反逆者のヒーローアカデミア   作:レクレア

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僕のヒーローアカデミア、完結おめでとうございます。
遅ればせながらお祝いいたします。

とはいえ二次創作クロスオーバーを執筆してる身からこんな言葉を言ってもいいものなのかと考えてしまいます。

それはさておき、とあるYouTubeチャンネルで行われていた「僕/私の個性選手権」(名称うろ覚え)を視聴しまして、あれ程まで私も参加したいと感じてしまったものはありません。どうにかして一躍有名なYouTuberとなり企画したチャンネルの方と仲良くなりたいなと思ってしまいました。そうすれば第二回があった日には私も呼ばれて…などとそんなあまっちょろい考えです。
まあ仮に筆者の個性は?と聞かれると「天邪鬼」では無いにしろ「反転」的なものになるのだろうなと思います。


戦闘訓練

雄英高校初日の放課後、私とお茶子が2人して帰宅しようとしている中で眼鏡男子と緑谷が話している姿を見かけた。

お茶子は「おーい!」と声を掛けて走っていってしまった。私はのんびり歩いて3人の元まで向かう。

 

「君たちは無限シスターズ」

 

「シスターズ…?いや双子の姉妹じゃねーぞ」

 

眼鏡男子の言葉にツッコむ。お茶子はシスターズに対しては別に否定することなく自己紹介を始めた。

 

「麗日お茶子です!えっと…飯田くんに、デクくんだよね?」

 

「デク!?」

 

「だって体力テストの時に爆豪って人が『デク!』って言っとったから」

 

驚いた顔をした緑谷に、違うの?という表情のお茶子。そんな様子を見て私が口を開く。

 

「あだ名かなんかだろ。ヘドロん時に緑谷と爆豪とは会ったことあるが、幼なじみ…いや、腐れ縁っぽい雰囲気があった」

 

「えと…あ、あの……本名は出久で…。『デク』はかっちゃんが馬鹿にして……」

 

しどろもどろした回答をする緑谷。もう少ししゃっきりと出来ないものなのだろうか。

 

「木偶の坊のデクってことか。ひでーあだ名付けられてんな」

 

奈子にも似たようなことされたなぁなんて考えていたが、お茶子がサラッととんでもない発言をした。

 

「でも『デク』って『頑張れ!』って感じがして私好きだな!」

 

「デクです!!!!!」

 

……お前はそれでいいのか。

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

「この英文のうち、間違ってるのはどれ?」

 

エビバディヘンズアップ!と突然テンションを上げるヒーロー教師プレゼント・マイク。テレビで見るいつもテンションがバカ高い男の授業は非常に煩く、眠気と言う単語はこの授業だけにおいては裸足で外へ逃げ出してしまっている。

しかも教員歴が長いのか、教え方が上手いのが若干腹立つのは私だけの感情では無いと思う。

 

雄英高校ヒーロー科は午前中が通常授業。高校の教育範囲である内容を少々詰め詰めで教えられる。決して天才ではない私はやっとの思いで追い付いている状態だ。

 

 

昼を済ませ、午後の授業になる。ここからはヒーロー基礎学というヒーロー科特有の授業の時間だ。

 

「わ〜た〜し〜が〜…」

 

「普通にドアから来た!」

 

オールマイト。生で見た中学三年の頃から全く変わっていない。やはり画風が他とは異なっている。現在のヒーローの頂点の登場に、皆ウキウキしている。

 

「私の担当はヒーロー基礎学だ」

 

オールマイトが教壇に立ち、ヒーロー基礎学について説明を始める。その説明にワクワクする者、真面目に聞く者がいる。かくいう私もヒーロー科らしい授業にワクワクしているうちの一人だ。傍から見ると若干口角が上がってるのかもしれない。

 

「今日行うのはこれ!『戦闘訓練』!」

そいつに伴ってこちら!といって各生徒のコスチュームが教室の壁から出てきた。やべー仕組みしてるなこれ。

 

 

各自コスチュームに着替えた後、グラウンドβに集まる事となった。

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

「うわー…コスチュームの要望、もっと詳細に書いとけばよかったわ〜」

お茶子のコスチュームは宇宙服のようなデザイン。だが体のラインが分かりやすい感じにパツパツなものになっている。

 

