妖を扱う狐憑き   作:あめ林檎.s

7 / 17
捏造?が多めです。
三人称視点がありです!ご注意ください!!
閑話なので序章はもう終わりですね。

隊服支給までが書きたかっただけ。



閑話 前田さんって実はいい人なのでは?

隊服が出来上がって支給されるまでの話をしよう。

 

まずは皆寸法を測り、隊服が与えられるまでの間、少しの時間があった。

各々好きなように好きに過ごす。藤襲山から出られたことに安堵してリラックスしながら休憩する者、ただ座ってなにもしない者、本当に自由だった。

 

「はい!」

「?なんでしょうか?」

「薬草です!あなたさっき殴られて怪我してますよね!そこから細菌が入って膿んだら大変なので早めに処置した方がいいと思います。まぁこれはどちらかと言うと止血用だから応急処置ですけど……、しないよりはましかと!塗り薬状にしてあるのでそのまま塗って使えると思いますよ」

 

小さな缶を手にもってにこにこと話し、相手に渡す人もいた。

一方相手の方は困惑していた。凄く困惑していた。突然声をかけてきて何だろう、と。

 

「あ、でももしいらなかったら言ってくださいね!お節介焼きたくなっただけなので!!」

 

そんなことを言われながら、困惑したまま顔には出さずにこりと張り付けた笑みのまま「ありがとうございます」と素直に受けとる。手から小さな缶が離れたのを見て顔を輝かせたのは凩白兎。

そう、私である。

 

いやぁ!今までいかにも三人称視点であるかのように話したけど!楽しいねぇ!

説明が絶望的に下手だったけど。

 

要するに、服の寸法は測ったから支給されるまでは皆で自由にしてますよってこと。私はお館様んとこのご息女さんに塗り薬渡したよ、止血用の。これ母さんの知識で作ったから効果は保証できるんだよ。気休めに止血だけでもって思ってね。

 

あ、玄弥くんにも渡した方がいいのかな。炎症治療効果の……、いや骨折は炎症とは別、なのか?うぅむ……。

炭治郎くんにはもう既に手は回してあるから大丈夫だし、カナヲちゃんは無傷でなんなら汚れてすらいないよ。てか怪我してても帰ったらしのぶさんいるじゃない!善逸くんと浬來くんは止血用のは既に塗ってあるから大丈夫。

玄弥くんは!?炎症治療効果って骨折も含まれます!?ねぇ!!

え?炎症と骨折は違う?根本的に?炎症治療効果の薬で骨が治るわけないだろ?

そうですねごめんなさい勉強し直して出直します。

 

「失礼します」

 

私たちの待機している部屋の襖が開いて、ここまで案内してくれた女の人が入ってきた。

隠の人かな?それっぽい格好してるし。

 

「皆さんの隊服が出来上がりました!採寸があっているか確かめたいので、一度着て貰っても宜しいでしょうか?」

 

私とカナヲちゃんに女物の隊服を渡して「お二人はあちらへ」と言って別の部屋を指差す。私は服を受け取ってカナヲちゃんの手を引っ張ってその部屋に行く。

わざわざ部屋用意してくれたんだね!だって私たち女の子だもんね!

 

忘れてた人いるんじゃない?やだ忘れないで寂しい。

 

「って、あれぇ。やっぱりこれ胸元開いてるんだね?スカートも短い」

 

流石ゲスメガネ前田さん。抜かりなし。

まぁしょうがないかな?家に戻ったらボタンはつけれるから良いとして、スカート……いや短いわ。てか胸元開いててもあんま変わんねぇな!!侮辱してんのか!蜜璃ちゃんと違って小さくて悪かったなぁ!?まぁ!?ちょっとはありますけどね!

 

「あれ、着ないの?」

「………」

 

ふとカナヲちゃんを見てみると服を手に何かを考えていた。

あれ、良く見るとカナヲちゃんのも胸元開いてる。スカート……も短いっすね。

 

クルッと襖の方を振り返ってスパーンッ!と音を立てて開けた。

 

「ちょ、ちょっとどうしたの?」

「なんでもないの。師範の指示に従うだけ」

 

カナヲちゃんの手にマッチと油が握られてるのを見てあぁ、と納得した。心なしか私の顔がひきつった気がする。

 

………燃やすのかぁ。

 

カナヲちゃんが出ていってから暫くして、前田さんの「ああぁぁ!!」と言う泣き声が聞こえてきた。

私も後で前田さんにお願いしに行こ。スカートどうにかしてくださいって。

 

 

 

 

 

△▽△▽△▽△▽

 

 

 

