妖を扱う狐憑き   作:あめ林檎.s

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弐章 邸執事
始話 善逸くんは絶対攻め


天気は晴天。日本晴れ天晴れ。現時刻六時くらいで御座いますさあ日本全国の皆様朝日が昇りますよ皆で声を張り上げましょう、せーの。

 

 

おやすみなさぁぁぁぁぁあい!!!

お願いだからっ…!寝かせてくれぇぇぇえ!!!

 

 

どうも皆様私この物語の可憐なる儚い主人公凩白兎で御座いますわうふふ。

 

あ、おいこら誰だ今お前のどこが可憐で儚いんだとか言ったやつ。後で職員室まで。

 

あのねぇ、先生悲しいですよ、そんな言葉覚えてきたの?もう少しおしとやかにねぇ……。田舎のお袋もっ、悲しんでるぞぉぉお!

 

 

………はい。

 

「眠い眠い眠い。眠すぎて眠いでゲシュタルト崩壊起こす眠い。ねむいねむいねむいねいむいね……ははは泣く」

「いや……え。は……えぇ……。ど、どうした小娘……」

 

真顔でワケわからないこと呟いたかと思えば急に笑いながら涙をぽろぽろ溢す私に蓬さんが困惑し出した。あらやだ心配してくれるのぉ。やっさしいねぇ。その優しさを睡眠時間に変換して欲しいなぁ!

 

怒ったり笑ったり泣いたり感情忙しないな情緒不安定か!そうだよ!!は?何言ってんの私??(情緒不安定)

 

「ねっむいんだよぉ!!寝てないのぉ!!せっっっかく!あの良くわかんない修道女の格好した鬼倒せたのにまぁた仕事!?任務今夜だけで幾つこなした!?睡眠時間がなぁいの!眠いよぉお……!怪我、怪我も痛いのにい…!」

 

ぴーぴー泣き出す私を見て蓬さんは本格的に焦り出す。

いおりん?伊織は寝てるんだよ!休息!!私の肩で!首回りで!!くっそぅ、地味に重い!そして私も眠いから変わってくれよぅ!!て言うかこんだけ私が騒いでて起きないのも凄いよね!!一種の呪いとかかなぁ!!?

 

「あ、こ、小娘?」

「なぁにぃ!!」

「次の任務が終わったら一応休息予定だぞ……?」

「ほんと!!?」

 

言質取ったかんなお前!!嘘ついたらあれだぞ!あの~、あれ、あの………蓬さんが飛ぶ度に向かい風に襲われる呪いかけるからな!!(地味過ぎて派手柱さんに嫌味言われそう)

 

「じゃあ休憩のために頑張る!何処行けば良いの?」

「休憩のために……」

「あったりまえでしょ!?こちとら寝てないの!働き詰め!オールしちゃったじゃない!!しかも内容鬼退治!?ほぼほぼ一人で!?桃太郎もびっくりのブラック企業だわ!桃太郎でも犬と猿と雉つれてんのにさあ!吉備団子と雉で美味しいお鍋作って戴きましょう!!お腹も空いて眠くてあったま可笑しくなったはっはー!」

 

おいこら蓬さん、引くんじゃねぇ。オールさせたの誰だと思っとんねん。ブラック企業もびっくりのブラックですわ、労働基準法と言うものをご存知でないですかそーですか。初任務なのにあの変な血鬼術使うやつでその後はなんか体中に目玉ついてるやつでその後に蛙とか鳥頭とか……思い出したら気持ち悪いな。

 

「で何処に行けば良いんだYO!」

「………西南西に十(キロメートル)

「眠いって言ってんのに結構な距離~私に優しくないせかーい~」

 

おかあさーん!この人……この鷹が十キロ歩けなんて言うよー!この時代車ないってー!頑張れば歩けないこともないが寝不足でお腹空いてる人に普通言うかね?

まぁいいやこんなとこでぐずぐず言ってても仕方無いからさっさと行こう。

 

「で!?西南西だっけ!?此方か!!」

「違う馬鹿者!!正反対だろうが阿呆!!」

「うっそぉ!!?」

「なんで毎回毎回反対に進もうとするんだこの馬鹿小娘は……」

 

だって令和の時にいちいち北に進んでくださいとか誰が言うか!右とか左とかでしょ方位磁針とかスマホないとわかんないよ!ただでさえ方向音痴なのに!!

