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というわけで初投稿です。
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夢を見た
鬼と小人が何かを話している
内容はよくわからない
だが鬼が何を目的とするかはよく分かる
この小人を騙すためだ
鬼と小人が笑い合う
内容はよく分からない
だが小人の心情は表情でよく分かる
あの笑顔は───────
…知らない天井だ。
身体中がビルの屋上から地面へ落下し叩き付けられた様に痛い。アドレナリンも分泌されなくなり、本物の痛みが感じるようになったのだろう。
……最悪の目覚めと言えるだろう。痛む体を無理させて起こすが足が動く気配がしない。
いや、動かそうとすると激痛が走る。
思い出した。試験中のあの女、あいつの怪我を私の個性で治したからか。
「気がついたようだね」
隣から声をかけられる。そっちへ顔を向けると知らないクソババアがいる……誰だこのくそばばあ」
「目上の人に向かってクソババアだなんて言葉を使うんじゃないよ!」
ヤバい、途中から口に出ていたか。ババアが思い切り頭を何か固いもので殴りつけてきやがった。あまりの痛さに悶絶してしまう。
「ぐ、ぐおぉぉお……」
「…全く、疲労と全身打撲と両足の複雑骨折。よくもまあ試験でこんなにも無茶をしたねぇ?」
「うぐ……ぅぅ…うるせえな、私の個性のせいだから仕方ないんだよ」
殴られたから今の私は頗る不機嫌だ。さっさと帰りたい…だがこの足では歩くこともままならないから困ったものだ。
「おい、なんでもいいから車椅子を寄越せ。それに乗って帰る」
とりあえず帰るための足を何とかしよう。そう考え、車椅子を要求したのだがババアはその要求を突っ返した。
「何言ってんだい、アンタは入院だよ。一応ここ、保健室で安静にはしてもらってるけど、疲労が回復して、私の治癒の個性を使ってからも数日は病院で寝泊まりしてもらうことになるからね」
F○CK!めんどくさい事になった。独りで自由気ままに動けるから早く帰りたいのに…病院、病院だと?
あんな監獄と同等な所、私は行きたくない!
「断る、あんな自由の効かない所に閉じ込められたくないね。なんでもいいから動ける程度に治せ、そうしたらここに完治するまで通院でも何でもしてやる」
勿論嘘だ。動ける様になればここに来るとかいう無駄な事はしない。それにある程度治れば私で後ははどうとでも出来るんだ。
異形型の中でも妖怪型に括られる個性持ちは常人よりも体力があり回復力も比較的に高いとされている。私も他の妖怪型の個性持ちに比べれば回復力こそ高くは無いが、体力はある程度の自信がある。このババアの個性で治らなかったものを私の個性で治す。
私の個性のせいで数日は疲れっぱなしになるだろうが、自由に動けるのなら安いものだ
「……仕方ないね、じゃあ治せるだけ治すよ」
そう言ってババアは顔を寄せてくる。
…ん?唇を……や、やめろ!来るな!私にその唇を近づけるなァァァァァ!!!!!!!!
