気配はあるからね。どう考えても自衛隊の人達の防衛が無くなって敵が近付いてるとしか思えない。
防衛してた自衛隊の人達全滅した…?
けど一斉に銃撃の音が無くなった様に聞こえたし。全滅と言うより、退避したって感じが……また銃撃の音がしてきた。
これ自衛隊の人が戦ってる訳でもなさそう。
「なんか色んな言語が少し聞こえてくるな」
「あー襲撃に来てるの1つの国だけって事は無いだろうからなぁ」
全世界から来てても可笑しくないからね。
つまり襲ってきた相手が鉢合わせ。
私たちという獲物の取り合い。
「各国入り交じった大乱闘?」
「私らその大乱闘の景品か優勝トロフィーかぁ…」
このまま他国同士で勝手に潰しあって全滅してくれたら良いんだけど。其処までは都合よく成らないか。上手いことタイミングを見て逃げないと…って思ったのに
「うふふふ……もう我慢できなぁい!!」
「あ、ロゥリィ」
ハルバートを持って突撃してった。イタリカが襲われてた時もそうだけど、ロゥリィって性癖なのか亜神の特性のせいなのか戦闘が起こるとバーサーカみたいな暴走モードになる。一人で突撃してく……不死身らしいし身の安全は心配する必要もないんだけど。
隠れながら外の様子を見てみると…別ゲーしてる。
ロゥリィが一人だけ別世界な戦闘をしてる。相手がヤラレ雑魚みたいに蹴散らされてる。無双してるし銃弾がたまに当たっても効いてない。ロゥリィに任せとけば何とかなりそう。
「一人では無理」
ロゥリィ一人に任せたら大丈夫と言ったらレレイがそう言った。
「来るぞ!」
ロゥリィ普通に抜かれてる。まぁロゥリィへの対策って相手にしないだけでも何とかなるわ。抜けた工作員には伊丹たちが応戦。銃弾がたまに私の近くにまで飛んできたりしてる。人数的に向こうが有利、そのわりには攻撃が少ない。遠慮がち。まぁ此方を生きて捕獲しなきゃいけないから向こうも盛大にはできない。全滅させて良いならロケットランチャーとか撃ち込んできそう。けど時間を掛けたら包囲されて捕獲されそう。
袖を引っ張られた。
「……な、なぁ……そんなのんびりしてて大丈夫なのか。霊夢も戦った方がいいんじゃないか?」
私が戦うの?
「一般人に戦闘とか無理」
「…霊夢さんや、銀座事件でなにやってたのか覚えてないのかな」
伊丹の元奥さんがなんか言ってる。
「…其処の心臓に毛でも生えてそうなの、のんびり喋ってないで逃げる準備をしてくれ。完全に包囲される前に急いで突破するぞ」
外に向けて銃を身構えてる伊丹がそう言った。神経の図太さなら冗談抜きに伊丹がナンバーワンだと思う。
「了解、じゃあ私とコイツは空から逃げるから後で合流しましょう」
この金髪については此処にいるのは一応は私の責任みたいだしね。優先的に助けておきたい。レレイと元奥さんも連れていきたいけど…
持って飛んで運ぶとしたら…
「レレイはともかく元奥さんは体重が…」
私より何十上?
「え、なに何でいきなり私の体重の話??あ、言わないで心が死ぬこと言われそうだから!」
さっき成り立ての幽霊の人から聞いた情報。不幸中の幸いな情報と普通に不幸な情報。敵の数が予想より多そう。オソロシア…特ア…やっぱり1つの国でなく複数の国から工作員が来てる。沢山の国の工作員が此処に結集してる。言い換えると日本の防諜はガバガバ。まったく私達隠せてない。やっぱり私達襲われるために此処に送られたんじゃ?
それと工作員同士で大乱闘してるのも間違いでなかった。
此処までは予想通りだけど……日本政府が私達を見捨ててる。政府取引で自衛隊を撤退させたのに他の工作員に殺されたと怒ってる某お米の国兵士の幽霊がいた。突破されたと思ってたら日本は政治的な取引で防衛部隊を撤退させてた。ファッ◯ユー。教えてくれたアメリ◯ンな幽霊の言葉が移ってしまってた。
味方が後退したって事は日本なのに孤立無援、伊丹にも連絡はあったみたい。
「はぁ……閣下の話通りになったか」
ん?もしかして防衛してた人達の撤退も元からの予定通りだったの。
「俺たちだけで突破する。準備は良いか」
「準備はできてます。既に全員に配ってあります」
全員に配ってる?
