避けて詰めよって斬って斬られて距離取られて。
さっきからそれの繰り返し。
ぶっちゃけ本音言って飽きた疲れた休みたい。
いや早く斬れよって思われるかもしれんがさっきからやってるんすよ!?
でも当たらないんですよ!白黒だと無理があんの!!人間の限界を超えさせないでよ頼むから!!
「もうなんなのよ!なんでアンタっ……、なんで避けれるのよ!?」
私が避けてる事がよっぽど驚くことなのか、奴はずっとこの調子。あのにっくたらしい猫なで声も無いしなんなら焦ってるのか技の精度も落ちてる……気がする。
「いやでもあなたもだよ!?なんであなたも避けられてるの!?私もやってんのにね!全集中の呼吸!やってんのに!!掠り傷しかつかないじゃないですかヤダー!!」
それで私の技も避けられる。まぁね!当たってはいるんですけどね!?こいつもやっぱ鬼なんですよ!当たっても治っちゃうから!めんどくさい!!
そりゃあね、今までの人生経験とか色々あるんでしょうけど!あなたそれだけ生きてれば今までだって鬼殺隊の誰かしらに会って戦って勝ってきたんでしょうしそれなら戦闘馴れしててとーーーーーーっっっぜん!ですけど!?私そんな馴れてないし!つか!!これ初任務だし!?初任務がこれってどう言うこと!?鬼殺隊は私の敵!?いや私の平和を脅かす第一組織ではあるけども。
──血鬼術 荒くれ旋風!
──妖の呼吸 伍ノ型!──
鬼の放った血鬼術を、技を駆使して避けながら距離を詰める。
頸に刀は届くけど、すぐに避けられて浅くしか斬ることが出来ない。
これがものすっごく歯がゆい!!
あ!待って!!目が痛くなってきた!チカチカし出した!!そりゃそうよね!白黒に赤だもんね!?
良い子はテレビから離れて部屋を明るくして見てね!ってなるやつだよだって。すっげぇ痛いもん、うん。
真面目に目が痛いからこれはあれだ、早急に終わらすか目を閉じてても相手が何処にいるか分かるような技を身に付けなければ。候補は前者。後者はもう人間がやる技じゃねぇ。人間やめなきゃいけねぇ。出来たら神になれんじゃね?神様目指しますってか、無理だよ諦めろーい。
「いや冗談抜きで目が痛いの!わかる!?あなたのせいで!!早く死んでくれん!?」
「なんで私のせいなのよ!知らないわよ!!」
八つ当たりしたらキレられた。
さーせん、それはあなたが正論ですわごめんなさい。
いやほんっとごめんっ!心が痛い!目の方が痛いけど!!
──全集中 妖の呼吸──
漆ノ型 妖星の流れ弾!
──血鬼術 乱れ
刀を斜めに振り上げて振り下ろす。
漆ノ型、これめっちゃ体力消耗するし、最終選別ん時もエフェクトが潰してくれてなんとか殺してくれたからまぁ今回もいけるっしょ!とか思ってた。
ちょっと失礼になるけど相手も割と身体能力高くてまず刀を振り上げた時にこう、体を反らして避けられるでしょ?だから浅かったんだよね。
それじゃあ潰していくかとも思ったけど右に避けやがった。これ一回振り下ろすと途中で止めたり向きを変えたりするが出来ないから、安易に避けられる。
殺傷能力は高いが命中率は下がる。
所謂炭治郎くんの頭突き。
そんな状態で相手から技を出されたもんだから反応が遅れる。
頬や脇腹、脚なんかを軽く掠めたり肩を割と深く斬られたり。なんかもう大惨事。
てか肩いったい!!肩いったい!!!肩千切れる肩千切れる!刀持ててるだけでも奇跡よ!?ヤバイヤバイ!ただでさえ体力なかったのにさっきので残りの半分くらい使っちゃったよ!?どーすんの!あと一発で限界かもよ!?後がねーよ!どーすんのよ!!
これ初任務に持ってくるってどーなのよ!死んじゃうよ!!
「あーあー。もうそんなにボロボロじゃない。
肩の傷口を強く押さえて止血を試みる私を見ながら奴が馬鹿にしたように笑った。
おまっ……人間舐めんな!?仮に今ここで私が負けて死んだとしてもいつかきっと浬來くんとかフラグクラッシャー村田さんとかが殺ってくれるからきっと!私はそう信じてるから!てか私まだ負けねーし負けてねーし!!
