…半年以上経ってたんすね。すいませんでした(土下寝)
いやまあ。感想に「どーせ半年とか1年待たされるんやろ?」(意訳)って書かれた時はガン萎えしたのは事実ですが。ええ。
……なんというか、ヒロアカ完結します!って言われてから焦り始めた感じです。
だって旧版の半分くらいしかまだかけてないんですよ
大まかな内容はほぼ同じだと…思うんですがねぇ。プロットというかそういった一本道はもう決まってるんですよ。そこから枝が生えてきて…
つまり何が言いたいかと言うと、今回は難産でした。次回にご期待くださいということです。
合格発表から数週間が経過した。
雄英入学式まで1週間を切っている今、私はというと…
「正邪ちゃん!こっちこっち〜!」
お茶子と買い物に出ていた。
何故こんな事になっているのか。それは1週間ほど前に遡る。
──────────
『正邪ちゃん、ルームシェアせーへん?』
「唐突にどうした。餅で食あたりでも起こしたか?」
お茶子とは合格発表以降、夜寝る前には通話をするようになっていた。内容は他愛もないものばかりで、地元のこの店が美味しい…最近ハマってるもの…なんかがそうだ。
そんな会話をしている中で、突然に発せられたお茶子からの提案。
なんでも彼女の家は貧乏で雄英に受かったはいいが実家は雄英から非常に遠く、アパート暮らしを考えているが両親にあまり負担をかけたくない…そこで思い付いたのがルームシェアだということらしい。
「なるほどなぁ……私もな、自宅から雄英だと通学に2時間程度かかるから近くのアパートで一人暮らししたいと親を説得してはいたんだ」
『じゃあつまり、OKっていう…』
「それとこれとは話が別だ。」
ベッドでゴロ寝をしながら私は答える。
「確かにルームシェアは魅力的だが、まだ会って、話して数週間の人間と共同で生活してみろ。いざ合わないなとなって後悔してもおそいんだよ。そこから少なくとも3年は一緒に暮らすことになるんだからな」
何度も読んだお気に入りの小説を開き、好きなシーンを読む。その言葉を聞いてお茶子はむうっと頬を膨らませているが断った理由については納得してくれたようだ。
しかし、ルームシェアを諦めたという訳ではないようで。
『とりあえず、数日くらい考えてよ。ウチはそーいうん、あんまし気にしないからさ』
そういうと、お茶子は一言挨拶をして通話を切った。
考えてよ。などと言われても結局はNOになるというのに。私は呆れながら通話アプリを閉じる。
もう寝るか。と寝支度をしているとノック音が室内へ響き、直ぐに母が部屋へ入ってきた。
「…正邪、一人暮らしの件なのだけど」
入るなり早々に母は本題に入る。
「アパート暮らしについてはお父さんも、私も反対はしない…けど、金銭的に問題があるのよ」
申し訳なさそうにしながら、実家から通ってくれという話をし始めた。
その言葉を聞き、私は非常に悩ましく感じた。
時間を買って、ルームシェアというギャンブルに手を出すのか…それとも時間を売り、安定した日常を買うのか……
その日、私はルームシェアについて延々と悩んだ。
──────────
「でもさ、ルームシェア提案して次の日にはいいよって言ってくれたん、どーいう風の吹き回しやったん?」
「前にも言っただろうが、時間を買うためだってな。」
悩んだ末、母へルームシェアの提案をされたと話したことで、無事に雄英近くの部屋を借りる許可が降りたのだった。
それからお茶子の両親、私の両親も交えて諸々の話、手続きを済ませた。今日街へと来ているのはルームシェアに当たり、必要になるであろう生活雑貨を購入するためである。とはいえ、今回の1度きりで生活用品全てが揃うとは思ってはいないため、もう何度かこうして買い物をする予定である。
「さ、て。とりあえずは歯ブラシとかの生活雑貨から購入するか。んで、荷物はもう借りた部屋にに置いていく、でいいか?」
「うん、ええよ。ていうかウチ、もう引越し作業済ませて絶賛そこで寝泊まりしとるんよ。」
「は?待て待て、そんなの聞いてねえぞ?」
お茶子の発言に勢いよく顔をお茶子へと向けた。
「ちょっ、正邪ちゃん…顔怖い」
それはそうだろう。鼻先が触れそうになるほどまで顔を近づけ、睨みを見せているのだ。