誰かスマホをくださぁぁぁあい!!!

 

 

 

 

 

 

 

△▽△▽△▽△▽

 

 

 

 

 

 

 

えぇっと、落ち着くためには何をしたら良いんだけ?

何を数えるんだっけ、羊?は寝るときか。

そうだ素数だ。こういうときは素数を数えよう。

 

 

2、3、5、7、11、13、17、19、23、29、31、37、41、43……。

 

 

「ね、ねぇちょっと」

「47、53、59、61、67、71、73、79、83」

「え、ちょっと」

「89!97!101!103!107!109!113!」

「そっ、それは今何を数えてるの!?ねぇ!?俺の事見えてる!?大丈夫!?声聞こえてる!!?」

 

やめてよぉ!必死に聞こえないふりしてるのに、やめてよぉ!!あっ待って今何処まで数えたよ?

 

 

……………。

 

「善逸くぅん!やめてよぉ!!忘れちゃったじゃない何処まで数えたかぁあ!!」

「俺のせいなの!?ごめんなさい!!」

「全然許すよ!だって善逸くんだもん!!」

 

だって推しだもん。

かっわいいじゃあん!!前世から好きなのだよ善逸くんの事!!あ、憧れ的な意味でね?私だって二次と三次くらい見分けつきますよ、えぇ勿論。ガチ恋勢じゃないのでね。あ、私の友達はガチコだったな頑張って!

 

「てか待って!善逸くん何でいるの!?」

「今更!?今更なの!!?」

「何でいるなら声かけてくれなかったの!?最終選別以来ですね!!」

「ずっと声かけてたよね!?喋ったよね!?本気で言ってるんなら俺は君の記憶力を疑うよ!!最終選別以来だね久し振り!!」

「なにそれ可愛い好き!!」

「会話になってないね!嬉しいけどさぁ!!」

 

嬉しいとかなにそれ可愛いやっば。

まぁ今はそれ置いといて。いや本気で何故いるんだ善逸くんは。不思議で不思議で素数数えちゃったじゃないの(謎)。

 

あれですか、共同任務とかですか嫌ですよそんなん相手絶対強いじゃん私怪我してるんですけど。あ、善逸くん強いからいっか!頼りにしてるぜ!!

 

「期待するのやめてね、俺強くないからね」

「私の脳内と会話できるの?こわーい好き~」

「思いっきり口に出してたよ~。ありがとー結婚しよっか!」

「それは結構です」

「なんで!?」

「あ、そう言えば善逸くん、今回はもしかして合同任務?」

「無視!?」

 

なんで、と言う問いを無視されたことに若干落ち込んでいる善逸くん。

 

いやごめんね。出来ることなら私も結婚したいけどやっぱ二次と三次は分けたいじゃないですか。私ガチコじゃないし推しは推しとして一生推してたい訳よ。

推しCPとかもあるわけなんだよ。私は善禰豆と炭カナ、ぎゆしの、おばみつ、いのあおを全力でプッシュしたいんだよ。ほら原作ではさ、ぎゆしの叶わなかったじゃんあれ悔しいよね。おばみつはどうなるんだろ、結局18巻までしか読めてないからなぁ。無限列車観たかったなぁ!!くっそう思えば未練タラタラじゃないか、なんで転生?してきたんだよ!

 

「………合同任務、なのかは知らないけどそうなんじゃないかな?だって現に同じ場所にいるでしょう?」

「まぁそれもそうだね」

 

てか目の前に本物いるんだったらもうさ、無限列車編までなんとか生き残ってさ、こう……目の前で観戦したらいいと思うんだ。そうだそれがいいそうしよう。

よぅし!!そうと決まれば生き残ろう!!

 

「ところで善逸くん」

「なぁに、白兎ちゃん」

「ぐっ……名前呼び尊い……」

「え?」

「お腹空いたんだけども何処か良いお店ないかな?」

「ん?」

 

腹が減っては戦は出来ぬだよ善逸くん。知らないのかい?

だって私朝御飯、食べてない。夜に大根葉の天ぷら食べただけでその後から食べてないの!今何時!?私の勘が正しければ今はお昼前!十時くらいでぇす!!

