少女のつくり方 〜艦隊これくしょん〜   作:山田太郎

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知らない番号なら出ないタイプ
提督
時雨
村雨
綾波
暁(考え抜いた結果切れる)



知らない番号でも出るタイプ

長波
伊勢
金剛
阿武隈(考え抜いた結果出てしまう)
白露
夕立


イベントがんばってる(๑˃̵ᴗ˂̵)و ヨシ!



お出かけの艦隊4

基地を出るとき、提督の隣を歩く霞が言った。

「時雨は携帯火器を?」

 

「俺のM8000(ベレッタ)を持ってるはずだ」

「そうだったわね、ボディチェックされたら気付かれるんじゃない?」

 

「人質のボディチェックなんてわざわざしないだろ、服を脱がされる状況にでもなれば時雨だってさすがに反撃するだろうし」

 

言いつつ、国内でそんな事件が過去にあったことを思い出す。裸にさせた女性行員を肉の壁にして有名になったやつだ。あのときは結局、犯人射殺で終わったんだっけか。

今も同じ場所で営業しているので、機会があれば利用してみてもいいんじゃなかろうかと、他人事として言っておこう。

 

 

しかしこの事件を最後に、犯人射殺の事件は日本で起きていない。またこの事件を含めても、人質事件で犯人を逮捕することなく射殺してしまった事件は3件だけだ。

それが多いのか少ないのかは個々人の判断に任せるところだが、少なくとも俺自身は日本の警察を優秀なのだと思っている。

 

ウチがやってたらその倍の数字じゃきかないだろうからな。

今からまさに銀行強盗と対峙する立場の者が言うには問題があるかもしれないが、率直な、個人の感想というやつだ。

 

 

 

装備を整えて基地に置いてあった車に乗り込む。狭い街だ、到着まで時間はかからないだろうが、ご丁寧にも警察の車両が先導してくれるらしい。

 

そういえば、海外の警察はあまり先導をしないと聞いたことがある。違反車などの前を走ると後ろから突っ込まれたりするそうだ。ちょっとその感性はわからないね。

いや、俺たちは別に犯罪者じゃないので突っ込んだりの予定はないし、わかる必要もないんだけども。

 

実は隣でハンドルを握っているのが鈴谷なので、もしかするとなにかが間違って警察車両に突っ込む可能性がないとも言い切れない。

俺にそんな印象を抱かせる鈴谷の凄まじさを褒めるべきか咎めるべきか、それを考えるのは事件が無事に終わってからにしておこう。

 

 

さて、そんな移動中の車内。基地にあった車は高機動車。に見せかけて、これはメガクルーザーだな。

海軍では採用してないんだよね、高機動車。おっと、別に陸軍に対する皮肉じゃない。ホントに必要だったの、それ? とかを言いたいわけじゃない。

市販車であるメガクルーザーでは要望するなにかが満たせなかったのだろう。多分定員とかの問題だと思う。

 

高機動車は十人乗りだが、メガクルーザーは六人乗りなんだよね。このサイズで六人? と言いたいところだが、日本の法律では車内がどれだけ広かろうと座席がなければ認可がおりないので仕方がない。

あと言っておくと、メガクルーザーは3列シートを使って六人じゃないところが驚くポイントだ。

 

どこのバカだ。一つのシートに四人乗せようとか考えたのは。これでメガクルーザーという名の車がいかほどメガなのかを想像してもらえると思う。

およそ一般人が乗る車格ではないが、ちゃんと一般人でも買える車なので興味があれば買ってみるのもいいだろう。

見た目よりもずっと運転しやすい車だとも言っておこう。さすがのトヨタさんだね、こんなに大きいのに。

 

 

先ほど言ったように、乗員数だけはどうしようもない。どう詰め込んでも全員は乗れなかったので二台出すことになった。だったらついでにと刑事も乗せてやったわけだが、そんな彼が道中霞に話し掛けていた。

 

 

「時雨さんは秘書艦だと聞いてますが?」

「そうよ、ウチの秘書艦」

「どのような方で?」

「ザ・秘書艦って子よ。ウチの艦隊の代表艦なんだから、万に一つも下手打ったりはしないわ」

 

男は時雨に会ったことがない。今までのやり取りを見る限り、この霞という艦娘は艦隊でかなりの采配を振るだけの権限と能力を持っているように感じるが……。

なにせ艦隊司令官を挟まず警察の自分とやり合うくらいだ。

 

時雨という秘書艦は、この娘にそこまで言わせるだけの艦娘なのか。正直羨ましいと思った。自分のいる警察組織でここまで動ける人材は限られているからだ。

「それもこんなかわいい女の子ばかり」

 

「なにか言った?」

慌てて首を横に振る。確かにこれほど有能でかわいい子ならと思うが、この子は少し怖すぎる。

そもそも自分の上官であるはずの艦隊司令官への対応も常軌を逸しているように思えてならない。あの司令官のようにできないと、この能力は扱いきれない。そういうことかと一人納得した。

 

 

「時雨はね、辛抱強くて忍耐が特性みたいな艦娘よ」

うちの司令官と二人きりで1年間。南方の小島に半ば監禁されても、黙々と鍛錬を続けて自分を見失わない程度にはね、とは心の中だけで言っておく。

 

 

「そのくせ執念深いから、障害があったら何年かけてでも目的はやり遂げる。使われることは滅多にないけど、交渉力も決断力もあって政治的判断も間違わない。そんな奴よ」

 

時雨は秘書艦としての自分にこだわりを持ち、それを至上の喜びにしているような艦だ。交渉も決断も提督の望むとおりに、そこに自分の判断が介入することなどないのだろう。だから、その能力はあっても滅多と使われることがないのだ。

 

 

「まぁ、執念深いよな」

助手席に座る提督にも聞こえていたのだろう。彼からも同意があった。

 

この謎の車は運転席助手席間よりも、まだ後部座席とのほうが会話が成り立つかもしれない。運転席と助手席の間が異常に離れており、そこにはテーブルと言うか、もはや壁みたいなものが鎮座していて、さらにやかましい。

謎が謎を呼ぶおもしろ車両なので、どこかで見かけたらぜひとも覗き込んでみよう。

 

 

しかしどうだ。やっぱり提督も時雨に関して霞と似たような感想を持っている様子。

 

きっと時雨は、笑顔の裏で自分や提督にされた対応を忘れていない。何年経っても、ここぞという最良のタイミングで横っ面を叩くのだろう。ついでに倒れ込んだ相手にオマケの一撃を喰らわせるところまで容易に想像できる。死体蹴りは時雨の十八番だ。

 

容姿に似合わず、なのか。見かけどおりなのかの判断は各人に任せるが、時雨はアレで沸点がカナリ低い。最近は自分で殴る以外の方法を覚えたようだが、バリバリの武闘派白露型の次女は伊達ではない。

 

 

そう、時雨は殴ると決めるまで躊躇するが、殴ることには躊躇がない。情が深くて思い切りの良い女なのだ。

 

 

「では人質になってはいますが、彼女の心配はなさそうですかね?」

それを聞いた霞が曖昧に頷く。

 

 

人質になってる間はね。と、そう思った。




時雨はこんな子なんだよってのを書くのがこの話を作った理由の5割。
だいたい達成されて困る。


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