「"もう許してください、降参です"って言えば助けてあげなくもないわよ」
「いや言わねーよ言ったとしても絶対殺すだろ分かってんだよ馬鹿死んでも言わないわ阿呆。てかまだ負けてないし」
「ハッ。そんな無様な格好しといて何言っちゃってんの?嗚呼、悔しすぎて頭のなかで素敵な夢でも見てるのかしら?そんなに悔しいなら最後にアンタたち人間のだぁい好きな『神頼み』でもしてみたらどお?全部無駄だけどねぇ!」
あぁ、神頼み良いかもね。人間の大好きな神頼みね、うんうん。全部無駄ね?
そんなこと私が一番知ってるんですわ。
今更そんなん言われようと頼もうとすら思わんわ。それこそ死んでも思わないんですわ。
だいたい神様が頼み事聞いてくれるんだったら私今ここに居ないし。今だって、普通に学校行って普通に友達と話して普通に推し事してって……全部フツーで、でも特別に幸せな世界で暮らせてるんですわ。
鬼なんか居ないんだわ。最終選別だって受けてないし、全集中の呼吸なんてありゃしない。無限列車編の映画とかもフッツーに観に行く予定だったのにね!
………あれ、全部神様のせいっすか?あ、違うよね私の気のせい、思い過ごしだよねウン。
まぁでもね?無駄ではないと思うんだよね。神頼みすることによって僅かな希望が生まれて、神様が見てくれてるからって頑張る気になれるんだよね。
神を信じるのも、人間の強みや尊さのひとつだと思うんだな、私。
だからね、そんな"人間の尊さ"を捨てちゃったこの
「これで終わりよ!死ね!!」
──
思ったり思わなかったりしますね!!
──妖の呼吸──
真っ赤な深紅色をした血が舞った後、ドサッ、と嫌な音がして頸が地面に転がった。
「………え?」
「神を馬鹿にするのに、鬼になんかなったのに、なんで修道女の格好してるの?」
転がる
「神頼みって、こう言う奇跡を起こすこともあるんだよ」
──参ノ型
△▽△▽△▽△▽
彼女は理解を出来ていなかった。
脳が処理するのを拒んだのだ。
理解したくない、分かりたくない。分かったらきっと自分は死んでしまう。そう思っていた。
「ねぇねぇ、死んだことには気付いてるよね?なんでそう拒むの。自分の事なのに」
自身の頸を切り落とした目の前の存在は、笑いながら話しかける。
その不気味な笑みに首だけになった彼女──
(きっ……斬られた……!?嘘っ、嘘うそウソ!こんな子供に!?嘘よ!!なんで私がっ……!私は良いことを、善良な事をしてきた筈なのにっ!!!)
親がいない、孤児で身寄りのない、可哀想で不幸せな子供たちに、
(私はっ……!子供たちを幸せにしてあげたのにっ……!!)
『そうじゃないんだよ』
自分の体が崩れていくのを感じる事を遺憾に思っていると、何処か懐かしい、優しい声が彼女に聞こえた。
『そうじゃないんだよ、
『神様を信じれば、信じて祈れば。きっといつか叶えてくれる、君の罪も許されるさ』
(これは、誰……?ヒカリ…?誰のこと……??)
優しい声。大好きな声。
神を信じずに悪さばかりしていた自分に手を差し伸べてくれた人。
『君のせいじゃないよ、ヒカリ……。あの子達を、頼む……』
(そうだ、私……。私は………)
──人間だった頃、ある男性に救われた。
・五ノ型 空上の妖雲・導き
妖雲の導きによって刀を引かれ攻撃をのらりくらりかわした後、相手の頸を狙う。今回は相手の身体能力が高かった為頸を浅くしか斬ることが出来なかった。
・漆ノ型 妖星の流れ弾
体力を使うが命中率が格段に下がる。最終選別時ではたまたま命中したと考えた方がいいかもしれない……。
・参ノ型 妖魔の微笑み
どういう現象が起こるのか、今は不明。使った後に何が起こったのか、本人は良く覚えてない。生きるのに必死だったからね!何はともあれ勝てたのなら結果オーライ。
前回から随分間を空けてしまって申し訳無いです、次からなるべく早く出来るように善処します!(出来るとは言ってない(()
色んな話を改編していますが、大まかなことは変えておらず、ただフォント等を変えただけなのでそこは把握お願いします!(要するにあまり気にしないでください)