「別にいいだろ。体のラインはお前が体型維持していたら問題ないものだ。あ、今後太ってきたなとか思ったら気軽に言え。ダイエット食用意してやる」

 

「正邪ちゃん?デリカシー!」

 

ごちんとげんこつが入った。戦闘訓練を前にタンコブ作るとか許さんぞ。

 

「正邪ちゃんのは…なんか普通の服って感じやね?」

 

私のコスチュームはというと白を基調としたワンピースだ。襟は赤く、青のリボンを着け、スカートにベクトルなんかを表す矢印のデザインを入れている。

 

「まあな。これでも防刃と防爆用にはなってる。防弾は流石に難しかったみたいだ」

 

「へえ、でもなんてそんなシンプルなのにしたん?」

 

お茶子の疑問も最もではある。だがこうしたのにはある程度理由があった。

 

「1つ目、私の個性の特徴を突き詰めたらこうなった。私は近接の戦闘向きな個性じゃない。それなら防御は最低限でもいいだろう。防御よりも機能性と軽さによる敏捷性ってことだな」

 

なるほどなーとお茶子が頷く。

グラウンドβへ向かう途中、さらに理由を話した。

 

「2つ目、ヒーロー服というよりも、日常的服といった作りにした。こうすることでパッと見、ヒーローでは無いとヴィランを泳がせやすくなる。まあ、ヒーロー服にはヴィランに対しての抑圧効果があるとは思うが、こんなにもヒーローが溢れているんだ。私みたいなのが1人2人いてもいいだろうってね」

 

話しているうちに集合場所へ到着した。

皆、様々なコスチュームを着ている…いや、一部はほぼ脱いでいる奴もいる。1人は透明人間な個性なので間違ってはいないが…人の倫理観としてどうなのかと問いたい。

しかし…

 

「思った以上に格好が一般的なというか、如何にもヒーローって感じしない服装も何人か…」

 

ちらりと見渡すが、飯田のようにフル装備でThe・Heroって感じな奴らしかいないと思っていたのだが…金髪くんにおかっぱちゃんを見ると、ものすっごい一般的な服装な感じがする。

 

「…こういう服装から相手がどんな動きをするのか判断つきそうだな」

 

先日にあった体力テストでの皆の個性とコスチューム姿を見てどんな動きをしそうかと考え出したところで、オールマイトから戦闘訓練について詳細が説明された。

 

 

 

──────────

 

 

 

要約するとチームを作り、ビル内で戦闘するのだという。A組が21人という事は、3人組のチームがあるのか、それともソロで戦うのか…まあ普通考えたら3人組か。

 

「よーし、じゃあクジを引こっか!A組は21人だから、何処か1チームは3人組になってもらう事になるからね。人数差ありの戦闘も訓練のうちってわけだ」

 

「…あー、オールマイト先生。提案なんですが」

 

オールマイトが組み分けについて話している所を遮り、私が手を挙げる。

 

「私、2vs1で戦闘訓練したいんですけど、どうでしょうか?」

 

私の言葉を聞き、クラスの皆がザワついた。お茶子は「何言っとるん!?」と驚いた表情をし、爆豪は少し離れているにも関わらず、聞こえるくらい大きな舌打ちをしていた。

なにより、1番困惑しているのはオールマイトであるのは言わずとも分かるだろう。

 

「いや、しかし…今回は即興のチームワークの大切さも知ってもらう為に行っているのもあるからね。人数差を軸に置いた授業はまた今度やるから、今は我慢して貰えないかな?」

 

「…先生、雄英のヒーロー科には各クラスに二名、推薦で受かった奴がいますよね?私は知りたいんです。一般入試で受かった私と、推薦で受かった人間と、どれ程差があるのかっていうのを」

 

オールマイトが優しく私を説得したが、その言葉にYESと言うつもりは無い。オールマイトは暫く唸り声を上げた後、分かったと折れてくれた。

 

 

 

──────────

 

 

 