それくらい私は怒っているのだし。
「お前、なんで事前に話さないんだ?」
「え、だってそんなに重要じゃないかなーって…」
「重要かどうかはどうでもいいんだよ。私は話さなかった事に対して怒ってるんだが?」
グググ…どんどんと顔を寄せていき、お茶子も後ろへ後ろへと後退りして行く。
「ごめ、ごめんて正邪ちゃん…次から気をつけるから……」
その言葉を聞き、私はお茶子から顔を離した。
「…よろしい。いいか、これからルームシェアで3年間あれやこれやと協力するんだ。全部とは言わないが、ある程度のことを共有しておかないと、些細なことで最悪な3年間を過ごす可能性だってあるんだぜ?」
溜息をつきながら、自身の感情を平静へ戻す。
そして冷静になり、気まずそうな表情をしたお茶子へ対して言い過ぎたと、自身へ嫌悪感が湧いてきた。
「…あー、悪い。少し、いやかなり言い過ぎた」
「そ、そんな事ないよ!ウチが軽はずみな行動してたのが悪かったんやしね?」
お茶子が私の言動を肯定してくれたが、このまま買い物をするのも気まずくなる。
ここは正直に自身の気持ちを伝えることにした。
「……こーして2人で買い物する友だちとかいなかったからさ。距離の詰め方が分かんねえんだよ…だから、私の口が悪くても、勘弁してくれ」
ヤバい。恥ずかしくて顔が熱くなってきた。
お茶子はそっぽを向いた私を見てぽかんとした顔をしている。頼むから反応をして欲しいが…と思った途端に私へ飛び付いてきた。
「正邪ちゃん!!そんな事考えとったん!?もおぉぉ…友だちなんやから全然気にせんでええのに〜!」
「だぁああぁぁぁぁ!!!引っ付くな!!暑苦しい!!!」
この後5分ほど、お茶子に引っ付かれたまま買い物へ向かうことになった。
──────────
「これで概ね買い揃ったか?」
お昼時から少し経った頃。一通りの買い物を済ませ、お茶子とフードコートで一休みしていた。2人してドーナツとコーヒーを購入。かなり早めのおやつタイムと言ったところだ。
「んー、そうやなぁ…一旦はこれで大丈夫やね。大荷物やし、これ以上は持てないかなぁ?」
お茶子はモチモチとしたドーナツを食べている。なんて名前だったか…ポンで、輪っかな…ドーナツだから輪っかなのは当然か。
私はというと、古っぽいドーナツだ。食べると口の中の水分を持ってかれるが、中々に好みな味だ。ただ喉が渇くので今、珈琲を飲んでいる。
「じゃあ今日は帰るとするか。そうだ、お茶子がもうシェアハウスに住んでるなら私もすぐに引っ越すかな?」
「ええなぁそれ!ウチ早くルームシェアしたいんよな〜」
いつもの通話と同じような調子で会話をする。
…やはり友だちとの距離感はイマイチ分からない。だが、他愛のない会話が心地よく感じる。
そんな和気藹々とした空間の中、私にとって水を差すような声が聞こえてきた。
「あれぇ?アンタこんなとこでなにやってんのよ?」
本当に、聞きたくない声である。奈子だ。入試以降学校でダル絡みされる事が一切無かったので、こんな所でこうして絡まれるとは思ってもいなかった。
面倒なので、溜息を付いて絡むなと手で追い払うような動作をする。そんな動作はお構い無しに奈子は話し続ける。
「ていうかさー、アンタ本当に雄英受けたわけ?合格なんて絶対できないのによくそんな無謀なことしたよねー?」
始まったよ奈子の自慢話。私の事を貶しに貶した上で自分を持ち上げる。そもそもこんな不特定多数の人が多い中で、しかも友だちとショッピングに来てる中でやる事じゃないだろ。
「お茶子、さっさと帰んぞ。早いとこ荷物置かないとだしな」
「えっ、でも正邪ちゃんあの子…」
「気にするな」
私が帰り支度をし始めると、お茶子は戸惑いを見せるが、残りのドーナツを頬張り、帰り支度を始めた。
「ね〜え〜?私という友だちが目の前にいるのに帰り支度とか感じ悪くない?あ、そっかー。雄英に落ちたの図星なんだ〜」
奈子がケラケラと私を嘲笑い始める。そして席を立ち、歩き出すと一緒に着いてきやがった。
そしてしばらく奈子が私へdisり続けた。
「やっぱアンタの個性じゃヒーローとか無理なのよね〜。雄英もアンタの個性がヴィラン向きだから落としたのよ。その点私の個性はバッチリヒーロー向きだし〜?」