 

 

時間は少し戻る。

白兎がお館様のご息女に塗り薬の入った小さな缶を見せながら説明しているのを遠目に困っている者が居た。

彼女の持つ缶と同じものを持つ彼は一ノ瀬浬來。

実はこれ、白兎に"ある人物に渡してくれ"と頼まれたものだ。

 

(………自分で渡せば良いのに)

 

彼女にそう言ったら『いやあの子原作に関わる子だし無理……』等と意味のわからない事を言われた。

なんの事か分かってるこちらから言わせてもらえば善逸と関わってる時点で今更だ。なんならそのご息女も原作に関わってる。そもそも最終選別受けた時点で終わりなんだよ阿呆が。そろそろ覚悟を決めた方がいいぞおい。

 

コホンッ、話を戻そうじゃないか。

浬來がこれを渡そうとしている相手は、耳に花札の様な耳飾りをつけた少年。つまりは原作主人公、竈門炭治郎である。

炭治郎はこの最終選別で頭から血を流している。その辺りを配慮しての"止血用塗り薬"なのだろうが。

浬來は全く必要なさそうだと感じていた。だって頭に包帯巻いてるもん。持参したんですか、準備いいですね。

 

まぁ渡さなかったら渡さなかったで白兎が煩いから浬來は渡すのだが。

 

「ねぇ」

「わぁ!びっくりした!どうしたんだ?」

 

突然後ろから話しかけられたことによって当たり前に驚く炭治郎へ、浬來は缶をつき出す。

何だろう、と首を傾げる炭治郎に浬來は「受け取って」とだけ。中々の口下手である。

 

「えっと……、なにかな、これ?」

「止血用の塗り薬。(多分)知識のある人が作ったやつだから(多分)大丈夫だよ」

「へぇ!ありがとう!」

 

疑うこともなく終始笑顔で対応する炭治郎に浬來は首を振った。

不思議に思って首を傾げる炭治郎に浬來は続ける。

 

「これは僕からじゃないよ。凩白兎って言う……、あぁ、あれあれ」

 

あれ、と言いながら浬來が指差すのはご息女に缶を渡して満足そうに笑っている白兎だ。

凄く嬉しそうな笑顔は心なしか輝いている様に見えなくもない。周りに花が飛んでいる。

 

「あの子が……?あと、人の事をあれと言うのは失礼だと思うぞ」

「知ってるよ、だからだよ」

 

炭治郎は混乱した。

分かっていて人を蔑ろにするような事を言うのか、と。

炭治郎よ、人は皆がキミみたいな人とは限らないのだよ、知ってるだろうけど。

 

さてそんなことは露知らず、浬來は「じゃあ、渡したからね」と言って彼から離れようとした。丁度、隠が隊服を持ってきたこともあって。

 

「待ってくれ!」

「なに?」

「ありがとう」

「……いや、だからこれは僕からじゃなくて」

「それでもだ!正直、なんできみが届けてくれたのかはわからないが、それでも持ってきてくれただろう?それと、彼女にもありがとうと伝えてくれ!」

「そう言うのは直接伝えた方が良いと思うよ。ほら、隊服出来たみたいだから行くよ」

 

なんともまぁお人好しな事を笑顔で言う炭治郎に浬來は気が抜けた。ため息を吐くほどには。

それから浬來は炭治郎を連れて隊服を受け取りに行った。

受け取った隊服はサイズはピッタリで動きやすかった。

 

「それにしても、なんできみが渡しに来たんだ?」

「げんさくに関わる子だから無理、とか凩が言ってた」

「げんさく……?俺の知り合いにげんさくと言う人はいない筈だけど……」

「僕にも分かんないよ」

 

二人が"げんさく"と言う人物について悩んだのは別の話。

 

 

 

違うそうじゃない。

 

 

 

 

 

△▽△▽△▽△▽

 

 

 

 

 

ふっふふん!

 

前田さんに頼んで作って貰いました!!

前世で皆履いてて人気なんだなって思ってたけど私には似合わなくて断念したやつ!スカートパンツって言うのかな?短パンの両サイドにスカートついたやつ!正式名前は知らない、オシャレとか無縁だったし!