私と推薦生との対戦は授業の最後に行う事となった。というのも、推薦生は一度ランダムでチームを組み、更にもう一度私と対決するというものだ。推薦生の轟、八百万も了承してくれ、私はというと他者の対決を眺めていた。

 

初っ端からお茶子と緑谷コンビvs爆豪と飯田コンビの対決という、私にとってはクラスの中ではよく知っている人間の対決であった。

感想をいうのなら、爆豪は非常にむちゃくちゃな人間だと感じた。飯田の言葉を無視し、緑谷へ奇襲をかけに行く。なんていうか、我儘というか…そんな印象だ。

 

さて、私が対決までに行うことは観察だ。特に轟と八百万の行動パターン、詳しい個性の使い方なんかをよく見る。そうして脳内でシミュレーションを行っていく。

 

 

「さて、鬼人少女はお待たせしたね!最後の対決は鬼人少女vs轟少年&八百万少女チーム!」

 

両腕を伸ばし、ゆっくり肩を回す。

くじの結果私がヴィラン役となった。とはいえ1人で守るのだし、核のある部屋に留まるしか出来ないが。

 

さて、ヒーロー側の行動は予想出来る。轟が見せたビル全体を凍らせる技を使っていた。恐らく今回も同じようにビル全体を凍らせるはずだ…そうなったらまずは───

 

 

 

──────────

 

 

 

一方の轟、八百万ペアは突入前の作戦会議を練っていた。

 

「初めの時みたいに、俺がまずビル全体を凍らせる。だが鬼人にはモニター越しで一度見られてる…あいつの身動きが取れないならそのまま捕獲。無理だった時…八百万、個性を使って陽動出来るか?」

 

轟が作戦内容を八百万へ伝えていく。八百万の方も真剣に轟の作戦を聞き、相槌を打ちながら返答する。

 

「分かりましたわ。では援護のためにわたくしは創造でテーザー銃を作っておきますわね」

 

「そうしてくれ。問題はアイツの"個性"についてだ。個性把握テストで見た限り、瞬間的に移動したりモノを永遠と浮かし続けたりと能力に一貫性がない」

 

表情があまり豊かではない轟ではあるが、今浮かべている表情は明らかに疑念と不安である。

 

「そうですわね…個性が分からない限り、用心に越したことはありませんわ。侵入も慎重に行きませんこと?」

 

轟が八百万の言葉に頷くと、オールマイトの「開始」のアナウンスが聞こえる。轟はすぐさまビルの全域を凍らせ、その間に八百万はテーザー銃を作成する

 

「轟さん、アナタにも一応渡しておきますわ。轟さんの個性を見ていると、あまり必要では無いかもしれませんが」

 

八百万はそう言ってテーザー銃をもうひとつ作成し、轟へと渡した。

 

「悪い、受け取っておく」

 

そう言ってテーザー銃を受け取った。

その後、警戒しつつ核のあるであろう場所へ向かうと首元まで凍った鬼人正邪がいた。

 

「このまま核を回収させてもらうぞ」

 

轟は正邪の後ろにある核へタッチするため歩き始めた。八百万はというと、正邪の個性が不明なため、警戒しテーザー銃を構えて正邪の目の前にいた。

 

「あーくそ…アンタの活躍見て後悔してたんだよ。流石は推薦入学者、ホント、強さが段違いなんだな」

 

不機嫌そうな顔をして、ぶーたれている正邪であるが、どことなく余裕のある表情だ。

 

何かを企んでいる…?

 

轟は正邪の表情から警戒心を強めた。強めたが故、八百万に指示を出す。

 

「八百万、一応ソイツに捕獲テープを巻いてくれ。こんなにもあっさり手も足も出ないなんていうのは不気味だ」

 

「え、ええ。分かりましたわ」

 

歯切れ悪い返事を返しながらも、八百万は捕獲テープを伸ばし、正邪に巻き付けようとした。

今にも確保が完了しそうとなったその時、正邪が口を開く。

 

「悪い、確保までされる気ないんだわ」

 