──────────
「次、機械田操作」
「実技のポイントは申し分無いが、筆記が他受験者と比べて良くないな」
「では不合格で、よろしいですか?」
「異議なし」
…ここは職員室。現在は受験生の合否を判定する会議を教職員全員参加の元で開いている。
「次、鬼人正邪」
無精髭に手入れのされていない、伸びっぱなしの髪の毛をした顔の男が資料を手に取る。
「筆記、実技共に平均を超えています。中学での内申点が低いのは気になりますが、この生徒を落とすのは非常に惜しいかと思います」
宇宙服を着た人物が内申書を他教師に向け、内容を見せる。確かに筆記で良い点を取ったとは思えない程に、成績が悪い。
「内申点が低い事に関しては大した問題ではありません。むしろこのまま雄英で内申点の低い理由を探し出し、矯正させる方が我々にとっては有益かと」
外見、人間とは思えない四角い体をし、蒟蒻…いや、コンクリートの姿をする男が話す。
雄英高校の特色は自由が売りである。それは生徒に限らず教師も同様で、独断と偏見を以て退学にさせる等も容易く行う男も存在するほどだ。
また、ヒーローを育てるための高校であるが為に、強い個性を持つ受験生が合格点に届いているのなら、多少の性格難や中学等での内申点なんかは気にせず、入学後にこちらで矯正する方が余っ程に良いとされている…らしい。
前例は不明であるが、雄英を受かるほどの実力を持つ者が何かの拍子にヴィランへの道を歩むことがあった際、厄介になるのはヒーロー側…その為、ヒーローを夢見ているのなら性格などに問題があってもそれらを直すのが雄英の務めであると言った具合だ
「とりあえず合格、という事でいいかい?」
額に傷のある小さなネズミの一言で教師全員は異議なしと答える。よって鬼人正邪の雄英高校入学は確定したのだった。
…………
「えー、では次はクラス分けですが…」
「俺から1つ、お願いしてもいいですか?」
片手を上げた無精髭の男は他教師の許可を取ることなく淡々と話し始めた。
「ヒーロー科1-A組に、緑谷出久と鬼人正邪の2人は確実に入れてください」
「と、いいますと?」
「コイツらの実技を見ていると、合理的では無いのでそれを俺が担任をしている間に矯正させます」
緑谷と正邪の戦い方…どちらも自ら怪我を負いながら仮想ヴィランを倒している。しかも双方最終的に満身創痍で動けなくもなっている。
無精髭の男からすると、その点がヒーロー兼教師である自身にとって見過ごせない事態であった。
ヒーローとは守るべき市民にとっての希望の象徴だ。だがそんなヒーローが傷だらけのボロボロな状態になり、市民の目に入ったらどうなるか。
簡単な事だ、不安や疑心が産まれる。ヒーロー活動を行う以上市民に不安や疑心を持たせてはいけない。
ヒーロー科に入る以上、個性を自制させて、過度な怪我を負わない様にと無精髭の男は緑谷と正邪の言動を矯正するつもりなのだった。
──────────
持ち前の体力で治癒を終えた私はこの数日の間、自宅に引きこもっていた。理由は単純であり、外に出る理由がないのと、クソババアの個性のせいでここ数日の気力が両足の治癒に根こそぎ持って行かれた為だ。
自室で惰眠を貪りながらパソコンを立ち上げ、某検索サイトで時事情報に目を通していく。
ガタリと玄関から物音がすると、私は一目散に自室から飛び出して手紙が来たかと確認する。
私宛の手紙が一通…雄英高校からのもの、遂に来た。さっさと自室へ戻ると適当に外側の紙を破いて中身を出す。
どうやら中身は映像端末の様で、起動してみると画面からオールマイトが映った。
「えっ、ちょ!?マジか…!」
生で見た訳では無いが、画面越しにでも有名人が自分の名前を呼んでくれ、話をしてくれるのには興奮する。どうやらオールマイトは今後雄英高校で教鞭を執る事になったらしい。
『それで、鬼人正邪少女!君は筆記と実技共に平均以上の成績だったからね!悠々に合格だよ!』
ふん、当然だろう。この日の為にどれだけ勉強をした事か。コレで受からない訳がない。
『ただし、実技試験の映像を見せてもらったけど、自分を犠牲にする戦い方はあまり良くないね。ヒーロー科に合格した以上はその点をしっかり直していくべきだ!』
…分かっている。個性の性質上仕方がないと思っているが、出来るのなら怪我などしたくない。
眉間に皺が寄り、口元をへの字にして端末の画面を眺める。もう既に端末には映像は映っていない。写っているのは今までで最も醜い顔をした自分自身だ。何とかしなければいけない、だがその手段が無い以上何も出来ない。
そんな、諦めた自分が大嫌いだ。これは自己嫌悪だ。オールマイトが私の個性の性質を理解して無いから言ってくる無茶振りに対してでは無い。
情けなく、向上心を無くし、悟ったように前進を止める自分への嫌悪…そうだ、全ては私の為に。
今までもそうだった。全て最終的に私がお釣り程度でも利益が出来るのならと行動に移してきた。
この、デメリットの大きな個性も…いつかそれを無くして……そう考えるといても経ってもいられなくなった。
そうだ、この高校生活3年間で何としてでも私の個性を使いこなしてみせる。
そう決意をし、顔を上げ、個性の鍛錬を始めるのだった。
そのうち個性がどうにかなります
知らんけど
追記…ちょっぴり文章を変えました。