少女のつくり方 〜艦隊これくしょん〜   作:山田太郎

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少女のつくり方は18禁の話ではないのでってことでボツになったSERE訓練の話があります。

今回の話はその後日談ですが、ボツってる話がどんなものだったのかってことで。
本編とは関係のない、あくまでボツになった逸話(の次話)であります。

つまりオマケ



★SERE★

「これから捜索救難も本格化するだろうし、いざに備えてまた尋問訓練でもやるか?」

 

人事の考査ファイルを持ってきていた長波に何気なく、そう、本当に何気なく話しかけると、道路に張り付く干からびたカエルでも見るような顔をされた。

 

 

 

「はぁ? 提督主催のSEREってやつなら二度とゴメンだぞ?」

 

 

SERE。アメリカ軍で行われる、主に航空機乗組員に向けた訓練で、敵陣から脱出せざるを得なくなった場合に備えてのサバイバル、それから囚われの身となった場合の捕虜尋問への対処を目的とするエゲツない感じの訓練だ。

 

試しにと過去に一度実施され、参加した一部の幹部組は酷い目にあっていた。

当時着任したばかりの長波は霞に誘われて軽い気持ちで参加し、リンガへの着任を決めた自分を呪っていたりもする。

 

 

しかし訓練は過酷であれば過酷なほどいいと、そんなことを真顔で言いそうな美少女が艦娘だ。

某軽巡2番艦など過去の大戦時、荒天の最中に笑顔で「良い訓練日和ですね」と実際に言ってのけたらしいし。

 

それを思うと、過酷だからと訓練を避けるのはいかがなものかと、そんな感じである。

 

 

だからこう言うのだ。

「備えは必要だろ?」

 

 

 

「必要性は認める。が、私は二度も三度も提督にケツの穴を見せたいわけじゃない」

 

 

 

おっと、まだ太陽の高い時間から乙女が口にしていい内容じゃなかった。

ちょっとヘビーな持ち物検査だったが、実際にされたりもするんだぞ? 根に持ってやがるな。

 

 

「だから、アレはすまなかったって」

「乙女相手にすまなかったで済むか。っていうかその話をほじくるな、私たちの中でなかったことになってるんだ」

 

「ほじくったけどさ」などと言うと明日の朝日は拝めないだろう。俺は自制の効く男なのでこの言葉はグッと我慢だ。

 

しかし確かに、アレ以降その話題が上ったことがないな。黒歴史になっているのか、実施した当人が言うのもなんだが、わからんでもない。

 

 

 

「心配しなくても、霞プログラムに下方修正したヤツをちゃんとやってるよ」

「そうなの?」

 

訓練を嫌がっていると思われるのが癪なのか、ちゃんとやるべきことはやっていると長波が言う。

 

 

「あぁ、相変わらず裸に剥かれたりもするけど、おかげさまで丸出しのケツを突き出したりはしない真っ当なヤツだ。もちろん直腸からポカリスエットのゼリーを食べさせられたりもしない、な!」

 

 

「長波は食べてなかっ……いや、なんでもない」

凄い目で睨まれた。時雨も綾波も隣にいない状況で対峙するとマズいやつだ、コレ。

 

まぁ時雨がいてもこの件では向こう側に参戦する可能性が否めないわけだが、その場合は綾波一人で止められるだろうか? せめて時雨には「美味しかったか?」と一言掛けてから逃げたいところ。男の意地ってヤツだな。

 

嘘だぞ。そんな捨て台詞を吐けばそのまま最後の言葉になりかねん。それは緩やかな自殺どころじゃないだろう、もっと直接的な自殺と判断されるに違いない。

 

キレた時雨を止められそうなのは霞くらいだが、死因が自殺から死刑になるだけで結果は変わらない気がする。

 

 

 

一応あのときにも説明したはずだが、直腸摂取の栄養食に関しては米軍が実際にやらかして大問題に発展している。

人権への配慮が云々ってな話だが、戦時の捕虜に対する扱いが常に人道的なわけがない。

有事の際、人に期待するなど馬鹿げた行為だ。

 

特に艦娘は美人揃い。どれだけやったところで備えすぎということはないだろう。

 

 

 

一応、霞なんかは後で本当かどうか調べ直したはずだ。だから俺が今も五体満足で生きているのだろう。

健康優良児揃いの艦娘が、まさか後ろからチューブで直接栄養を食べさせられるとは思いもしなかったろうが、裁判に呼ばれた覚えもないので赦されているはず、ならば今さら掘り返すのは野暮ってものだ。

心当たりのある犯罪者は現場に戻るような愚を犯してはいけない。

 

 

 

 

「そうだ、あのときの写真はちゃんと消したんだろうな!」

 

しまった、藪蛇だったか?

裸にひん剥いたあとに所属と艦名を名乗らせて記録と称した写真を撮ったんだっけ。

称してと言うと語弊があるな、ちゃんと記録で、ちゃんと訓練の一環だ。

 

時雨や霞に見つかるとボッシュートされてしまうので念入りに隠しておいたはず。

あとで確認しよう。

 

今はこの灰色の脳細胞をフル稼働させ、話題の転換を考えなくてはいけない。

自ら振っておいてなんだが、触れると良くない気が今さらする。

 

こういうときはまず落ち着かなくては、そして俺はタバコを手に取り火を点ける。

「空はこんなに青いのに」

 

「誤魔化すな! あるんだな、残ってるんだな?」

 

 

 




公開にあたり、当初のものから「少女のつくり方」は随分とまともな話になっている……。

ただの蔵出しなので続きません(´ω`)
もちろんだが、これの前日譚の公開は予定にない!
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