 

「と言うことでご飯行かない?その後甘いものも食べようよ!」

「そ、そうだね!まずは腹ごしらえからだよね!!」

「経費持つよ!言い出しっぺ私なんで!」

「えぇ!?いやいやそれは悪いよ!!」

「別に遠慮しなくて良いよ、私が貢ぎたいだけなので」

「え?」

「ん?」

 

貢ぎたいって言ったら「貢ぎたい?」って返される。

え、推しに貢いで何が悪いんですか。寧ろ貢がせて欲しいんですけど。土下座してお願いしたい所存。貢がせてってお金払ってでも頼みたい(?)。

 

いや待ってそんな顔しないでよ。だって君だって女の子に貢いでるじゃない、それと一緒だよおんなじだよ同族嫌悪でもされてるんですか。

 

「………何食べる?」

「ちょっと引くのやめて貰っても良い?私はお蕎麦」

「流石に"貢ぎたい"はヤバいと思うんだ俺は。鰻重食べたいなあ」

「だって好きなんだもん仕方がないと思わない?お蕎麦に天ぷらつけて貰いたい、大根葉の」

「俺の事好きなの?じゃあ結婚してよ。蕎麦にしようか?」

「うぅん、好きだけどやっぱ善逸くんには運命の人が居るからねぇ。あ、鰻重でもありだよ」

「運命の人?でも俺はその人を知らないから君の方が良いなぁ。白兎ちゃんが食べたいなら蕎麦にしよう?」

「なにそれ素敵。なにそれ紳士。やっぱ好き」

「結婚する?」

「いやだからそれは。私善禰豆推してるので」

「うん??」

 

首傾げるその動きも可愛いです大好き。ただしそれは推しとしてだからいくら言われようと結婚はないです善禰豆好きなので。多分。

 

それとお蕎麦にしちゃうんだ?私が食べたいからって理由でお蕎麦にしちゃうんだ。紳士じゃん。なんで女の子はこんな顔面偏差値普通に高くてさりげに紳士的で可愛くて格好いいこの子を見捨てるんだろう、あり得な。令和にこの顔で生まれ変わってみ、モテるぜ絶対。私が保証する。

 

「取り敢えず蕎麦食べてから行こうか!」

「ほんとにお蕎麦で良いの?」

「良いの!!女の子が食べたいものの方が優先!!」

「女の子?やだありがとう……」

「うん!?」

 

ここに来て女の子扱いされるなんて私嬉しい。だっていおりんとか蓬さんなんて馬鹿とかしか言ってこないもん。後は小娘とか。私寂しい。

まぁ女子力の欠片もない私ですけども。

 

「ほら、早く行こ!白兎ちゃんお腹空いてるんでしょ?」

「え、あ、うん」

「じゃあ行こう!!」

 

さりげなく手を繋がれて本当にびっくりした。

やっぱ善逸くん紳士だわ……。不覚にもちょっとドキッとした自分がいるほんとに。いやでもまぁ善禰豆推しなのは変わりませんが……。やっば、善逸くんスピード合わせてくれるとかやっぱ紳士じゃんやっば!!

男の子馴れしてない私からしたらもう……ヤバいよ!?しかも推しとか!!心臓が壊れるぅ……!

 

「あれ、大丈夫?凄い音してるけど?」

「誰のせいだと!おまっ……さては分かっててやったね!?」

「さぁ、何のことかなぁ」

 

いや絶対分かってるよね善逸くん!顔にやけてますけど!?ヤバいヤバい!!

 

 

 

誰よ善逸くんの事受けとか言った人!!この人絶対攻めだろ!!




・方向音痴な主人公
方向音痴と言うか東西南北がどっちか分からない。寧ろ分かるのが凄い。いつも蓬さんに導かれてますよ、ありがとう。


・ここに来るまでの途中
蛙の鬼、胴体に目がある鬼、鳥頭の鬼を退治してきた。呼吸使いすぎてお腹が空いてる。一睡もしてない為とっても眠い。あと怪我も負ったがいずれも軽い。今回の任務が終わったら休める気でいる。幸せな頭()。


・合同任務
詳細はまだ不明だが何処かのご令嬢の邸へと呼ばれている。しかも原作関係者、我妻善逸と共に。はたしてどんな任務になるんでしょうか。





合!同!任!務!ですね、頑張ってください!(頑張るのは主人公と善逸くん)
因みに善逸くんの事を攻めだと思ってるのは本当の事です……()
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