奥さんとか魔理沙も頷いてる。
頷いてないの私だけ…
私なにももらってない。
「伊丹、私何も貰ってないんだけど」
「霊夢は持ってるだろ自分の護符なんだし」
「護符?」
それって私の作った護符?。
レレイと魔理沙が護符を見せてる。
「うん護符でどうするの」
「どうするって普通に正面突破するだけだけど…」
シレッと凄いことを言ってる。
伊丹って頭バーサーカだった。
「伊丹、神風特攻とか見たくないんだけど」
「いやいや!!なんでそうなるんだよ!」
「護符頼りに突破するってそうとしか聞こえないんだけど?」
「護符の守りがあるから並大抵の武器なら大丈夫なんだよ」
「大丈夫って、現代兵器相手だと護符なんて紙ぐらいの役にしか立たないとおもうんだけど」
剣とか槍とかなら何とかなったけど銃とかは無理でしょ。
「作った本人が過小評価しすぎてる……」
なんで私が呆れた顔をされなきゃならんのか。
「実際に実験した事だけどな、手持ちの兵器ぐらいの攻撃なら霊夢の護符で大抵防げるの確認されてる。直近で手榴弾の爆発を受けても無傷で済むそうだ」
「嘘でしょ」
「こんな時に嘘つかねーよ」
手榴弾いけるの。それならなんとかなる?生け捕り目的だろうから大火力なんて先ず無さそうだし………まぁ何とかなりそう?本当に私の護符がそんな強力で護符の効力とかが途中で切れたりしなきゃ。効力ってどれぐらい続くんだろ。調べた側が大丈夫だと思ってるなら切り抜ける時間ぐらいは大丈夫なの?
本当にそんな護符って効果そんな高いのか半信半疑。私責任とかとらないわよ。
此方の戦力は無双キャラな不死身のロゥリィと、もし話が本当なら護符を装備して無敵モードな自衛隊。本気で危ない場合は私も出るつもりがある。……向こうが完全に殺すきにでもなるか人質でもとられなきゃ大丈夫、大丈夫?私は知らない。
「納得したか。なら行くぞー」
伊丹の声におーっと返事をして出発。敵の包囲から抜ける号令と返答。すごくユルい。
で、どうなったか。
本当にほぼ正面突破しただけで特に印象的な事も残ってない。ヘリが来たりしたっけ…
温泉旅館があった方を向き朝日がのぼる空を見ながら、綺麗な景色に余計なモノ(襲撃者の幽霊が来てるの)も見えた。無駄死にって感じで逝ってしまった襲撃犯の為に祈る。怨霊退散。悪霊退散。大人しく逝け。襲ってきた相手の文句とか遺言なんてどうでもいい。今回は明確に襲われたから厳しいめの対応をした。
「さてと」
「霊夢、朝ごはんらしいぞ」
魔理沙が呼んでる。
服が浴衣から変わってる。着替えた服を見て……
「うわぁー……」
「ドン引きした声って酷くないか!?そんなに似合ってないか」
「むしろ似合い過ぎてる?」
黒と白のエプロンドレスに大きな黒い帽子。
魔女の宅急便に出てきそうな箒。
「その服と箒って」
「政府のお偉いさんがくれたんだぜ」
それ私の服を巫女服に強制した変態大臣よね?そう言えば伊丹の話し方的に知り合いって感じだったような……知り合い…類は友を呼ぶ。
この服装になったら完璧に【霧雨魔理沙】に見えて似合いすぎてて不気味。
どうでもいいことだけど此処は風が強い。
ビュオオオ!!
一際大きな突風みたいな風が吹いた。
私は押さえれた。
魔理沙は間にあわなかった。
盛大にスカートが捲れ上がった。
「……」
中は……ドロワーズでない。
真っ赤な顔をした魔理沙は乙女だと思った。