「…なあ、正邪ちゃん。さっきからあの子何で正邪ちゃんに付きまとっとるん?それに雄英に落ちたとかって…」
少し経ち、お茶子が奈子について私に聞いてきた。
「私だってなんで付きまとうのか聞きたいが、アイツは暫くしたら満足して帰るから無視でいいぞ」
「でも!正邪ちゃん悪く言われるんは私が許せへんわ…!友だちとして、そーいうん嫌やわ!」
そういうと、お茶子は奈子に対して接触を始めた。
「あの!そーいうん良くないと思うんやけど!」
「はぁー???友だちの私がぁ、私しか友だちのいないアイツに態々話し掛けてやってるだけなんだけど?部外者なのに絡んで来ないでくれる??」
「私も正邪ちゃんの友だちなんやけど。そもそも友だちならそんな酷い言葉使わへんよ?」
「お茶子、いいから奈子に構うな。面倒事に首を突っ込む事も無いから」
私がお茶子を止めに入るが、お茶子は納得いっていない様ででもでもと言い出した。
「だけどさ、ウチら雄英受かっとるのに落ちてるって決め付けられるんはホンマに良くないと思うんよ」
お茶子のその言葉を聞き、奈子が驚きと苛立ちの顔で私に詰め寄ってきた。
「はぁ!?アンタが雄英に受かったですって!?私が落ちたのに、アンタみたいなヴィラン予備軍が何受かってるのよ!」
「知るか。雄英に聞けよ」
というか、奈子は雄英落ちていたのか。分かってはいたが、筆記が良くて実技が悪ければ普通科に合格となるはずだ。それも落ちたということはコイツ、やっぱり勉強してなかったから…
「…ふ……」
「ふ…?」
「不正よ!そうよきっと不正よ!!アンタ裏金で入学でもしたんでしょう?もしくは…そう!校長とかに股でも開いたとかよ!きっとそうよ!でないと私が落ちるわけないもの!サイテーねアナタ!」
うわ。言っちゃいけない事言い始めやがったよ。呆れた私はもう帰ろうと止めていた足を動かそうとしたが…
「ねえ、そんな事言って、本当にヒーロー志望やったの?本当に正邪ちゃんの友だちなん?私は絶対そんな酷いこと言わんし、言われたら怒るよ?というか、現にめっちゃ怒っとるんやけど」
お茶子が怖い顔をしている。こんな顔初めて見たが、マジギレしているとはっきり分かる。
「ホントに許さへんよ。奈子ちゃん、やっけ?ウチ、正邪ちゃんと奈子ちゃんは友だちじゃないと思う。これ以上私の友だちを悪く言うなら許さへんから」
第三者からの発言に、奈子はポカンとしている。その隙に私はお茶子の腕を掴み、逃げるようにしてその場を去った。
──────────
「……」
帰り道、私と麗日は暫く気まずい雰囲気の中歩いていた。無言の時間が続き、何方も口を開こうにも開けない。
「なあ、お茶子…「友だちやからね?」
「…はぁ?」
空気に耐えきれずに口開いたが、お茶子が被せてきた。その言葉に素っ頓狂な声を私はあげる。
「…奈子ちゃん?が言ってたやつ。『私しか友だちいない』って言葉。私だって正邪ちゃんの友だちやし!」
ふんす!というかのような顔をしてお茶子は話している。奈子の言う言葉は全く気にしてないのだから気を遣わなくてもいいのに…などと思ったが口にはしなかった。
「私も。そう思ってるからルームシェアにOK出したんだぞ?」
少し恥ずかしくなり頬をポリポリと掻く。お茶子が小馬鹿にするような目線を送ってる気がしてチラリと目をやると、キョトンとした顔で私を見ていた。
予想外の顔と、まさか目が合うとは思っていなかったせいで2人して堪らずに噴き出してしまった。こんな楽しい気分になったのは何時ぶりだろうか。
笑い過ぎたせいで目尻から涙が零れる。
そう、きっとこれは笑い泣きの涙だ。
私の心が暖まるように感じつつも、誰に言う訳でもない言い訳を脳内で自然としていた。
奈子「まあ私は天才だしぃ?」(慢心)
奈子ちゃん、私にとって使い捨てのキャラなはずなんスがネ…
ちょっとこういうワカラセがいのあるキャラはワカラセなければいけないなと。
私の物語で勝手に動き出すのが悪いのですよ。誰がこの場を支配する存在であるかワカラセてあげましょう。(適当)
感想とか評価とか入れてくれたらモチベーションに繋がると思うので、お待ちしています。
次話は…忘れてなければ1週間以内には投稿予定です。忘れていたら2週間くらいで投稿予定です。