瞬間、八百万は一瞬身体が宙に浮く感覚がしたかと思うと、身体全体がひんやりとする。

何が起こった…?状況が分からないと全身を見渡すと、八百万の方が首元まで氷漬けとなっていた。当の正邪は息切れを起こしているが、捕獲テープを八百万へ巻き付けようとしており、そのまま巻き付ける事に成功していた。

 

「はい、1人目」

 

そんな光景を見ていた轟はすぐさま核へ手を伸ばす。そしてタッチし勝利だと考えたが伸ばした手は空を切る。

 

「け、っ……こう、体力食うなぁこれ」

 

肩を大きく上下し、呼吸をしている正邪。

轟が周りを見ると目の前にあった核は消え、ちらりと見える外の風景が明らかに先程居た場所では無い。

 

「…お前、ワープ系の個性か?」

 

正邪は肩をすくめて「なんのことですか?」という表情を見せる。轟は改めて個性を使用。地面から氷が生え出し、正邪へと向かう。明らかに体力の消費が激しい正邪が避けられるはずもなく、またも首元まで凍結させられた。

 

「流石に個性の連続使用でこれほど疲れてんだ。これなら次こそ捕まえられんだろ」

 

「ちっ…チート過ぎんだろ…ぉが!」

 

捕獲テープを取り出して近寄る轟に、怒気を含んだ声を上げる正邪。しかし正邪はすぐさま次の行動へ移った。

 

「アンタと私の状況をひっくり返してもどーせ熱で氷溶かすんだろ?じゃあ、これはどうだ?」

 

そう言うと周囲の氷が溶け始めた。いや、溶けたと言うのもおかしい。冷たいままなのだ。まるで氷がそのまま水になったかのような…

 

「っ…!?そうか、反転する個性」

 

「……ごふ…っ、この反動は初めてだな…!」

 

個性を使用した正邪は口元から血を吐き膝をつくが、まだ轟の方へ目を向けていた。見るからに満身創痍な彼女であるが、目には闘志を未だ燃やし続けていることがよくわかる。

 

「さあ…がふ……っ、もう、お前の氷で身動き塞ぐは出来ねーな…!『打つ手なし』ってやつだぜ?ふー…ふー……これならこんな私でも勝てるってものだ」

 

話しながら途中途中で吐血している。グイッと片腕で吐血した血を拭い取ると、膝を着いた膝にもう片腕を乗せて立ち上がろうとした。

 

『鬼人少女!君の言葉からしてここまでのダメージを想定してなかったのだろう!訓練は即刻中止とするからその場で安静に…』

 

「答えはノーだ。まだ意識がハッキリしてる。つまり身体は意識飛ぶくらいの限界は来てないってことなんで、このまま続行させてもらいますよ。先生」

 

オールマイトの言葉に反抗した正邪。しかしその短いやり取りが轟に隙を与えた。

轟は八百万から受け取っていたテーザー銃を取り出し、構える。そしてそのまま正邪へ向けて引き金を引いた。

 

「あががが!!?」

 

再度捕獲テープを巻くために近付いていたこともあり、至近距離からの発砲だった。しかも的は動く事すら出来ない。余程の事がなければ当たらないことは無い。

 

正邪は高い電圧が身体中に伝わり、身体の負荷に耐えきれなくなり、そのまま意識が飛んでしまった。

 

「…八百万の創造に助けられた」

 

轟がテーザー銃に目をやってそう呟いた。




ツッコミが入るかもと思いここで言わせていただきます。
本編において氷をひっくり返した影響で水になった。という訳ではありません。固体の反対は液体となると気体はどうなるのかという話になります。
正邪ちゃんは氷の「固体」という状態をひっくり返し、氷の「流体」としました。浅はかな知識で調べた限りは固体と流体は対義語の関係にありましたので。
ただ流石にそこまでのものを能力でひっくり返す、しかも連続使用で体力もないとなると…ね?
因みにオールマイトは正邪ちゃんが「NO!」と言った段階で中止の宣言を下そうとしていました。一足先に轟くんがテーザー銃撃っちゃっただけです。
そういえばテーザー銃を調べていたらあれって当たり所悪いと死んじゃうらしいっすね。なんか鋭利な刃もついて身体に刺さってからバチバチって感じらしく…怖ァ、何作ってるんだ副委員長
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