少女のつくり方 〜艦隊これくしょん〜   作:山田太郎

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なが〜らく投稿が空いてしまいました。ごめりんこ

完結させる気はある! ってことだけは伝えておこうと思……ふ……。


さて、久しぶりの投稿の割に内容はまったく進んでおりませぬ。
新しく始まっているイベントに精を出しつつ、軽い気持ちで読んでくだせぇ(⌒-⌒; )


〜リンガ艦隊「恋愛大作戦」〜4

道すがら出会う妖精さんたちに挨拶をしながら、山崎は軍人らしい確かな足取りで本舎から倉庫の並ぶ港湾へと足を進める。

 

仕事は仕事と割り切れる男山崎。

与えられた任務を全うするため、一歩、また一歩と踏み出すのだが、その足下からはわらわらと妖精さんたちがよじ登ろうとしており、踏み潰してしまわないよう気を使う。

 

「ちょっ、何やってるんすか! 自分はこれから大事な仕事があるんです、遊んであげられないですよ!」

「ソウコノ ニモツダロ、マカセテオケ」

「ワレワレガ テツダウノダ、オオブネニノッタツモリデイロ」

「グンカンニ ノッタツモリデイロ」

「クチクカンニノレ」

 

ダメだ、目を輝かせている妖精さんたちはとても聞いてくれそうにない。

何が彼女らをやる気にさせるのかは知らないが、文句一つ言わず率先して仕事をしようとするその姿勢は評価できるのだと思う。

 

 

「なんとか言ってやってくださいよ!」

 

しかし、それとこれとは話が別だ。

足についたひっつき虫をむしるかのように、妖精さんを掴んでは投げ掴んでは投げしていた山崎だがこれではキリがないと判断し、肩に乗る妖精さんを頼ることにした。

 

肩には飛行帽にゴーグルを付けた妖精さん。

だいたいいつも一緒に行動をする彼女は横須賀から連れてきている妖精さんで、本人曰くでは心配だからとわざわざ着いてきてくれてる妖精さん。らしい。

 

 

妖精さんたちのヒエラルキーがどのように形成されているのかは謎に満ちているが、どうやら半ば相方化している飛行帽の彼女は妖精界では多少の知名度……、もしかすると妖精さんにも階級なるものがあるのか、はたまた兵科によるものなのか、ともかく顔が利くのである。

 

彼女から一言あれば、この群がる小動物のような方々を引きずって歩くカオスな状況を打破できるはず。

 

 

 

「ヤマザキハシタワレテイル。ナニ、ムゲニアツカウコトモナイ」

「もういいです」

 

どこか誇らしげな顔をして話す妖精さん。やはり妖精さんは妖精さんだ。

もう諦めて引きずって行くとしよう。

 

 

一見チャランポランにも見える妖精さんだが、彼女らは決して無能ではない。

仕事に意欲的であるのは先述したとおり。

 

少々ノリが良すぎる気がしないでもないが、

その実で、仕事には無心で取り組む誠実さと小さいなりに力持ちで、なんでも小器用にこなすだけのポテンシャルを持っていたりもする。どちらかと言えば有能揃いと評するほうが正しいだろう。

 

いや、ちょっと褒めすぎたかもしれないと、山崎はすぐにかぶりを振る。

戦闘中の座上艦や艦娘乗組の際ならいざ知らず、基地では無駄口一つ叩かずとは言いづらい。むしろ山崎が艦娘と歩いているのを見るたびにヒューヒューとやかましい。

やっぱり無心ではないなと思い直す。

 

急に振られた頭に迷惑したのか、肩に座る妖精さんの腕がつっかえ棒のように山崎の頬にめり込んでいるが、もうそれなりに長い付き合いである山崎はソレを気にしないまま、足には沢山の妖精さんを捕まらせて歩を進めていく。

 

 

 

そういえば、提督も結構な数の妖精さんを引き連れていることがあるが、彼はなにかと偉そうな一人の妖精さんを重宝しているようだ。

他に誰がいなくても、その妖精さんだけは常に側にいる気がする。

姿が見えないときはだいたい提督の帽子の中かポケットの中で寝ているらしい。

 

物心ついたときにはもう一緒にいたと言うその妖精さんを、もう一人の姉とも呼べる存在なのだと言った提督の顔は、普段はあまり見せない柔らかさを感じさせる笑顔で、年齢よりも幾分若く見えたのが強い印象として記憶されている。

 

 

山崎の知る限り、かの妖精さんが提督の元を離れるのは秘書艦である姫が作戦行動のために海域に出るときだ。

他の艦娘に乗り込んでいるのを見たことがないので、姫は姫で、やっぱり提督にとって特別な存在なのだろう。

 

はたして、南方の女神とまで謳われる幸運艦時雨に乗り込み、歴戦の乗組員妖精さんズで構成されている環境の中、姉妖精である彼女が何をしているのかは知らないが、簀巻きにして海に捨てられていないところを見ると有能ではあるのだろう。

 

 

妖精さんの謎について、益体もない考えを巡らせながら歩いていた山崎だったが、港湾施設に近づくことで視界が開け、潮の香りが強くなった頃、その考えなどは全て頭から一片残さず吹き飛んだ。

 

 

 

艦娘たちの艤装が保管されているドックの前に、今まさに立ち入らんとしている桃色の長い髪を揺らした女性の姿が見えたからだ。

 

あっ、と小さく漏らした山崎の声に反応したその女性は、山崎の顔を認めると優しい笑顔で挨拶をしてくれた。

 

 

この距離でも聞こえるのかなんて驚く気持ちが頭をよぎるより先に、この嬉しい偶然に顔が綻び、そしてすぐに、先ほどの痛ましい姿を思い出す。

 

管理部で「本人に直接労いの言葉でもかけたら?」と投げかけられた霞の言葉と共に。




ほとんど妖精さん話。
妖精さんは妖精さんで、兵科問題とかをいろいろ抱えているのだろう。史実的に。

しかし史実よりは恵まれた環境なのではないかと思います。


前にも書いたと思うけど、山崎にくっついているのは横須賀から連れてきている加賀さんの妖精さん。
提督といつも一緒にいるってのは、すでに過去すぎて忘れられてそうだが1話から登場している妖精さんです。

なんなんでしょうね、あの妖精さん(謎が解けるとは言ってない)。
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