わからない人は巻きスカート風ショートパンツで検索検索ぅ!(ごめんなさい)

 

はい。前田さんいい人だった。作ってくれたいい人だった。いやまぁ上のやつは胸元はボタン縫い付ければいいしね、うん。

カナヲちゃんは容赦なかった、流石。

 

「凩」

「その声と呼び方は浬來くんですか!」

 

自分の隊服を見て満足感に浸っていると顔に似合わない少し低めの声で私を呼ぶ声が聞こえた。他人行儀なのは仕方ない、だって浬來くんだもん。

声が聞こえた方を振り返って私は顔がひきつった。

 

なんで炭治郎くんがいるんですかね、私関わらなくて良いように浬來くんに頼んだんですけどね。もう駄目じゃん。

あ、でも浬來くん隊服似合ってる可愛いかっこいい最高。

 

「……凩の隊服、なんかサイズ感可笑しくない?」

「うん。ボタンが一個ついてないよ。まぁ家に帰ってからつければなんてことないけどね。それよりどうしたの?」

「竈門がお礼言いたいんだって」

 

うん、だろうね。

炭治郎くんはそう言う人だよねっ!良いんだよお礼なんて私が勝手にしたことだし別に言わなくても良いんだよ!

 

「浬來に聞いたんだ。これ、ありがとう」

「あ、ううん。別に良いよ私が勝手にやったことだし。お礼言われることじゃないよ。それに応急処置用だからしっかりしてる訳じゃないんだよね。帰ったらちゃんと処置するんだぞ、少年!」

「どうしたの凩、頭可笑しくなった?あ、元からか」

「ちょっと待って浬來くん、グサッて来たグサッて」

 

浬來くんの海老色の瞳がスッと細まって"なんだこいつ"並の目を向けられる。

何?何が悪かったのかな、少年って呼んだのが悪かったのかな、だって炭治郎くんって呼んだらなんで名前知ってるのって話になるじゃないしょうがなかったんだよ。

 

「俺は竈門炭治郎だ」

「うん(知ってる)、私は凩白兎!(宜しくしたくないけど)宜しくね」

 

ヘラッと笑いながら手を差し出せば炭治郎くんは手を握って握手してくれる。

 

おい見たか志都(しず)ちゃん。二次元の子、しかも主人公と握手したよ、ねぇ。いやまぁ見てないことは知ってるけど。

羨ましいだろ貴様の推しだぞそっち戻ったとき自慢してやるからな戻れないけど。

 

「ところで白兎」

「ん?どうしたの?」

「竈門と話してたんだけど"げんさく"って誰?」

 

………はい?

 

え、待ってどういうこともっかい言って貰っても良いかな?ん?何?『げんさくが誰か』?

いや知らないよ誰だよげんさく。おじいちゃんとかに居そうだけど知らないよ。

 

あ、もしかして私がちょっと前に呟いた"原作"の事言ってる?

あー、原作をげんさくさんと勘違いしたんだね成る程。

 

「気にしないで大丈夫だよ」

「そう?」

「うん、気にしないで」

 

軽率な発言には気を付けとこう。

 

「凩、早く着替えなよ」

「え、なんで?似合ってない?」

「いや、色々まずいと思う」

「は?」




・止血用塗り薬の小さな缶
狐崎さんの知識から得た薬草学で塗り薬を自作。効果は自身で実証済み。傷口を保護する感じで塗るため細菌が入らなく、本当に止血用。応急処置用なのでガッツリとはしてない。


・凩隊士の隊服
前田まさお(ゲスメガネ)に頼んで作って貰った彼女たけの隊服。2020年に友人が着ていた服を参考に作って貰った。
ホットパンツの両サイドに短いレーススカートがついたちょっとお洒落なやつ(巻きスカート風ショートパンツで調べてみたら良いのかも)。上は蜜璃ちゃんのものと同じやつだから家に帰ってボタンを縫い付けるつもり。
浬來くん曰く「色々ヤバい」らしい。


・謎の志都ちゃん
主人公の前世の友達。アニメ漫画大好きな漫研部部長。鬼滅では炭治郎くんが推しだったらしい。



ここで大正コソコソ噂話(?)!
主人公はアンダーバスト67のバスト83.8でアンダーD67なんですって!まだ年齢14歳だからこれからもう少し大きくなると考えるとなんか……。
蜜璃ちゃんと比べたらそれはもう終わりだと考えている今日この頃。



オマケ。
「善逸くん!私の隊服どうですか!」
「うぇっ!?か、可愛いと思うよ!!でもなんか際どくない!?サイズ感間違ってない!!?なんかヤバい気がする!!変な輩に気を付けてね!?」
「大丈夫大丈夫!私の事狙う奴は相当頭可笑しいか特殊な思考をお持ちの方だと思うから!」
「分かってないなぁ本っ当!!!気を付けてよ本当に!!」
「そこまで言うなら一応気を付ける(と思う)!善逸くんも似合ってるよ(流石私の推し)」
「ありがとう!!!」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。